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2014年1月 3日 (金)

日本型イノベーションのすすめ

日本型イノベーションのすすめ 小笠原泰 重久朋子 日本経済新聞出版社
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 NHK Eテレの「白熱教室」でやっていた「「日本のビジネス文化」について」というテーマでの小笠原氏の講義が気になったので、検索して見つけたこの著書を読んでみた。

 欧米人と日本人は文化に根差した思考方法、行動様式に差異があり、欧米発のマネージメント理論や人の行動理論を日本人に適用する場合には、欧米人の暗黙の前提を理解しなければならない。

 また、グローバル化(「共通」を模索)するためには、まず、日本人と欧米人それぞれの暗黙の前提となる思考方法、行動様式の差異を認識する必要がある。

という趣旨と理解した。

 日本の文化を否定したところで日本人はアメリカ人にはなれないのと同じように、欧米発のマネージメント理論を日本人に適用したところで日本人は欧米人のようにマネージメントできないことは多くの人が指摘していることである。
 しかし、日本人は明治維新以来100年以上の筋金入りの西洋かぶれであるから、西洋かぶれが文化になっており、既に破綻した欧米流の成果主義を有難たがっている人は未だ多く一朝一夕には治りそうにない。

 小笠原泰氏は、最近よく聞く「安心・安全」を例に、「安全」は客観的なリスクテイクであり「安心」は主観的なリスク回避であるからこれらの言葉を違和感なく併記できる日本人は言葉の定義に対して鈍感であると説明をしている。

 同じように、ゼロデフェクトと6σについても、欧米人は有限の目標値(6σ)を設定し、日本人は完全を目指すと説明している。

 情報セキュリティにおいて、完全を目指すと宣言している情報セキュリティ担当者を知っている。情報セキュリティについて学んだことのある者にとってはずいぶん違和感がある。
 違和感の正体は、セキュリティ担当者やセキュリティ責任者個人がリスク回避していることが透けて見えることだ。

 情報セキュリティは欧米流のリスク・マネージメントが根本にあり、完璧なセキュリティはあり得ないのでリスクを低減、回避、転移し、残存したリスクは受容し責任者が負う。「安全志向」のリスクテイクである。

 ところが、完全にリスクを無くすことを目標にし「安心志向」にしてしまうところが、日本人的である。しかも責任者はリスクも責任も負わない。

 いずれも、文化に根差した思考様式であるから、どちらが良い・悪いの問題ではなくこれらの、思考方法の差異を承知しておくことが重要であろう。

 そもそも、文化の差異を承知して落としどころを見つけようという考え方自体が日本人的か。

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