フォト
無料ブログはココログ

« 知識創造企業 | トップページ | Excel方眼紙めぐる論争 »

2014年5月15日 (木)

「全てオープンに」そして「一歩前に」

「全てオープンに」そして「一歩前に」

 井巻久一前元マツダ社長のインタビューでの言葉、以前はマツダのサイトに掲載されていたが現在は掲載されていないようだ。たしか、東洋経済にもインタビュー記事が掲載されたような記憶がある。

 井巻久一氏が社長に就任した2003年は経営不振に陥ったマツダがフォードの支援で復活し、それまでフォードから送り込まれた社長(CEO)に変わってマツダ生え抜きの「ミスター・マニファクチャリング」こと井巻久一氏が就任した年だ。

 そのころフォードグループの中型車の台車やエンジンにマツダのものが採用されることになって、周りにはフォードがマツダの技術の恩恵を受けるだけだと言われていた。

 井巻久一氏はマツダの技術をフォードに提供することについて

「全てオープンにする」。では、オープンにしたらその先どうするか。簡単です。「全てオープンにしたらさらに力を蓄えて、もう一歩前に出ればよいだけです。
~略~
私はシンプルに言います。「全てオープンに」そして「一歩前に」と

と言っていた。

 自分が持っている技術をオープンにして、常に新しい技術を獲得する姿勢は、技術者にとって重要だ。持っている技術をオープンにすることが新しい技術を獲得する動機になる。

 IT技術は特にライフサイクルは短いので、この姿勢を失うと年齢にに依らず「終わった技術者」になるので、自戒を込めて職場のWebサーバの自分のページのトップにこの言葉を書いている。

 今の所属は現場のサポートの他に教育や訓練もやっている。10数年前は新しい技術を現場に伝えるていると、自分たちの技術的な優位性はなくなって、いつか追い越されるのではという切迫感があった。

 しかし最近はその切迫感がない。むしろ、現場の技術力が向上している感じがないので焦燥感すらある。

 10年前は現場の人たちはオープンにした技術情報を必要としていたけれど最近は必要としていないということなのだろうか。それともウチが全てをオープンにせず出し惜しみをしているのだろうか?などと考えていた。

 辿り着いた仮説は、

 技術をオープンにすると技術的優位性はなくなるわけではない。
オープンにした技術に関する暗黙知は容易に伝わらない。一方で、新しい技術を習得する過程で暗黙知を獲得している。

 つまり、自分(達)が持っている技術をオープンにして、常に新しい技術を習得し続けるなら、オープンにした技術が拡散する速度より、新しい技術・暗黙知を獲得する速度の方が速いのではないのではないか。

ということ。


マツダはなぜ、よみがえったのか?  宮本 喜一 日経BP
Photo

に井巻久一氏のインタビューがある。

 マツダの財産である優れた技術の恩恵をフォードがそのまま受け続けると、マツダにとっては「技術流出」というリスクは出てきませんか?

 私はそうは思いません。もともと専門の生産領域では、フォードに対しては全てオープンにしろと言ってきたくらいです。おかげでとある経団連のえらい方からは「井巻の言い草は馬鹿げている。あいつは持っているものを全部オープンにしようとしている。マツダからは何もなくなってしまうじゃないか」と言わ れましたが(笑)。
 けれどもその考えはいわゆる島国根性、日本人の悪い側面だと思います。私の方針は「全てオープンにする」。では、オープンに したらその先どうするか。簡単です。「全てオープンにしたらさらに力を蓄えて、もう一歩前に出ればよいだけです。一気に二歩も三歩もとは言いません。とに かく常に一歩前に出る。この努力を怠って、今まで培っていたものに固執してそれを後生大事にするという態度は、メーカにとって衰退の始まりを意味します。 私は一歩前に出ることを繰り返していけばよい。そう信じています。それだけの潜在能力をマツダは持っているのですから。
 だだし全社員に話す場合、難しく回りくどい言葉で訴えても伝わりません。だから私はシンプルに言います。「全てオープンに」そして「一歩前に」と

さすが「ミスター・マニファクチャリング」

« 知識創造企業 | トップページ | Excel方眼紙めぐる論争 »

よしなしごと」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/577514/59583960

この記事へのトラックバック一覧です: 「全てオープンに」そして「一歩前に」:

« 知識創造企業 | トップページ | Excel方眼紙めぐる論争 »