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2014年5月13日 (火)

知識創造企業

知識創造企業 野中 郁次郎 (著), 竹内 弘高 (著), 梅本 勝博 (翻訳)  東洋経済新報社

 1995年に米国で出版された The Knowledge-Creating Company の翻訳版。
知識について 形式知重視の西洋 VS 暗黙知重視の東洋 という二項対立ではなく、形式知→形式知、形式知→暗黙知、暗黙知→暗黙知、暗黙知→形式知のような知識スパイラル(SECIモデル)で新たな知識を創造するというもの。

Seci


 日本人は、SECIモデルの暗黙知→形式知(表出化)が苦手で、暗黙知の伝達は暗黙知→暗黙知(共同化)の形で行われるが効率が悪い。

 時代の変化(西洋かぶれのマネジメント)により組織が持つノウハウ(暗黙知)が失われるという危機感を持っている企業がある一方、暗黙知のマネジメントができていないところもある。(ウチもそうだ) 最近の教育が形式知の記憶(理解に非ず)に重点が置かれていることも原因だろうか。

 自分が持っている暗黙知を自分自身で表出化することはとても難しく、表出化スキルを持った他人が行う必要がある。
つまり、表出化は個人では困難で組織的な対応が必要であると言うこと。

ところで、
昔流行ったエキスパートシステムが胡散臭いと感じるのは、暗黙知も含めたルールベースは完成しないだろうと思うからだろう。西洋人は暗黙知に頼らず形式知で行動するのでエキスパートシステムは魅力的なのだろう。
 西洋人が映画等で描くロボットは反乱を起こし人類の敵になることが多い。
人工知能が新しい知識を創造できるなら、人間より早く、多く知識を得ることができるので、人工知能を搭載したロボットは人類の敵になるわけだ。
 一方、日本人は、機械に人間の真似ができるわけがないと思っている。暗黙知から暗黙知を創造して、暗黙知を共有する作業をプログラムで明示的に記述するのは困難だと思っているので。日本人が描くロボットは人間を超えることはない。
(ロボットが反乱するのは新造人間キャシャーンと星新一の作品の中に人工知能が神になり、人間に罰を与えるという作品くらいか)

それはさておき、
 「ナレッジ・エンジニア」はIT業界では、エキスパートシステムにおいて専門家の知識を引き出し、システムに反映する技術者だが、ナレッジ・マネジメントにおいてはミドル・マネジャが「ナレッジ・エンジニア」として第1線マネジャとトップ(経営層)との橋渡しをする必要があると野中郁次郎先生は仰る。

 ミドル・マネジャは、トップ(経営層)の意向を下位に伝え、下位からの報告を取捨選択してトップに伝えるという、単に情報のノードとして振る舞うことではないということだろう。

 単なる情報のノードは、知識を創造しないし、新しい価値を創造しない。
ミドル・マネジャに求められるのは、「ナレッジ・エンジニア」として、組織の知識を創造し、新しい価値を創造すること。

 古い官僚型組織では教えてくれないよなぁ...

 

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