フォト
無料ブログはココログ

« 2014年8月 | トップページ | 2014年10月 »

2014年9月

2014年9月30日 (火)

ほうれんそうが会社を強くする 報告・連絡・相談の経営学

ほうれんそうが会社を強くする―報告・連絡・相談の経営学 山崎 富治 ごま書房
Photo

"ほうれんそう"は"賛成"土壌には育たない

"賛成"土壌を改め、まあ、言うならば、「こんな見方もアル(有る)、カリ(仮り)の意見でもいい」という雰囲気にしなければならないのだろう。

って上手いこというなあ。親父ギャクっぽいけど。

 この本の中には、「ほうれんそう経営」という言葉も出てくる。
この本は報告、連絡、相談という手段ではなく、経営者の心構えについて書いてる。つまり、情報が上下左右に流通できるような環境を作り、下からの「ほうれんそう」待つのではなく、上から働きかける、「ほうれんそう経営」が必要であるということか。

 従業員が1,000人を超えたくらいから、社員の声が社長(山崎富治氏)の耳に入らなくなり、社内の情報の流れがギクシャクしてきたこのことで。山崎富治氏は社内の風通しを良くするとりくみとして「報・連・相」を思いついたらしい。

 ほうれんそう(2014/9/28)で「報・連・相」は、管理ツールや情報共有ツールとして捉えることができると書いた。この本を読むと、発案者の山崎富治氏は、上下左右の情報共有ツールとして思いついたようだ。

 最近「報・連・相」はビジネス・マナーとして教えられているので、報告、連絡、相談は部下が上司に対して行うものであって、上司に対する報告、連絡、相談を積極的に行うべきだと思っている人は多いと思う。

 「報・連・相」される側になると、誰かから言われたことをそのまま「報・連・相」しているなと感じることがある。

指示に対する報告ならば、「出来たの?出来なかったの?」だったり、
連絡なら、「自分や自所属に何の関係があるの?」だったり、
相談なら、「何を考えて何を相談したいの?」だったり。

かつて自分もそうだったのだけど。

 このようなとりあえずの「報・連・相」に、デキナイ上司は、

要領を得ない報告に、根掘り葉掘り聞いたり、
自分に関係のない連絡に、関係のありそうな人に連絡するよう指示をしたり、
何も考えていない相談に、部下が判断すべきことまで先回りして判断したり。

 そして、何も考えないで「報・連・相」し、上司の指示がなければ動けない部下と、本来部下がやるべき作業、判断をして仕事をしている気になっている上司が生まれる。当然情報共有なんてできるはずもない。

###

「報・連・相」は誤用が主流になっているので、情報共有を行おうとすると「報・連・相」は逆効果になるのではないか。

あえて「報・連・相」を言わないようにしよう。

2014年9月28日 (日)

ほうれんそう

ほうれんそうについて考えた。


http://www.pref.chiba.lg.jp/ryuhan/pbmgm/zukan/yasai/images/houren01.jpg (ちばのほうれんそう)

菠薐草ではなく「報・連・相」。
元山種証券社長の山崎富治氏の発案らしい。

 「報・連・相」は常識になっているけど、「報・連・相」を管理ツールとして捉えているか、情報共有ツールとして捉えているかで意味はまったく違う。

管理ツールとして捉えるなら

 報告・連絡・相談すべてについて上下関係を前提にしている。
本来は、報告は部下→上司、連絡は上下無し、相談も上下無しだが、部下の管理ツールとして捉えている人は「報・連・相」いずれも部下→上司と考えているのではないだろうか。σ^^)もそう思っていた。(年寄りは「報・連・相」が好きなはずだ)
 上司は、適当な「報・連・相」があれば致命傷を負う前に対策が打てると思っている。放っておくと致命傷を負いそうなダメ部下に対しては「報・連・相」は有効なツールだと。 しかし、コミュニケーションを部下→上司に頼っている時点でダメ上司ではないか。

情報共有ツールとして捉えるなら

 報告を除いて上下の関係はない。重要なことは役職を問わず積極的に情報を発信することだろう。
 事実、判断に迷うと部下にも相談するし、重要なことは部下に連絡している。当然だ。

 情報共有のキモは自ら情報を発信することだが、情報を共有する風土が無い職場では情報発信のハードルは高い。このような「風通しの悪い職場」では、『上司も部下も「報・連・相」キャンペーン』は分かりやすい。

 しかし、「報・連・相」が部下→上司と考えると、上司は情報を受け取るだけなので非常に楽だ。
人間は基本的にワガママなので、都合の悪い情報や受け取った情報が理解できない場合には情報を発信した部下の責任にしてしまう。

更に、

上司が判断に迷うのは部下が「報告」しないからだ。
仕事がどこまで進んだのか分からないのは部下が「連絡」しないからだ。
部下が判断に迷うのは上司に「相談」しなかったからだ。

となる。

 このような上司がはびこってきたので、山崎富治氏の意図を拡大解釈して「報・連・相」はビジネス・マナーということにして、部下から上司に情報を伝えようとしているのでは?

 つまり、ダメ上司を使うため、ダメ上司にダメ出しされないために「報・連・相」が必要なのかもしれない。

 とすると、「報・連・相」を多く受けている上司はダメ上司ということか?

気をつけよう...

『ほうれんそうが会社を強くする : 報告・連絡・相談の経営学』を読んでみよう。


参考にしました

2014年9月26日 (金)

ABUロボコン 2014 Pune

 今年のABUロボコンはインドのPune(MIT AOE)
決勝はベトナム ラクホン大学と日本代表の名古屋工業大学

 優勝はラクホン大学で名古屋工業大学惜しくも準優勝といいたいところだが、優勝のラクホン大学のマシンは出来が違うという感じだ。

 昨年(2014)は金沢工業大学がオペレータの"根性"で優勝したが、今年はオペレータの習熟度で何とかなるレベルではなかった。ベトナムのマシンは、一応オペレータが操作をしているようだった(付いて歩いているだけ?)がオペレータがいなくても全自動で課題をクリアできるらしい。

 まあ、今年の編集はNHKお得意の根性とお涙頂戴ではなかったのでその点はよかった。

 ABUロボコンでの最近の強豪は中国、ベトナム、インドネシアで、最近の日本の成績は、2013年(昨年)に金沢工業大学が優勝、その前は2005年の東京大学が優勝だけで、その他はこの間はベスト4止まりだ。(歴代の成績はここ)

ABUロボコンの国内予選参加校数は

  • 日本 18チーム(書類審査があるらしい)
  • ベトナム 160チーム
  • インドネシア 200チーム超(2012)
  • インド 89チーム

らしく、日本は他の強豪国と比べて少ない。今年(2014)予選敗退のインドに比べても圧倒的に少ない。

 日本の低迷は参加チームの少なさに関係があるのではないのか?

 ABUロボコンの日本国内予選である大学ロボコンはエントリー後、書類審査に通ると制作費数万円が支給されるらしいが、課題をクリアできるロボットは到底数万円では作れそうにない。

 参加できるチームは、サークルがあって学校から補助金が出たり工作機械や測定器などが使える環境がある学校に限られるのではないか。

 参加したいと考えても、工学部がない大学や、工作機械が使えないサークルには結構ハードルは高いのではないと思う。しかも、最初に書類審査がある、独創的な発想があっても書類審査で、大人の事情で落とされているのではないだろうか。

 最近出ていない中国やベトナム、インドネシアは、いつまでも先進国の下請けではいけないという、国家レベルの意思の差があるのではないだろうか。かつては日本もそうだったのだが、いつからか上流工程にシフトするなどとカッコいいことを言うようになり、物を作ることを疎かにしているように思う。かといってユニークな発想を奨励しているようでもない。

 2015年大学ロボコンの、応募要領の「審査方針」には

日本代表チームとして「ABUロボコン」で活躍できるロボットかどうか、を主眼において選定します。

と書いてある。この審査のおかげで、

 応募チームはチャレンジしないか、チャレンジャーは審査で落とされる → 皆そこそこの出来のロボットができる → 「努力と根性」で差別化を図る → テレビ屋の思うツボ → ABUロボコンでそこそこの成績。

 になってるのではないだろうか?

 十数年前インドネシアのスラバヤ電子工学ポリテクニックチームが高専ロボコンだったか大学ロボコンだったかに来日した際には自国では手に入らない部品を秋葉で買っていたが、今やどこでも世界中の部品が買えるし、世界中の情報を集めることができる。そして、国が支援し、若者たちに情熱がある。日本のアドバンテージはもはや無い。

 最も気になることは、高専ロボコンの方が独創的なロボットが多いと感じることである。
少なくともロボコンに関しては、もはやアジアのリーダではないのだからチャレンジしないとダメだ。

 チャレンジすることを忘れた年寄りがあれこれ口出ししないほうが良いのではないかと思った。

2014年9月24日 (水)

ホウレンソウ禁止で1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる

ホウレンソウ禁止で1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる 山田昭男 東洋経済

1715

 この本のタイトルにもある「ホウレンソウ禁止」は、「報・連・相」が考えないためのツールとして使われていることを揶揄したものだろう。山田昭男氏がいう「常に考える」が実践されていれば、ことさら「報・連・相」などと言う必要はなく、「報・連・相」禁止にしても情報は共有されるということだろう。
 「報・連・相」を禁止すればよいというものではないと思う。

 未来工業の創業者で相談役の山田昭男氏を始めて見たのは、ガイアの夜明けだったかカンブリア宮殿だった。その時は、ケチで面白い社長で、ちょっと浮世離れしている、くらいの認識だった。

 未来工業は、全国に支店、営業所、工場を持ち800人を超える従業員を擁する企業だから中小企業ではない。

 大所帯で、未来工業イズム(山田イズム)が徹底できるのは山田昭男氏のカリスマ性によるところが大きいのではないだろうか。

 中小企業ならイズムが継承できる人を後継に選べばよいが、会社が大きくなると、経営チーム全体でイズムを継承できなければならないだろう。イズムの継承も経営者チームが自律的に行っているのだろうか?

 自律的な社員による会社なのか、カリスマである山田昭男氏あっての会社なのかは、今後問われることになるだろう。

「他人を管理したがるヤツは、自分を管理できない」の中で山田昭男氏は

しつこいようだが、社長や管理職は、その会社内でのただの機能であって、人間としての優劣でも価値でもない。

という。

 役職(肩書)と機能と給与を分離するのは難しい。官僚型の組織ではありえない。
未来工業は年功序列、非成果主義でありながら、役職と機能と給与を分離しているようだ。

 この会社では「常に考える」が最も優先されるべき価値観なのだろう。


著者の山田昭男氏は平成26年7月30日ご逝去されたそうです。謹んで哀悼の意を表します。
取締役の異動に関するお知らせ(訃報)

2014年9月22日 (月)

働きやすさ

「働きやすさ」について考えてみた。

「働きやすさ」とは

 厚労省の「働きやすい・働き甲斐のある職場づくりサイト」にある「働きやすい・働きがいのある職場づくりに関する調査結果」の「雇用管理制度等の実施と「働きがい」「働きやすさ」との関係」によると

「働きやすさ」は「自己効力感」に加え、「相談できる体制」や「福利厚生」に関する雇用管理がなされた場合に高まる傾向がみられるといえる。

らしく、具体的には

  • 【評価処遇・配置】
     特に「本人の希望ができるだけ尊重される配置」が実施されている

  • 【人材育成】
     特に「自分の希望に応じ、特定のスキルや知識を学べる研修」「上司以外の決められた先輩担当者(メンター)による相談」を実施されている

  • 【業務管理・組織管理】
     特に「従業員の意見の会社の経営計画への反映」「提案制度などによる従業員の意見の吸い上げ」「会社の経営情報の従業員への開示」を実施されている

  • 【福利厚生・安全衛生・精神衛生】
     特に「保養施設の利用補助など余暇活動の支援」「フィットネスクラブの利用補助など健康づくりのための支援」を実施されている場合、それらが実施されている

らしい。これはアンケートベースだから働く側の意識だ。アンケートはこのページにも説明があるように

中小企業における雇用管理制度の実施状況や、働く従業員の「働きがい」「働きやすさ」に関して実施した調査(企業に対する郵送調査と従業員に対するWEB調査)の調査結果をまとめました。「働きやすい」「働きがいのある」職場づくりを進めていく上で参考にしてください。
(強調は筆者)

 アンケートで働く側の意識を調べることは目的でない。言うまでもなく目的は「働きやすい」「働きがいのある」職場を作ることである。これを履き違えると働く側の失望を買ってしまう。

 「働きやすい」職場を考えると給与体系やキャリアパスを含めて考える必要があるのだが、問題は「働きやすい」職場改革担当に権限を与えず問題だけ丸投げする輩がいること。働く側は、権限を伴わない改革はポーズだと気がついている。

「働きやすさ」と「働きがい」

 厚労省の調査もそうだが「働きやすさ」と「働きがい」は一緒に語られることが多い。
「働きやすい」から「働きがい」があるとか、「働きがい」があるから「働きやすい」というように主従の関係ではなく互いに重要な関係になっているので切り離すことができないのだろう。

 「働きやすさ」と「働きがい」の違いが、PRESIDENTの『「働きやすさ」と「働きがい」はどこが違うの』にある。

働きやすさは仕事と職場の再設計を通じて確保し、また働きがいは、正統派の人材マネジメントを通じて確保すること

と結論付けているが、但し書きがある

ただ、この結論に一つだけ注をつけておきたい。それは、おうおうにして、働きがいにしても、働きやすさにしても、企業から従業員に与えられるもののように思われることについてである。確かに、企業や経営者の役割は重要だが、働きがいや働きやすさは、本来決して、与えられるものではない。働きがいや働きやすさの確保は、企業側や現場リーダーだけの責任ではない。働き手の参加がなければ、とても難しいのである。

これは重要だ、身近な例で考えると仕事に追われている人は「働きがい」や「働きやすさ」について考える余裕はないし、経営側に期待もしていない。

 経営側は『ちょっと立ち止まって「働きやすさ」と「働きがい」について考えてみようよ』と言わなければならないが、経営側と働く側との信頼関係が必要だ。

「働きやすさを」 表すキーワード

朝日学情ナビにも「成長期態度から企業を探そう 「働きやすさを」 表す6つの成長キーワード」がある。

キーワードは

  • [アットホームな社風]
  • [チームワーク・団結力がある]
  • 「離職率が低く安定」
  • 「育児支援制度が整備されている」
  • 「ワークライフバランスが重視されている」
  • [異動・配置転換の自主申請制度がある]

だそうだ。就職サイトだからだろうか、何か綺麗事のように感じる。
「働きやすさ」改善の取り組みにこのようなキーワードが踊り始めると怪しくなるのかもしれない。

「働きやすさ」の定量的評価

「働きやすさ」改善の取り組みを行うと、それを評価するためには何かの指標(数値)が必要だろう。アンケートは定性的で定量的ではないので、取り組みによる効果が評価できない。

 例えば「働きやすさ」も日本地図センターの「『暮らしやすさ』評価スコア」のような定量的評価を考えなければならないと思う。

 定量的に評価すれば「がんばりましたo」という経営側の自己満足が減る。
 このあたりを働く側は感じ取っていて「また思いつきで何かやるのか。それより超勤払ってよ」と思っているので、経営側の自己満足ではないということを示さなければならないだろう。

「働きやすさ」について考えた

 評論はさておき自分の考えた結論は

「働きやすさ」は「報酬を得るためのコスト」に比例する

ということ。具体的には、

  • 「報酬」を「金」と考える人にとっては
     「楽に高給」である。働いた分だけ給料がもらえる(青天井)でない場合は「楽」な職場が働きやすい。

  • 「報酬」を「地位」と考える人にっては
     「成果より評価」である。成果を上げた人を正当に評価する仕組みがあれば良いのだが、評価基準を示さないなど不透明な方法で評価が行われていると、経営側に方針に無批判に行動することで評価してくれる職場が働きやすくなる。(目標達成もハイハイ、転勤もハイハイ)

  • 「報酬」を「生活の充実」と考える人は
     「金」より「自由」である。仕事にしても、休暇にしても、自由裁量を与えてくれる、選択肢が多い職場が働きやすい。

  • 「報酬」を「自己実現」と考える人は
     自分で考えるので、お仕着せの「働きやすさ」など必要ない。

 個人が考える「報酬」は多様だから異なる「報酬」全てに対応することは無理だろう。

 重要なことは、まず、経営側が譲れない経営理念を示して、経営理念に反する「働きやすさ」はありえないことを説明することから始める必要があると思う。

 「働きやすさ」は「経営理念を実現するためのコスト」と同じだと。

 個人が考える「報酬」と「経営理念」が近ければ働きやすいし、離れていれば働きにくい。
個人が考える「報酬」は多様だけど「経営理念」と重なる部分は少なからずあるので、重なる部分を広げることが「働きやすく」することだろう。個人が考える「報酬」と「経営理念」が重ならない人は残念だけど転職するしか方法はないと思う。誰でも転職する自由がある。

 自分の「働きやすさ」は、歳とともに変わってきたような気がする。この歳、このポジションで感じる「働きやすさ」は経営方針の透明性だ。

 経営幹部に対する不信感が募ると「働きにくさ」を強く感じるようになった。

2014年9月20日 (土)

「すき家」の労働環境改善に関する第三者委員会報告書

 ほうぼうから叩かれている「すき家」が労働環境改善のために設置した、『「すき家」の労働環境改善に関する第三者委員会報告書』を読んでみた。

 原因論にある「3.経営幹部の思考・行動パターンの問題-③自己の成功体験にとらわれた思考・行動パターン」は他山の石かも。

★ 自己の成功体験にとらわれた思考・行動パターン
「できる社員(=自分)」を基準にした対応を世代も能力も異なる部下に求めるという無理のあるビジネスモデルを押し通そうとした。
過去の成功体験にとらわれた経営幹部は、巨大化したすき家に対する新しい時代の社会的要請(コンプライアンスとCSR を実践して発展すること)を理解できなかった。

 経営者(経営幹部)が全ての社員の顔を知っている規模ならば、創業者の成功体験を語り、社員の反応を見ることによって思考・行動パターンを変えることができるのだろうが、これだけ規模が大きくなると創業者の成功体験は神話化してくる。(ワタミも同じパターンか?)

 創業者や創業当時の社員は志・夢を持ってがむしゃらに働いて夢を叶えたわけだ。これは創業者の自伝に書かれている部分。

 会社が大きくなると全ての従業員が創業者と同じ志や夢を持っているわけではない。単に労働力と金を交換している人もいる。 生活できれば仕事にやりがいなど不要という意見もある。(「やりがいのある仕事」という幻想(2013/08/07))

 正規・非正規を問わずこのような社員・バイトにとっては、収入/労働時間=時給は固定であって、労働時間に見合う金額を得ることが目的であるから、収入/労働時間が減少することは受け入れられない。

 一方会社側は、支払金額を簡単に減らすことができないので支払金額を変えないで労働時間を増すことによって実質時給を減らしているわけだ。

 ところが、ブラック企業経営者のホンネ(2014/08/23)に登場する元ワタミ社員の例にあるように、金以外のものを得ている(と思っているなら)実質時給の減少は問題にならない(ように感じる)のであろう。 少なくとも創業者はそう考えていたのだろうし、創業者を信奉する者もそうだろう。

 ゼンショーCEO小川賢太郎氏、ワタミ創業者渡邉美樹氏、京セラ創業者稲盛和夫氏の 信念?には共通した部分が多い。一部の人からはブラック企業といわれるのも共通している。

 疑問は、すき家、ワタミは社会問題になり京セラは社会問題にならないのだろうか?正規社員が多いか非正規社員が多いことだろうか?

 正規・非正規に限らず、会社に一定の割合でいる労働時間と金を交換している人に対していきなり成功体験に基づいた要求をしても受け入れられないということだ。まず成功体験の元になった信念を説明することから始めることが必要だろう。(それって洗脳?)

2014年9月18日 (木)

風に立つライオン

風に立つライオン さだまさし 幻冬舎
Photo

 普段小説はほとんど読まないのだけど。

 著者のさだまさし氏は深夜放送(ああ懐かしい)を聞いていたころから知っているのだけど、特別好きでも嫌いでもなかったので「風に立つライオン」は聞いた記憶がない。1987発売のアルバム夢回帰線に収録されているのだが最近になるまで知らなかった。

 NHKで月一でやっている「なまさだ」(深夜にやっている昔の深夜放送スタイルで視聴者のはがきを読む番組)で時々歌われるので「風に立つライオン」を知った。

この本は、この曲を基に大沢たかお主演で映画化するために書かれた小説だそうだ。

「『う~ん無理かも』と言った瞬間に相手の心が腐るでしょ?」

って言われてもねえ...でもガンバッテみようかと思わせる話だった。
(ガンバレは他人に対して言う言葉ではなく自分に対して言う言葉らしい)

それはさておき
さだまさし氏は歳を取ったせいか言ってることが説教くさいのだが、説教臭く聞こえないのは言うだけでなく実行しているからだろうか。

2014年9月16日 (火)

yacc/lex-プログラムジェネレータon UNIX

yacc/lex-プログラムジェネレータon UNIX 五月女健治著 啓学出版
Yacc_lex

 ずいぶん前に買った本。
啓学出版が倒産したらしく書店で久しく見なかったのだがテクノプレスから同名で出版されているようだ。

 yacc/lexを知ったのは1989年頃アスキーだったかCマガだったかで知った。 GNUにbison/flaxがあることが分かったのだが当時田舎では手に入れることがでなかった。
 数年後PCにFreeBSDをインストールしてから使えるようになった。 その頃買ったのだと思う。 今はbaison/flexがCygwinにあるので気楽に使える。 

 yacc(Yet Another Compiler Compiler)は 1970にStephen C. Johnson が書いた、BNF(Backus-Naur form)風の定義からパーサジェネレータのCソースを出力するUNIXのツール。Dennis M. Ritchie がCを書いたのが1972だから、最初はBで書いたらしい。 Stephan C. Johnsonはyaccのほかにlintやspel、Portable Cも書いている有名な人。

 電卓のサンプルはそこらじゅうにあるので、CSVのパーサを作ってみる。
CSVはたいていの言語で組み込み関数があったり、ライブラリが用意されていたりだ。自分で実装するのは難しくない。全ての文字を許すエスケープ・フィールド(’”’)の処理と、’”’のエスケープ処理に気をつければ良い。yaccを持ち出すより小さく書ける。 ^^)

 CSVはRFC1480にある(日本語訳はここ)けど、RFCに書いてある定義はABNFなので、そのままyaccに食わせることができない。ここにあるEBNF定義をyaccが喰えるように変更する。

CVSのEBNF定義(http://fileformats.archiveteam.org/wiki/CSV
<CSVFile> ::= <Record>*

<Record> ::= { <Field> (<Delimiter> <Field>)* } <EOL>

<Field> ::= <SimpleField> <QuotedField>

<SimpleField> :== AlphaNum*  ;Any sequence of alpha-numeric characters   

<QuotedField> :== <QuoteChar> <Anychar>* <QuoteChar>

<QuoteChar> :== " | '  ;but note that they generally must match

<Delimiter> :== ","

繰り返しを再帰で書き直してyaccのソースにして、lexを使わないでyaccだけでやってみる。
コンパイルは↓

$ yacc -dv csv.y && gcc -DYYDEBUG -DYYERROR_VERBOSE -o csv y.tab.c

csv.y
%{
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <string.h>
#include <unistd.h>
#define BUF_SIZE 1024
int Debug = 0;
#define DEBUG(l) if ((l)<=Debug)
char buf[BUF_SIZE];
char *top = buf;
FILE *yyin;
int yylineno = 1;
int fldno=1;
void yyerror(const char *msg) ;
int yylex(void) ;
%}

%union {
char *str;
char chr;
}
%start CSVFile
%type <str> CSVFile Record FieldList Field SimpleField QuotedField
%type <str> QuotedFieldBody
%type <chr> QuoteChar Anychar AlphaNum Mark CR LF
%type   <chr>   Space SpaceChar SpaceChars

%%

CSVFile     : Record
            | CSVFile Record
            ;

Record      : EOL { $$=NULL; }
            | FieldList EOL { yylineno++; fldno=1; }
            ;

FieldList   : Field { top=buf;
  printf("%d.%d:<%s>\n",
         yylineno, fldno++, $1);
}
            | FieldList Delimiter Field { top=buf;
  printf("%d.%d:[%s]\n",
         yylineno, fldno++, $3);
}
            ;

Field       : SimpleField { $$=$1;
  DEBUG(1)printf("SFld=%s\n", $1);
}
            | QuotedField { $$=$1; }
            ;

SimpleField : AlphaNum { $$=buf; *top++=$1; *top='\0';
  DEBUG(1)
printf("AlNum=%02x\n",$1);
}
            | SimpleField AlphaNum { $$=buf; *top++=$2; *top='\0';
DEBUG(1)
printf("AlNum=%02x\n",$2);
}
            ;

QuotedField : QuoteChar QuotedFieldBody QuoteChar { $$=$2; }
            ;

QuoteChar   : '"'  { $$='"'; }
            | '\'' { $$='\''; }
            ;

QuotedFieldBody : Anychar { $$=buf; *top++=$1; *top='\0';
  DEBUG(1)
printf("QFBody=%s\n",buf);
}
            | QuotedFieldBody Anychar { $$=buf; *top++=$2; *top='\0';
  DEBUG(1)
printf("QFBody=%s\n",buf);
}
            ;

Anychar     : AlphaNum | Mark | SpaceChar | CR | LF | QuoteChar QuoteChar;

Delimiter   : Space ',' Space ;

EOL         : CR LF | LF;

CR          : '\r' { $$='\r'; } ;
LF          : '\n' { $$='\n'; } ;
            ;

AlphaNum    : '0'{$$='0';} | '1'{$$='1';} | '2'{$$='2';} | '3'{$$='3';}
            | '4'{$$='4';} | '5'{$$='5';} | '6'{$$='6';} | '7'{$$='7';}
            | '8'{$$='8';} | '9'{$$='9';}
            | 'A'{$$='A';} | 'B'{$$='B';} | 'C'{$$='C';} | 'D'{$$='D';}
            | 'E'{$$='E';} | 'F'{$$='F';} | 'G'{$$='G';} | 'H'{$$='H';}
            | 'I'{$$='I';} | 'J'{$$='J';} | 'K'{$$='K';} | 'L'{$$='L';}
            | 'M'{$$='M';} | 'N'{$$='N';} | 'O'{$$='O';} | 'P'{$$='P';}
            | 'Q'{$$='Q';} | 'R'{$$='R';} | 'S'{$$='S';} | 'T'{$$='T';}
            | 'U'{$$='U';} | 'V'{$$='V';} | 'W'{$$='W';} | 'X'{$$='X';}
            | 'Y'{$$='Y';} | 'Z'{$$='Z';}
            | 'a'{$$='a';} | 'b'{$$='b';} | 'c'{$$='c';} | 'd'{$$='d';}
            | 'e'{$$='e';} | 'f'{$$='f';} | 'g'{$$='g';} | 'h'{$$='h';}
            | 'i'{$$='i';} | 'j'{$$='j';} | 'k'{$$='k';} | 'l'{$$='l';}
            | 'm'{$$='m';} | 'n'{$$='n';} | 'o'{$$='o';} | 'p'{$$='p';}
            | 'q'{$$='q';} | 'r'{$$='r';} | 's'{$$='s';} | 't'{$$='t';}
            | 'u'{$$='u';} | 'v'{$$='v';} | 'w'{$$='w';} | 'x'{$$='x';}
            | 'y'{$$='y';} | 'z'{$$='z';}
            ;

Mark        : '!'{$$='!';}                | '#'{$$='#';}
            | '$'{$$='$';} | '%'{$$='%';} | '&'{$$='&';}
            | '('{$$='(';} | ')'{$$=')';} | '*'{$$='*';} | '+'{$$='+';}
            | '-'{$$='-';} | '.'{$$='.';} | '/'{$$='/';} | ':'{$$=':';}
            | ';'{$$=';';} | '<'{$$='<';} | '='{$$='=';} | '>'{$$='>';}
            | '?'{$$='?';} | '@'{$$='@';} | '['{$$='[';} | '\\'{$$='\\';}
            | ']'{$$=']';} | '^'{$$='^';} | '_'{$$='_';}
            | '`'{$$='`';} | '{'{$$='{';} | '|'{$$='|';} | '}'{$$='}';}
            | '~'{$$='~';}
            ;

Space       : /* empty */ {}
            | SpaceChars
            ;

SpaceChars  : SpaceChar
            | Space SpaceChar
            ;

SpaceChar   : ' '{$$=' ';} | '\t'{$$='\t';}
            ;


%%

void yyerror(const char *msg) {
fprintf(stderr, "error %s : line %d\n", msg, yylineno);
}

int yylex(void) {
int c = getc(yyin);
DEBUG(1) printf("C=%02x(%c) ", c,c);
return c;
}

void help(char *cmd) {
char *p;
if ((p=strrchr(cmd, '/'))==NULL)
p = cmd;
else p++;
fprintf(stderr, "usage: %s [-hdl][csv_file]\n", p);
exit(-1);
}

int main(int ac, char **av) {
int c;
while ((c=getopt(ac,av,"Ddh"))!=-1) {
switch (c) {
case 'd' : Debug++; break;
case 'D' : yydebug = 1; break;
case 'h' :
default  : help(av[0]); break;
}
}
ac -= optind;
av += optind;
if (0<ac) {
if ((yyin=fopen(av[0],"rb"))==NULL) {
perror("csv file");
exit(-2);
   }
} else yyin = stdin;
return yyparse();
}

 いやあ直接Cで書いたほうがラクじゃないか!!ということでlexと組み合わせてみる。

%{
/*-----------------------------------*/
/*  csv.y                            */
/*  Sep. 2014 / Yoshi                */
/*-----------------------------------*\
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <string.h>
#include <unistd.h>
#define BUF_SIZE 1024
int Debug = 0;
#define DEBUG(l) if ((l)<=Debug)
FILE *yyin;
extern int yylineno;
int fldno=1;
void yyerror(const char *msg) ;
int yylex(void) ;
%}

%union { char *str; }
%start CSVFile

%token DELIMITER QUOTEDFIELD SIMPLEFIELD EOL
%type <str> CSVFile Record FieldList Field SIMPLEFIELD QUOTEDFIELD

%%

CSVFile     : Record
            | CSVFile Record
            ;

Record      : EOL { $$=NULL; }
            | FieldList EOL { yylineno++; fldno=1; }
            ;

FieldList   : Field { printf("%d.%d:<%s>\n", yylineno, fldno++, $1); }
            | FieldList DELIMITER Field
                        { printf("%d.%d:[%s]\n", yylineno, fldno++, $3); }
            ;

Field       : SIMPLEFIELD { $$=$1; }
            | QUOTEDFIELD { $$=$1; }
            ;

%%

void yyerror(const char *msg) {
fprintf(stderr, "error %s : line %d\n", msg, yylineno);
}

void help(char *cmd) {
char *p;
if ((p=strrchr(cmd, '/'))==NULL)
p = cmd;
else p++;
fprintf(stderr, "usage: %s [-hdl][csv_file]\n", p);
exit(-1);
}

int main(int ac, char **av) {
int c;
while ((c=getopt(ac,av,"Ddh"))!=-1) {
switch (c) {
case 'd' : Debug++; break;
case 'D' : yydebug = 1; break;
case 'h' :
default  : help(av[0]); break;
}
}
ac -= optind;
av += optind;
if (0<ac) {
if ((yyin=fopen(av[0],"rb"))==NULL) {
perror("csv file");
exit(-2);
   }
} else yyin = stdin;
return yyparse();
}

/*==============================================================*/
%{
/*-----------------------------------*/
/*  csv.l                            */
/*  Sep. 2014 / Yoshi                */
/*-----------------------------------*\
#include <stdio.h>
#include "y.tab.h"

int yywrap(void) { return 1; };
%}

%s QUOTE
ALPHNUM [a-zA-Z0-9]+
ANYCHAR ([^"]|(\"\"))*

%%
<INITIAL>, return DELIMITER;
<INITIAL>\r?\n return EOL;
<INITIAL>{ALPHNUM} yylval.str = strdup(yytext); return SIMPLEFIELD;
<INITIAL>\" BEGIN(QUOTE);
<QUOTE>{ANYCHAR} {  int i, j;
        for (i=j=1; i<yyleng; i++) {
           if (yytext[i]!='"' && yytext[i-1]!='"')
                                   {
               yytext[j++] = yytext[i];
           }
        }
    yytext[j] = '\0';
    yylval.str = strdup(yytext);
    return QUOTEDFIELD;
}
<QUOTE>\" BEGIN(INITIAL);

[ \t]+ ;
. return yytext[0];

%%

/*==============================================================*/
#
# csv.y csv.l makefile
# Sep. 2014 / Yoshi
#
RM = rm -f
LEX = flex
YACC = yacc -d
CC = gcc
TARGET = csv
CFLAGS = -DYYDEBUG -DYYEROR_VERBOSE
SRC = 


all : y.tab.o lex.yy.o
$(CC) $(CFLAGS) -o $(TARGET) y.tab.o lex.yy.o

y.tab.c : $(TARGET).y
$(YACC) -v $(TARGET).y

lex.yy.c : $(TARGET).l
$(LEX) $(TARGET).l

clean:
$(RM) y.tab.c lex.yy.c $(TARGET) y.output

実行したところ↓行番号.フィールド番号[データ]のように表示する。
3行目の空白(’ ’)、引用符(’”’)、改行(’\n’)がちゃんと切り出されている。

$ cat test.csv
aaa,bbb,ccc
aaa ,  bbb      ,       ccc
"a a", "b""", "c
"

$ ./csv test.csv
1.1:<aaa>
1.2:[bbb]
1.3:[ccc]
2.1:<aaa>
2.2:[bbb]
2.3:[ccc]
3.1:<a a>
3.2:[b"]
3.3:[c
]
                                                      

CSVくらいの文法なら、yacc&lexを使うよりCで実装したほうが簡単かも。

アセンブラくらいになると有難さが分かる。

2014年9月13日 (土)

谷津山の鉄塔

JOPK(NHK静岡放送局)が使っていた50mと60mの自立三角鉄塔。

2

 駅から見ると東海大学の看板は良く見えるのだが、新幹線から撮ったので小さくなってしまった。

 JOAK(NHK東京中央放送局)の愛宕山45m自立三角鉄塔と同じタイプらしい。
設計したのは東京タワー等を設計した内藤多仲博士で、1931年に放送を開始したときに立てられたものが今でも残っている。(ここだけ?)

2014年9月11日 (木)

京セラフィロソフィ

京セラフィロソフィ 稲盛和夫 サンマーク出版 

 京セラフィロソフィは、もともと経営者のために書かれたもので、これをマニュアルと捉えるか教科書ととらえるかでかなり差がある。

マニュアルと捉えれば従業員管理用に使える。
教科書と捉えれば経営者自身の意識向上に使える。

マニュアルと捉えるなら

 哲学を完全に理解しなくても、行動はできるし行動することによって理解が深まるのは事実である。行動規範が書かれた冊子を持ち歩くことで哲学に則った行動を促す方法は多くの企業が実践している。例えばスターバックスのグリーンエプロンブックやクレドリッツ・カールトンなどだ。

 ところが、冊子は哲学から離れてマニュアル化しやすい。
 行動規範の意味を理解することは難しいので、とりあえず冊子に書かれた行動だけ行うようになる。そして、悪貨は良貨を駆逐し、哲学は理解されないまま冊子が「経典」になる。

 東京ディズニーランドでは「いらっしゃいませ」と言わず「こんにちは」と言うのは有名な話である。
型どおり「こんにちは」というのと、「いらっしゃいませ」ではお互いに挨拶ができないから「こんにちは」と言うことを理解して「こんにちは」と言うのでは大きく異なる。

 「学ぶこと」は「覚えることではない」ことは、少し考えれば分かることだが、学ぶことをせず、覚えてきた者は、たいていマニュアルを要求する。

 覚えれば何とかなる、覚えるならエッセンスが詰まったマニュアルを覚えるのが近道だ、思っているから。

 覚えた方がテストの成績が良いなら、学ばずに覚えるようになるのは、道理である。人と水は低きに流れる。オジサン達が昔学んでいたかと問われると、自信を持って「学んでいた」という自信はない。昔から要領のいい奴は覚えていた。

 そのマニュアルが化石にならず「生きている」ことが重要であろう。金科玉条ではなくマニュアルを使う人が日々更新できる。「生きている」状態にしておく必要がある。

 確立されているように見える京セラフィロソフィをマニュアルとして扱うのは危険だ。

閑話休題

 京セラは元祖ブラック企業と言われているようだ。
いくら稲盛和夫氏といえどもグループ企業を含めて7万人近くの従業員に京セラ哲学を理解、実行させることは困難だろう。でも、理解させなくても実行させることはできる。

 そもそも哲学は一朝一夕に完成するものではないし、他人の哲学は容易に理解できるものでもないから、稲盛和夫氏が長年かけて築いた京セラ哲学を従業員全員が理解しているとは考えられない。

 立派な哲学を確立したリーダーがいたとしても、その組織のほとんどは意味も分からず従っているだけかもしれない。だからといって、その哲学がブラックでないし、哲学を実践するような取り組みをしていることもブラックとは言えないだろう。

 稲盛和夫氏は自身の哲学を実践できるのだろう、少なくとも実践する最大限の努力ができるだろう。だからといって、稲盛和夫氏が創った京セラという会社全体が京セラ哲学を実践できるということにはならないと思う。

 京セラはグループ企業を含めて従業員7万人弱だが稲盛和夫氏×7万ではない。しかし、会社として京セラ哲学を理解し実践する努力をしているのだろう。
 この努力が大きいほど、哲学が理解できない、哲学に同意できない人には、居ずらい会社になるのだろ。

 日本人の多くは対立する意見に関して目先の衝突を避ける。
哲学は人の根本に関わることだから目先の衝突を避けていても、いつか衝突が避けられない事態になる。
 その時には、人間関係や社会的責任などのしがらみが抜き差しならない状況になっていて、心の病気になったり、退職せざるを得ない状況になるのではないか

 借り物の哲学でなく、自分哲学を持つこと、少なくとも譲れない行動規範について考えるが必要だろう。


ついついフィロソフィをフィソロフィと書いてしまう。 (^^; (2014/10/8)

2014年9月 9日 (火)

トランジスタ技術 2014/9 全開!フルデジタル無線

トランジスタ技術 2014/9 CQ出版

trgi201409

特集は 全開!フルデジタル無線
1GHzダイレクトサンプリングだって!!
1GHzがダイレクトサンプリングできるICが普通に手に入る時代になったんだ。

フルデジタル無線機実験キットTRX-305を販売するらしい

(CQ出版の特設ページにリンク)

フルディジタルRF信号処理実験ボード[アクリル・ケース付き]TRX-305A  \95,040
フルディジタル・トランシーバ仕上げセット[無線機ケース付き]TRX-305B \107,460
らしい。魅力的だけど \203,500かぁ...さすがに右から左には出てこないなぁ

 モニターを1名募集しているけど、「使用感などを報告していただきます」なのでCQ誌にも使おうという魂胆だろうな。アンテナないしなぁ

###
なにげに Papilioの記事がある。

2014年9月 7日 (日)

男女共同参画

 内閣府男女共同参画局第3次男女共同参画基本計画のページがある。
第3次男女共同参画基本計画の概要は最近よく耳にする「2020年30%」というものだ。

 第3次男女共同参画基本計画における成果目標の動向を見ると、あと5年半でほぼ倍増を達成しなくてはならない。

 深夜労働や当直勤務が難しいという言い訳はできそうにない。施設・設備は金で解決できる。看護士など昔から深夜勤務している職種もある。

 難しい理由を並べても仕方がないので、自分の職場で「2020年30%」を考えてみる。

現状は

 今の職場の女性の割合は0%(一人もいない)これが30%になったとしたら。
ウチの職場は知識集約型なので女性の割合が30%に増えたとしても能力的に困ることはないだろう。

 これまで、一緒に働いた女性は多くはないけれど、一緒に働いた女性は概して優秀だ。ICT系で作業現場ありの職場だから、女性の応募は多くはない。採用数はもっと少なく、買い手市場であったため優秀な人材を採用することができていたのだろう。

 「2020年30%」を達成しようとすると、ICT系の職場だから、いわゆるリケジョを多く採用しなければならない。 もともとリケジョの全体数が少ないわけだから、これまでのように買い手市場ではなくなり、優秀な人ばかり採用すことができなくなるだろう。 しかし、これは問題ではない。優秀側に偏っていた分布が、全体の分布に近づくだけだ。

 問題は、キャアの継続と、マンパワー低下への対応だろう。

キャリアの継続

 今の職場は3~4年周期で転勤がある。
オジサンたちの典型的なライフプランは子供が小さいうちは家族で赴任し、子供が大きくなったり家を建てると単身赴任し、退職後地元(自宅がある場所)に戻るというものだ。

 ところが、夫婦どちらにも転勤があるとなると、この旧来のライフプランでは家庭の維持に支障が生じるのは火を見るより明らかである。

 また、運よく妻が夫の都合に合わせる又は夫が妻の都合に合わせて転勤・転居することができても、どちらかのキャリアが中断してしまう。これまでの男社会ではそのような柔軟なキャリアパスはないので、どちらもキャリアパスが描けない。

 若い世代のことを考えた柔軟なキャリアパスの設計にはオジサンの協力が不可欠だが、子育てが終わり、キャリアの終わりが見えてきたオジサン達は若い世代のことをまじめに考えない。

マンパワー

 マネジャ視点では産休、育休、時短勤務でマンパワーが低下することが大きな問題だ。

 最近は猫も杓子も人員削減だから産休・育休中の欠員によるマンパワー低下を人事のやり繰りで補うだけのマンパワーは余っていない。

 では、臨時採用ができるかというと、知識集約型の職場では難しい。臨時採用で不足したマンパワーを容易に穴埋めができるくらいなら、その業務全体が外注可能である。

現実的な問題

 「2020年30%」を達成できないとしても影響が予想される。
日本中の職場で女性の比率が増えると、配偶者が働いている部下が増える。
これからは、男性も育休をとることを考えておかなければならない。

 よその所属で育休をとった知り合い(男性)がいるが、育休明けで転職してしまった。現状ではキャリアパスが描けないだからどうすることもできない。

 女性の部下がいないとしても、男性の部下が育休を取得したり時短勤務を希望する可能性があるし、配偶者の都合に合わせての異動も考慮しなければならなくなるだろう。

 つまり、「男女共同参画」は女性だけでなく男性のキャリアパス、育休によるマンパワーの低下について考えておかなければならない。普段の業務を、マンパワーぎりぎり、マンパワー不足でようやくこなしているようでは「男女共同参画」は到底ムリだ。

どうするのか

  • 多様なキャリアパスの創出

     スペシャリストとしてのキャリアパスがないこと、ゼネラリストのキャリアパスには転居を伴う異動が必要であること、などは性別を問わず問題が多い。
     多様なキャリアパスを許容し、キャリアパスの選択を可能とすべきである。人事・給与体系に関係することだから、若い世代で何とかなる問題ではなく、権限を持っている者の意識改革が必要である。

  • 労働環境

     長時間労働や時間外の拘束を前提としたビジネスモデルを改める。
    長時間労働やサービス残業を前提にした職場は、今後増加するであろう産休、育休に伴うマンパワーの低下に耐えられない。
     ワタミ、すき家などの例を引くまでもなくサービス残業や長時間労働を前提としたビジネスモデルは否定されている。中高年層が普通と考えている労働習慣を変えなければならない。

  • 意思改革

     よく言われることだが、5%を10%にするのは困難だが30%なら実現できる。
    意識を変えればできる。意識を変えなくてはできない。

今何をするのか

  • 客観的な評価

     部下を評価する際に性別に依らないように注意しよう。
    男社会に長くいると男尊女卑が潜在意識に刷り込まれている。

  • 時間外勤務時間の低減

     時間外勤務時間を減らそう。
     自分が課題を抱えてしまうと没頭するタイプなので残業時間についてうるさく言われたくなかった。仕事に集中している人を邪魔したくないが、お付き合い残業はなくそう。
     お付き合い残業がある職場では育休明けの時短勤務が負担になる。

  • 正当な評価

     正当な客観的な評価をしよう。
    女性にとって「2020年30%」な職場はばら色ではない、むしろ問題や苦労が多いだろう。女性が仕事を続けられるかどうか迷い、相談されたときに通り一遍のアドバイスではなく「どれだけの成果を上げ」「どれだけ期待されているか」を客観的に伝えることが必要だと思う。
     期待されていないのに苦労が多い職場で働き続けようと思うものはいない。

 「男女共同参画」は女性の問題ではなく職場の問題と捉えて「変えてはならないこと」と「変えなければならないこと」を真剣に考えることだ。

###
結構まじめに考えたのだが自分にできることってこれだけ?


「女性の社会進出」は「社会」を「おっさん社会」置き換えると簡単に理解できるらしい。
「女性の社会進出」ってなんなの?
(ヤシロぶ)に「「男女共同参画社会」って何だろう?」の「社会」を「おっさん社会」に置換した文がある。

2014年9月 5日 (金)

開発改善コンクール(3)

職場の「開発改善コンクール」の審査員に選ばれたので審査に参加した。
審査員といっても予備審査で本審査はエライ人達がシンサするらしい。

ICT系の技術部門だから、何かしらのプログラムやシステムを作って応募するのだが、今年は同じような応募作品が多かった。どこの現場でも同じ問題で困っているのだろう。

「開発改善コンクール」の趣旨は「技術的問題解決についての開発改善」のはずだが、かなりICT業界の中でもニッチな分野なので、専門的知識がない審査員も審査をしている。

作品に技術的に重大な欠点がない、技術的な事実誤認が無いことは前提なのだが、審査員に技術的な知識がなければ、これらの評価は無理だ。

勢い、技術的知識がない審査員の評価は、取組や効果(ガンバリました)などで評価することになる。その結果、技術的な欠点(場合によっては致命的な欠点)がある作品が入賞したりする。

さらに本審査はエライお爺ちゃん達が審査員だから、プレゼン勝負でハッタリをカマしたもの勝ちの世界である。

タチが悪いのは、意識してハッタリをカマす輩ではなく技術的な欠点があることを自覚していない応募者で、傍から見るとスゲーハッタリだとヒヤヒヤするのだが、当人は大マジメだったりする。

 問題は、ハッタリでコンクールの入賞が決まることではなく、審査員(多くは幹部)が応募者の持つ技術力を正当に評価できないということ。
本当の問題は、組織の経営幹部が重要なリソースである技術者の能力、成果を正当に評価できないという事実だ。

 「じゃあお前はどうなんだ?」と問われれば。→力量の評価(2013/03/16)

2014年9月 3日 (水)

デジタル東洋経済 No.016 小川賢太郎社長ロングインタビュー

デジタル東洋経済 No.016 東洋経済新聞社

016

「外食日本一」ゼンショー小川賢太郎社長ロングインタビュー

 富士通の電子書籍サービス BooksVにデジタル東洋経済の『絶好調企業トップインタビュー/ケーススタディ特集』があって、ここに 「外食日本一」ゼンショー 小川賢太郎社長 ロングインタビュー がある。なんと販売価格0円だ!

 紙媒体の週刊東洋経済に掲載しきれなかった部分も含めて電子書籍化したものらしい。

デジタル東洋経済は印刷物ではないため、ページ数という制約要件がない。そのため、インタビュー全貌を掲載することも可能だ。ページ数は44ページと膨大。このインタビューを読むことで、小川社長の経営哲学、生き様が手に取るように伝わるはずだ。

ということらしい。

 東洋経済Onlineにも
ゼンショー・小川賢太郎社長が語る経営哲学シリーズ

があるが、通勤途中に読みたかったのでBoolsVに公開さているpdfをDLした。

閑話休題というかここから本題

 ネットではすき家はワタミに並ぶブラック企業と言われているので読んでみた。社長の小川賢太郎氏は、東大、全共闘という先入観があるからかもしれないが、いかにもインテリという感じだ。理論武装した語り口調が印象的である。

 随所にルンペンプロレタリアートという言葉が出る。シラケ世代おじさんにはよく分からないのだが、全共闘活動家視点で見るとバイトはルンペンプロレタリアートに見えるのだろうか。

 更に、全共闘で活動した経験からか、労働組合がルンペンプロレタリアートと組むことに対して我慢がならないようだ。

 このようなバックグラウンドを考えると、仙台すき家裁判での対応が理解できる。ここを理解しなければ、手法についてはさておいて、ネットの情報にあるようにただの悪徳社長である。

 この観点で、仙台すき屋裁判のことが掲載されているページを良く見ると、書いているのは左の人と右の人と2chの人で、真ん中の人は触れたがらないということが分かる。 労働争議関係の情報は良く選ばないといけない。

 最近では小川賢太郎氏の「3K」発言が批判されていて、ゼンショーのページで反論しているようだ。

 ゼンショーの企業理念

世界から飢餓と貧困を撲滅する

はワタミの

会社の繁栄、社員の幸福、関連会社・取引業者の繁栄、新しき文化の創造、人類社会の発展、人類の幸福への貢献

より分かりやすい。分かりやすいだけに、バイトにこの理念に則った行動を求めようとすると難しいかもしれない。

 すき家の店長やバイトにとっては休憩時間もなく牛丼を作っていることが世界から飢餓と貧困を撲滅することにどう関係するかは極めて分かり難いと思う。
和民の店長やバイトも長時間労働らしいが、自分の行動が客や同じ店で働く仲間の幸福に繋がることを実感できるのではないだろうか。

 「すき家」の労働環境改善に関する第三者委員会の報告書が公開されていて、これを読むと、エリアマネジャ、店長、バイトの労働環境はかなり悪そうだ。

第三者委員会からはサービス時間外労働を前提としたビジネスモデルを否定されたわけだから、提言にある

「従業員(社員・クルー)を企業の重要なステークホルダーと位置づけ、その人権と生活を尊重する企業風土を築くための施策」

をどう実現しながら成長を継続するのか注目しておこう。

第三者委員会の報告書の内容は他山の石だと思う。


2014/7/31「すき家」労働環境改善のための調査報告書受領について
調査報告書(本文・別紙A-B) [1.45MB/56ページ]
調査報告書(別紙1-3) [347KB/65ページ]

2014年9月 1日 (月)

HD6809

ヤフオクでMC68B09を見つけたので\500で購入した。
Hd68b09pm
ところが送られてきたのはHD68B09だった。まあいいけどね

実は以前HD6809は1つ買っている。
Hd68b09pm

 この2つのHD6809は何が違うかというと、HD68B09(2MHz)とHD68A09(1.5MHz)も違うのだが、HD68B09PとHD68A09EPが決定的に違う。

 Eなしバージョンはクロックジェネレータが内蔵されているが、Eバージョンはクロックジェネレータが内蔵されていないので外部で作った2相クロックを入力する必要がある。

 HD68A09EPは以前秋葉で見つけて\300だったので思わず買ってしまい、帰宅して調べてEバージョンがあることを知った。

 SBCを作るならクロックジェネレータ内蔵の方が部品が少なくなって良い。

 

« 2014年8月 | トップページ | 2014年10月 »