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2016年11月25日 (金)

本当の「商品」

田坂広志氏のメールマガジン 風の便り 第65便は「本当の「商品」」

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 田坂広志 「風の便り」 四季  第65便
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 本当の「商品」



 若き日に、優れた上司から、
 大切なことを学びました。

 ある調査会社が、その上司に、仕事を求めてきたのです。
 そこで、その会社の部長と担当者に会うことになりました。

 しかし、先方との会合が始まっても、私の上司は、
 その部長と雑談をするだけで、本題に入りません。

 相手も、その雑談に、快く相づちを打つだけです。
 そして、若い担当者は、黙って側に控えているだけです。

 しかし、その担当者には、なぜか、眼光の鋭さを感じます。
 妙な存在感があるのです。

 そのうち、予定していた時間が過ぎました。
 すると、上司は、
 その雑談だけで、会合を終えたのです。

 しかし、先方を見送って部屋に戻るとき、
 その上司は私に言いました。

  あの会社に、例の調査を頼んだらどうかな。

 突然の切り出しに、少し戸惑いながら、
 私は聞き返しました。

  しかし、あの会社の調査能力は、先ほどの会合では、
  ほとんど分からなかったのですが。

 そのとき、この上司が語った言葉が、忘れられません。

  その点は大丈夫だろう。
  あの若い担当者、
  いい面構えをしていたからな。


 このとき、私は、大切なことを学びました。


 我々が、顧客から仕事を得るとき、
 買って頂くのは、「商品」ではない。
 買って頂くのは、「人間」である。


 そのことを学んだのです。



 2003年1月23日
 田坂広志

 難しいなあ。

 調査会社の部長のように、自分自身が買ってもらえる「人間」になるだけではなくて、部下を買ってもらえる「人間」に育てなければならない。さらに、若き日の田坂広志氏の上司のように、買える「人間」かどうかを見抜く力を持たなければならない。

 買ってもらえる「人間」かどうかの指標は、「アウトプットの期待値」ではないだろうか。その業務に必要な要素の能力がいくら高いとしても、アウトプットできなければ役に立たない。

 要素の能力は客観的に測ったり推し量ったりることが可能だ。ところが、「アウトプットの期待値」を客観的に測ることは難しい。

 スキルアップしようとすると、書籍やセミナーなどを利用すると、一人でも取り組むことができる。 一人で取り組んで当然という考え方もある。 ところが、アウトプットを向上させようとすると、スキルだけでは解決できず。より幅広い見識が必要だ。

 自分自身のアウトプットを向上しようと考えて、実際に取り組くんだことがある人は、人がアウトプットを向上させようとしているかどうかが分かるのだろう。

 例えば、上司と顧客の雑談を脇で聴いているときにもそれは表れるのだろう。そして、若き日の田坂広志氏の上司のように、雑談を脇で聴いている人の力量も推し量れるようになるのだろう。


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