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2017年5月15日 (月)

新卒エンジニアが1年間で上司に感じた5つのこと(2) <先輩君へ>

エンジニアを指導する立場の人こそ読んでほしい、新卒エンジニアが1年間で上司に感じた5つのこと
(http://qiita.com/H_Crane/items/22ea96300dda82ec5b02)

 「新卒エンジニアが1年間で上司に感じた5つのこと(2017/05/11)」で、この投稿は釣りではないか(新人にしてはあまりに上から目線すぎる)と思いながらもマネジャの立場から新人君に向けて書いたので、釣られたついでに、マネジャから先輩君に向けて書いてみる。

 件の記事に対するコメントは、賛否両論だが肯定的なコメントも少なからずある。真面目にコメントしているのは新人の教育係りをやっていた先輩君であろう。そして、多少なりとも身に覚えがあるのだろう。

 先輩君も新人の頃に多少なりとも同じことを思ったではないのだろうか。
そして、新人を教える立場になると、自分が新人だった頃に教えてくれた理不尽な先輩のようになっていることに気づいているのではないだろうか。

 問題の根本は、

先輩や上司は問題に対する正解を知っていて、しかも教えるスキルを持っている。そして先輩や上司は新人に教える義務がある。

ことが前提前提になっていることだ。

 昔は、新人が即戦力にならないことや誰もが教えるスキルを持っていないことを皆知っていた。余裕がある時代だったから、基礎知識や業務に必要な基礎的なスキルの習得は、外注するか、教育・訓練専門の部署に任せていた。だから、現場はノウハウを教える(経験させる)だけでよかった。

 ところが、時代が世知辛くなると、教育・訓練の予算は削られ専門部署は縮小された。そこで経営層が思いついた言葉が「即戦力」と「OJT」だ。

 つまり、新人は必要な基礎知識を持っていて、全ての人が教えるスキルを持っていることにした。おまけに、マネジャたるもの部下の育成は義務だと言い出した。おまけに、学校もこの流れに便乗して「即戦力人材を供給する」などと言いだした。ところが、「即戦力」と言いながら、十分に基礎を教えないで実務を教えるから、既出問題の正解の記憶力が優れた新人君は自分は即戦力だと誤認してしまう。

 その結果、即戦力の自分に教えられない先輩・上司がタコだと勘違いする新人君と、新人に教えるのは現場の義務とばかりに問題を現場に押し付けた経営層の板ばさみになっているのが、現場の先輩君というわけだ。「ググれカス」と言いたくもなるものだ。

 じゃあ、先輩君にはまったく問題がないのかというとそうではない。
先輩君に足りないのは「教えるスキル」だけではなく「暗黙知を形式知化する能力」だ。

 「教えるスキル」不足は仕方ないとしよう。「教えるスキル」が無くても仕事はできるし、「教えるスキル」の向上は後回しになるのはやむをえない。目先の仕事は優先せざるを得ない。

 問題は「暗黙知を形式知化する能力」不足だ。
実業務で得た暗黙知は形式知にしなけれ人に伝わらない。

伝わる知識=形式知×伝える能力

だから、形式知が無ければ、いくら伝える能力があったとしても伝わらない。ゼロに何を掛けてもゼロのままだ。

 「暗黙知の形式知化」ができない人の教え方は、「やってみせる」ことだけだ。「貸してみ。こうやってやればできるんだよ~」とやってみせるのだが、教えられる側は理解していないから抽象化できない。抽象化できないから応用が利かない。

 つまり、暗黙知は形式知にしなければ伝えることができない。形式知は抽象化しなければ応用が応用が利かないということだ。

 先輩や上司は自分が持っている「暗黙知」を「形式知」にしようよ。
たぶん、新人君に疎まれながら教えるよりはるかに創造的な作業だ。何より自分のためになる。「暗黙知の形式知化」ができれば、形式知化した情報を新人君に与えて「後はガンバレ」と言ってもよい。「ググれカス」というより伝わる知識ははるかに多い。



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