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2018年7月27日 (金)

研修内容を還元すべきか?  <還元は目的ではない>

 研修を受けたときに、職場に戻って研修内容を還元するするように指導する人は多い。 研修に参加した人の中には、研修が終わる前に還元のスケジュールが決まっていたりする。

 職場を代表して研修を受けたら、研修を受けていない人に還元するのは当然なのだが、盲目的に還元すれば良いわけではなく、

  •  技術力向上を目的とした研修では、職場への還元より、受講者の知識、技能の定着、暗黙知の獲得を優先すべきである。
  •  受講者の知識、技能の定着、暗黙知の獲得を目的に講義をするならば、他人が作成した資料、開発環境をパクるべきではない。 

が重要だと思う。

 研修には目的が必ずある。

 その研修の目的が知識習得ならば、

研修で配布された資料を配布して補足説明すると効果があるだろう。

しかし、その研修の目的が技能の修得ならば、
技能が定着していない者が教えても効果は極めて少ない。 少ないどころか、教えてもらう人の時間を無駄にするから逆効果だ。

 技術は知識だけでなく、技能と経験に基づく暗黙知が必要だ。

 例えば、逆上がりができない親が本で勉強して、子供に教えることに効果があるのだろうか。 子供はいつかできるようになるが、それは、親のアドバイスではなく、子供自身がコツを掴んだからだろう。 つまり、親のアドバイスはほぼ無意味だ。残念ながら「ガンバレ」と「練習を継続させる強制力」くらいの意味しかない。

 技術力=知識+技能+暗黙知 とすると。

 その研修の目的が技術力の向上であれば、受講者が職場に帰って行うべきことは、知識、技能の定着と、経験を積むことである。 
研修の内容をもう一度なぞってみたり、自ら設定した課題に挑戦するなどの経験をとおして知識、技能を定着させ暗黙知を得ることである。

 研修内容を還元する際に人に教えることで、知識、技能が定着すると主張する人も多い。
この主張は正しいと思う。 経験では、他人に講義しようとすると、少なく見積もっても準備は講義の10倍以上の時間が必要だ。 この時間で、自ら考え、体験することで知識、技能、暗黙知を得ることができる。 だから、人に教えることが有効なのであろう。

 ところがである。

 現場は忙しいので、講義資料、実習環境などをくれという輩が少なからずいる。

 研修内容を還元することの最大の目的は「受講者が、知識、技能を定着させ暗黙知を得ること」だが、「講義すること」になっている。 「講義すること」が目的だから、他人が作成した講義資料や実習環境をパクった方が効率が良いというわけだ。 

 経験すると分かることだが、他人の資料をパクって教えられるのは、資料を作った人と同等以上の知識、技能、暗黙知を持っている場合くらいだと思う。 (それとパクられることを前提に作ってある資料)

 講義することが重要というならば、「安易に他人の資料をパクるな」と教えるべきだろう。
そして、講義の準備に必要な時間の捻出をサポートすべきだろう。

 研修の目的が、受講生のスキルアップなのか、職場への還元なのか、よく考えることが重要だ。

結論

  •  技術力向上を目的とした研修では、職場への還元より、受講者の知識、技能の定着、暗黙知の獲得を優先すべきである。
  •  受講者の知識、技能の定着、暗黙知の獲得を目的に講義をするならば、他人が作成した資料、開発環境をパクるべきではない。

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