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2018年10月25日 (木)

現場力がみるみる上がる 実践なぜなぜ分析 <ミスをチェックできたのは誰か>

現場力がみるみる上がる 実践なぜなぜ分析 小倉 仁志 日経ビジネス人文庫

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トヨタの「なぜを5回」は有名だ。

 問題を解決するときにに原因の特定は欠かせない。このときに、「なぜそうなったのか?」を5回繰り返すことで表からは見えにくい真因に迫る手法だ。

 この手法は理屈は簡単だ。しかし、やってみるとなかなか難しい。思考が深くならなかったり同じ答えの堂々めぐりになったりする。

 この本は、事故やミスの原因を分析する例が多く登場する。そして、分析手法の中心は「なぜを5回」だ。 この本では「なぜなぜ分析」と言っているが、対策案や対策案の実施方法、組織内での展開まで扱っている。

 事故の原因を追及する「なぜなぜ分析」は、人や設備に物理的な障害発生した場合だけでは無く、事務処理に不備があった場合でも使えるし、何かのプロジェクトが行き詰まった時や失敗したときにも使える。
「なぜなぜ分析」のセミナーを受講するIT関係者は多いそうだ。

 一旦抽象化して理解して自分の職場や環境に適用すれば、どこでも使える。 かなり強力なスキルだと思う。

管理者が行うべき「なぜなぜ分析」の例もある。

 事故が起きたときに対策は重要だ。「トヨタの問題解決」では更に、標準化して組織内に展開する「横展」を行う。この、標準化や横展にマネジメントレベルや経営レベルでの「なぜなぜ分析」が使用できるというわけだ。

 日経編集部があとがきにかえて」で

 ヒューマンエラーはとかく、ミスを起こした当事者のせいにされがちである。そして「あいつのやる気が足りないから、問題が起きたんだ」と、精神論でその場を片付けようとする傾向が今でもあらゆる職場で見受けられる。

と書いている。

 少なくとも、マネジャが「なぜなぜ分析」のスキルを獲得していれば、意味の無い精神論に頼らなくて良いと思う。

チェックできなかったこと。

 この本で解説してある「なぜなぜ分析」では、なぜに対する答えを導くと、もれなくチェックできなかったことを挙げるようになっている。例えば、「○○が××に気が付かなかった」という答えには、「○○が××に気が付かなかったことをチェックできなかった」が同時に導かれる。

 これは、目から鱗だった。

 事故の原因や対策が「気合と根性」になるのは、原因を分析する人が他責の念に囚われているからだ。 精神論を原因に指摘すれば反論できない。特に管理部門が現場の事故の原因を考えるときに顕著だ。 時にそれは分析ではなく叱責だ。

 もっとも、現場は「また精神論を言ってら。ここは日本帝国陸軍か!」などと口に出さずに悪態をついているのだが...

 ところが、「チェックできなかった」ことの「なぜ」を考えると、当然誰がチェックできたかを考えることになる。「なぜなぜ分析」を当事者や関係者が分析を行っていれば、分析している人の多くは、チェックできた人だ。 そして、チェックできた人は他責の念では分析できなくなる。

 つまり、分析に多くの人を巻きこむことで、他責の念ではなく自責の念で分析を行うようになるので、安易に精神論に流れることがなくなるのではないかと思う。

 上司や管理部門が分析するときには、「~ことをチェックできなかった」も考えるようにすると良い。


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