フォト
無料ブログはココログ

« 2019年6月 | トップページ | 2019年8月 »

2019年7月

2019年7月31日 (水)

10年後の仕事図鑑

10年後の仕事図鑑 落合陽一・堀江貴文 SBクリエイティブ株式会社

10_1

 落合陽一氏は、経営者の仕事は「組織にビジョンを語ること」と「組織を管理すること」で、AIはビジョンを語ることはできないけど管理は人間より得意とおっしゃる。

 成果には目もくれず管理にしか興味のない管理職はいる。管理しかやっていない経営者や管理職はAIに淘汰されるということだ。

もっとも、堀江貴文氏がおっしゃるには

はっきりいうが、「AIによる職の代替=不幸」のロジックを持つ人間は、自分の価値をAIと同じレベルに下落させてしまっている点で、ダサい。

のだそうだ。

落合陽一氏は

「AIに職を奪われる」と悲観する人は多いが、そもそも悲観的になっている人の職業自体、本来は人の認知能力に対して十分な仕事ではないということである。

なるほど、そもそも管理は人間らしい仕事ではないということか。


最近の投稿】【最近の書籍・雑誌】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

 

2019年7月29日 (月)

本屋の新井

本屋の新井 新井見枝香 講談社

Photo_20190720001701

 元三省堂書店のカリスマ店員にして、文学賞の新井賞を主宰しておられる新井見枝香氏のエッセイ。

 新井見枝香氏は、スーパーで値引きシールが貼ってあるもやしを、ついつい買ってしまってことを引き合いにして、

もし新刊書店で値引きシールを貼った本が紛れ込んでいたら、私は本当に読みたい本を選ぶことができるだろうか。たまたま買おうと思った本にシールが貼ってあっただけだ、とどうして言い切れる?

とおっしゃる。そして、「値引きシールを本に貼ってもいい日が来ないことを祈っております。」らしい。

 これって、電子書籍では、期間限定で値引きされたり、無料だったりする「値引きシール」が貼られたものがある。そして、特に読みたいと思わなくてもついポチってしまう。根が貧乏人だから。中には読まなきゃ良かったと思う本もあって、俺の時間を返せ!と言いたくなるが、自業自得、自分が卑しいからだ。(^^ゞ

 芥川賞、直木賞発表後に、候補作品を棚から片付けるのが嫌で新井賞を始めた人だから、紙媒体の書籍にこだわっているのかと思ったら、そこまでこだわりはないようだ。

 まえがきでは、

苦境に立たたされつつも本を愛する健気な書店員をお求めなら、それは人違いである、

とある。



最近の投稿】【最近のよしなしごと】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月27日 (土)

囲碁とAI <我々に訪れる未来>

 7/21のNHK囲碁フォーカスで、視聴者からのAIについての質問に大橋拓文六段が「AIはツールで、先入観に囚われないように」のような回答をしていた。

 囲碁だけではなく、AI全般に言えることではないだろうか。

 人間には人間に適した思考方法と訓練方法がある。ところが、低コストでIT技術が使える世の中になった現在、人間に適した方法は最良ではなくなっている。ところが、人間は方法を簡単に変えることができない。

 と言うことだろう。

 囲碁でも将棋でも定石を覚えると手っ取り早く強くなることができる。しかし、定石は見方を変えれば思考停止だ。

 停止した思考を再び動かすためにAIをツールとして使うことが有効だが、AI流を新しい定石として覚えるならやはり思考停止したままだ。

 囲碁に限らず、昔誰が決めたか分からないルールに拘って思考停止している例は身近にある。そして、AIに仕事を奪われる危機感を持っている人はいる。

 AIをツールとして使って新しいルールを作ればよいのだ。そうすれば、AIに仕事を奪われることは無いのだろう。

 囲碁・将棋の世界では、他業種に先駆けて人の能力を超えるAIが登場した。そして、これからAIとどう共生するかが問われている。

 囲碁・将棋の棋士がどうAIに対応するか注目しておこう。

 我々に訪れるであろう未来だ。



最近の投稿】【最近の映画・テレビ】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月25日 (木)

仕事はもっと楽しくできる <「変える」を選んでみよう>

仕事はもっと楽しくできる 大企業若手50社1200人会社変革ドキュメンタリー プレジデント社

Photo_20190624232301

大企業に勤務している多くの若手が考えていることは、

  • 上から降ってくるやらされ仕事ばかりで、やりがいを持てる仕事がゼロ
  • 上司の話は明らかに時代遅れ。でも、どうせ言っても無駄
  • 新しいことに取り組もうとしても、やる気のある人が社内にいない
  • 頑張ったぶんだけ損した気分になる
  • 実績のない若手に仕事は任せられないと言われるが、実績をつくるためのチャンスもない
  • 事業開発やオープンイノベーションとは口ばかりで、何も新しいものが生まれない……

らしい。

 では、どうするかと言うと、「辞める」か「染まる」か「変える」かしかない。
辞めない。でも染まりたくないなら、「変える」を選んでみようというのが、この本で紹介されているONE JAPANのコンセプトらしい。

 ONE JAPANの幹事、神原一光氏の代表者会議の前日のつぶやきに表れている。

 

 ONE JAPANは大手企業50社の若手有志の集まりだ。 有志の彼らを大企業病を救う救世主と評価する人もいれば、単なる「意識高い系」と揶揄する人もいる。行動しない人にとっては批判・非難したい相手だから、目の上の瘤、出る杭だろう。 

 出る杭の人は大企業病に罹っている会社の内で連携するより、社外の出る杭と連携した方が良いのだろう。批判する人と関わるのはメンドクサイものだ。

 アラ定のオヤジのお節介だけど、
変えようと思うなら、早く活動した方が良い。歳を取ると、動きにくくなる。自分自身がブレーキをかけるのだ。ようやく動けたら残り時間が無くなっていたりする。


最近の投稿】【最近の書籍・雑誌】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月23日 (火)

働き方改革(5) <管理職には期待できない>

Yoshi品質研究所 770回

【働き方の強制】

 Yoshi品質研究所さんは、

有給休暇を取りましょう!就業時間を短くしましょう!大いに結構なことですが、強制してやらせなければならないのでしょうかねえ。

とおっしゃる。

 働き方改革が、残業時間縮減だったり、有給休暇の強制取得だったりするのは安直だ。
多くの日本人はこれまで、明に暗に仕事が無くても残業したり、有給休暇が自由に取れない働き方を強制されてきた。
そして、最近は、残業を禁止されたり、有給休暇の取得を義務付けられたりするようになった。

 強制されていることに変わりはない。

 高度成長期やバブル期は強制されても給料の多さや未来への希望があったので、強制された働き方への不満は相殺されていたのだろう。
では、給料が増えない、将来に希望が持てない時代になっても、働き方を自ら変えられないのはなぜか?

 それは、周りと同じようにしなければ、同じ価値観を持たなければ、組織から排除されるからだろう。特に若い世代はそのような環境で育っている。

 強制されなければ働き方を変えられないならば、強制することが直ちに悪いとは言えないのではないだろうか。 最善策ではなく次善策かもしれないとしても、小手先の対策だとしても。

【やりがい】

 自分の中でやりがいがあれば、仕事をしている時間などは問題ではないのです。やらされ仕事とか、終わりの見えない仕事などを与える側が何とかしないと、働き方などは改革できません。

は賛成だ。

 経験では、仕事に「やりがい」を感じているときは時間を感じなくなってしまう。

 管理者的には、部下に「やりがい」を与えることはできない。「やりがい」は本人が感じるもので他人から与えられるものではないから。

 管理職が「やりがい」を言うと途端に胡散臭くなる。それは、都合のいい「やりがい」を押し付けようとしているか、対価を支払わない口実しているからだ。つまり、「やりがい」の搾取だ。

 じゃあどうするかと言うと、Yoshi品質研究所さんのおっしゃる通り、やらされ仕事とか、終わりの見えない仕事などを与えないことは重要だ。

 しかし、これまで、やらされ仕事とか、終わりの見えない仕事で評価されて管理職になり、未だ「やりがい」を持たず、やらされ仕事をしている管理職が考え方を変えるのは、そんなに簡単なことではない。

【結論】

 残業時間縮減だったり、有給休暇の強制取得は、「やりがい」を持って長時間働いている人にとっては効果は無いが、「やりがい」の無いやらされ仕事をしている人にとっては一定の効果はある。 しかし、これは改革ではない。せいぜい改善だろう。

 働き方改革は、小手先の対応ではなく、変えることが必要だが、管理職には難しい。

 経営層は働き方改革を管理職に丸投げしてはいけないと思う。
残業時間縮減や、有給休暇の強制取得のような小手先の対応に頼るだけで改革とは程遠くジリ貧になるのがオチだ。



最近の投稿】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月21日 (日)

君たちの顧客は君たちの上司じゃない

 顧客から講演を頼まれることが増えたらしい。良い兆しだ。
ところが、面倒だからやりたくないのだそうだ。

 専門的なことを聞きたいというオーダーなのだが担当者を派遣するほどではないことが多い。営業に毛が生えたくらいだ。
担当者を派遣するのはコストが高すぎるのでマネジャが講演するのだが、それが面倒なのだと...

 聴衆は技術者ではなくユーザーだから技術を説明すると「で、結局何に使えるの?」という反応だから、使える場面とメリットを伝えなければならない。そうすることで価値を提供できるようになる。

 技術力を持っているだけでは価値は無い。顧客に提供して初めて価値が生まれるから、顧客にシーズを示すことは重要だ。

 講演は顧客にシーズを示す良い機会なのだが、面倒だから他所の部署に振りたいのだそうだ。

 「君たちの顧客は君たちの上司じゃない」


最近の投稿】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月19日 (金)

300,000アクセス <googleの影響は大きい>

300,000アクセスを超えていた。

300kaccess

最近のアクセスランキングは

Google Serch Consoleで検索キーワードをみると、

20190706serchconsole

なぜ、エンジニア、テクノロジスト、テクニシャンへのアクセスが多いのか分かった。

↑には表示されていないけど、このデータをCVSでダウンロードすると掲載順がある。「テクノロジスト」で検索したときの掲載順位は2.45らしい。アクセス数が多いエントリは、googleで検索したときに上の方に表示されているようだ。

「テクノロジスト」をgoogleで検索すると、

Googlesearch

本当だ。一番上に表示されてる。



最近の投稿】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月17日 (水)

仕事ごっこ <昭和の常識、もうおしまい>

仕事ごっこ ~その“あたりまえ”、いまどき必要ですか? 沢渡あまね 技術評論社

Photo_20190712000101


 この本は「コラボレーション」を邪魔するもの=「仕事ごっこ」と名づけて童話風に風刺したもの。

 昭和の高度成長期の成功パターンは1980年代には行き詰まっていて、バブルと共に崩壊したはずだった。
しかし、新しい価値観を見出すこともできず、失われた10年と言われた。老害とか抵抗勢力と言われていた年寄りが引退すれば、日本は変わるのかと思っていたら、老害は減らず失われた20年となり、今時は失われた30年となろうとしてる。

 ここまで変わらないのは、単純に時代遅れの年寄りが変革に抵抗している[だけ]ではないのだろう。 全て老害のせいだと言い訳して自ら変わらないオジサンや、変えることを最初から諦めている若者が多いのではないだろうか。

 そして、このままではダメだと思いながら、皆動こうとしない。

 この本の表紙に書いてあるサブタイトルは

その"あたりまえ"、いまどき必要ですか

タイトルの他に

昭和の常識、もうおしまい

だ。

 昭和の常識といえば、緊急連絡網も前世紀の遺物だ。
今時、緊急時にはメールかSNSで同報すれば良いし、安否確認用のシステムは外注できたりするので、緊急連絡先一覧はあるが、「連絡網」はもはや死語だ。

 ところが、順送りに電話(音声)で伝達するシステムにこだわってる職場を知っている。

 担当の人に「メールで同報すれば?」と提案してみたのだが、メールより電話の方が信頼性が高いとおっしゃる。どうも、情報を伝達することより、伝言ゲームをすることに意義があるらしい。

 冗談かと思ったら真面目な顔だったので、それ以上言うのをやめた。令和の常識とはギャップがありすぎて納得させるのは難しいと思う。

 彼らはまだ電電公社の黒電話を使っているのだろう。きっと。
黒電話でサイバー空間の脅威に対抗しているらしいので、た、い、し、た、もんだ。


最近の投稿】【最近のよしなしごと】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月14日 (日)

知識のコレクション <せめて300時間やってみようよ>

 技術系の研修に関わっていると、研修内容が専門性につながっていない人を見かける。
研修を受けただけでは、知ってはいるができるようにならない。つまり知識のコレクションになっている。

一流になるには10,000時間の学習・訓練が必要と言われる。
素人から玄人に、アマチュアからプロフェッショナルになるには1,000時間必要と言われる。
とりあえず一人でできるようになるには300時間くらい必要だ。

【10,000時間】

 10,000時間を確保するには、1日10時間確保すると、週50時間、年50週とすると4年必要だ。

 10,000H÷(10H/日×5日/週×50週/年)=4年

 1日10時間、4年間同じことをやるには、それを仕事にするしかない。他の仕事の合間に確保できる時間ではない。

【1,000時間】

 1,000時間を確保するには、1日1時間確保すると、週5時間、年50週とすると4年必要だ。

 1,000H÷(1H/日×5日/週×50週/年)=4年

 週5時間は現実的になる。週末に時間を確保すれば、他の仕事をしながらでも確保できるだろう。
しかし、4年間続けなければならないので、モチベーションが不可欠だ。

【300時間】

 300時間を確保するには、週2時間確保すると3年、週5時間確保すると1年3月くらい必要だ。

 300H÷(2H/週×50週/年)=3年
 300H÷(5H/週×50週/年)=1.2年

 これなら、週末の余暇でも、毎日の仕事の一部でも確保できるだろう。

 300時間を超えると一人でできるようになるので、仕事を任される機会が増える。

 仕事で毎日やれば、週当たり8時間×5日=40時間、月当たり40時間×4週=160時間確保できるので、短期間で1,000時間確保できるようになる。

 とりあえず、300時間をクリアするのが目標だが、適性がない場合は、300時間では足りない。残念ながら技能の習得には向き不向きがあるから。

 人にとって時間は最も貴重なリソースだ。その貴重なリソースを投入するのだから、流行りに流されず、適性がある分野、モチベーションが維持できる分野を見極めなければならない。

 研修を受けさせる人も、受ける人もこの事実に目を背けているんじゃないだろうか? だから知識コレクターになる。



最近の投稿】【人材育成 】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月12日 (金)

とりあえず1,000時間、いや300時間やってみようよ

 Interop Tokyo 2019のセミナー「AI 活用を担うべきなのは誰か」で印象的だったページは、「知の探索の阻害要因は経営層の及び腰だけか?」だ。

スピーカーの池田拓史氏の感想は

群れで生きる動物が外敵から身を守る方法は、「目立たない」ことであることを思い起こさせる
このような訓練を幼いころから施された人材からなる組織が、設計された政策なしでコンピテンシートラップを回避できるのだろうか?

というもの。そのページにある写真が↓にある。

仕事の風景(1) 就職氷河期、個性は封印 2016/9/16付 日経新聞 夕刊


↑(https://www.tachibana-akira.com/2010/10/807)

だ。

 ご多分に漏れず、ウチにもこの傾向はある。

 誰かがハードウェア解析と言えば何も疑わず研修を受ける。
 誰かがマルウェア解析と言えば何も疑わず研修を受ける。
上の写真のように、好きか嫌いか関係なく、似合っていようがいまいが関係ないのだ。

 残念ながら、ハードウェア解析は電気回路の基礎を知らないできないし。マルウェア解析はCPUアーキテクチャからプログラミング、ネットワークなど広範囲の知識が必要だ。

 どちらも好きではないし、どちらの知識もなく研修を受けている人は多い。しかも、短期間に続けて研修を受けたりしている。
素人レベルを超えるには1,000時間が必要で、一流になるためには10,000時間が必要だと言われている。

 とりあえず、1,000時間、いや300時間やってみようよ。



最近の投稿】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月10日 (水)

世界最高のチーム <心理的安全性が重要>

世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
 ピョートル・フェリクス・グジバチ
 朝日新聞出版

Photo_20190703185701

googleが社内のチームを対象に調査した結果わかった、生産性の高いチームの特性は

  1. チームの「心理的安全性」(Psychological Safety)が高いこと
  2. チームに対する「信頼性」(Dependability)が高いこと
  3. チームの「構造」(Structure)が「明瞭」(Clarity)であること
  4. チームの仕事に「意味」(Meaning)を見出していること
  5. チームの仕事が社会に対して「影響」(Impact)をもたらすと考えていること

だったらしい。その中で一番大事なのは、1の「心理的安全性」だという。

 心理的安全性とは、「自分らしさを発揮しながらチームに参画できる」ことが実感できることで、具体的には、チーム内で「自己認識・自己開示・自己表現」ができること。言いかえると、「安心してなんでも言い合える」ことのようだ。

 安心してなんでも言い合えるチームにするにはマネジャ個人の資質も大きいが、組織的に心理的安全性を高める仕組みがあるようだ。

 ピョートル・フェリクス・グジバチ氏は、日本の企業では「飲みニケーション」で心理的安全性を高めていたのではないかという。
今時、飲みニケーションはアルハラとかWLBの観点から負の側面が強調されているので流行らない。昔は、飲めない人や、人付き合いが苦手な人は切り捨てる傾向にあった。

 飲みニケーションを止めるなら、googleのように業務時間中に心理的安全性を高める仕組みを考えなくてはならないのだろう。

 ピョートル・フェリクス・グジバチ氏は、

 よく「グーグルのような人事制度を導入したい」と相談されることがあります。バカげた話だと思いますね。

とおっしゃる。
googleは必要だがあってこのやり方になっているのだから、必要性を考えないでを真似てもうまくいかない。他所から借りてきた成果主義による業績評価も借り物だからうまくいかないのと同じだ。

 日本式のマネジメントが全て時代遅れだったり悪いわけではない。
心理的安全性なんて言葉が無いときでも、なんでも言える雰囲気を作っていた上司はいた。しかし、それは属人的なものだから、上司が異動すると、途端に心理的安全性が脅かされるようになったりしたものだ。

 googleは心理的安全性を高める方法を形式知化して、個人の資質への依存度を下げているのだろう。 成長する企業は違う。

 チームの、心理的安全性を高めようとすると、マネジャ自身の心理的安全性が高くなければならない。
ところが、自分の心理的安全性は高くないのにチームの心理的安全性は高くできる上司がいた。
マネジメントをやってみて初めてわかったことは、それはとても難しいということ。

 だから、心理的安全性が低いトップの場合は、マイクロマネジメント(管理)がはびこるのだろう。


最近の投稿】【最近の書籍・雑誌】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月 8日 (月)

技術者のマネジメント(4)

技術者のマネジメントにおいて、成果を上げるため能力を高めることは重要だ。
技術者が能力を上げることについて、技術者のマネジメントができない管理者(マネジャに非ず)の懸念は、

  • 知識・技術を悪用するのではないか
  • 辞めてしまうのではないか

らしい。この懸念について考えてみた。

【知識・技術の悪用に対する懸念】
★技術者にとってブラックな職場だということ。

 安全欲求や承認欲求を満足していない場合には、知識・技術は悪用されやすい。

 能力に見合った対価が支払われていない場合や、地位や名誉が与えられていない場合に、悪意を持った者が安全欲求や承認欲求を与えたら、技術者は能力を提供し、能力が悪用される。

 つまり、知識・技術の悪用を懸念する管理者は、技術者に対して、正当な対価を支払っていないし、正当な地位や名誉を与えていないのだ。
多くの場合、管理者自身も安全欲求や承認欲求を満足していない。

【組織に離反する懸念】
★技術者に社畜になることを求めている職場だということ。

 日本の社会では、辞める、転職することを組織への裏切りと捉える管理者は多い。

 管理者や組織が技術者を人ではなく単に能力として管理している場合、その能力が失われるとダメージがあり、失われる能力が高いほどダメージは大きい。このときに、管理者や組織の損得しか考えられておらず、技術者の損得は考えられない。ましてや、管理者や組織と技術者がWin-Winの関係になることは全く考えられていない。

 つまり、技術者が辞めることを懸念する管理者は、技術者を心を持った人ではなく無機質な能力として管理しようとしている。
多くの場合、管理者自身も人として扱われていない。

【まとめ】

 冒頭の懸念を持つ管理者は、ブラックな職場を変える能力も自身が社畜であることも認めることができないし、自身が、技術者をマネジメントして成果を上げる能力を持っていないことも認めることができないのである。

管理しかしていない者には難しいが、マネジメントすれば簡単なことだ

  • 技術者の承認欲求を満足して、自己実現の内発的動機付けをすれば良い
  • 技術者が辞めたり転職したら、また育成すれば良い

高い能力を持つ技術者を貶めるような発言をするよりよほどましであろう。



最近の投稿】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月 6日 (土)

権力を握る人が「感じが悪い」のはなぜ? <反対にすると「感じが良くなる」のか?>


権力を握る人が「感じが悪い」のはなぜ? 怒り、話さえぎり、異議唱える PRESIDENT Online (2015/12/12)

 権力を握るための行動は

  1. 怒りを示す
  2. 相手の話をさえぎる。
  3. 前提条件に疑問をつける。

だそうだ。これは、米国だけで通用する手法ではなく、万国共通らしい。

 世間に出回っているリーダーシップ本に注意が必要だという。ジャック・ウェルチもルドルフ・ジュリアーニも権力を得るまでの駆け引きや汚いやり口を書いてないと。

 この記事に引っかかったのは。権力を得る方法が知りたかったからではない。逆に、権力を感じさせないようにするにはどうすればよいかを考えていたからだ。

 階層的な組織では、意識しなくてもポストに応じた権力を得てしまう。本音の話し合いをしようとすると、この無意識の権力が邪魔になる。

 権力を持っている者が冒頭の3つの行動をしているなら、意識して逆の行動をすれば、無意識の権力を感じさせないようにできるのではないかと思ついた。

  1. 怒りを示さない
  2. 相手の話を遮らない
  3. 前提条件を疑わない

ということだ。

 「1. 怒りを示さない」と「2. 相手の話を遮らない」は心がけたらできる。
しかし、「3. 前提条件を疑わない」は無理だ。なぜなら、古い常識を改めるために本音で話し合いたいから。



最近の投稿】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月 4日 (木)

なぜ人は昇進すると横柄になるのか

なぜ人は昇進すると横柄になるのか
ダッチャー・ケルトナー
Diamond Harvard Business Review June 2017

権力のパラドクスとは

人は他利的な行動が認められて権力を得る。権力を得ると利己的な行動をとるようになる。

ことらしい。

「権力は腐敗する」と言ったリ、「実るほどこうべを垂れる稲穂かな」と言ったリ、洋の東西を問わず、権力を持つものを戒めてきた。 遥か昔から洋の東西を問わないところを見ると普遍的なものなのだろう。

 ところが、当の本人は自覚していないことが多い。権力を得る前も後も、本人の行動様式は変わっていないのではないだろうか。
つまり、

 人は、程度の差はあるが、他利的な行動も、利己的な行動もとる。他利的な行動と利己的な行動の割合や程度は個性であろう。

 権力を持たない者は、他利的な行動は評価されやすく、利己的な行動は大目に見られる。そして、多利的な行動が評価されるとリーダーとなり権力を得る。(集団では、他利的な行動をとる者に権力を与えると利益が大きくなるので、多利的な行動で判断する)

 権力を得ると評価の基準が変わる。より多くの他利的な行動でなければ評価されなくなり、利己的な行動は厳しく評価され大目に見られることはなくなる。

 ところが、本人の行動様式は変わらない。すると、それまで評価されていた他利的な行動は評価されず、大目に見られていた利己的な行動は非難されるようになる。

 周りの人の評価基準が変わっただけで、権力を得た人は変わっていない。しかし、周りの人は言う。「偉くなったら人が変わった」と。

観点は2つ

 権力を得た者は、権力を得たら自分の行動様式を客観的に見直す。特に利己的な行動を見直す。 「実るほどこうべを垂れる稲穂かな」という考え方。

 権力を与える人は、他利的な行動だけに目を奪われてはいけない。むしろ、利己的な行動が無いことに注目すべきだ。 「リーダーに唯一必要な資質は、誠実さである」という考え方。

 昇任は他利的な行動の結果を評価されることが多い。だから、昇任すると人が変わる人が多い。いや、利己的な行動を評価せずに、昇任させているだけだ。

 他利的な行動をを増やして、利己的な行動を減らす。これが、リーダーとしての成長ということかもしれない。



最近の投稿】【最近のよしなしごと】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

2019年7月 2日 (火)

「権力 」を握る人の法則 <そんなに権力がほしい?>

「権力 」を握る人の法則
著 ジェフリ ー ・フェファ ー
訳 村井章子
日本経済新聞出版社

Photo_20190817125601

ジェフリー・フェファー氏は、権力や影響力が必要な理由は、

健康
第一の理由は 、権力や地位があるほど長く健康に人生を楽しめる可能性が高いことである 。
報酬
第二に 、権力を持ち 、それに伴う高い知名度や地位を備えていれば 、端的に言って金持ちになれる 。
リーダーシップの一部
第三に 、権力はリ ーダ ーシップの一部であり 、何かを成し遂げるためには欠かせない 。

だとおっしゃる。

そして、権力や影響力を得るのを邪魔するのは、

  • 世界は公平だという思い込み
  • 世の中のリーダーシップ本は正しいという思い込み
  • セルフ・ハンディキャッピング

だという。

 パワー・ポリティクスは正直めんどくさい。できれば関わり合いになりたくないと思う。 ジェフリ ー ・フェファ ー氏はこれがセルフ・ハンディキャッピングだとおっしゃる。

積極的に上をめざさない人は 、自分が昇進しないのは人格や能力に問題があるからではなく 、自らの選択の結果なのだと暗に示すことができる 。

だと。

 生来ヒネクレた性格だから、このように考えていた時期が確かにある。 自分の考えていることに向き合ったら 、権力は求めず、やりたいことやろうという結論にたどり着いた。(結構時間がかかった)

 ジェフリー・フェファー氏は、

あなたが将来設計を考えるときには 、自分はほんとうに高い地位や権力が欲しいのか 、それがどういうものかわかっているのか 、よくよく考える必要がある 。と言うのも高い地位は 、手に入れるのも維持するのもそれなりのコストを伴うからである 。

と指摘する。 当時、地位や権力を得たり、維持したりするコストは、自分の能力向上に使った方が良いと考えていた。

 その後、紆余曲折会って結局地位を得た。 地位を得ようとしたのは、ある部門をマネジメントしようとしたときに権限が足りないことを実感したからだ。 「権力はリ ーダ ーシップの一部であり 、何かを成し遂げるためには欠かせない 。」は正しい。

 一旦地位を得てしまうと、なかなか自由になれない。 地位と権限と権力は分離できないのだ。
地位を得てしまうと無意識の権力も得てしまうから、多くの人に普通に接してもらえなくなる。一つ得ると一つ失う。そんなもんだ。

 では、マネジメントできるようになったのか? と自問自答してみる。



最近の投稿】【最近の書籍・雑誌】【2018の投稿】【2017の投稿】【2016の投稿】【2015の投稿

« 2019年6月 | トップページ | 2019年8月 »

2019年8月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

最近のトラックバック