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2019年8月 5日 (月)

囲碁とAI(3) <なんとなくわかったこと>

 将来AIに仕事を奪われるのような議論が多くなってきた。囲碁の世界では「AIに仕事を奪われる」が現実になってきているわけだ。ならば、プロ棋士の対応や何を考えているのかを知れば、将来AIに仕事を奪われない方法がわかるのではないかと、囲碁とAIについて考えている。

21世紀政策研究所が開催した座談会の議事録を見付けた

プロ棋士から見た AIと人 ―これからの経営・社会への示唆― (2017/10/31)

Ai


 松尾豊教授他の研究者と将棋界から羽生善治三冠(当時)、囲碁界から王銘琬九段、大橋拓文六段が参加している。

 AIが導いた回答について思考過程や判断基準が分からないこと、AIソフトが打った手の意味が分からないことについて、王銘琬九段は

意味は分からないですけれども、その手が数値によって判断されたということは分かる。それに対して相手がどう応じてくるかも示して、その後、自分はどうするべきか、ということも示してくれます。そうすると、これはやはり人間との比較になるのですが、個人的な感覚として、そこまで正確に示してくれる人間はいないと思います。そういう意味では、AIとなら、それなりに検討が成り立っていると感じています。

とおっしゃる。

 画像データの中からから猫を見付けるような認識ではなく、囲碁AIのように過去の状態に影響される判断は、判断の候補の履歴を見ると判断基準が分かってくるのだろう。

 囲碁AIは感想戦ができないと言われるが、王銘琬九段は詳細なログがあると検討できるとおっしゃる。囲碁AIは人間より強くなっているから、素人が見ても分からないだろう。王銘琬九段はトッププロの棋力があるから囲碁AIのログが検討の参考になるのだと思う。
 
 仕事を奪うようなAIが現れたら、AIの判断を解説したり、判断理由を合理的に推測するような仕事も新たに必要になるのだろう。そのときに必要なことはAIを適用した分野の専門的な知見ではないだろうか。

 囲碁AIは100%か0%かのような二元的な判断ではなく確率で判断している。AIに判断を委ねることが不安な人はこのことを指摘するわけだが、人間も100%か0%かで判断していることは少ない。

 自分が意思決定するときのことを考えてみると、切羽詰まると丁半で決めているが、冷静なときほど複数の方法を考えて成功する確率が高い方法を選んでいる。

 人間が言う「○○だと思います。」の妥当性を他の人間が判断するときは、なんとなく信用できそうだからとか、堂々としていたからとか、到底論理的でもなく、数値化できない要素で判断している。

 であれば、AIが導き出した確率が数値で示される方が、第三者的には理解しやすいのではないだろうか。

結論

  • 仕事を奪うAIが現れても、専門家には新たな仕事が生れる。
  • AIの判断基準は人間より分かりやすい。


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