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2019年9月12日 (木)

人間+マシン <経営者とIT技術者とAI技術者とのコーディネートができる人材>

人間+マシン ポール・R・ドーアティ、H・ジェームズ・ウィルソン  東洋経済新報社

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 AIは一時の騒ぎは収まった感がある。これから本格的な実用化フェーズに入るのだろう。

 AIに仕事を奪われるとか、AIによって新しい仕事が生まれるとか、色々な観点の議論があったが、いったいどれが正しいのかわからない状態だった。

 この本では、これまで語られなかった、人間とマシンが協力して、ビジネスにおけるパフォーマンスを桁違いに改善する領域を「ミッシング・ミドル(失われた中間領域)」説明している。

 AIにできない、判断、創造、共感、主導の領域、AIに置き換えられる、適応、予測、反復、トランザクションの領域以外にAIを使って人間の能力を拡張する、具現化、相互作用、増幅、人間が機械を補完する、維持、説明、訓練の各領域を、ミッシングミドル領域と呼んでいる。

 将来AIに奪われる仕事、奪われない仕事の他に今までなかった仕事が出現するということだ。

 この分け方は全ての仕事が含まれるので、AIに興味が無くても読んでみると良いと思う。

 経営陣が取るべき5つのステップが示されている。
この中で、ステップ1

①経営者は適切なマインドセットを持たなければならない。そして単なる業務プロセスの改善にとどまるのではなく、業務プロセスと仕事のあり方を根本的に再設計することにフォーカスしなければならない。

そして、

既存の業務プロセスを是としてその自動化をするためにAIを使っていては、既存の延長線上にある改善しか期待できない。

ここが重要だろう。このことは経営者に限らずマネジャも理解する必要がある。

 AIやITに疎い経営者やマネジャが、AIを導入することを目的にすることが考えられる。
AIを導入すれば、プロセスの自動化はできるかもしれない。首尾よく自動化できれば、大なり小なり効果はあるのだろう。しかし、プロセスを検討しなければ効果は原的だろう。

 自動化できるようなプロセスは、現在の環境において最適でないことが多い。そのプロセスが始まった頃には、ITで実現できなかったり関連部署が対応できなかったりという理由で必要だったプロセスがあるだろう。とこが、今現在そのプロセスが必要とは限らない。いや、必要ない可能性は高い。

 今時、昔では考えられない性能のコンピュータは安価に手に入るし、漏れなくネットで接続されている。昔では考えられなかったサービスがITを活用して実現されているから、外注も可能だ。

 プロセスの検討は現場に任せきりにしてはならない。
そのプロセスに精通した人は必要だが、プロセスにフォーカスするあまり、プロセスの必要性まで考えられないことは多い。また、他部門との調整が必要であったり、古い規則に縛られて無駄なプロセスを廃止できないこともある。調整や規則の見直しには権限が必要だから、マネジャや経営者の関与が必要になることもある。

 Interop2019のセミナーで聞いたところでは、IT部門はAIの導入に消極的なのだそうだ。
AI技術が既存のIT技術とは異なる部分が多いことも一因だが、現場に精通しているAI技術者がいないことが影響しているようだ。

 とすると、経営者とIT技術者とAI技術者とのコーディネートができる人材が重要になる。 プロセスの改善に関する経験があれば最強だ。

 新しい仕事になるような気がする。


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