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2019年12月11日 (水)

なぜ残業を減らしたのに、会社が儲かるのか? <働き方改革は改善活動なのか?>

なぜ残業を減らしたのに、会社が儲かるのか? 萩原京二 クロスメディア・パブリッシング

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 東洋経済主催の働き方改革セミナーで萩原京二氏の講演を聞いた。オマケでこの本を貰ったので読んでみた。このセミナーは萩原京二氏の基調講演とDropboxの活用だった。

 最近はなにかにつけ「働き方改革」だ。「働き方改革」にICTは不可欠なのだから、IT関係の展示会でも「働き方改革」関係の展示は多い。このセミナーもDropboxがサービスしているコラボレーションツールの紹介とDropboxを利用した情報共有事例の紹介が多かった。

 講演を聞いて気になったのは「働き方改革」のセミナーなのに内容は「改善」だったこと。間違いかと思ったら、

  働き方改革(制度の導入)=改善活動=助成金の活用

らしいので、間違いではないようだ。

 言葉遊びをしているわけではなく「改革」は現状の否定から始まり、「改善」は現状の肯定から始まる。似ているが、全く違う取り組みだ。

 戦後の焼け野原から世界有数の経済大国にした昭和の働き方を否定して、令和から先の働き方に変えるのが「働き方改革」だろう。もっとも、音頭取りの厚労省の「厚生労働省の業務・組織改革のための緊急提言」も内容は改善の提案だったから、昭和の働き方を否定しようと思っている人は少ないのかもしれない。

 この本の読者は経営層を想定しているようだ。「働き方改革」で困っている経営層(高齢)は、昭和の働き方で成功体験があるから、昭和の働き方を簡単には否定できないだろう。であれば、昭和の働き方を否定しない「改善」の方が受け入れられるということだろう。

 萩原京二氏は社会保険労務士として会社を経営しておられる。
社会保険労務士の仕事は現在の働き方を前提としているから、現在の働き方(昭和の働き方)を否定できないのだろうか。

 つまり、昭和の働き方で成功した経営者は昭和の働き方を否定できないから、改革の提案は受け入れられにくいが、改善は受け入れられやすい。昭和の働き方でさんざん「カイゼン」してきたから。

 そして、東洋経済の読者を考えると、ITに疎い経営層が浮かんでくる。あのセミナーも東洋経済が想定したターゲットに対しては現実的な内容だったのかもしれない。

 しかし、ICTに疎い経営者が、クラウドを利用した情報共有と、残業時間管理で「働き方改革」するぞとケツを叩いても、若い人たちは生温かい目で見ているのではないだろうか。



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