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2020年3月

2020年3月30日 (月)

「こころの定年」を乗り越えろ

「こころの定年」を乗り越えろ 40歳からの「複業」のススメ 楠木新 朝日新聞出版

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 こころの定年は、楠木新氏の造語で、

  • 「今やっていることが、誰の役に立っているのか分からない」
  • 「成長している実感が得られない」
  • 「このまま時間が流れていっていいのだろうか?」

 など、「組織で働く意味に悩むこの状態」のことで、会社人生の前半戦と後半戦との切り替えの時期の、40歳過ぎに訪れるらしい。

「こころの定年」を迎える人には、

  1. メンタル不調を伴うタイプ
  2. 満たされない思いを抱えるタイプ
  3. 転職や独立を志向するタイプ
  4. 昇進ができずに立ち往生しているタイプ

があるらしく、「こころの定年」を迎え、社会人人生の前半と後半の働き方を変えられないと、「働かないおじさん」になるらしい。

 これまでの自分の人生を振り返ってみた。

1回目

 技術職で現場で働いてきた。その頃は40歳くらいで昇任して管理職になり現場を離れる人が多かった。技術職のままでは昇任も昇給もないから、管理職になるのが唯一のキャリアパスだった。

 「こころの定年」を迎える頃になって、病気で入院した。幸い命に関わるような病気ではなかったが、手術の前夜に一人考えた。
もし、助からないなら、自分の人生はどうだったか?

 辛い時期やひねていた時期もあったが、好きな事を仕事にして、それなりに評価されていたので、そんなに悪い人生ではなかった。少なくとも思いを残して化けて出るほどではない。これが、好きな仕事ではなくガマンしていたら、悔しい思いをしたのだろう。そうであれば、手術が成功して生きていたら、悔いのない選択をしなければならないと思った。

 当時、人生前半の技術屋根性を引きずったまま管理職になる人がいた。マネジメント能力がないから現場に口を出したり、手を出したりするのだ。現場からすると迷惑この上ない。自分はどうかと自問自答したら、技術に対する思い入れが強いから、昇任しても現場に手を出しそうだったので、管理職にはならず技術職を続ける決心をした。

 昇任も昇給もしない。しかし、死期が迫った時に後悔しなくてすむだろうと思ったのだ。こうして、働き方を切り替えるのではなく、続けることにして、最初の「こころの定年」を乗り超えた。というか、先送りした。

2回目

 50歳のときに、再び「こころの定年」がやってきた。
ポストは変わらず、自分は変わっていないと思っていても、40歳と50歳では周囲から求められることは異なる。

 その頃、職場の雰囲気が変わったと感じた。そこで、マネジメントしようとしたら、権限が足りないことに気付いた。
古い体質だからポストと権限は切り離せない。マネジメントに必要な権限を得るには昇任するしかないと考えて昇任試験を受けて昇任した。

 現場の担当とマネジャーとの役割の分担は10年前に葛藤したので、現場には手を出さず、マネジメントに専念する決心した。こうして、働き方を変えて、2回目の「こころの定年」を乗り超えた。

3回目

 これで定年まで働けると思ったら、定年間際になって、3度目の「こころの定年」がやって来た。

 古い体質の組織は順送り人事だからマネジメントしない(できない)ポストに異動になった。かといって、技術職として現場に戻ることはできない。

 年甲斐もなく考えた。

  • 「今やっていることが、誰の役に立っているのか分からない」
  • 「このまま時間が流れていっていいのだろうか?」

 そして、新しい働き方を見つけることにした。

 3回目の「こころの定年」を乗り越えられるだろうか。



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2020年3月28日 (土)

辞めるまでの腰掛け

 再雇用は年金をもらうまでの腰掛か?

 昔々「寿退社」という言葉があった。その頃女性は雑用を振られることが多かった。重い荷物を人力で運ぶような肉体労働なら、男性の方が向いているだろうが、事務や知識労働は男女の差は無い。でも、その頃の世の中は、女性は男性のサポートに役割が固定されていた。

 意思決定するような仕事がなく、結婚を機会に退職するすることが多かったから、女性は、どうせ寿退社退社までの腰掛けだろうと重要な仕事は与えられなかったし、責任ある仕事も期待されていなかった。卵鶏問題だ。

 女性差別の話ではなく「腰掛け」について考えた。

 最近は定年しても希望すれば再雇用されるようになった。ところが、再雇用者が持つ能力と、職場が必要とする能力はなかなかマッチングしない。

 定年前の数年間、窓際でハンコを押していた高齢者に業務担当者に必要な能力は期待できない。また、重要な意思決定していた高齢者の知識や経験は必要なとされない。意思決定は次の世代に引き継がれているからだ。年寄りがいつまでも意思決定に口出しすると世代交代が進まない。だいたい鬱陶しがられる。

 給料が下がるので、現役時代と同じ責任を負いたくないと言う再雇用者もいる。その結果、再雇用した高齢者は誰でもできるような雑用をやることになる。

 能力が足りないなら教育する方法もあるのだが、再雇用期間は短く、年金を受給するまでの「どうせ腰掛け」でしょうと考えたら、わざわざコストをかけて教育しない。

 そう、再雇用者は、まるで昔の女性のように「腰掛け」と思われているのだ。

 開き直って、より楽でより給料がもらえる再雇用ポストを狙う者もいる。昔の女性と異なるのはオジサンたちは、若い人たちの前で大きな声で、本音を話すのだ。自分の利益しか考えない言動で、若い人たちのモチベーションが下がることは気にしない。

 窓際で仕事をしなかったことばかりでなく、定年する前も定年してからも、若者のモチベーションを下げる行動をすれば、老害と呼ばれても仕方がないだろう。

 「老害」と呼ばれて労働人生を終えたくはないと思う。


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2020年3月26日 (木)

魂の退社 <しがみつかなくてよい環境が大事>

魂の退社 会社を辞めるということ。 稲垣えみ子 東洋経済新報社

Photo_20200313231201

 会社で働いていることの恩恵は辞めてから、いや、辞めようとすると分かる。

 昭和の価値観では、若い間は家族を顧みず安月給で働いて、歳をとったら窓際族で高い給料をもらってハンコを押して定年まで過ごし、後は退職金と年金で余生を過ごすのが勝ちパターンだった。

 ところが、窓際族で高い給料はもらえなくなり、年金の受給年齢は65歳になって、定年後は年金がもらえるまで再雇用で昔の部下の下で働くようになった。

 成長が止まった窓際族が働かないのは今も昔も同じだ。しかし、今時は働かない窓際族に対する風当たりが強いので、会社にしがみつくなら覚悟が必要だ。しかも、定年しても再雇用しなければならないから、やはり会社にしがみつかなければならなくなった。

 誰も、すき好んで会社にしがみつきたいわけではない。しがみつかなければならない事情があるのだ。しかし、しがみつかなくて済む準備をしなかったのは事実だ。

 最も大きな事情は、住宅ローンだろう。次は教育、次は介護だろうか? そう考えると、稲垣えみ子氏はしがみつかなくてよい環境なのだろう。

 これから先働いていくには、しがみつかなくてよい環境を確保しておくことが重要だと、実感としてそう思う。


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2020年3月24日 (火)

損得より労働市場での価値

働く女性の選択にいくつかある「損得」は、少し長い目で考えよう (2020/02/26)

 自分の労働市場での価値を考えることが重要ということだろう。

 長期的な視点で考えると、目先の金銭的な損得より、労働市場での価値を維持・向上させた方が良い。人生において金は重要だが、人生は金だけではない。

 これは、女性に限ったことではなく、(役職)定年して再雇用された(される)者も同じことが言える。しかし、長期的な視点で労働市場での価値を考える人はい少ないようだ。

 昨今「働かないおじさん」が問題になっている。彼らは、就職と同時に、自分の労働市場での価値を考えなくなったのだろう。そして、一生目先の損得にこだわって生きるようになる。

 60歳の定年と同時に年金がもらえて、年金だけでで生活できる古き良き時代はとうに終わっている。今時は長期的な視点で自分の労働市場での価値を考えなくてはならないと思う。



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2020年3月22日 (日)

定年前の1年

 29年前に田舎で勤務していた。そのときの課長は定年が近かったのだが、東京出張の歳に秋葉で中古のパソコンを買ってきて、Cの勉強を始めて、業務で使うツールを作るような人だった。学び始めるのに年齢は関係ないことを教えてもらった。

 定年前の最後の1年は出身県に異動して最後の花道を飾ると皆思っていたら、1年を残して退職された。訝る周囲に、「これまで上の命令で方々転勤してきたけど、辞める時は自分で決める。」とおっしゃった。

 その時は、この人カッコエ~思っただけだが、自分の人生は自分が決める!ということも教えていただいたのだと思う。

閑話休題

 今年定年になる偉い人の愚痴を聞く機会があった。定年前の最後の1年でそのポジションに異動してきたのだが、意識改革が必要だと嘆くことしきりである。

 正直、1年では難しいだろうと思った。他人の意識は簡単に変わらない。方針を説明して、行動や意思決定を見て、方針との乖離をチェックして、乖離があれば修正することをくり返さなければならない。

 偉い人は強い権限を持っているので、逐一チェックして指示すれば、表向きは変わる。しかし、偉い人がいなくなれば元に戻る。方針に納得していなければ120%戻る。

 理想的な状態は、職場の風土として定着し逐一チェックしなくてもよくすることだ。権限を持っている偉い人があと1年しかないのであれば、意識改革の必要性を理解して行動できる牽引者に引き継がなければならない。

 つまり、最後の1年になる前に意識改革の牽引者を見つけて意識付けしておかなければならない。

 引き継ぐ者がいないのに、組織の改変を行うのは最悪である。


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2020年3月20日 (金)

やってきてない人に「やりたいことがわからない」のは当たり前

やってきてない人に「やりたいことがわからない」のは当たり前 (2020/02/13)

柴田朋子氏は

何か始めなくちゃ!っていうときに、「じゃあ、わたしには何が向いているの?」って問いは違うかなー、ということ。

そこまでの「自分の貧弱な経験と知識」の中から探そうとするから迷子になるの。

とおっしゃる。

 数年前身近な知人から、会社を辞めたいと相談された時に、「何をやりたいのか?」訊いてしまった。彼女は「旅行したい」と言い、本当にぶらり南米の旅に出た。

 そして、自分が転職しようと考えた時に自分に「何をやりたいのか?」自問自答してみたが答えは出なかった。

 現状が良くないと思ったときに、次に進むべき方向が見えているとは限らない。そのときに、とりあえず現状維持するか、立ち止まって考えるか、一歩踏み出すか、正解は無いのだと思う。

人に訊くときには「そんなの、自分のことだから分かってて当然だろう!」と思っていたが、全然当然じゃなかった。

 誰かに相談して「何をやりたいのか?」訊かれると答えられそうにないので、これまでに得た知識を元にして自分の頭で考えた。

 たどり着いた結論は、何が向いてるかはやってみないとわからない。でも、やりたくないことははっきりわかる、ということ。

 柴田朋子氏がおっしゃるように、経験が無いのに正しい判断は難しい。転職した経験も無いし、就活の経験もないのだから、いくら一生懸命考えても妙案は浮かばないのも無理は無い。

 だから、やってみて、間違えたら反省して、リトライする。リトライは早いに越したことはない。


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2020年3月18日 (水)

日経ビジネス 2020/1/27 <どうなってる?Panasonic>

日経ビジネス 2020/1/27 どうなってる?Panasonic

20200127

パナソニックが迷走しているようだ。

 20年前、松下は中村邦夫社長に代わり、SONYは平井社長に代わった。
当時は、事業部制の廃止やリストラなど創業者の呪縛を解いた「中村改革」が注目され、平井一夫社長の評価は高くなかったと記憶している。

 20年を経過してSONYは好調だ。一方、パナソニックは迷走している。この20年で、組織を変えられたのは「僕らのSONY」を捨てたSONYと、地道な日立だったようだ。その間に、東芝は改革でなく不正に手を染め、シャープは組織風土を変えられず鴻海に売られた。

 染み付いた組織風土を変えるのは難しいと思う。

 記事では、「空間ソリューション」事業をめぐり、社内ベンチャーと旧パナソニック電工が母体の会社の確執があり、事業を統合できなかった例が紹介されている。

 組織風土の実態は、組織を構成する個人に宿り、個人を通して伝わるものだから、誰か一人が変えようとしてもすぐには変えられない。
シャープは高橋社長時代に組織風土を変えようとしたが変わらなかった。そして、手遅れになり、鴻海傘下に入った。早々に再上場するなど組織改革できたように見えるけど、個人に染み付いた組織風土はそう簡単に変えられないだろう。与えられた新しい組織風土が定着するまでは、安心したらもとに戻るだろう。

 パナソニックの津賀一宏社長の危機感はかなり深刻なようだが、会社全体はまだ危機感をもっていないということだろう。



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2020年3月16日 (月)

ADALM2000(4) <変調波を出してみる>

 AWGの[Math]機能を使って変調波を出力してみる。

 変調がかけられると受信機の調整に使える。3

〇AM

 振幅変調(AM)波を出してみる。
キャリア(Vc)、変調波(Vs)を

vc = Vc・cos(ωc・t)
vs = Vs・cos(ωs・t)

とする。

 AM波は、Vcの大きさがVsで変化するから

Vam = (Vc+kVs・cos(ωs・t))・cos(ωc・t)

= Vc(1+m・cos(ωm・t))・cos(ωc・t)
= Vc・cos(ωc・t) + Vc・m/2・cos(ωc+ωm)t + Vc・m/2・cos(ωc-ωm)t

変調度:m=kVs/Vc

 これをAWGの[Math]で出力してみる。
変調波を1.5kHz、キャリアを1.125MHz=1.5kHz×750、変調度:m=0.6とすると

f(t)=5*(1+0.6*cos(t))*cos(750*t)

きれいなAM波だ。

Am_1k_125m_m06_awg

SAで見ると

Am_1k_1125m_m06_sa2

ちゃんと、キャリアと上側と下側にスペクトルがある。


〇DSB

 両側波帯(DSB)は、AMのキャリアがなくなったものだから、


Vdsb = Vc・m/2・cos(ωc+ωm)t + Vc・m/2・cos(ωc-ωm)t

 AM波の1項目(Vc・cos(ωc・t))を除いている。

f(t)=2.5*0.6*(cos(751*t)+cos(749*t))

SAで見ると、当然キャリアはない。まあ当然だけどね。

Ssb_1k_125m_sa

波形を見ると、

Ssb_1k_125m_awg

↑の波形をみて、キャリアがないとわかるのは見慣れているからか?

〇FM

 周波数変調(FM)波は、キャリアの周波数(Vc)が変調波(Vs)で変化する

Vfm = Vc・sin(ωct + m・sin(ωst)) 変調指数:m=Δf/fs

変調波を1.5kHz、キャリアを1.125MHz=1.5kHz×750、変調指数:m=3とすると

f(t)=5*sin(750*t + 3*sin(t))

帯域が広がっている。↓

Fm_15k_125m_m3_sa

変調指数が2.4になると、キャリアが消えると昔教えてもらった。

f(t)=5*sin(750*t + 2.4*sin(t))

キャリアが消えている。↓

Fm_15k_125m_m24_sa

 キャリアが消えて何が嬉しいかというと、この性質を利用すると最大周波数偏移の調整ができる。

 VHF帯FM(F3E)の占有帯域幅:Wは16kHz、最大変調周波数:fsは3kHだから最大周波数偏移:Δfは

W = 2(Δf + fs)
Δf = W/2 - fs

= 16/2 - 3
= ±5KHz

 FM送信機の最大周波数偏移Δfを調整するときには、スペアナでキャリアが消えるポイントを見て調整できる。
昔無線屋さんだった時にはスペアナは無ったので、局発がスイープできる電界強度測定器とオシロを使って狭帯域スペアナにしていた。

 m = Δf/fs = 2.4 のときキャリアが消えるので
 5kHz/2.4 = 2083Hz を入力してキャリアが消えるポイントに調整すると周波数偏移は±5kHzになってる。

 でも、いちいちスペアナ出してくるのは面倒だからFM直線検波器で調整してたんだけどね。;p

###

 [Math]で発生できる周波数は1つで、関数は、三角関数と指数関数、平方根しかない。もう一つ周波数があって、非線形の関数があるとデジタル変調波が生成できるのだが。 自分で計算して[Buffer]で出力するのかな。



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2020年3月14日 (土)

東京大空襲 <惨劇はどこにでもある>

 広島県人で今は千葉で暮らしている。

 3月10日は75年前に東京大空襲があった日。最近は3.11東日本大震災の話題が多いのだけど、今週東京大空襲関係の報道が結構あった。

 東京大空襲は知ってはいたが詳しくは知らなかった。娘が小学生のときに東京江戸博物館に行って、広島の原爆資料館と同じような展示があるのを見て、悲劇は広島だけでは無いことを知った。

 重要なことは、広島も東京も非戦闘員に対して行われた無差別殺戮であるということ。爆弾の種類や数は問題ではない。

 今住んでいる千葉は1945年6月6日と7月10日に爆撃されたそうだ。6月6日は軍需工場が標的ににされ死者は391人だが、7月10日は市街地が標的にされ死者は1204人だ。

 終戦間際日本中の多くの都市で空襲があり、非戦闘員が標的になっている。

 広島県人として、誤解を恐れず言うなら、修学旅行で原爆ドームを見に来なくて良い。身近にあった悲劇に目を向けるべきだ。

 願わくば政治とイデオロギーからは距離をおいて欲しい。


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2020年3月12日 (木)

マスク転売 <モラルが異なる人たち>

★古くから日本にあるモラルを持たない人たちが、ネットの匿名性を利用して利益を得ようとした結果なのだろう。モラルで規制できなければルールを決めるしかない。

マスク、消毒液「実売値」で見る異常な売れ行き
店頭価格はほぼ動かず、買い占め誘発の原因か 東洋経済Online (2020/03/04 )

 コロナウイルスの流行騒ぎでマスクが買えなくなっているが、店頭での実売価格は上昇していないらしい。高騰の原因は転売で、ネットではマスクなどの転売が議論を呼んでいる。

 マスクを転売すること自体は違法ではない。(2020/3/15から違法になりました。)

「転売社会の法的問題 ~転売、転売目的の購入はどこまで自由なのか~」 骨董通り法律事務所 (2019/7/9)

にあるように、チケットなど法規制がある物を除くと、転売は商売の基本だ。

 売る側は安く仕入れて高く売りたいが平時の価格は需要と供給のバランスで決まる。

 多くの人が転売を問題視するのは、他人の不幸に乗じたり、買い占めて需要と供給のバランスを崩して高額で売りつける行為だ。

 これは法(ルール)の問題ではなく、モラルの問題だ。

 ネットがない頃にも買い占めや売り惜しみはあった。当時は、情報の伝達時間と物理的距離の制約があったし商品を売るためには実店舗が必要だった。実店舗で便乗値上や売り惜しみすれば、客から苦情も出るし、世間から蔑まれるので心理的障壁がある。今時は、匿名性が高いネット上のフリマで売れば、これらの障壁がなくなるので、障壁は個人のモラルだけだ。

 ところがモラルは人によって異なる。
単一民族単一宗教ならモラルの幅は狭いが、多民族多宗教のコミュニティではモラルは十人十色だからモラルで縛ることは難しい。

 フリマを運営する企業にマスクの転売を規制を求めるのは、他人が自分と同じモラルを持っていると思っている人なのだろう。日本人の多くが同じ価値観を持っていると思っているのかもしれない。ところが、昔と違って日本は多民族、多宗教になっていて、モラルは人それぞれだから規制することは難しいと思う。

 企業にもモラルがある。古い企業のモラルは古いから時代に合わないことがある。一方、ヤフーやメルカリなどの新しい企業は明確なモラルを持っているわけではない。しかし、新しい企業は、市場の反応を見ながらモラルとルールの塩梅を考えて落としどころを見つけているようだ。一見、対応が遅いように見えるが柔軟に対応している。日本で法(ルール)を変えることを考えれば光速くらい速い。

 人間も企業も、ルールだけ、モラルだけを求めても対応できない。


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2020年3月10日 (火)

仕事が速いのにミスしない人は 、何をしているのか?

仕事が速いのにミスしない人は 、何をしているのか? 飯野謙次 文響社

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 飯野謙次氏は

「周知徹底します 」 「そのように教育します 」 「管理を強化します 」
これらの三つは 、失敗学では 「三大無策 」 。何もしていないに等しい

とおっしゃる。

 小倉 仁志氏もセミナーで同じことをおっしゃった。失敗を扱う人にとっては常識だけど蔓延ってる。

 この対策が有効と思っている人は、よっぽどおめでたい。ほとんどの人は、無策とわかってはいるけど、対策の考え方を知らないか、知ってるけど面倒だから知らないフリをしているかどちらかだろう。

 失敗から学ぶことは多い。成功事例は役に立たないが、失敗事例は役に立つ。

 しかし、後進のためと言っても、自分の失敗を語るのは難しい。心理的安全性が確保されていないと無理だと思う。

 つまり、一人の失敗で組織の失敗を防ぐためには、心理的安全性が確保された組織でなければ無理ということだ。

 例えば、失敗した人の「あの時失敗するかしれないと頭をよぎったけど、時間が無かったからそのまま、やってしまったんだよね。」という本音は、心理的安全性が確保できない組織では絶対出てこない。


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2020年3月 9日 (月)

組織の器を超えた人材を引き止める術はない <「ラスト一滴の前」「無難な口実の向こう」に応える>

採用するより育てるほうが何倍も難しいってこと、わかってませんよね。 (2020/03/02)

 柴田朋子氏は、退職理由はに多い「給料が安い」「休みがない」「残業が多い」 は「もろもろある原因のラスト一滴のようなもの」で、「他の仕事がしたい」「田舎の親が介護が必要で」「学校に行きます」は「無難な口実」にすぎないとおっしゃる。

 長く生きていると、辞めたいという相談を受けることがある。その時に「ラスト一滴」や「無難な口実」を解消する方法を提案しても決心が翻ることはない。

「ラスト一滴」や「無難な口実」は低次の欲求が多いようだ。しかし、「ラスト一滴の前」「無難な口実の向こう」は高次の欲求だ。だから、「ラスト一滴」や「無難な口実」の解決策を提案しても翻意することはないのだろう。つまり、金にはなびかないということだ。

 柴田朋子氏がおっしゃるように、都会では採用するより育てるほうが何倍も難しいのは事実だ。(田舎では育てる人が採れない)育成の甲斐あって有能な人材に育ったものの、「ラスト一滴の前」「無難な口実の向こう」に応えられないことはあって、相談を受けた自分の無力さを痛感する。

 「ラスト一滴の前」「無難な口実の向こう」にどれだけ応えられるかは「組織の器」決まるから、有能な人材に育って組織の器を超えた人材を引き止める術はないし、もともと、「組織の器」が小さいなら引き留めることはできない。

 「組織の器」を大きくすれば良さそうだ。しかし、組織の器を大きくするのは、有能な人材を育成するより難しいと思う。組織はトップの器以上にならないらしい。

 それでも、中間管理職は自分の器を大きくすれば、少なくとも部下の「ラスト一滴の前」「無難な口実の向こう」に応えられる。



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2020年3月 7日 (土)

ダイヤモンドプリンセス対応炎上

 ダイヤモンドプリンセスに乗船した岩田健太郎医師がYouTubeに公開した告発動画が物議を醸した。(現在削除されている)この投稿に対して、高山義浩医師がFasebookで反論されている。(友達限定になっているようだ)

 このやり取りが炎上しているようだ。

 医療については門外漢なのでコメントできない。そのような中、

新型肺炎:岩田健太郎教授の告発に反論した高山義浩医師(沖縄県立中部病院)の正論 批評.COM 篠原章 (2020/02/20) の

ぼくも専門家と称してあちこちの現場に入り、スタッフのことなどほとんど考えないで何度も理想論をぶってきた。すると目の前にはポカンとした顔と迷惑そうな顔だけ。「なんだバカの集りじゃないか、ここは」と思った自分がアホだったことを自覚したのはだいぶ後になってからのことだ。

を読んでインシデント対応という観点で考えた。

 インシデントやアクシデントが発生したとき、後から現場に入ることがある。紛争において前線で戦闘が始まった後から前線に加わるようなケースだ。その時に、注意しないと能力が発揮できないばかりか、排除される。

 現場に加わる時に、アドバイザーかアナリストか当事者かいろいろな立場がある。そして、後から加わった人と受け入れる人たちの認識がズレることはよくある。

 後から加わった人は当事者(戦闘員)だと思っていても、受け入れる側はアドバイザー(派遣参謀)だと思っていることがあるし、逆にアナリスト(リエゾン)だと思って加わったら、当事者(戦闘員)を期待されていたということもある。

 現場は常に動いているから、いちいち責任者の命令を待っていられないことも多い。そもそも、責任者は意思決定できなかったりする。だから、現場の裁量は現場の指揮官にある。

 現場の目標は明確だ。被害の拡大防止、損失を最小にしつつ撤退、人命最優先の総員退避などだ。

 現場の指揮官は期待しない者が加わった場合排除したり無視する。当然だ、現場の指揮官は時事刻々状況が変わる状況で目標を達成しなければならないから、目標達成の邪魔になる者は排除しなければならない。現場の指揮官はメンバーと仲良くすることが目的ではない。

 今回の件では、岩田医師は当事者として加わりたかったのだろう。専門知識も経験もあるからその判断は間違っていない。しかし、現場は岩田医師を当事者として見ていなかったから排除された。それも、間違っていない。

 現場の指揮官には、使えるリソースなら排除せず使うことが求められる。現場が求めるメンバーでなくても使えるなら使う。それが指揮官の力量だ。

 重要なことは、目標が達成されていない間の責任論は全く用をなさない、ということ。とことが、当事者でない者は責任論に走りがちだ。

 昔々、インデントの状況を調査するために現場に派遣されたことがある。当然当事者意識はなかった。ところが、現場に入ってみると、応援に来た専門家の扱いだった。1泊で帰るつもりが帰れなくなって結局2週間以上留め置かれて作業を手伝って宿題も持たされた。後から考えると、当時現場には経験がなかったから、指揮官は、物見遊山で来た怪しい奴でも貴重なリソースと考えて引き止めたのだろう。

 強い組織には、力量がある現場の指揮官がいる。

 弱い組織には、責任を回避したがる責任者と、責任論を振り回す外野がいる。


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2020年3月 3日 (火)

今時の人材育成を考えた

デジタルイノベーション2020で人材育成関係のセミナーを聞いてきた。

◯DX(digital transformation)
 何でもDXに関連付けるのが今時だ。DX単にITの活用と違うのは、改善ではなく改革であるということ。

 規模拡大の局面での教育・訓練は受講者個人の能力向上は少なくても、多くの受講者に教えることが重要だったから、教える側主体の学校形式が有効だった。研修を受けただけでは業務で使えないから、受講後は自助努力とOJTに頼ることになる。だから、業務に必要な能力を獲得するまで長い期間が必要だった。

 ところが、縮小局面では、多様なニーズに応えることや次の事業を速く立ち上げなくてはならないから、学習したことを業務で使って成果を出すまでの期間を短縮しなければならない。できなければ、手遅れになる。教育・訓練は受講者の要望に応じて行う、受講者主体の教育・訓練が必要だ。

 自分の部署を観察すると、最近の状況は規模拡大の局面ではなく、縮小の局面だ。しかし、研修はほとんど集合研修で、一方的に詰め込む形式の拡大局面の研修しかできていない。

 現場ですぐ使えることを教えるべきだと言う人もいるのだが、
今時、全ての現場で必要とされていることがあるのか? 現場ごとに必要とされている能力は違うのだ。しかも、「5年後にはできるようにまります」では遅すぎる。

 だから、学習から実戦投入までの期間を短縮しなければならない。

 人材育成担当は、実現に必要な具体的な方策を考えなければならない。


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2020年3月 1日 (日)

ADALM2000(3) <AWG,OS,SA>

ADALM2K用アプリはScopyAliceがある。Scpoyの方が使い勝手がよさそうだ。

 アプリの使い方に慣れるために、AWG(AnalogWaveGenerator)の出力をアナログ入力につないで、オシロスコープ、スペアナを動かしてみた。

〇AWG

 AWGのモードには、[Constant]、[Waveform]、[Buffer]、[Math]がある。

  • [Constant]は直流電圧を出力する。
  • [Waveform]で正弦波、矩形波、三角波、台形波、鋸歯状波、逆鋸歯状波が選択できる。
  • [Buffer]は波形データを読み込んで出力できる。
  • [Math]は数式で表した波形を出力できる。

1MHzの矩形波を出してみる。

Sqr_1m_50duty_awg

学校で先生に「すべての波形は正弦波の集合で荒らすことができる」なんていわれたけど、全然ピンとこなかった。
でも、これを、スペアナで見ると矩形波はたくさんの高調波を含んでいるのが見える。

Sqr_1m_50duty_sa
当時これを見たら、先生の説明も、「なるほど、そんなものか」と思うだろう。

 フーリエ変換を習うと、デューティサイクル50%だから偶数(2の倍数)次の高調波はなくなるはずだが、なくなっていないことに気づく。そして、理論を実現するには限界があることを学ぶ。限界を極めるのはもっと難しい。

 AWGはデューティサイクルが設定できるので、20%にしてみる。5の倍数の高調波がなくなるはずだ。

Sqrt_1m_20duty_awg

本当に消えてる。限界は一定ではない。

Sqr_10m_sa

 反対のことをやってみる。本当に正弦波を重ねると矩形波になるのか?[Math]モードで数式を入力すると波形を出力してくれる。

 正弦波はをフーリエ級数展開すると。

f(t)=1/4π{sin(t)+1/3sin(3t)+1/5sin(5t)+1/7sin(7t) ・・・}

と昔習ったので、9次くらいまでやってみる。
最初は基本波。振幅は5vにして f(t)=5*(sin(t)}

Sin_sinx1_sa

3次、5次、7次と増やして
9次まで f(t)=5*(sin(t)+sin(3*t)/3+sin(5*t)/5+sin(7*t)/7+sin(9*t)/9)

Sin_sinx9_awg

 9次くらいでは、ぜんせん矩形波らしくないけどそれっぽくはなってきた。じゃあ99次まで

Sin_sinx99_awg
理論と現実の壁だ。

〇オシロ

 2chあるのでXYモードがある。XYモードといえばリサージュ波形だ。
AWG1で1kHzの正弦波を出力して、AWG2で90°位相が遅れた正弦波を出す。それをそれぞれ、アナログ入力1,2に入力して、リサージュ波形を描かせる。

 90°位相差があると、リサージュ波形は円になる。教科書どおりだ。(図はX軸とY軸のスケールが違うので楕円になってる)

Sin_1k_ph90_os

オシロで位相差を図ってみたら、90.354°画面から読み取ったので誤差が大きいかも。

Sin_30m_ph90dig_2ch_os

45°ずれると45°傾いた楕円になる。

Sin_1k_ph45_os

周波数が高くなると誤差が増えるのではないかと思ったら。30MHzでも誤差は少ないようだ。

Sin_30m_ph90_os



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