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日記・コラム・つぶやき

2019年11月16日 (土)

小川誠子六段逝く

 小川誠子六段がご逝去されたそうだ。

 囲碁の小川誠子六段が死去 日刊スポーツ (2019/11/15)

 若い頃「数学セミナー」と言う雑誌に小川誠子先生が寄稿されたことがあった。その頃はNHKテレビ囲碁トーナメントの聞き手を務めておられ、トップ棋士と数セミの組合せが意外だったのを覚えている。

 小川誠子先生のエピソードで一番良いと思うのは、「加藤正夫が小川誠子六段に送ったエール(2013/12/21)」だ。ひどい碁を打って兄弟子の故加藤正夫名誉王座に愚痴をこぼしたら、

「弱いから負けるんだから、悩む必要は何もない。それと“引退”っていう言葉を使うことができるのは呉清源先生くらいで、僕でも使えないよ。だから次によい碁を打てばいい、よい碁を打とうって気持ちがあればいいんだよ」

と励まされたという。さすが加藤正夫先生。

 同門の趙治勲二十五世本因坊によると、内弟子時代の小川誠子先生は「ぶりっ子」だったらしい。「木谷道場の囲碁三姉妹(2015/06/22)

謹んでお悔やみ申し上げます。 合掌


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2019年10月29日 (火)

正論 <共感されるには>

Yoshi品質研究所さんの1794回は正論

正論を主張するときには『相手が共感してくれるように主張する』ことが大切

という内容。

 正論(自分はそう思っている)を言いがちな性格だから心当たりがある。「こいつまた正論かよ」的な雰囲気になる。 (^^;

正論を主張する場面を考えてみた。

  • 議論が行き詰まったときに、議論の出発点に戻るため
  • 問題がある結論になりそうなときに、とりあえず議論を止めるため
  • 無理難題を押し付けられそうなときに

 正論を主張して相手が共感してくれるにはどうすればよいのだろうか?

 共感は、主義・主張そのものに共感することもあれば、主義・主張は異なるが利害が一致するから共感することもある。多くの場合、主義・主張より利害が一致した場合が多いのではないだろうか。つまり、共感は打算による妥協という一面があるのかもしれない。

 正論は明確でブレないことが多い。だから、正論を主張すると融通の利かない原理主義者のように取られる。

 正論に従って判断したリ行動する場合、行動は1通りだけではないし、判断にも幅がある。行動に選択肢と幅があることとで、妥協する余地が生まれ、共感を得られやすくなる可能性はある。

 重要なことは、目的が一致していることだ。目的が一致しているなら、正論に幅を持たせることで、共感を得れば良い。しかし、目的が異なると感じたらなら、正論を主張して議論を止めて、目的を確認することが必要だと思う。さらに、目的が違うなら、利害を考えて議論するし、目的が違うことが受け入れがたいものなら、原理主義と言われても納得できないと言うと思う。


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2019年10月17日 (木)

現役高校教師座談会 <「論理」は「文学」で学ばなくても>

特集<特集「文学なき国語教育」が危うい!>現役高校教師座談会 「文学」で「論理」は十分学べる 文藝春秋BOOKS (2019/08/21)

 文藝春秋BOOKSの文學界立ち読みで、高校国語の指導要領の改訂に関する現役高校教師座談会の一部が読める。続きは「文學界」9月号で。らしいので読んでみた。

現役教師曰く

 正直に言いまして、誰もが読めばわかるように書かれているものを、どのようにして高等学校で教えていけばいいのか、考えあぐねている状態です。

と。

 この座談会に参加している教師は皆、偏差値60点以上の高校に勤務しておられる。高校は偏差値で輪切りにされているから、読めばわかる生徒しかいないから戸惑うではないだろうか。

 つまり、この座談会の参加した現役国語教師は現在の国語教育の現場を代表しているとは言い難い。このバイアスがある前提で読むことが必要だ。

 また、

私は、やはり、法律に関する文章や規約などが読める力っていうのは義務教育で身に着けないといけないと考えます。高等学校に進学しない生徒もいるわけですから。それを高等学校に持ち越すことには少し問題があるんじゃないかなと思うのです。

ともおっしゃる。

 正論だ。問題は2つ。

  • 残念ながら義務教育で身に着けるべき能力を高校まで持ち越してしまった生徒に対してどのような教育を行うのか
  • パターンマッチングで高偏差値を獲得し、実は能力を身に着けていない生徒をどのように発見し教育を行うのか

この座談会は、読めばわかる生徒しかいない前提での議論のように見える。それとも、「文學界」が編集したのか?

 高校の予備校化が指摘されて久しい。中学・高校教師は、偏差値を上げること、希望校に合格させることを有料で請け負う塾教師と比較されるから、純粋に生徒の理解、能力の獲得を目標にできない現実はあるだろう。これは、教師だけの問題ではなく保護者の問題でもある。

を読むと、国語の問題に答えるには作品を読む必要はなく出題者の意図を推測することが重要と解説されている。中学・高校の国語教師がこのように指導していないことを期待するが、進学塾に通っていた生徒はこのような対策を行っているだろう。とすれば、偏差値が高い生徒の中には、文章を理解せず高得点を取った生徒が少なからず含まれているのではないだろうか。

 なぜ、高校の国語教師は、この仮定を無視するのだろうか。そして、なぜ、義務教育で身に着けるべき能力を高校で解決せず、大学まで持ち越すのだろうか。

 そもそも「論理」か「文学」かの議論は論点を誤っていると思う。 高校国語学習要領 <問題の所在が誤っている?> (2019/10/11)


読んでも分からない国語の問題



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2019年10月 7日 (月)

50代は使えないの嘘

50代は使えないの嘘、言葉にできない暗黙知を生かせ 日経ビジネス 河合 薫 (2019/9/24)

 ついつい私たちは言葉にできる知識こそが「真の知識」だと考えがちだが、実際には暗黙知のような言葉にならない知識の方が、物事を遂行し、諸問題の解決するのに役立つ。危機を乗り越えるには必要なのだ。

 世間では「会社の外に居場所を作れ!」がシニア社員の定説だが、「会社の中で居場所を作れ!」。そのために緩いつながりを作る。ますます50代のおじさん社員が増えていく職場で、会社にも、社員にも、まだまだできることはあるように思います。

 同じところで長く働いていると経験値はそれなりに増える。
暗黙知も増えているのだろう。しかし、残念ながら、暗黙知だけにどのような暗黙知を持っているのか自分では分からない。

 50代のおじさんたちは、学生時代には入試を目標に勉強し、就職して定年を目標に働いてきた。特に安定しているといわれている職に就いた者はそうだろう。出世(死語か?)しようがしまいが、定年は人生の大きな目標だったのだ。

 ところが、定年間際になったら、役職定年とか再雇用というこれまでにない働き方ができてきて、目標どおりにならなくなってきた。しかし、いきなり適応するのは難しい。

 河合薫氏がおっしゃるように、齢50にもなれば経験に基づく暗黙知はあるだろう。今でも現場の問題解決に役立つ暗黙知もあるかもしれない。

 しかし、昭和の価値観、昭和の働き方が活用を阻んでいる。
昭和の働き方では、歳をとっても組織から排除されることは少なかったので、50代の暗黙知が活用できた。「あのオジサン普段はお茶飲んでるだけだけど、困った時には役に立つ」ポジションがあった。

 暗黙知は文字や言葉、図表などの形式知にできないから、暗黙知があることを期待して、普段はお茶を飲んでいるポジションが必要だったのだ。

 ところが今時そんなポジションは無くなってしまった。

 50代のおじさんたちは意識を変えなければ暗黙知は活用できない。昭和の価値観にとらわれている限り、暗黙知は使えないのだ。

 それは、会社も同じだ。


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2019年10月 5日 (土)

テレビ買い替え <4Kって必要?>

 1年半前にテレビ(Viera)の画面の真ん中に黒い帯が現れた。

Viera1

 内部のフラットケーブルの抜き差しして回復していたのだが、再びこの症状が現れたので買い替えることにした。
消費税増税前なのと、モデルチェンジ時期で前のモデルが値下がりしているらしい。

 4Kに興味は無いのだが4K対応にした。ところが、BS4Kが映らない。(;_;

20190916_aquos4k

どうも電界強度が低いようでだ。

 受信強度確認画面で60必要なところ40しかない。ケーブルや分波器を変えても変化がないので、アンテナから壁のアウトレットまでの問題のようだ。

 台風でアンテナの向きが変わったのかと思ったが、BSの受信強度は十分なのでBS4K特有の問題のようだ。

 マンションなので、他に見えない十人もいるだろうと管理人さんに尋ねたら、問い合わせは無いとのこと。まだまだBS4Kを見ようとしている人はいないのか??

 アンテナ以外の受信設備はJ:COMが保守していて問合わせてもらったら、ブースターの交換時期で順次交換の予定だという。しかし、交換は2月先だと...

 障害対応ですぐに変えてくれてもよさそうなものだが、「すぐに変えろヤ!!オラ~!!」と言うとクレーマーみたいなので、管理組合に報告することにした。

 それはさておき、

〇Android TV

 買い替えたテレビは、Andorid TVらしく、miracastに対応している。 chromecast買わなくてヨカッタ。

 アプリを見るとprime videまであるじゃないか。 Fire TV stick買ったのに。 Fire TV stickはwifiでネットに接続するけどテレビはハブに直結しているので安定しているようだ。

 bluetoothにも対応しているのでワイアレス・スピーカに音声を出力できるのかと思ったら、できないらしい。orz

 カスタムファームウェアってないのかしら? /☆(oo

〇BS4K

 BS4Kはコンテンツ不足だ。NHKはそこそこ4Kコンテンツがあるようだが、民放のBS4Kを見る必要性は全くない。

 民法のBS4Kはネットショッピングか既存コンテンツの再放送、しかも、HDになる前のコンテンツだったりする。

 展示会で8Kディスプレイを見ると感動するのだけど、あれは100インチ超だからね。画面サイズが小さいと正直違いが分からない。



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2019年10月 1日 (火)

勉強会(4) <発表ネタを持っている人>

 先週末に主催している勉強会があった。今回で25回目だ。よく続いていると思う。

 今回は発表する人が多かった。誰が発表しても良いし発表ネタの縛りもないユルい勉強会なのだが、発表ネタをたくさん持っていて、毎回発表してくれる人がいる。

 休日にわざわざ勉強会に参加するくらいだから、参加者は自分のスキルを向上させようという意識はあるのだろう。であれば、日常的に興味があることや新しいことに取り組んでいて、少なくとも調べて(ググって)いるだろう。

 であれば、ネタはあるはずだ。なのに発表ネタをたくさん持っている人とネタを持っていない人がいるのはなぜだろうか?考えてみた。

 アウトプットに対する意識ではないかと思う。

 ネタを持っていない人は知識を得ることが目的になっているのではないだろうか。
知識を得ることが目的ならば調べて知識を得た段階で目的を達成するので、アウトプットする必要性はない。

 一方、発表ネタをたくさん持っている人は、問題を解決するために調べているのではないだろうか。
問題を解決するためには、調べるだけでなく、情報を整理して足りない情報をさらに調べる。そして、その情報を使って問題を解決する。

 情報を整理すること、問題を解決するためにはアウトプットが必要だ。
発表用のスライドは凝らなければ短時間で作れるから、普段からアウトプットしている人にとって発表することは特別なことではないのだろう。

 発表ネタをたくさん持っている人は、仕事に関係なく普段から課題を見つけて、それを解決していて、ネタがない人は、知識コレクターになっているのではないだろうか。

 と言う自分は最近知識コレクターになっているような気がする。次回は発表しようと思う。



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2019年9月29日 (日)

阿部捕手引退記事 炎上?

ファン激怒! 巨人、阿部の現役引退をまさかの人物がフライング暴露「こんな形で知りたくなかった」 (2019/09/24)

 新聞配達員が配達前に阿部捕手の引退記事をSNSで拡散したことが炎上したそうだ。最近炎上記事に興味がある。

 阿部捕手の現役引退については巨人ファンでもないし、特に感慨もない。

 数時間早くSNSで引退を知らされることを問題にする人がこんなに多いのが意外だが、ネット民の動向もまあそんなものだろう。

 それはさておき、メディア戦略という観点で考えてみた。

 新聞は前日に取材し記事にして翌朝配達する。テレビ、ラジオも前日取材して、朝のニュースで取り上げる。取材から読者や聴衆に届くまでにタイムラグがあるということだ。タイムラグのおかげで、一斉報道が可能となってインパクト効果を狙うことができる。

 ところが、このタイムラグは今時では長すぎるということではないだろうか。

 旧来のマスメディアのタイムラグは、ICTを使用すると短縮できる。この炎上で図らずもこの事実が明らかになった。そして、たかだか数時間でこの騒ぎになるなら、ネットで速報する価値があるということだ。

 ネットで速報するようになれば、新聞というメディアの存在価値は相対的に減ることになる。旧来の新聞というメディアを維持する必要が無ければ、旧来のタイムラグを維持する必要はない。しかし、新聞というメディアの変革時期が来ていることは、とうにわかっていて、今更わかったわけではない。

 つまり、新聞というメディアは意図してタイムラグを短縮していないともとれる。

 速報という報道に課せられた使命の遂行を怠っている。という非難に対して、新聞というメディアは何と答えるのだろうか。


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2019年9月23日 (月)

つるの剛士、娘・友人の電話の受け答えに困惑

 電話で要件を話し始めるまでのやり取りを「もしもしプロトコル」と呼んでいる。

  電話マナー <もしもしプロトコルが喋れない> (2016/11/10)

 子供だけでなく平成生まれの大人でも「もしもしプトトコル」が話せない人は多いようだ。

 「最近の若い者は!」と言う前に自分がなぜ「もしもしプロトコル」がなぜ話せるか考えてみると、大抵は大人に教えてもらっているはずだ。

 今時、子供だけでなく大人も固定電話でなくスマホを使うから、子供が「もしもしプロトコル」を教える機会が無いのだ。大人が教えていないのだから話せないのは当然だと思う。

 もうしばらくは必要なスキルだろう。ちゃんとした(古い)会社に就職すると電話マナーを教えてくれるけど、ちゃんと話せるようになるためには訓練が必要だ。

 でも、これから先いつまで必要かは分らない。つるの剛士氏の娘さんたちが職に就くころには、重要性は低くなっているだろう。

  堀江貴文氏「電話してくる人とは仕事するな」 東洋経済 堀江貴文 (2017/06/05)

↑のような人もいる。というか、電話によるコミュニケーションは効率が悪い。

 コミュニケーションの作法を子供たちに教えるのは大人の責任だ。電話かメールかメッセンジャーかという通信手段にフォーカスすると、今後新しい通信手段が現れるとコミュニケーションの作法が教えられなくなるのではないだろうか。

 通信手段ではなく、コミュニケーションとは何か、コミュニ―ケーションの必要性を考えないと、コミュニケーションの作法は教えられなくなる。

 例えば、「コミュニケーションは相手を確認しなければ成り立たない」と考えると、電話では要件を話す前に相手を確認して名乗らなくてはならないし、SNSでは誰が書いたか分からない情報をむやみに拡散してはならないことは理解できるだろう。

 通信方法に拘ると今以上に世代のギャップが広がると思う。


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2019年9月21日 (土)

秋月電子炎上? <3つの観点>

 秋月電子が火事になったという話ではない。

 秋月電子の店員の対応が悪かったというツイートが炎上したらしい。Twitterの投稿もまとめサイトも削除されている。魚拓が部分的に残っていたので読んでみた。

 店員の対応に対する苦情はよくあることだ。電子部品販売店に限っても昔からよくある話題だ。 秋月電子通商 <ワクワク感が無くなった気がする> (2016/05/18) でも書いた。 ただ、最近は炎上してしまう。

 3つの観点から考えてみた。結論は、

  • 不毛な問答を可否するのは技術ではなくヒューマンスキルである。
  • 秋月電子は、素人という顧客を開拓したが、対応は玄人を想定している。
  • 電子部品販売店に電気回路の妥当性の判断、部品の選択、部品選択の妥当性の判断は委ねられない。

〇質問対応

 質問に対して回答が得られないことはよくある。たいていは双方が想定範囲に入っていないことが原因だ。

 質問する人も、回答する人も、想定している相手の範囲がある。双方とも、少し話すと相手が自分の想定範囲内かどうかわかるはずだ。

 秋月電子のページに

 (株)秋月電子通商 店舗ご利用規程 (http://akizukidenshi.com/pdf/contents/akiba/shop_usepolicy.pdf)

があって、その中の「技術的なお問い合わせ」の項目を読むと

  • 技術的な問合せは商品の使用想定範囲内に限ること
  • 店員が技術的質問への回答は参考情報であり、その使用は客が責任を持つこと

と書いてある。つまり、秋月の店員はこのスタンスで回答していたのだろう。

 回路図を書いてみせて、どんな部品を使えばよいか教えろと言われると、売る側は困ってしまう。下手に売って後腐れがあるから売りたくないのが本音だろう。小商いで後々までクレーム対応するのは割が合わない。

 ところが質問した側は、秋月電子に部品の販売だけでなくソリューションの提供までを想定していたのだろう。しかし、それは無理というものだ。ソリューションの提供ができる人材を雇っていたのでは採算が取れない。

 重要なことは、質問するときに相手が自分の想定内に入っているのか確認すること、そして、自分が相手の想定内に入っているのか確認すること。双方が想定内に入っていないなら、不毛な問答になること必至だ。

 不毛な問答を避けるのは技術ではなくヒューマンスキルによるところが大きい。今回の件は、双方が不毛な問答を避けるヒューマンスキルが無かったことが一因ではないだろうか。

〇秋月電子の位置づけ

 昔から秋葉原の部品屋で買い物をしていると、相談できる店(人)が分かってくるものだ。
昔、秋月電子は質問してはいけない店だった。現品限りの商品も多く「有る物はあるけど無い物は無い」そういう店だったし、昔の部品屋は業界人かマニアを相手にしていたから、質問しなければならないような客は想定していなかったのだろう。

 今や秋月電子は正規品を安価に提供する店になった感がある。(アヤシさが無くなった) そして、電子工作の入門雑誌などで紹介されることも多く、トラ技やCQ誌だけでなく広告を掲載している雑誌も増えた。電子工作の普及の一端を担っていると言っても過言ではないだろう。

 とすると、当然素人も来店するし、知識の足りない人も来店する。つまり、秋月電子が想定しない人も来店する。その状態を招いたのは他でもない秋月電子の戦略だ。

 秋月電子は、玄人相手の商売が普通だった秋葉原で、素人という新しい顧客を開拓した。しかし、客に対する対応は玄人相手のままのようだ。このギャップが今回の問題の一因ではないだろうか。

〇エンジニア

 Twitterへの投稿のタイトルが「つばさ@エンジニア」になっていて、この部分に反応した人も多かったようだ。投稿の技術的な内容が「エンジニア」のやり取りには思えないと思った人は多いようだ。

 日本では、技術者、技能者から技能系作業者までエンジニアと称するからややこしい。 「エンジニア、テクノロジスト、テクニシャン」(2016/08/02) 最近はアートと技術が近づいてきた。(Arduinoの存在は大きい) アートと技術の双方に明るい人は貴重だ。ところが、アート界隈ではエンジニアと名乗り、技術界隈ではアーティストと名乗る人は厄介だ。

 また、エンジニア(技術者)とテクニシャン(技能者)を分けて考える人も少ない。技術者は知識ベース、技能者はスキルベースで両方の能力を持っている人材は少ないから、製造の現場では設計と製造は分けるのが普通だ。

 この件の場合、投稿者は電子回路の妥当性とそれを実現するための実装に関する質問をしたようだ。しかし、それに応えられる人は少ない。普通に考えれば部品屋のレジにはいないだろう。

 エンジニア(技術者)を名乗るなら電気回路の妥当性は判断できるだろう。そして、必要な部品の仕様を示せるだろう。今時、テクニシャン(技能者)でなくても、ネットを使うとその仕様に該当する製品の型番くらいは調べることができる。

 秋月電子の店員は、示した型番の部品の在庫があるかどうかの知識は当然ある。

 「エンジニア」を名乗りながら、すべてを店員に委ねたのが、炎上した一因かもしれない。

〇まとめ

  • 不毛な問答を可否するのは技術ではなくヒューマンスキルである。
  • 秋月電子は、素人という顧客を開拓したが、対応は玄人を想定している。
  • 電子部品販売店に電気回路の妥当性の判断、部品の選択、部品選択の妥当性の判断は委ねられない。


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2019年9月19日 (木)

「パソコンに詳しい人」 <専門性ではなくリテラシーの有無かな>


「パソコンに詳しい人」の気持ちを代弁したツイートに共感の声が集まる (2019/08/28)

「パソコンに詳しい人」の大半はパソコンに詳しいのではなく、あなたの代わりに調べてあげてるだけなのですよ。

 

 「パソコンに詳しい人」はどれくらい詳しいか分かっているけど、「詳しくない人」は自分より「詳しいか」「詳しくないか」しかない。これは、パソコンに限らず何でも言えることだろう。

 最近は、ぐーぐる先生に尋ねると大抵教えてくれる便利な世の中になった。そして、「詳しい人でも」「詳しくない人」でもおなじキーワードでググったら大抵同じ結果が出てくる。現代社会では検索スキルはかなり重要なスキルになってきた。

 問題は検索スキルにありそうだが、それだけではない。

 もっとも重要なのはリテラシーではないだろうか。 リテラシーが無い人は検索結果を評価できない。だから、必要な情報が表示されていても気が付かない。つまり、情報が無いのと同じことだ。

 「パソコンに詳しい人」を頼る人は、「な~んだ。調べないと分からないのかぁ」などと言ってはいけない。他人の金になる能力をたかっているのだから。



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