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書籍・雑誌

2017年9月20日 (水)

学習する組織 <現場に変化のタネをまく>

学習する組織 現場に変化のタネをまく 高間邦男 光文社

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 組織改革について網羅的に書いてある。
風土改革に取り組んでいると、「そうそう」という内容がいたるところに出てくる。幅広く網羅的だから一人では考えが及ばないことがたくさんある。そして、難解なナントカ理論ではないので、分かり易い。

 「組織は変わらなくては」、「風土を変えなくては」と思った人は、チェンジ・エージェント(変革を推し進める伝道師的役割の人)になれる。
チェンジ・エージェント候補がまず困るのは、第一歩目は何から取り組めば良いの分からないことだ。相談する場があったり、自分の思いを発信する環境があれば、一歩目の敷居は低い。しかし、このような環境がなく、閉塞感が充満しているような環境では、第一歩目の敷居は限りなく高い。

 首尾よく第一歩目を踏み出せたとして、第2歩目も困ってしまう。
改革に取り組んだことがある人のアドバイスがあると心強いが、閉塞感が充満しているような環境では、チェンジ・エージェント経験者を見つけるのは難しい。

 この本は、2歩目を踏み出す助けとなると思う。
例えば、運良く現れた賛同者に「で、具体的に何をやるの?」と訊かれたときに、行動が提案できる。また、チェンジ・エージェントに足りないスキルが明確になるので、スキルを持った人を勧誘するなり、セミナーを受講するなりしてスキルを獲得することができる。

 しかし、この本は、ノウハウは書いてないから、具体策やノウハウを補う必要がある。
高間邦男氏のスタンスは、具体策とノウハウはコンサルを雇ってね。といういことだろう。

 ボトムアップ、ミドルアップの場合は、コンサルを雇うことができないことは多い。コンサルと契約するために何らかの結果を出さなくてはならないこともある。そんなときには、経験者を活動に引きこむのは有効だ、経験談(失敗談)を聴くだけでもずいぶん参考になる。

 経験者のアドバイスが得られないなら、本を読んでみるのも良い。
組織改革の概論ではなく、ノンフィクションや実話を基にしたフィクションが参考になるだろう。

 何かを変えようとしたとき、最も厄介なのは、賛同が得られないことではない。
厄介なのは抵抗勢力だ。抵抗勢力の中で、声高に反対する人よりも、影で足を引っ張る人よりも、善意で「止めた方がいい」とアドバイスしてくれる人が困る。

 抵抗勢力にどう対応するかは経験するしかないのだが、予備知識がないと心が折れてしまいかねない。予備知識があれば、思いどおりにいかない場合でもダメージを少なくできる。

 例えば、
オフサイト・ミーティングを開いたら、最初は愚痴や他部署の批判だったが、誰かが「愚痴ばかり言ってないで、建設的な議論をしよう」と言ったら全員の意識が変わった。というのは、ありがちな成功ストーリーだが、そんな絵に描いたようにうまくいかない。

 このように思いどおりにならない場合に、建設的な議論になるまで、愚痴大会や批判合戦を継続しようか、建設的な参加者を選えるようか、ミーティングのスタイルを変ようかと冷静に考えることができる。

 まとめ

 組織改革、風土改革って何?と思っている人や、いきなりチェンジ・エージェントを任された人が知識を得るにはとても良い。
 しかし、実際に、組織改革、風土改革のチェンジ・エージェントになろうとすると、具体論、具体策が必要になるので、書籍を読むとか、経験談を聞くとか、コンサルと契約するとか、知識を行動に移す方法を考えなくてはならない。


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2017年9月16日 (土)

RPA革命の衝激 

RPA革命の衝激

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 AI・人口知能Expo2017に出展していた。「AI・人工知能EXPO(2017/7/2)
展示会は人が多すぎて、落ち着いて話も聞けない状況だったので、ブースに山積みしてあった本を読んでみた。

 RPA(Robotic Process Automation )は、簡単にいうと、ソフトウェア・ロボットを使って定型作業を自動化しましょうということのようだ。

 AIを利用すると、人しか判断できなかったことが判断できるようになるという。何回か人間がお手本を見せるとあとはロボットが人間のように判断して作業してくれるようになるそうだ。

 システムの出力を人間がコピペで他のシステムに入力しているような、非効率な処理は多い。今時人件費が一番高いから、なるべく非効率な人手の処理はなくしたいが、どうしても残ってしまう。 さらに、人件費はタダと思っているヤカラが繁殖していると、人力のコピペ作業がそこらじゅうにある。残っているというレベルではない...(^^;

 この非効率な手作業をを代行してくれる、コピペロボットがいるならお願いしたい仕事はたくさんある。

 しかし、ウチでは無理だろう。

 非効率でもいいから新しいシステムを作りたいヤカラはたくさんいるけど、現状の非効率を解消しようという人はいない。いたとしても、コピペロボットを導入すると、モラルハザードが進行してますます非効率なシステムが増殖してしまう。

 困るのは、ユーザーに非効率を平気で求めることだ。 WLBというならば、金をかけて非効率を解消すれば良いものを、非効率は改善せずに労働時間を減らすことを求める。


 展示会などでいろいろな人に聞いてみると、「いや~まだまだ使い物にならないんですよ」という人や、Softbank BrainのようにAI+既存システム+RPAを実用化している例もある。

(2017/08/04)


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2017年9月 6日 (水)

はじめての課長の教科書

はじめての課長の教科書 ディスカヴァー・トゥエンティワン 酒井 穣

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読んだのは2008年刊行の旧版ではなく2014年刊行の新版の電子書籍。
著者の名前に見覚えがあると思ったら、「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト(2012/12/19) の著者だった。

 旧版が書店に並んでいたころから見ていたが、いかにもHowTo本のようなタイトルなので敬遠していた。読んでみて、HowTo本には違いないが、奇をてらった裏技が書いてあるわけではない。いたって普通にやるべきことが説明してある。

 マネジャーになる前に読むと「へ~」で終わりそうな感じだから、マネジメントするようになって読んだのが良かったのかもしれない。

 「ミドルアップ・ミドルダウン(2017/07/30)」という言葉が引っかかって読んだ。

歴史的には

 組織拡大 → ミドル増大 → ミドル機能不全 → フラット化 → 失敗 → ミドル再認識

という流れなのだろう。

 「中間管理職無用論」とか「組織のフラット化」が流行ったのは1990年代だった。当時はフラット化した組織が理想に見えた。 しかし、結局上手くいかなかったのは、ソフトバンク孫社長のように末端から上がる膨大な情報を処理できるスーパー管理職はいなかったからだ。

 ピーターの法則によれば、階層構造の組織の各階層は無能レベルに達した管理職で占められているから、ミドルだけが無能というわけではない。当然経営層も大半が無能だ。

 無能といえどもフィルタリングくらいの機能はあったミドルを排除すると、無能な経営層が大量の情報を処理し、意思決定して、目標管理までやらなくてはならない。

 このことは当時から指摘されていたように記憶しているけれど、深く考えないで「フラット化」に飛びついた経営層が沢山いたのだろう。

 そして歴史は繰り返す感はあるけれど、単に繰り返したのでは能がない。
20~30年前のように「機能不全ミドル」(失礼)ではなく能力があるミドルになれば階層型の組織のメリットが活かせるのだと思う。

閑話休題

 課長の8つのスキルに「オフサイト・ミーティングでチームの結束力を高める」があった。

 数年前からミドルマネジメントを集めてオフサイト・ミーティングを企画している。そこで目指していることが、「ミドルアップ・ミドルダウン」ということだった。

 現時点では「ミドルアップ・ミドルダウン」が有効に機能しているとは言い難いので、次回のオフサイト・ミーティングの参加者にはミドルアップしようと言ってみよう。

 そのためには、ミドルマネジメントが有能であることを示さなくてはならない。


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2017年8月30日 (水)

最高のリーダーは何もしない <ようにみえる>

最高のリーダーは何もしない 藤沢久美 ダイヤモンド社

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トヨタが復活し、シャープが凋落した理由を藤沢久美氏は

一方、シャープやソニーでは、創業時の哲学とそれに基づくビジョンが、ある時期から途絶えてしまった感があります。企業の哲学とはかけ離れた目的を掲げるリーダーが登場したことで、組織を支える「根っこ」がなくなってしまい、従業員たちが依って立つところを見失ってしまったように見えます。

という。

 創業時の哲学を引き継がないトップに変わり、創業時を知らない人が増えたのは、他人事ではない。もう、原点回帰することはないだろう。であれば、リーダーは今「依って立つところ」を示さなくてはならない。

 「依って立つところ」を示すには、「依って立つところ」を考えられて、しかも、示して伝えられることが必要だ。

 「依って立つところ」を考えることと、「依って立つところ」示し伝えることの両方できるリーダーが少なく(いなく)なっているのだと思う。

 「依って立つところ」を考えることより、示して伝えることの方が難しい。しかし、その気になれば考えることはできる。また、示して伝えることもその気になればできる。 重要なことは、相手に伝わるかどうかということ。伝えることはスキルだけではない「何か」が必要だ。

 それなりのポジションに就けば、伝えられるようになると思ったら大きな間違いだ。これは経験から言える。それなりのポジションに就く前から練習しておかなければ到底無理だと思う。

 そう考えると、最近「依って立つところ」を示して伝えらるリーダーがいなくなったのは、それなりのポジションに就く前に考え、示し、伝える練習をしてこなかったことが原因だろう。

 つまりリーダーを育ててこなかったツケが回って来ている。

 事実、それなりのポジションに就くまでに、考え、示し、伝えることを求められた覚えはない(覚えていないだけか?)リーダー候補として見られていなかったのかもしれないが。

 考え、示し、伝える練習をしてもできるようになるとは限らない。できるようにならないからこそ、オジサンたちは、次世代を担う人達に、考え、示し、伝える機会を与えなければならない。このオジサン何もしない!と思われても。

「最高のリーダーは何もしない」ように見えるのだ。(^^ゞ


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2017年8月24日 (木)

三四郎 <美禰子さんの気持ちはわからない>

三四郎 夏目漱石 

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 テレビの地上波が面白くないのでBSを見ていたら、NHK BSプレミアムで『深読み読書会「夏目漱石“三四郎”~108年目のプロポーズ~」』 をやっていたので、見るとはなしに見た。

 漱石の「三四郎」は知っているが読んだことはない。
坊ちゃんは中学生の時に「そりゃイナゴぞなもし」くらいまで読んだ。
こころは高校生の時にがまんして最後まで読んだ。
いずれも、夏休みの宿題の読書感想文を書くためだ。

 空気を読んだり、他人の心情を慮ることが苦手な性格であることを、自覚していない時期だったから、小説を読んでも感想というものが浮かんでこなかった。

 宿題の読書感想文は、巻末にある解説を読んで書いた。その時には、解説を書いている人は、なぜ、そこまで行間が読めるのか不思議に思わなかった。勉強すれば行間が読めるようになるのだろうと思っていた。

 勉強しても行間は読めるようにならないと気が付いたのは五十路を目前にした頃だった。

 「三四郎」は田舎から都会へ出てきた青年の人間ドラマくらいのありふれた認識しかなかったから、深読み読書会の、「三四郎」を美禰子の婚活小説として読むという視点が面白い。

 男子高校生だった頃にこの視点は到底無理だ。今も無理だけど。

 深読み読書会が面白かったので青空図書館で「三四郎」を読んでみた。
やっぱり、よく分からない。

 歳をとって覚えたことは、分からないことは自分に影響が出るまで無理して判断しないという方法だ。

 美禰子さんの気持ちは分からないままにしておこう。


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2017年8月18日 (金)

シナリオ・シンキング

シナリオ・シンキング 西村 行功 ダイヤモンド社

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トレンドをベースとした感度分析の結果を「ベストケース・シナリオ」「ベースケース・シナリオ」「ワーストケース・シナリオ」とし、それぞれにシナリオの発生する確率を当てはめる考え方もあるが、これもシナリオ・プランニングで扱うシナリオではない。

シナリオは、

戦略的には「未来を複数考え、それに対する方法を事前準備する」ためのツールである。
組織的には「組織の記憶をつくり、集団的意思決定を行う」ためのツールである。

らしい。

 ちゃんと、目的も書いてあって、手順も書いてあって、ハマリ所も書いてあって、サンプルまであるのだが、この本を読んだだけでは、この手法が使えるような気がしない。難しいので独学で挑戦しようという気にならない。
セミナーなどで、トレーナーに教えてもらわないと使えそうに無い。

 複数の観点があった方が良いらしいので、チームで使うと効果があるのだろうか?



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2017年8月12日 (土)

トランジスタ技術 1973年5月

トランジスタ技術 1973/5

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 ヤフオクでトラ技 1973年5月号を買ったら1971年5月号が届いた。ので、ハイファイ堂から古本を買った。
1973年当時の値段は320円。2017年の物価は当時の4倍くらいだから今にすると1,200円くらいだ。2017年のトラ技は1,000円くらいなんだけどな。

 トラ技1971/5 は「フレッシュメン特別号」1973/5も「フレッシュメン特別号」だ。毎年5月号は「フレッシュメン特別号」だったのだろう。

 JA1AYO 丹羽一夫氏による、「PLLを採用した144MHzシンセサイザートランシーバの製作」がある。丹羽一夫氏は60年代から90年代にCQ誌やトラ技に技術解説や製作記事の連載を持たれていた。連載を読む度に毎月毎月いつ作っているのだろうと思っていたら、1969年から1973年までCQ誌の編集長だったようだ。納得。

 1971年から1973年までの2年で大きく変わったのは広告だ。

 1971年には掲載されていなかった信越電気商会の広告が掲載されている。現在の店舗から総武線寄りに一本手前の通りにあった(現在のツクモパソコン本店)頃の地図が載ってる。

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 FETは安くなっている。1971年に570円だった3SK35は1973年には250円になっている。2SK19は変わらず150円だ。

 そして、TTLの広告が増えた。SN7400(NAND)が120円、SN7490(Counter)が330円、SN74181(ALU)が4500円(o_o まだ74LSはない。

 デザイン集に掲載されている標準的なFMチューナのフロントエンドは

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2SC930E(RF)-2SC930E(OSC,MIX)だ。標準品にはFETは使われていなかったようだ。

 50MHz帯と140MHzのフロントエンドも掲載されていた。

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50MHz帯は2SK19x2(RF)-2SC784(MIX)。 RFに2SK19のカスコード接続を使うのはVHFハンドブックにも載っていたような気がする。

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 140MHz帯は3SK35(RF)-3SK35(MIX) 2SK19はこの周波数帯まで使えない。

 パーツ棚をゴソゴソしたら3SK45が出てきた。3SK59があったはずなのだが。(ついでに2SK19も。)

3sk45 2sk19

 3SK35と3SK59は東芝、3SK45は日立、3SK39は松下だ、無線機の保守をやっていたときには、まだ3SK39が使われていて、ほどなくしてバイポーラTrに変わった。

 それはさておき、目的のATOM-8の記事はあった。


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2017年8月 8日 (火)

常識の越え方 <プロ経営者>

常識の越え方 池田純 文藝春秋

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 池田純氏は住友商事、博報堂、DeNAを経て横浜ベイスターズ球団社長を務めた方だ。
経営が分かっている人は、業種が変わっても、ちゃんと経営ができるのだろう。むしろ、業界の悪しき前例に捉われなくれよい。

 池田純氏は専門領域について、

経営の人間が自ら職人技に手を出すことなどしないでしょうが、方針の確認、課題の共有、時には指示など、必ず何らかの形で介入しているはずです。昨今は「経営」と「執行」が分かれているケースもありますが、明確に役割分担がなされてはいても、「経営」は「執行」に無関心であるはずがありません。

という。

 経営とは、人や金、知識等のリソースを活用して組織に成果をもたらすことだ。プロ経営者はこの原則を理解しているから、専門外の分野で経営ができるのだろう。

 この原則を理解していない経営者は、自分の経験に頼り、自分の専門外の分野で失敗する。 経験は単なる体験のままでは、他の場所、他の場面で使えないから、経験を普遍化した知識にしなければならない。

 所属レベルでの普遍化は他の所属では使えない。部門レベルでの普遍化は他の部門では使えない。 プロ経営者は自身の経験を高度に普遍化しているのだろう。

閑話休題

 所属長クラスに経営感覚を求めればイノベーションは起こりやすい。しかし、中間管理職的感覚を求めれば官僚的になリ、イノベーションは起こりにくい。

 分かっていることだが実現することは難しい。


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2017年8月 2日 (水)

東芝解体 電機メーカーが消える日 <親方日の丸の時代は終わってる>

東芝解体 電機メーカーが消える日 大西康之 講談社

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 大手電機メーカー8社の過去・現在・未来を書いた本。 総合電機版失敗の本質だそうだ。

東芝待ち受ける”廃炉会社”への道
NEC 通信自由化時代30年を無策で過ごした
シャープ 台湾・ホンハイ傘下で再浮上
ソニー 脱エレクトロニクスで見えてきた光明
パナソニック 「車載電池」「住宅」の次に目指すもの
日立製作所 「技術の日立」を過信し、消費者を軽んじた
三菱電機 実は構造改革の優等生?
富士通 進取の気性を失い、既得権にしがみつく

キーワードは、「電電ファミリー」と「電力ファミリー」結局、親方日の丸の弊害ということだろう。親方日の丸ではないシャープ、ソニーは創業者の哲学を継承できなかった。パナソニックは創業者の呪縛を振り切れなかった。というところか。

 大西康之氏は産業革新機構をゾンビ企業を延命させる「救済機構」だと、手厳しい。

 東芝は、産業革新機構と米ファンド、SKハイニクスでに半導体部門を売却することを取締役会で決定したようだ

東芝、日米韓連合との半導体売却交渉を決定 日経新聞 2017/6/21
(http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ21H6W_R20C17A6MM0000/
)

 これが実現すれば、東芝の半導体部門は外国企業に売り飛ばされることは無くなるだろうけど、今後成長するには寄り合い所帯の意思決定の遅さが命取りになりそうだ。

 東芝半導体の優位性がなくなって技術流出が問題にならなくなるまでの時間稼ぎということか? しかし、人材が流出するので、技術流出は止められないと思う。

ところで、

 昨今の、サイバーセキュリティ・バブルもずいぶん意図的だ。
 サイバーセキュリティ技術者が2020年に20万人不足するというが、サイバーセキュリティを支えるIT技術者の不足、処遇の改善は進まない。なぜなら、IT技術者多くが旧電電ファミリーの下請けだから。

 つまり、今の体制のままではサイバーセキュリティ技術者も処遇されないだろう。

 サイバーセキュリティはITの一分野で専門性が高い。したがって、一朝一夕に技術者を充足できるものではないから、2020年までに育成されたことになるのは「なんちゃってサイバーセキュリティ技術者」だろう。

 そして、彼らは2020年以降仕事がなくなる。そして、電電ファミリーは生きながらえるのだろうか。


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2017年7月24日 (月)

「問題解決」基礎講座 <テキストに良いかも>

「問題解決」基礎講座  松浦剛志 中村一浩 日本実業出版社

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トヨタの問題解決8ステップは

  1. 問題の明確化
  2. 現状把握
  3. 目標設定
  4. 要因分析
  5. 対策立案
  6. 実行
  7. 評価
  8. 標準化と定着

だ。この本では問題解決のプロセスを

  1. 問題提起
  2. 問題確認
  3. 目標設定
  4. 原因分析
  5. 解決策立案
  6. 解決策評価

の6ステップとしている。解決策実行と評価はわずか数ページ触れているだけだ。

 解決の実施には権限が必要になることが多いから、プロジェクト・リーダーやマネジャ、管理職にとっては問題だ。逆に言うと、プロジェクト・メンバーや、部下の立場ではどうしようも無いことも多い。そのような事情を考慮して、解決策立案までのプロセスを解説しているのだろう。

 それぞれのプロセスでのハマりどころや、疑問に答えてあるので、マニュアル的に利用できるのではないだろうか。

 基本的にはトヨタ方式を踏襲しているので、更に理解を深めるには、「トヨタの問題解決」を読むと良いと思う。

 特にマネジャクラスには、解決策を実行してその結果の評価が求められる。
解決策は、マネジャ1人では実行できないから、メンバーに「なぜ?」を説明できなくてはならない。そのためには方法論だけではなく、理念が必要だ。

 解決しそうにない対策を実行したり、対策案は他部署(他人)が実行すべきと主張したりといった、問題解決に取り組んでいることにする風土がある。縦割り官僚的な組織だから問題解決は難しい。それでも、問題解決手法を知ることで、解決できる問題もあるはずだ。

 テキストに使うなら、「トヨタの問題解決」よりこの本の方がわかりやすくてよいかもしれない。


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