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人材育成

2020年7月20日 (月)

職人技の8割は言語化できた

職人技の8割は言語化できた。職人の父vs仕組みの息子。社運をかけた親子喧嘩5年。売上は9倍に BizHint (2019/12/20)

小記事で取り上げられている東田ドライは、カンブリア宮殿でも放送していた。

「職人技の8割は言語化できた」を考えてみた。

  • 職人技の言語化は難しいが、第3者が協力すれば言語化できる。
  • 職人技を言語化しても、職人技を超えることはできない。
  • 職人技を売りにするなら、自ら成長できる人を育てなければならない。

職人技のマニュアル化について、
東田伸哉氏は

「職人仕事」と呼ばれているものの大半は、精神的な障壁で「難しい」と思い込んでいるだけだと思います。 言語化して丁寧に教えれば、その85%は職人でなくてもできました。とはいえ、「言語化」と「教育」はとても難しかったです。

とおっしゃる。

「職人技」が「難しいと思い込んでいる」人は多い。実際のところは、やはり「難しい」と思う。東田伸哉氏が指摘するように、職人が何気なくやっている、言葉にならない暗黙知を形式知化するのは、とても「難しい」。

だから、

言語化は、職人だけに任せませんでした。 「職人が他のスタッフに教える」という機会を作り、教えられたスタッフのほうが職人の言葉や仕事を「言語化」し、マニュアルに落とし込む。それを職人がチェックする形に落ち着きました。何より、職人にしかわからない言葉ではマニュアルになりません。また一方で、「教えたらできる仕事だった」ということを職人側に認識してもらうことができました。

のように、他の人が言語化する他に方法はないのだろう。

ただし、
これはあくまでマニュアル化だ。マニュアル化は悪く言えば劣化コピーだ。

 「職人技」は自然にできるようになったわけではない。職人が試行錯誤しながらできるようになったのだ。
試行錯誤には効果がある試みもあるが、効果がない試みもある。そして、覚えているのは極わずかの効果があった試みで、その裏にある膨大な効果のなかった試みは覚えていない。暗黙知はこの膨大な、覚えていない、効果がなかった試みも含んでできている。だから、形式知化が難しいのだ。

 「職人」は古い技術を固くに守る頑固者のようなイメージがあるが、「一生修行」と言う職人は多い。職人の多くは、今でも試行錯誤しながら成長し続けているのだ。残念ながら、マニュアルは成長を約束するものではないから、「職人技」を超えるのは「難しい」。

経営効率を考えると、
マニュアルが劣化コピーであったとしても、多くコピーできるから、全体の生産性は上がる。しかし、「職人」しかできない仕事がなくなるわけではない。

もし、「職人技」を売りにするなら、
試行錯誤して「自ら成長できる人」を育てなければならない。そのときに言語化された職人技が役立つ。きっと、その人が次の「職人」になり、組織が持続できる。


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2020年3月 9日 (月)

組織の器を超えた人材を引き止める術はない <「ラスト一滴の前」「無難な口実の向こう」に応える>

採用するより育てるほうが何倍も難しいってこと、わかってませんよね。 (2020/03/02)

 柴田朋子氏は、退職理由はに多い「給料が安い」「休みがない」「残業が多い」 は「もろもろある原因のラスト一滴のようなもの」で、「他の仕事がしたい」「田舎の親が介護が必要で」「学校に行きます」は「無難な口実」にすぎないとおっしゃる。

 長く生きていると、辞めたいという相談を受けることがある。その時に「ラスト一滴」や「無難な口実」を解消する方法を提案しても決心が翻ることはない。

「ラスト一滴」や「無難な口実」は低次の欲求が多いようだ。しかし、「ラスト一滴の前」「無難な口実の向こう」は高次の欲求だ。だから、「ラスト一滴」や「無難な口実」の解決策を提案しても翻意することはないのだろう。つまり、金にはなびかないということだ。

 柴田朋子氏がおっしゃるように、都会では採用するより育てるほうが何倍も難しいのは事実だ。(田舎では育てる人が採れない)育成の甲斐あって有能な人材に育ったものの、「ラスト一滴の前」「無難な口実の向こう」に応えられないことはあって、相談を受けた自分の無力さを痛感する。

 「ラスト一滴の前」「無難な口実の向こう」にどれだけ応えられるかは「組織の器」決まるから、有能な人材に育って組織の器を超えた人材を引き止める術はないし、もともと、「組織の器」が小さいなら引き留めることはできない。

 「組織の器」を大きくすれば良さそうだ。しかし、組織の器を大きくするのは、有能な人材を育成するより難しいと思う。組織はトップの器以上にならないらしい。

 それでも、中間管理職は自分の器を大きくすれば、少なくとも部下の「ラスト一滴の前」「無難な口実の向こう」に応えられる。



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2020年3月 3日 (火)

今時の人材育成を考えた

デジタルイノベーション2020で人材育成関係のセミナーを聞いてきた。

◯DX(digital transformation)
 何でもDXに関連付けるのが今時だ。DX単にITの活用と違うのは、改善ではなく改革であるということ。

 規模拡大の局面での教育・訓練は受講者個人の能力向上は少なくても、多くの受講者に教えることが重要だったから、教える側主体の学校形式が有効だった。研修を受けただけでは業務で使えないから、受講後は自助努力とOJTに頼ることになる。だから、業務に必要な能力を獲得するまで長い期間が必要だった。

 ところが、縮小局面では、多様なニーズに応えることや次の事業を速く立ち上げなくてはならないから、学習したことを業務で使って成果を出すまでの期間を短縮しなければならない。できなければ、手遅れになる。教育・訓練は受講者の要望に応じて行う、受講者主体の教育・訓練が必要だ。

 自分の部署を観察すると、最近の状況は規模拡大の局面ではなく、縮小の局面だ。しかし、研修はほとんど集合研修で、一方的に詰め込む形式の拡大局面の研修しかできていない。

 現場ですぐ使えることを教えるべきだと言う人もいるのだが、
今時、全ての現場で必要とされていることがあるのか? 現場ごとに必要とされている能力は違うのだ。しかも、「5年後にはできるようにまります」では遅すぎる。

 だから、学習から実戦投入までの期間を短縮しなければならない。

 人材育成担当は、実現に必要な具体的な方策を考えなければならない。


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2020年2月28日 (金)

中間管理職の育成


あなたの会社では「中間管理職の育成」を一日こっきりの「神隠し研修」に委ねていませんか? 立教大学 中原淳研究室 (2020/2/3)

研修以前に「変な奴」を許容する組織風土が必要だ。

中原淳氏は

 1日の研修にでたら、「イケてない管理職」の「目」キラキラとしたものと変わり、「よい管理職になること」は、まずないのです。そんな「神隠し研修」はありません。

とおっしゃる。これは正しい。

 昔、中間管理職研修を受けたとき講師の先生が「この研修で心を改めても、自分の職場で行動を変えてはいけない」とおっしゃった。
部下はせっかく上司に適応しているのに、上司が研修で心を改めて行動を変えると、部下は適応し直さなければならない。これは大きなストレスになるので行動を変えてはいけないのだと。

 中原淳氏は、管理職の育成には、「挑戦的な仕事」と「フィードバック」、給与制度・評価制度の改善が必要だとおっしゃる。もう少し抽象化すると、

  • 能力の獲得・向上方法と
  • 動機付け

だろう。

 能力の獲得・向上方法について組織的に実施すべきことはおっしゃるとおりだ。

 難しいのは「動機付け」だ。中間管理職に限らず、成長しようと思わなければ、どんな研修やサポートを受けても成長しない。だから、中間管理職自身が成長しようと思う動機付けが重要になる。

 中原淳氏は、中間管理職が成長しようとする動機付けとして、給与制度・評価制度の改善を挙げておられる。これらは、欠乏動機に働きかける方法だ。金銭は低い階層の欲求だから色々な人に使える。おそらく、この記事が想定している読者は、中間管理職が金銭的な欲求を持っている組織の経営者なのだろう。

 では、古い年功序列の組織ではどうか?
年功序列の組織でも、金銭的な欲求はある。特に若い世代には金銭的欲求がある。ところが、中間管理職くらいになると、金銭的欲求を諦める。マズローの5段階欲求説によると、高次の欲求が生まれるのは、低次の欲求を満足した時と低次の欲求を諦めた時らしい。つまり、年功序列を受け入れると、金銭的欲求を諦めるのでポストの欲求が生まれてくる。

 年功序列型の組織でしばらく働くと、成果や能力が給与に反映されないから、金銭的欲求を諦めてポストの欲求を持つようになる。だから、評価制度を改善して成果や能力がポストに反映されるようになれば、動機付けになるだろう。

 しかしである、
年功序列型の組織では、ポストは成果や能力に関係なく与えられる。年功序列型の組織ではしばらく働くと、このルールの縛りから逃れられないことに気づくから、ポストでは動機付けにならない。

 成果は給与に反映し、能力はポストに反映するのが良いとされている。ところが、この方法は年功序列と相容れない。年功序列型の組織の前提は長期間働いた者の方が能力が高く成果をあげることが前提になっているからである。今時、この前提が正しいのは、伝統芸能くらいだけど。

 つまり、年功序列型の組織では、成長の動機付けができない。
だから、組織(管理職)は、1日の神隠し研修で中間管理職の能力が向上する[こと]にしたいと思う。研修で能力が向上しないのは個人の資質の問題にできるからだ。こうして、神隠し研修がはびこってしまうのだろう。

 では、諦めるしかないのか?
方法はある。低次の欲求を諦めると高次の欲求が生まれるから、承認欲求さえも諦める者がいれば、自己実現欲求が生まれる。自己実現欲求は欠乏欲求によらない成長動機だからムチもアメも必要無い。

 成長動機を持った者に対して、「挑戦的な仕事」と「フィードバック」を与えると中間管理職以上の能力を持つことができるだろう。ところが、金銭的、ポスト的な欠乏欲求を諦めて、自己実現欲求を持っている者は、組織の中では、いわゆる「変な奴」だ。だから組織的に育成できない。自然発生した「変な奴」に機会を与えて、管理職に必要な能力を獲得・向上させて、しかるべきポストに登用すれば組織が変わるかもしれない。

 「変な奴」が成長動機を満足する仕事を与えられるかにかかっている。少なくとも「変な奴」を許容する組織風土は必要だ。

 年功序列型の組織では、これが一番難しかったりする。


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2020年2月24日 (月)

デンソー、第45回技能五輪国際大会においてメダルを獲得

デンソー、第45回技能五輪国際大会においてメダルを獲得 (2019/8/28)

 ちょっと古いけど、技能五輪国際大会でデンソー社員が金メダルを始め5個のメダルを獲得したそうだ。日本は「ものづくり」を海外にシフトしているけど、メダルを獲得したのは日本の選手が多い。

 なぜ、デンソーは国内でものを作らないこのご時世に技能五輪にこだわるのか? 正直違和感がある。↓に答えがあった。

[デンソーの技能五輪への取り組み](https://www.tetras.uitec.jeed.or.jp/files/data/201402/20140205/20140205.pdf)

 人材育成を継続的に進めてきた結果, 現在も修了者が技能やデンソースピリットの伝承者 として各職場で重要なポジションを占め活躍してい る。 今後も継続的に取り組みを進めていくことが, 当社の人材育成となり,ものづくりの力を継続に向 上させていくことになると考える。

 「ものづくり」にこだわること、それを体現するために技能五輪に出場すること、そして何より、組織をあげて出場する若者に金メダルを取らせることには、理由がある。

 選手は決して物見遊山で競技会に出ているわけではないようだ。会社は「成績は振るわなかったけど勉強になったからいいか」では満足しないようだ。

 スピリットの継承にはコストがかかる。だから本気にならなければ継承できない。


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2020年2月22日 (土)

デジタルイノベーション2020 <時代にあった教育・訓練が必要>

デジタルイノベーション2020で人材育成関連のセミナーを聞いてきた。

会場は東京タワーの近くのザ・プリンスタワー東京、セミナー会場はA~EとX、Wの11会場。

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 セミナーを聞いて自分の部署の研修を考えた。内容はともかく、部門の規模が拡大しているときの研修から変わっていないので、そもそも、時代にマッチしていないと思った。

 企業にしても、企業内の部門にしても、規模拡大の局面での教育・訓練は受講者個人の能力向上は少なくても、多くの受講者に教えることが重要だったから、教える側主体の学校形式が有効だった。研修だけでは業務で使えないから受講後は自助努力とOJTに頼ってきたから、業務に必要な能力を獲得するまで長い期間が必要だった。

 ところが、縮小局面では、多様なニーズに応えることや次の事業を速く立ち上げなくてはならない。だから、学習したことを業務で使って成果を出すまでの期間を短縮しなければならない。教育・訓練は受講者の要望に応じて行う、受講者主体の教育・訓練が必要だ。

 自分の部署を考えてみると、最近の状況は規模拡大の局面ではなく、規模縮小の局面だ。ところが、研修はほとんど集合研修で、一方的に詰め込んでいる。規模拡大局面の研修しかできないのだ。

 現場ですぐ使えることを教えるべきだと言う人もいるのだが、このご時世、全ての現場で必要とされていることなど無い。現場ごとに必要とされている能力は違うのだ。しかも、「5年後にはできるようになります」では遅すぎる。

 だから、学習から実戦投入までの期間を短縮しなければならない。そのために、人材育成担当は、実現に必要な具体的な方策を考えなければならない。


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2020年1月25日 (土)

人が育つ会社とは <実務に直結する課題であること>

No.278:人が育つ会社とは?やる気に溢れる会社とは?その条件を確認する

人が育つ条件は

  • 「実務に直結する課題であること」
  • 「具体的なアウトプットを迫られること」
  • 「その課題を自分事として受け止められていること」

だという。そして、

人を育てることが下手な会社は、この3つが出来ていません。
「実務の課題を与えていません」・・・多くの外部研修はこの典型となります。さらに進むと、『教育のための課題』をつくり出すことまでします。具体的な成果を求められないプロジェクトや委員会も、これに入ります。

「具体的なアウトプットを求めない」・・・それを行わなくても、レベルが低くとも、「お客様に怒られる」、「職場に居づらくなる」という、切羽詰まったものはありません。当然、「必死さ」は無くなります。

「自分はあくまでも上司のサポート役」・・・その結果責任は、上司にあると考えています。または、本人は「丸投げ」されたと思っています。

だとおっしゃる。

 教育は目的ではなく、目標を達成するための手段だから、目標や課題が明らかでない場合、教育は無意味だ。

 今の部門は20年前にできた、組織の成長期には課題は明確だった。しかし、成長期が終わると、組織が拡大できなくなったり、止めなければならない習慣も出てきたり、価値観が変わったりする。

 それに伴って課題が変わってきている。それでなくても、世の中は大きく変わろうとしている。

 20年前の課題は今現在、業務に直結していない。

 だから、人が育たないのかもしれない。


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2020年1月21日 (火)

「自分で育つしかない」 <マネジャーもね>

20代諸君「育ててくれない」じゃない。「自分で育つしかない」んだよ。もう。 池田紀行@トライバル (2019/12/10)

 池田紀行氏は

これからは、「教えてくれない」「育ててもらえない」と不満を漏らしている時代じゃない(不満を垂れるのは自由だけど、ほぼ確実に落ちこぼれるマンまっしぐらだと思います)

そして

自分で学ぶ。自分で育つ。

手を挙げる。社内で仕事を獲りに行く。

上司の時間をもらうのではなく、上司の仕事を奪う。

教わるんじゃなく、自分で学んだことを後輩に教える。

社内でブーブー言うんじゃなく、社外に笑顔を振りまく。

は正しいと思う。

 仕事ができない状態から、分るようになる、できるようになるのは、自分で学び、経験するからだ。

 ウチは短期、長期のOff-JTも結構やっている。しかし、技術力の低下を指摘する人は多い。

 昔は育てていたと昔を懐かしむオヤジはいるけど、けっして育てていたわけではない。座学で知識を詰め込んだ後は、強制的に実戦に投入して、有無を言わせず経験を積ませる。先輩、上司の仕事を見て盗んで覚えろと言う。お世辞にも効率的とは言えない方法だった。昔の管理職は、自分で育った若者を使って仕事をしていただけだ。

 昔は、現場で失敗したことや、実戦投入される覚悟を持って、Off-JTの教育・訓練を受けるから、成長していたのだろう。ところが今は、現場を経験せず、教育・訓練を受けるし、教育・訓練が終わっても実戦で使う機会も無いから成長しない。先輩、上司の仕事を見て盗もうとしても、できる先輩、上司が減っている。

 今も昔も、自力で学べるものは育つし、自力で学べない者は成長しない。昔は成長しない者にも仕事があって給料をくれた。それだけの余裕があっただけだ。それは管理職も同じだ。

 昔と違うのは、今後そのような余裕は無くなるので、成長せず一定の能力に到達しない者が増えたら、組織は衰退に向かう。できない管理職が増えたと感じたら、既に危機は目前に迫っている。

 マネジャーの視点では、ほったらかしではないOJTが必要だと思う。そのためにマネジャは本当のOJTができるスキルが必要だ。当然だけど、誰も教えてくれないので、「自分で学ぶ。自分で育つ」しかない。


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2019年10月27日 (日)

突然変異型人材

突然変異型

 中途採用が極めて困難な職場で、なにか新しい事業を始めようとすると、知見を持っている者を探して担当させることになる。

 日頃から日常業務以外で興味を持ったことや、自ら課題を持って、自己啓発している者(突然変異型)を探すのだ。

 突然変異には職場の空気・雰囲気が重要だ、日常業務以外の課題に取り組むのを良しとしない職場では突然変異は生まれない。このような空気の職場では、皆、金太郎飴状態になっているので、新しい事業を始める時に必要な知見が無い。それだけではなく、環境が変わって事業から撤退したり事業を縮小せざるを得ない場合には、恐竜のように絶滅の危機となる。

教育・訓練

 運良く、突然変異が見付かった場合でも、継続的な事業にするならば、教育・訓練や人材育成は不可欠だ。

狩猟・採取型・農耕型・イナゴ型

 教育・訓練や人材育成を行い事業に必要な人材を育成するのは、例えるなら「農耕型」で、人材を育成せず自ら育った突然変異を探し続けるのは、例えるなら「狩猟・採取型」である。

 継続的な事業になっているにもかかわらず狩猟型の管理職を見かける。更に、他の人が育てた人を横取りする「イナゴ型」もいる。

 成長の機会が与えられない職場は殺伐とする。自ら獲得した技術や知見を利用するだけ利用されて、成長の機会を与えられなければヤサぐれるのはあたりまえだ。


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2019年7月14日 (日)

知識のコレクション <せめて300時間やってみようよ>

 技術系の研修に関わっていると、研修内容が専門性につながっていない人を見かける。
研修を受けただけでは、知ってはいるができるようにならない。つまり知識のコレクションになっている。

一流になるには10,000時間の学習・訓練が必要と言われる。
素人から玄人に、アマチュアからプロフェッショナルになるには1,000時間必要と言われる。
とりあえず一人でできるようになるには300時間くらい必要だ。

【10,000時間】

 10,000時間を確保するには、1日10時間確保すると、週50時間、年50週とすると4年必要だ。

 10,000H÷(10H/日×5日/週×50週/年)=4年

 1日10時間、4年間同じことをやるには、それを仕事にするしかない。他の仕事の合間に確保できる時間ではない。

【1,000時間】

 1,000時間を確保するには、1日1時間確保すると、週5時間、年50週とすると4年必要だ。

 1,000H÷(1H/日×5日/週×50週/年)=4年

 週5時間は現実的になる。週末に時間を確保すれば、他の仕事をしながらでも確保できるだろう。
しかし、4年間続けなければならないので、モチベーションが不可欠だ。

【300時間】

 300時間を確保するには、週2時間確保すると3年、週5時間確保すると1年3月くらい必要だ。

 300H÷(2H/週×50週/年)=3年
 300H÷(5H/週×50週/年)=1.2年

 これなら、週末の余暇でも、毎日の仕事の一部でも確保できるだろう。

 300時間を超えると一人でできるようになるので、仕事を任される機会が増える。

 仕事で毎日やれば、週当たり8時間×5日=40時間、月当たり40時間×4週=160時間確保できるので、短期間で1,000時間確保できるようになる。

 とりあえず、300時間をクリアするのが目標だが、適性がない場合は、300時間では足りない。残念ながら技能の習得には向き不向きがあるから。

 人にとって時間は最も貴重なリソースだ。その貴重なリソースを投入するのだから、流行りに流されず、適性がある分野、モチベーションが維持できる分野を見極めなければならない。

 研修を受けさせる人も、受ける人もこの事実に目を背けているんじゃないだろうか? だから知識コレクターになる。



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