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マネジメント

2018年12月23日 (日)

顧客からの信頼感

 サポート部門にいる者にとって顧客とは「自分の知見や能力を提供する相手」のこと。

 技術サポート部門にいたとき信頼を得るためには、

  • 能力
  • 信頼感
  • 期待以上の結果
が必要だと考えていた。

 若い頃は
「能力」のことしか考えていなくて、能力を向上させることが期待以上の結果に繋がると思っていた。

 サポートの依頼者は技術的課題を持ってくる人くらいに考えていた。 しかし、世の中には技術的に解決しなくても連絡とか調整とか人間関係で解決できることも多い。 連絡とか調整とか人間関係が苦手だったから、目を背けていただけなんだろう。

 つまり、「期待以上の結果」は依頼者のことを考えてのことではなく、課題のクリアレベルとしか考えていなかったのだろう。

 マネジャになって考えたことは

  •  サポートすることや技術力を提供することは目的ではなく手段である。
  •  サポートしたことによって依頼者が目的を達成したかどうかが重要である。

ということ。

 マネジャになるときに、いくら歯がゆい思いをしても現場の作業には手を出さないと決心したから分かったことかもしれない。

 マネジャになる前から考えていたのは
依頼者に信頼されること。 マネジャになると技術力を直接提供できないから、それ以外で信頼を得なければならない。

 信頼は強制できないから「信頼してくれ」とか「信頼すべきだ」と言っても得られるものではない。 役職が上だからとか、上位の職場にいるとか、命令する立場だからとか、それらは信頼の元にはならない。 意外にも分かっていない人が多いようだ。

 信頼できない人のことを考えてみた。 信頼されるにはその逆をやればよいだろう。

  • 会ったことが無い人、話したことが無い人は信頼できない
  • 自分の都合を優先する人は信頼できない
  • 不誠実な人は信頼できない

 具体的に何をするかというと、

〇同じ場の空気を吸う。 
 当然、飲み会は欠かさない。休暇を取ってでも参加する。  飲むのが好きだからか?^^)

〇相手の都合を優先する。
 できないときに、「○○があれば可能なのですが...」と言う人がいるが、いくらできないことを正当化しても信頼は得られない。 身上潰してまでとは言わないまでも、〇〇を入手する努力をすればよい。 一手間二手間かけることが重要だ。

〇誰に対しても最初から誠実に対応する。
 世の中、誠実な人ばかりではない。他人を利用しようとする人はいる。 相手が誠実か、不誠実かを確認してから誠実に対応すると効率は良いようだが、誰に対しても最初から誠実に対応する。 たまたま不誠実な人に当たることもあるが、大勢の誠実な人が見ているから、大勢の誠実な人に信頼してもらうことの方が重要だ。


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2018年11月10日 (土)

減点法で評価する管理者 

 現場にいたときは、自分の強みとか弱みとか考えたことは無かった。
興味の趣くままに仕事をする「使えない奴」だったように思う。たまたま興味と時代が一致したのは運が良かった。

 マネジメントするようになって分かったことは、↓このような人が「優秀な人」とされている。

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 チームとして成果を上げようとすると、何でも卒なくこなす人はありがたい。
チーム全員がこのような人だと、仕事によってアサインする人を考えなくてもよいので楽だ。 

 でも、成果は高が知れている。良くて及第点。均一性が災いしてモチベーションが下がると成果も上がらない。

 マネジャとしては、成果を上げるために高い能力を持ったひとが欲しい。しかし、幅広い分野で能力が高い人などいない。 高い能力を持った人はたいてい「尖った人」だ。

 「尖った人」は一般の人より劣る能力があるものだ。
それが致命的に劣っていなければ、スペシャリストとして活躍できるのだが、致命的に劣っている場合「変な人」になってしまう。特にコミュニケーション能力が劣る場合は顕著だ。

 管理職と呼ばれる人には、マネジャと管理者がいるようだ。

 管理者は減点法で評価したがる。
「尖った人」は能力を発揮する前に劣る部分が目に付くので、「劣る人」として評価される。しかも致命的に能力が劣っていると「どうしようもないヤツ」と評価する。

 成果を考えず、仕事を卒なくこなすことを考えている管理者にとっては「劣っている人」は排除すべき対象だのようだ。

 下の図なら「尖った人(青)」も「尖った人(赤)」も許容レベルを下回っている分野があるので「どうしようもないヤツ」だ。

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 マネジャは加点法で評価しようとする。 マネジャは成果を考えるので優れた部分を探そうとする。 劣る部分は誰かがカバーすれば良いのだ。

 下の図のように、「尖った人(青)」と「尖った人(赤)」が互いに補完すれば高い能力を発揮できるはずだ。

Photo_3

 「尖った人(青)」と「尖った人(赤)」が補完し合って仕事をしていて、「尖った人(青)」が首尾よく成果を挙げた場合誰を評価するのか?

 マネジメント的には成果を上げた「尖った人(青)」とそれをサポートした「尖った人(赤)」だ。 そして、組み合わせたマネジャも。σ^^)

 ところが、減点法で評価したがる管理者は、「尖った人(青)」も「尖った人(赤)」も評価しない。 
「尖った人(青)」は助けてもらっているから自分の成果ではないという。
「尖った人(赤)」の助けたことは、間接的だから成果ではないという。
つまり、一人で完結しなければ評価しないのだ。 ?_?)

 そんな仕事今時ないだろう。

 では、誰を評価するかと言うと「頑張った人」らしい。
つまり、成果に対してどのような役割を果たしたかという客観的な事実は関係なくて、「頑張りました」という主観的な主張が重要らしい。

 主観的な評価をする人の共通点は、他人の評価を異常に気にする事だ。だから評判や過去の評価を気にする。  まるで、良い評価するのを恐れているようだ。

 評判や過去の評価に左右されず客観的な事実を基に評価するのを阻んでいるのは、自分の弱い心だろう。

 


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2018年7月13日 (金)

他人を評価  客観的に

  • 上司を評価するなら、部下からの評価を受け入れなければならない。
  • 他人を評価を自分の外に出すなら、客観的でなければならない。

ヒラメ部下

 管理職は業務として部下を評価しなければならない。 その評価により、給料が増減したり、昇任に影響したりする。

 部下にしてみれば殺生与奪を握られているともいえるから、上司と意見が食い違ったときに、忠言することをためらったり、明らかに誤っている命令を実行したりすることがある。

 年功序列型組織のように役職が実力で決まっていない組織では、上司の評価が悪くなると挽回のチャンスがなくなるので、上司の評価を気にするようになる。

 そして、上司の評価をことのほか気にするヒラメ部下が増殖する。 ヒラメ部下は評価は良いが仕事はできない。

ゴマすり上司、ダンゴ虫同僚

 この弊害を防ぐ手法として360度評価がある。 
ヒラメ部下が発生する原因は、評価が対象でなく、上司→部下の一方向で評価されているからだ。 そこで、非評価者は上司だけでなく、同僚、部下からも評価されるという仕組みが360度評価だ。

 合理主義の欧米人が考えそうなことだが、360度評価で全てが解決するとは限らない。

 上司が部下を評価するとヒラメ部下が発生するように、部下が上司を評価するとゴマすり上司が発生する。 デキナイ自覚がある上司は部下に阿ることで評価を上げようとするのだ。

 親身になって相談に乗るとか、職場の労働環境を改善するとか建設的な行動ならまだ良いのだが、命令に手心を加えたり、厳しい目標を設定しないなどは業務に支障が生じる。
ゴマすり上司は評価は良いが、その部署の業績は悪化する。

 同僚を評価する場合は互いに悪評価しないように談合するダンゴ虫が発生する。 
同僚が失敗した時に悪い評価しない代わりに、次回自分が失敗した時に悪い評価をしないように取引する。

 ものの本によると、3年に1回くらいの頻度で抜き打ち的に360度評価すると良いらしい。

信頼関係と公正性

 人の評価は、評価者と非評価者との信頼関係とフェアな評価にかかっている。
ヒラメ部下が発生している職場は、おそらく、評価者が信頼されていないかフェアな評価がされていない。

 理想的にはフェアな評価ができることを昇任の要件にすることだ。 しかし、一人でも見逃すと悪貨は良貨を駆逐するので、ヒラメ部下が大発生する。 本当にフェアな評価ができている組織はどれくらいあるのだろうか?

 ヒラメ化した人を責めても詮無いことだ。 非合理的な組織においてはヒラメ化することが合理的だから。

 上司が部下を評価する場合も、逆に部下が上司を評価する場合でも、 他人を評価するときに主観が入ると力関係が生じる。 力関係はその職場の雰囲気大きな影響を与える。

 多くの職場は管理職が権限を持っているから、職場の空気は管理職が作り出している。 360度評価を実施して力関係が逆転したら、職場の空気は部下が作り出すことになる。 

 どちらが作り出した方が良いかは一概には言えない。

 ただ、ヒラメ、ゴマすり、ダンゴ虫が多い職場は概して空気が悪い。

360度評価されてみた

 以前、 自分の評価を部下と同僚にお願いして、自主的に360度評価をやってみたことがある。 誰が書いたか分からないようにするために、無記名で、パソコンで入力し、利害の無い第三者を経由して評価を集めた。

 酷評されたらどうしようと思わなかったわけではない。しかし、思いの外建設的で、評価も悪くなかったので安心した。 評価が甘くなるのは仕方ないだろう。心を鬼にして上司を評価する動機は無いから。

 ある部下が評価を直接を持ってきてくれて評価について詳しく説明してくれた。 この部下の評価はストレートで分かり易かった。 以降、自分の判断に自身が無いときや判断に迷ったときには、その部下に相談していた。

まとめ

  • 上司を評価するなら、部下からの評価を受け入れなければならない。
     上司は評価したいが、部下には評価されたくないと考えるなら、黙っておいた方が良い。最初は客観的評価でも誹謗中傷に発展する可能性がある。
      
  • 他人を評価を自分の外に出すなら、客観的でなければならない。
     人の評価を自分の心の中に留めるなら主観的な評価で良いが、誰かに知らしめるなら、その評価が客観的か、主観的か自分に問うことが必要。
     主観的な評価は、少なくとも公の場で外に出すべきではない。主観的評価は他人を惑わす。

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2018年7月 3日 (火)

ホウレンソウ大好きおじさん

 「何でも報告しろ!!」という、ホウレンソウ大好きおじさんは結構多いよね。

ホウレンソウ大好きおじさんは連絡も大好きだ。

 おじさんからの連絡も念が入ってる。 でも、どう考えてもウチの仕事には直接、いや一重間接どころか二重間接でも関係ないことだったりする。 しかも口頭だったりする。

ホウレンソウ大好きおじさんは、ホウレンソウが目的になっている。

 おじさんからの連絡は念が入っている。 メールじゃダメらしい。 口頭の連絡はまとまっていないとメモが取りにくい。 大抵メモの途中で力尽きてしまう。  じゃあ全てメモるのは止めて、要点だけどメモろうと思ったら要点がなかったりする。

ホウレンソウ大好きおじさんはエライ人(自分も含んでいる)の意思決定に必要だとおっしゃる。

 エライ人の意思決定のためにタイムリーに価値のある情報を提供するなら事前に価値のある情報を選別しておかなければならないだろう。 だったら、何でも良いから情報を上ろと言うのは合理的でない。 何か別の目的があるんじゃないだろうか。

ホウレンソウ大好きおじさんはどんな些細な情報でも欲しがる。

 どうも、偉い人に急に振られたときに知らないと恥ずかしいらしい。 分からなくもない。 公の会議のようにたくさん人がいる場で自分だけ知らなかったら、恥ずかしくなるのはわかる。 でも、本当の理由は、即答できないことで、エライ人にデッキナイ奴と思われたくないだけじゃないのかな? つまり保身だ。

ホウレンソウ大好きおじさんはエライ人に報告することが目的だ。

 自分の部署の成果とか部下の成果について考えていないようだ。 いや、エライ人に報告することが成果だと思っている。 つまりホウレンソウ大好きおじさんの顧客はエライ人ということだ。

ホウレンソウ大好きおじさんのところには有益な情報が集まらない。

 残念だけど、理由は簡単だ。 

  • 成果に関わる意思決定をしないから
  • 部下の成果を考えないから
  • 部下が持っている情報を搾取して自分が褒められたいから

ホウレンソウ大好きじゃないおじさんでも情報は集まる。

  • 成果を上げる意思決定をする
  • 部下の成果が上がるように考える
  • 部下が持っている情報を、本当に必要としている人に知らせる

なんだ、簡単じゃないか。



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2018年5月 2日 (水)

リーダーシップとマネジメントの違い

[新訳]リーダーシップとマネジメントの違い ジョン P コッター ダイヤモンド社

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ジョン P コッター氏は、リーダーシップとマネジメントにはそれぞれ役割があり、

マネジメント
:複雑な状況にうまく対処する
リーダーシップ
:変化に対処すること

だとおっしゃる。例えば、

  • 「方向性の設定」VS「計画と予算の策定」
  • 「人心の結合」VS「組織編成と人員配置」
  • 「動機づけ」VS「統制と問題解決」

等である。

平時の軍隊は、階層の上から下まで運営と管理が行き届き、同時に上層部の優れたリーダーシップがあれば、ふつう大丈夫だろう。
しかし戦時下では、あらゆる階層で優れたリーダーシップが必要になる。 人々を突撃させるうまい方法など、だれにもわからない。 つまり、彼らは、リーダーシップで率いていかなければならない。

 軍隊の例は分かりやすい例えだ。
平時に運営と管理が行き届くとマネジメントについて考えなくなる。すると、マイクロマネジメントが行き渡る。

 この状態から、短期間で、戦時下に必要な各階層にリーダーシップを発揮できる人材を配置するのは困難だ。できないのかもしれない。

 歴史に学ぶなら、日清戦争における清国、日露戦争におけるロシア帝国、第2次世界大戦における日本軍はいずれも官僚組織から戦闘組織への転換ができなかったのだろう。

 ジョン P コッター氏はリーダーシップの学習について次のように指摘する。

リーダーシップの役割は広範囲にわたるが、これを効果的に発揮している人たちのキャリアは、えてして共通している。もっとも一般的で何より重要なのが、キャリアの早い段階で大きな試練に遭遇していることだろう。たいていのリーダーが、二〇代か三〇代に、リーダーの役割を果たそうと努力し、リスクを背負い、成功と失敗から学習するという機会を経験している。

が正しいとすると、20代~30代でリーダーシップについて学習していなければ、その後優れたリーダーシップを発揮することは困難ということだろうか?。 そうであれば、完成された官僚組織では、優れたリーダーシップを持った人材を探すのは困難ということになる。


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2018年4月28日 (土)

指示しないマネジメント <現場が考える>

指示しない"マネジメントが組織を変える!注目の軍隊式って? 働き方改革Lab (2017/12/6)

 元記事は、日経ビジネス 2010/9/13の「戦場の指揮官から学ぶ」 らしい。
日経BPの記事検索サービスから270円でダウンロードできるようなので読んでみた。

軍隊と言えば典型的な「上意下達」「官僚的」な組織というイメージだが、

伝統的な国と国との戦争を前提とした、上意下達の命令系統は過去のもの。現在の軍隊が直面しているのは、対テロリストなどの不確実な敵と、多国籍軍などの不確実な味方のなかでミッションを達成しなければならない、「不確実性を前提とした組織運営」です。欧米諸国の軍隊では、従来型のリーダーシップやコミュニケーションの取り方が徐々にうまく機能しなくなった結果、研究に基づいた大きな改革が実行されました。

らしい。

 今も前線に行って戦争をしている人たちは違うなあ。 現場の指揮官は、自分も死にたくないし、部下を死なせたくはないから、上意下達であるべきだと、言っていられない。 これが、前線に行かず後方にいるだけの人たちは、考え方を変えられないのではないだろうか。

 アメリカ陸軍のリーダーシップの基本は「Be Know Do」らしい。

Be:「どうあるべきか」品格:忠誠、義務、尊敬、無私の奉仕、名誉、高潔、個人的勇気
Know:「何(スキル)を知るべきか」
Do:「とるべき行動」

 自分で考えて行動するには、基本を理解しておくことが必要だ。
現場で部隊を指揮する時に困ったからと言って逐一お伺いを立てていたのでは、命令は遂行できない。 かといって、間違った判断をすれば、自分が率いる部隊だけでなく他の部隊も危険に晒しかねない。

 米国陸軍ではリーダーシップのあり方を考えなくてはならなくなった時に、品格とスキル、行動と言う3要素を定義することで組織的リーダーシップ教育を構築し直したのだ。

 判断に困ったときには、基本に戻って考えるようにすれば、判断を現場に任せたとしても大きく間違うことははない。 むしろ、現場のリーダーが自らの頭で考えることによって、結果として全体が同じ判断に基づいた行動をするようになるのではないだろうか。

 中央で少数(1人)の者が判断した場合の方が全体が同じ行動ができるような気がするが、判断を任された者がブレた場合には、現場への影響が多い。 中央から現場の末端に指示が伝わるまでにブレが広がる。 そのため、現場では昨日と言うことが180°変わったように感じることがある。 

 日本企業では今まで、幹部候補社員向け研修でも、財務やファシリテーションといった専門的な知識、スキルの習得に終始することが多かった。リーダー像を明確に定義したうえで、それに合致する人材を育てるための研修や人事制度は手薄だった。

ウチの幹部向けの研修はスキルの習得さえやらないからなあ。 ;_;)


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2018年3月 8日 (木)

駅伝日本一、世羅高校に学ぶ 「脱管理」のチームづくり

駅伝日本一、世羅高校に学ぶ 「脱管理」のチームづくり 岩本真弥 株式会社光文社

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高校駅伝の強豪世羅高校監督の岩本真弥氏は

 私はここ数年、毎年実業団チームの合宿に参加しているが、驚くことに10年以上練習メニューが変わらない。
選手に課す練習内容も変わらないし、スケジュールの組み方も変わらない。これだけ科学的な研究が進んでいるというのに、どの監督に訊いても判で捺したように「走り込みをしないとマラソンは強くなれない」と口にする。
 結局、彼らは変わろうとしていないのだ。自分が受けた指導をそのまま下の世代に押し付けているだけだ

とおっしゃる。
多くの指導者は過去の成功体験にとらわれて自分を変えることができないのだろう。

また、中岩本真弥氏は、

私たち3人の指導法にはどこか似通ったところがあるように思うのだ。
 選手の自主性を重んじること、選手自身に考えることを求めること、生活態度や人間性を重視すること、選手を型にはめず個々の力を伸ばすこと……つまり選手を厳しく管理して精神論をふりかざす〝古い陸上体質〟とは真逆のスタイル。これはただの偶然だろうか?

とおしゃる。3人とは、世羅高校陸上競技部監督の中岩本真弥氏と中国電力陸上部監督の坂口泰監督、青山学院大学陸上部監督の原晋監督だ。3人とも世羅高校出身だ。

 岩本真弥氏のやり方は、選手に成果を上げさせるマネジメントそのものだ。マイクロ・マネジメント(管理)ではない。

 世羅高校は強豪校であるがゆえに常に優勝を目指さなければならないのだろう。強豪校だからマイクロ・マネジメントすればそこそこの結果が得られるだろうし、入賞すれば御の字であればマイクロ・マネジメントで良かったのかもしれない。

 しかし、マイクロ・マネジメントすれば監督のイメージ以上にはならない。それ以上に成長させる方法は管理を止めてマネジメントしなければならないのだろう。

 これはスポーツ以外でも同じかもしれない。
管理すると人は育たないから、自主性とマネジメントが必要だ。特に、マネジメント対象を自分以上に成長させようと考えるなら自主性が必須だ。


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2018年3月 6日 (火)

中間管理職をやっていると


↑(https://twitter.com/tarareba722/status/969960296239415296

うまいことを言うなあ。

 本人は何かしら得るものがあったり成長しているので、最初のうちは意外に不満は少なかったりする。 見つけてきた仕事を全て自分でこなせれば良いのだが、与えられた時間は限られているので、いずれこなせなくなる。 誰か手伝ってくれればいいのにと思うが、他人・他部署の仕事には手を出さないという風土の職場では、手伝ってくれる人が現れない。

そして、腐るか爆発するか蒸発することになる。

 中間管理職がマネジメントして、部下が見つけてきた仕事を成果にする必要がある。 周りの人にしてみれば成果にならないのに巻き込まれても困る。自分で見つけてきた仕事なら成果は後回しにできるけど、他人が見つけてきた仕事の場合は成果になりそうかどうかは後回しにできない。  巻き込まれやすい人は成果にならなくても巻き込まれてしまうから、キャパを超えると爆発してしまう。

 中間管理職になると、年の功で成果にするのが簡単か難しいかという「スジ」の良さが分かるようになる。そして、スジが悪い仕事は避けたいと思うようになる。 しかし、すこしでもスジが悪そうな仕事を避けてスジが良い仕事しかしないと、このタイプの部下を腐らせてしまう。

 このタイプの部下の成果が上がらないのは、マネジメントできていないということだ。ほとんどの場合、中間管理職が抑圧的で部下が腐っているか、管理職が放任主義で部下が爆発している。

 つまり、このタイプの部下はマネジャとしての器が問われる。
そして、

  • このタイプの部下が評価されていない職場
  • このタイプの部下が見当たらない職場

というのは、マネジャの能力が低いということだ。 > σ^^)


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2018年2月14日 (水)

こころのマネジメント

こころのマネジメント 田坂広志 東洋経済新報社

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田坂広志氏は

「顧客の気持ちを読むためのノウハウとは何か?」を直接的に教えるのではなく、「こうした体験をつうじて、顧客の気持ちを読むためのノウハウを身につけることができた」という体験談をこそ語るべきなのです。

とおっしゃる。 腹に落ちる体験談を見出すことが必要だと。

 労働集約型の仕事はマニュアルなどでハウツーを分かり易く伝えることができるし、効率が良い。 一方、知識集約型の仕事はハウツーではなくノウハウとノウハウを得る術が必要だ。

 ノウハウを直接伝えるとハウツーになることは多い。重要なことはノウハウを得る方法だ。この方法が分かると教えてもらったノウハウ以外のノウハウを得ることができるようになる。

 ところがノウハウを得る方法は伝えにくい。ほとんど暗黙知だと思う。教え方が上手な人は、暗黙知を形式知化しているのだろうか。

 形式知化していない者は、田坂広志氏が言うように、伝えたい相手が暗黙知を汲み取ってくれることを期待して、経験談を語るしかない。

 逆の立場では、先達のノウハウを聞いて喜んでいてはいけない。ハウツーが1つ増えるだけだ。ノウハウを得た経験談の「なんとなく感じた」や「ふと思った」を、何故そう感じたのか、何故そう思ったのかを考えるしかないのだろう。同じような体験をしている場合には、何故自分はノウハウを得ることができなかったのだろうと考えなければならない。

 以前から若い人の教育や訓練に関わっている。いつ頃からか分かりやすいハウツーを欲しがる人が増えてきたと感じる。

 アンケートに、現場ですぐに使える知識を教えて欲しいなどと書いてあると、教える側が受講生に阿ってハウツーてんこ盛りにしたりする。しかし、ICT業界にいるとハウツーの賞味期限は短いから、てんこ盛りのハウツーは結局消化しきれず、使われることもなく忘れ去られる。

 教える相手のレベルが低い場合は、とりあえずハウツーを教えなければ仕事にならないという事情はある。また最低限必要な知識や経験が無い場合はノウハウを伝えられない。

 関わっている教育や訓練は少なくとも初心者や入門者向けではない。以前はハウツーの先にある暗黙知を得ようとする人が少なからずいた。 暗黙知を得ようとする人が減ったのか、それとも暗黙知を得るために必要な知識や経験が足りないのか?

 ひょっとして、彼らの仕事が知識集約型から労働集約型に変わっているのではないだろうか。


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2018年2月12日 (月)

勉強しようよ <教えてくれ!の先>

 とある判断基準を管理部門に尋ねると「判断はケースバイケース」でと言う。さらに「その都度判断するので早めに相談してほしい」と言う。 一方、現場はケースバイケースの判断では困るので「きちんとした基準を示せ」と言う。

 ここ数年オフサイト・ミーティングを企画していて、毎回このやり取りがある。

 現場はからすると判断基準が分からないととても困る。その判断ミスが地雷を踏む原因だったりすると余計心配だ。 そして、実際に地雷を踏んだ人はことさら管理部門を責める。 その気持ちはよく分かる。

 さすがに、何度も同じやり取りを繰り返しているのは能がないと思うのだが、管理部門も現場もミーティングのテーマに取り上げて徹底的に解決しようという雰囲気でもない。

 現場の個々の意見はもっともなのだが意見を総合すると。

「管理部門は複雑な問題は整理して、他部門と調整して、誰でも簡単に判断できる基準を決めて、文書で通知せよ」

のようだ。 ここまで来るとさすがに無理難題だと思い調べてみることにした。

 参考になりそうな本を買おうとAmazonで検索したら、なんと18,000円だ。ジャケ買いするには勇気がいるので図書館で借りてきた。

 分かったことは、複雑だと思っていた問題の根拠となっているのは、わずか7条の法律で、問題に関係するのはほとんど第1条だ。
しかもこの法律には訓令や規則がない。 若い頃勉強した電波法に比べたらまったくたいしたことはない。しかし、逆に下位の令規がないので解釈に困ってしまう。 解説を読むと通説が定まっていない解釈もあるようだ。

 何となくざっくり大枠は分かった。想定されるケースでは違法性や過失の判断が必要だ。 つまり、判断はケースバイケースだということ。

 何だ。管理部門の言ってることと同じじゃないか。(^^;

 判断基準を示せと言っている人は、物理の公式教えてもらって、その公式に条件を機械的に代入すれば答えが求められると思っているのではないだろうか。 残念ながら世の中は、物理の公式のようにきれいに書きあらわすことはできないということだ。

 管理部門が判断基準を示せないことは分かった。 しかし、それでは現場は困るのでどうすれば良いのか考えた。

 皆で勉強すれば良いのだ。細部の判断は専門家に委ねるしかないにしても、管理部門や関係部署と折衝する際に、基本を知っているかどうかは大きな違いだ。 基本を知らないまま最初の折衝を間違えると後々の折衝が面倒になる。

オフサイト・ミーティング参加者に、勉強しようよと提案してみよう。


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