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マネジメント

2019年7月10日 (水)

世界最高のチーム <心理的安全性が重要>

世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
 ピョートル・フェリクス・グジバチ
 朝日新聞出版

Photo_20190703185701

googleが社内のチームを対象に調査した結果わかった、生産性の高いチームの特性は

  1. チームの「心理的安全性」(Psychological Safety)が高いこと
  2. チームに対する「信頼性」(Dependability)が高いこと
  3. チームの「構造」(Structure)が「明瞭」(Clarity)であること
  4. チームの仕事に「意味」(Meaning)を見出していること
  5. チームの仕事が社会に対して「影響」(Impact)をもたらすと考えていること

だったらしい。その中で一番大事なのは、1の「心理的安全性」だという。

 心理的安全性とは、「自分らしさを発揮しながらチームに参画できる」ことが実感できることで、具体的には、チーム内で「自己認識・自己開示・自己表現」ができること。言いかえると、「安心してなんでも言い合える」ことのようだ。

 安心してなんでも言い合えるチームにするにはマネジャ個人の資質も大きいが、組織的に心理的安全性を高める仕組みがあるようだ。

 ピョートル・フェリクス・グジバチ氏は、日本の企業では「飲みニケーション」で心理的安全性を高めていたのではないかという。
今時、飲みニケーションはアルハラとかWLBの観点から負の側面が強調されているので流行らない。昔は、飲めない人や、人付き合いが苦手な人は切り捨てる傾向にあった。

 飲みニケーションを止めるなら、googleのように業務時間中に心理的安全性を高める仕組みを考えなくてはならないのだろう。

 ピョートル・フェリクス・グジバチ氏は、

 よく「グーグルのような人事制度を導入したい」と相談されることがあります。バカげた話だと思いますね。

とおっしゃる。
googleは必要だがあってこのやり方になっているのだから、必要性を考えないでを真似てもうまくいかない。他所から借りてきた成果主義による業績評価も借り物だからうまくいかないのと同じだ。

 日本式のマネジメントが全て時代遅れだったり悪いわけではない。
心理的安全性なんて言葉が無いときでも、なんでも言える雰囲気を作っていた上司はいた。しかし、それは属人的なものだから、上司が異動すると、途端に心理的安全性が脅かされるようになったりしたものだ。

 googleは心理的安全性を高める方法を形式知化して、個人の資質への依存度を下げているのだろう。 成長する企業は違う。

 チームの、心理的安全性を高めようとすると、マネジャ自身の心理的安全性が高くなければならない。
ところが、自分の心理的安全性は高くないのにチームの心理的安全性は高くできる上司がいた。
マネジメントをやってみて初めてわかったことは、それはとても難しいということ。

 だから、心理的安全性が低いトップの場合は、マイクロマネジメント(管理)がはびこるのだろう。


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2019年7月 8日 (月)

技術者のマネジメント(4)

技術者のマネジメントにおいて、成果を上げるため能力を高めることは重要だ。
技術者が能力を上げることについて、技術者のマネジメントができない管理者(マネジャに非ず)の懸念は、

  • 知識・技術を悪用するのではないか
  • 辞めてしまうのではないか

らしい。この懸念について考えてみた。

【知識・技術の悪用に対する懸念】
★技術者にとってブラックな職場だということ。

 安全欲求や承認欲求を満足していない場合には、知識・技術は悪用されやすい。

 能力に見合った対価が支払われていない場合や、地位や名誉が与えられていない場合に、悪意を持った者が安全欲求や承認欲求を与えたら、技術者は能力を提供し、能力が悪用される。

 つまり、知識・技術の悪用を懸念する管理者は、技術者に対して、正当な対価を支払っていないし、正当な地位や名誉を与えていないのだ。
多くの場合、管理者自身も安全欲求や承認欲求を満足していない。

【組織に離反する懸念】
★技術者に社畜になることを求めている職場だということ。

 日本の社会では、辞める、転職することを組織への裏切りと捉える管理者は多い。

 管理者や組織が技術者を人ではなく単に能力として管理している場合、その能力が失われるとダメージがあり、失われる能力が高いほどダメージは大きい。このときに、管理者や組織の損得しか考えられておらず、技術者の損得は考えられない。ましてや、管理者や組織と技術者がWin-Winの関係になることは全く考えられていない。

 つまり、技術者が辞めることを懸念する管理者は、技術者を心を持った人ではなく無機質な能力として管理しようとしている。
多くの場合、管理者自身も人として扱われていない。

【まとめ】

 冒頭の懸念を持つ管理者は、ブラックな職場を変える能力も自身が社畜であることも認めることができないし、自身が、技術者をマネジメントして成果を上げる能力を持っていないことも認めることができないのである。

管理しかしていない者には難しいが、マネジメントすれば簡単なことだ

  • 技術者の承認欲求を満足して、自己実現の内発的動機付けをすれば良い
  • 技術者が辞めたり転職したら、また育成すれば良い

高い能力を持つ技術者を貶めるような発言をするよりよほどましであろう。



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2018年12月23日 (日)

顧客からの信頼感

 サポート部門にいる者にとって顧客とは「自分の知見や能力を提供する相手」のこと。

 技術サポート部門にいたとき信頼を得るためには、

  • 能力
  • 信頼感
  • 期待以上の結果
が必要だと考えていた。

 若い頃は
「能力」のことしか考えていなくて、能力を向上させることが期待以上の結果に繋がると思っていた。

 サポートの依頼者は技術的課題を持ってくる人くらいに考えていた。 しかし、世の中には技術的に解決しなくても連絡とか調整とか人間関係で解決できることも多い。 連絡とか調整とか人間関係が苦手だったから、目を背けていただけなんだろう。

 つまり、「期待以上の結果」は依頼者のことを考えてのことではなく、課題のクリアレベルとしか考えていなかったのだろう。

 マネジャになって考えたことは

  •  サポートすることや技術力を提供することは目的ではなく手段である。
  •  サポートしたことによって依頼者が目的を達成したかどうかが重要である。

ということ。

 マネジャになるときに、いくら歯がゆい思いをしても現場の作業には手を出さないと決心したから分かったことかもしれない。

 マネジャになる前から考えていたのは
依頼者に信頼されること。 マネジャになると技術力を直接提供できないから、それ以外で信頼を得なければならない。

 信頼は強制できないから「信頼してくれ」とか「信頼すべきだ」と言っても得られるものではない。 役職が上だからとか、上位の職場にいるとか、命令する立場だからとか、それらは信頼の元にはならない。 意外にも分かっていない人が多いようだ。

 信頼できない人のことを考えてみた。 信頼されるにはその逆をやればよいだろう。

  • 会ったことが無い人、話したことが無い人は信頼できない
  • 自分の都合を優先する人は信頼できない
  • 不誠実な人は信頼できない

 具体的に何をするかというと、

〇同じ場の空気を吸う。 
 当然、飲み会は欠かさない。休暇を取ってでも参加する。  飲むのが好きだからか?^^)

〇相手の都合を優先する。
 できないときに、「○○があれば可能なのですが...」と言う人がいるが、いくらできないことを正当化しても信頼は得られない。 身上潰してまでとは言わないまでも、〇〇を入手する努力をすればよい。 一手間二手間かけることが重要だ。

〇誰に対しても最初から誠実に対応する。
 世の中、誠実な人ばかりではない。他人を利用しようとする人はいる。 相手が誠実か、不誠実かを確認してから誠実に対応すると効率は良いようだが、誰に対しても最初から誠実に対応する。 たまたま不誠実な人に当たることもあるが、大勢の誠実な人が見ているから、大勢の誠実な人に信頼してもらうことの方が重要だ。


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2018年11月10日 (土)

減点法で評価する管理者 

 現場にいたときは、自分の強みとか弱みとか考えたことは無かった。
興味の趣くままに仕事をする「使えない奴」だったように思う。たまたま興味と時代が一致したのは運が良かった。

 マネジメントするようになって分かったことは、↓このような人が「優秀な人」とされている。

Photo

 チームとして成果を上げようとすると、何でも卒なくこなす人はありがたい。
チーム全員がこのような人だと、仕事によってアサインする人を考えなくてもよいので楽だ。 

 でも、成果は高が知れている。良くて及第点。均一性が災いしてモチベーションが下がると成果も上がらない。

 マネジャとしては、成果を上げるために高い能力を持ったひとが欲しい。しかし、幅広い分野で能力が高い人などいない。 高い能力を持った人はたいてい「尖った人」だ。

 「尖った人」は一般の人より劣る能力があるものだ。
それが致命的に劣っていなければ、スペシャリストとして活躍できるのだが、致命的に劣っている場合「変な人」になってしまう。特にコミュニケーション能力が劣る場合は顕著だ。

 管理職と呼ばれる人には、マネジャと管理者がいるようだ。

 管理者は減点法で評価したがる。
「尖った人」は能力を発揮する前に劣る部分が目に付くので、「劣る人」として評価される。しかも致命的に能力が劣っていると「どうしようもないヤツ」と評価する。

 成果を考えず、仕事を卒なくこなすことを考えている管理者にとっては「劣っている人」は排除すべき対象だのようだ。

 下の図なら「尖った人(青)」も「尖った人(赤)」も許容レベルを下回っている分野があるので「どうしようもないヤツ」だ。

Photo_2

 マネジャは加点法で評価しようとする。 マネジャは成果を考えるので優れた部分を探そうとする。 劣る部分は誰かがカバーすれば良いのだ。

 下の図のように、「尖った人(青)」と「尖った人(赤)」が互いに補完すれば高い能力を発揮できるはずだ。

Photo_3

 「尖った人(青)」と「尖った人(赤)」が補完し合って仕事をしていて、「尖った人(青)」が首尾よく成果を挙げた場合誰を評価するのか?

 マネジメント的には成果を上げた「尖った人(青)」とそれをサポートした「尖った人(赤)」だ。 そして、組み合わせたマネジャも。σ^^)

 ところが、減点法で評価したがる管理者は、「尖った人(青)」も「尖った人(赤)」も評価しない。 
「尖った人(青)」は助けてもらっているから自分の成果ではないという。
「尖った人(赤)」の助けたことは、間接的だから成果ではないという。
つまり、一人で完結しなければ評価しないのだ。 ?_?)

 そんな仕事今時ないだろう。

 では、誰を評価するかと言うと「頑張った人」らしい。
つまり、成果に対してどのような役割を果たしたかという客観的な事実は関係なくて、「頑張りました」という主観的な主張が重要らしい。

 主観的な評価をする人の共通点は、他人の評価を異常に気にする事だ。だから評判や過去の評価を気にする。  まるで、良い評価するのを恐れているようだ。

 評判や過去の評価に左右されず客観的な事実を基に評価するのを阻んでいるのは、自分の弱い心だろう。


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2018年7月13日 (金)

他人を評価  客観的に

  • 上司を評価するなら、部下からの評価を受け入れなければならない。
  • 他人を評価を自分の外に出すなら、客観的でなければならない。

ヒラメ部下

 管理職は業務として部下を評価しなければならない。 その評価により、給料が増減したり、昇任に影響したりする。

 部下にしてみれば殺生与奪を握られているともいえるから、上司と意見が食い違ったときに、忠言することをためらったり、明らかに誤っている命令を実行したりすることがある。

 年功序列型組織のように役職が実力で決まっていない組織では、上司の評価が悪くなると挽回のチャンスがなくなるので、上司の評価を気にするようになる。

 そして、上司の評価をことのほか気にするヒラメ部下が増殖する。 ヒラメ部下は評価は良いが仕事はできない。

ゴマすり上司、ダンゴ虫同僚

 この弊害を防ぐ手法として360度評価がある。 
ヒラメ部下が発生する原因は、評価が対象でなく、上司→部下の一方向で評価されているからだ。 そこで、非評価者は上司だけでなく、同僚、部下からも評価されるという仕組みが360度評価だ。

 合理主義の欧米人が考えそうなことだが、360度評価で全てが解決するとは限らない。

 上司が部下を評価するとヒラメ部下が発生するように、部下が上司を評価するとゴマすり上司が発生する。 デキナイ自覚がある上司は部下に阿ることで評価を上げようとするのだ。

 親身になって相談に乗るとか、職場の労働環境を改善するとか建設的な行動ならまだ良いのだが、命令に手心を加えたり、厳しい目標を設定しないなどは業務に支障が生じる。
ゴマすり上司は評価は良いが、その部署の業績は悪化する。

 同僚を評価する場合は互いに悪評価しないように談合するダンゴ虫が発生する。 
同僚が失敗した時に悪い評価しない代わりに、次回自分が失敗した時に悪い評価をしないように取引する。

 ものの本によると、3年に1回くらいの頻度で抜き打ち的に360度評価すると良いらしい。

信頼関係と公正性

 人の評価は、評価者と非評価者との信頼関係とフェアな評価にかかっている。
ヒラメ部下が発生している職場は、おそらく、評価者が信頼されていないかフェアな評価がされていない。

 理想的にはフェアな評価ができることを昇任の要件にすることだ。 しかし、一人でも見逃すと悪貨は良貨を駆逐するので、ヒラメ部下が大発生する。 本当にフェアな評価ができている組織はどれくらいあるのだろうか?

 ヒラメ化した人を責めても詮無いことだ。 非合理的な組織においてはヒラメ化することが合理的だから。

 上司が部下を評価する場合も、逆に部下が上司を評価する場合でも、 他人を評価するときに主観が入ると力関係が生じる。 力関係はその職場の雰囲気大きな影響を与える。

 多くの職場は管理職が権限を持っているから、職場の空気は管理職が作り出している。 360度評価を実施して力関係が逆転したら、職場の空気は部下が作り出すことになる。 

 どちらが作り出した方が良いかは一概には言えない。

 ただ、ヒラメ、ゴマすり、ダンゴ虫が多い職場は概して空気が悪い。

360度評価されてみた

 以前、 自分の評価を部下と同僚にお願いして、自主的に360度評価をやってみたことがある。 誰が書いたか分からないようにするために、無記名で、パソコンで入力し、利害の無い第三者を経由して評価を集めた。

 酷評されたらどうしようと思わなかったわけではない。しかし、思いの外建設的で、評価も悪くなかったので安心した。 評価が甘くなるのは仕方ないだろう。心を鬼にして上司を評価する動機は無いから。

 ある部下が評価を直接を持ってきてくれて評価について詳しく説明してくれた。 この部下の評価はストレートで分かり易かった。 以降、自分の判断に自身が無いときや判断に迷ったときには、その部下に相談していた。

まとめ

  • 上司を評価するなら、部下からの評価を受け入れなければならない。
     上司は評価したいが、部下には評価されたくないと考えるなら、黙っておいた方が良い。最初は客観的評価でも誹謗中傷に発展する可能性がある。
      
  • 他人を評価を自分の外に出すなら、客観的でなければならない。
     人の評価を自分の心の中に留めるなら主観的な評価で良いが、誰かに知らしめるなら、その評価が客観的か、主観的か自分に問うことが必要。
     主観的な評価は、少なくとも公の場で外に出すべきではない。主観的評価は他人を惑わす。

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2018年7月 3日 (火)

ホウレンソウ大好きおじさん

 「何でも報告しろ!!」という、ホウレンソウ大好きおじさんは結構多いよね。

ホウレンソウ大好きおじさんは連絡も大好きだ。

 おじさんからの連絡も念が入ってる。 でも、どう考えてもウチの仕事には直接、いや一重間接どころか二重間接でも関係ないことだったりする。 しかも口頭だったりする。

ホウレンソウ大好きおじさんは、ホウレンソウが目的になっている。

 おじさんからの連絡は念が入っている。 メールじゃダメらしい。 口頭の連絡はまとまっていないとメモが取りにくい。 大抵メモの途中で力尽きてしまう。  じゃあ全てメモるのは止めて、要点だけどメモろうと思ったら要点がなかったりする。

ホウレンソウ大好きおじさんはエライ人(自分も含んでいる)の意思決定に必要だとおっしゃる。

 エライ人の意思決定のためにタイムリーに価値のある情報を提供するなら事前に価値のある情報を選別しておかなければならないだろう。 だったら、何でも良いから情報を上ろと言うのは合理的でない。 何か別の目的があるんじゃないだろうか。

ホウレンソウ大好きおじさんはどんな些細な情報でも欲しがる。

 どうも、偉い人に急に振られたときに知らないと恥ずかしいらしい。 分からなくもない。 公の会議のようにたくさん人がいる場で自分だけ知らなかったら、恥ずかしくなるのはわかる。 でも、本当の理由は、即答できないことで、エライ人にデッキナイ奴と思われたくないだけじゃないのかな? つまり保身だ。

ホウレンソウ大好きおじさんはエライ人に報告することが目的だ。

 自分の部署の成果とか部下の成果について考えていないようだ。 いや、エライ人に報告することが成果だと思っている。 つまりホウレンソウ大好きおじさんの顧客はエライ人ということだ。

ホウレンソウ大好きおじさんのところには有益な情報が集まらない。

 残念だけど、理由は簡単だ。 

  • 成果に関わる意思決定をしないから
  • 部下の成果を考えないから
  • 部下が持っている情報を搾取して自分が褒められたいから

ホウレンソウ大好きじゃないおじさんでも情報は集まる。

  • 成果を上げる意思決定をする
  • 部下の成果が上がるように考える
  • 部下が持っている情報を、本当に必要としている人に知らせる

なんだ、簡単じゃないか。



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2018年5月 2日 (水)

リーダーシップとマネジメントの違い

[新訳]リーダーシップとマネジメントの違い ジョン P コッター ダイヤモンド社

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ジョン P コッター氏は、リーダーシップとマネジメントにはそれぞれ役割があり、

マネジメント
:複雑な状況にうまく対処する
リーダーシップ
:変化に対処すること

だとおっしゃる。例えば、

  • 「方向性の設定」VS「計画と予算の策定」
  • 「人心の結合」VS「組織編成と人員配置」
  • 「動機づけ」VS「統制と問題解決」

等である。

平時の軍隊は、階層の上から下まで運営と管理が行き届き、同時に上層部の優れたリーダーシップがあれば、ふつう大丈夫だろう。
しかし戦時下では、あらゆる階層で優れたリーダーシップが必要になる。 人々を突撃させるうまい方法など、だれにもわからない。 つまり、彼らは、リーダーシップで率いていかなければならない。

 軍隊の例は分かりやすい例えだ。
平時に運営と管理が行き届くとマネジメントについて考えなくなる。すると、マイクロマネジメントが行き渡る。

 この状態から、短期間で、戦時下に必要な各階層にリーダーシップを発揮できる人材を配置するのは困難だ。できないのかもしれない。

 歴史に学ぶなら、日清戦争における清国、日露戦争におけるロシア帝国、第2次世界大戦における日本軍はいずれも官僚組織から戦闘組織への転換ができなかったのだろう。

 ジョン P コッター氏はリーダーシップの学習について次のように指摘する。

リーダーシップの役割は広範囲にわたるが、これを効果的に発揮している人たちのキャリアは、えてして共通している。もっとも一般的で何より重要なのが、キャリアの早い段階で大きな試練に遭遇していることだろう。たいていのリーダーが、二〇代か三〇代に、リーダーの役割を果たそうと努力し、リスクを背負い、成功と失敗から学習するという機会を経験している。

が正しいとすると、20代~30代でリーダーシップについて学習していなければ、その後優れたリーダーシップを発揮することは困難ということだろうか?。 そうであれば、完成された官僚組織では、優れたリーダーシップを持った人材を探すのは困難ということになる。


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2018年4月28日 (土)

指示しないマネジメント <現場が考える>

指示しない"マネジメントが組織を変える!注目の軍隊式って? 働き方改革Lab (2017/12/6)

 元記事は、日経ビジネス 2010/9/13の「戦場の指揮官から学ぶ」 らしい。
日経BPの記事検索サービスから270円でダウンロードできるようなので読んでみた。

軍隊と言えば典型的な「上意下達」「官僚的」な組織というイメージだが、

伝統的な国と国との戦争を前提とした、上意下達の命令系統は過去のもの。現在の軍隊が直面しているのは、対テロリストなどの不確実な敵と、多国籍軍などの不確実な味方のなかでミッションを達成しなければならない、「不確実性を前提とした組織運営」です。欧米諸国の軍隊では、従来型のリーダーシップやコミュニケーションの取り方が徐々にうまく機能しなくなった結果、研究に基づいた大きな改革が実行されました。

らしい。

 今も前線に行って戦争をしている人たちは違うなあ。 現場の指揮官は、自分も死にたくないし、部下を死なせたくはないから、上意下達であるべきだと、言っていられない。 これが、前線に行かず後方にいるだけの人たちは、考え方を変えられないのではないだろうか。

 アメリカ陸軍のリーダーシップの基本は「Be Know Do」らしい。

Be:「どうあるべきか」品格:忠誠、義務、尊敬、無私の奉仕、名誉、高潔、個人的勇気
Know:「何(スキル)を知るべきか」
Do:「とるべき行動」

 自分で考えて行動するには、基本を理解しておくことが必要だ。
現場で部隊を指揮する時に困ったからと言って逐一お伺いを立てていたのでは、命令は遂行できない。 かといって、間違った判断をすれば、自分が率いる部隊だけでなく他の部隊も危険に晒しかねない。

 米国陸軍ではリーダーシップのあり方を考えなくてはならなくなった時に、品格とスキル、行動と言う3要素を定義することで組織的リーダーシップ教育を構築し直したのだ。

 判断に困ったときには、基本に戻って考えるようにすれば、判断を現場に任せたとしても大きく間違うことははない。 むしろ、現場のリーダーが自らの頭で考えることによって、結果として全体が同じ判断に基づいた行動をするようになるのではないだろうか。

 中央で少数(1人)の者が判断した場合の方が全体が同じ行動ができるような気がするが、判断を任された者がブレた場合には、現場への影響が多い。 中央から現場の末端に指示が伝わるまでにブレが広がる。 そのため、現場では昨日と言うことが180°変わったように感じることがある。 

 日本企業では今まで、幹部候補社員向け研修でも、財務やファシリテーションといった専門的な知識、スキルの習得に終始することが多かった。リーダー像を明確に定義したうえで、それに合致する人材を育てるための研修や人事制度は手薄だった。

ウチの幹部向けの研修はスキルの習得さえやらないからなあ。 ;_;)


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2018年3月 8日 (木)

駅伝日本一、世羅高校に学ぶ 「脱管理」のチームづくり

駅伝日本一、世羅高校に学ぶ 「脱管理」のチームづくり 岩本真弥 株式会社光文社

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高校駅伝の強豪世羅高校監督の岩本真弥氏は

 私はここ数年、毎年実業団チームの合宿に参加しているが、驚くことに10年以上練習メニューが変わらない。
選手に課す練習内容も変わらないし、スケジュールの組み方も変わらない。これだけ科学的な研究が進んでいるというのに、どの監督に訊いても判で捺したように「走り込みをしないとマラソンは強くなれない」と口にする。
 結局、彼らは変わろうとしていないのだ。自分が受けた指導をそのまま下の世代に押し付けているだけだ

とおっしゃる。
多くの指導者は過去の成功体験にとらわれて自分を変えることができないのだろう。

また、中岩本真弥氏は、

私たち3人の指導法にはどこか似通ったところがあるように思うのだ。
 選手の自主性を重んじること、選手自身に考えることを求めること、生活態度や人間性を重視すること、選手を型にはめず個々の力を伸ばすこと……つまり選手を厳しく管理して精神論をふりかざす〝古い陸上体質〟とは真逆のスタイル。これはただの偶然だろうか?

とおしゃる。3人とは、世羅高校陸上競技部監督の中岩本真弥氏と中国電力陸上部監督の坂口泰監督、青山学院大学陸上部監督の原晋監督だ。3人とも世羅高校出身だ。

 岩本真弥氏のやり方は、選手に成果を上げさせるマネジメントそのものだ。マイクロ・マネジメント(管理)ではない。

 世羅高校は強豪校であるがゆえに常に優勝を目指さなければならないのだろう。強豪校だからマイクロ・マネジメントすればそこそこの結果が得られるだろうし、入賞すれば御の字であればマイクロ・マネジメントで良かったのかもしれない。

 しかし、マイクロ・マネジメントすれば監督のイメージ以上にはならない。それ以上に成長させる方法は管理を止めてマネジメントしなければならないのだろう。

 これはスポーツ以外でも同じかもしれない。
管理すると人は育たないから、自主性とマネジメントが必要だ。特に、マネジメント対象を自分以上に成長させようと考えるなら自主性が必須だ。


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2018年3月 6日 (火)

中間管理職をやっていると


↑(https://twitter.com/tarareba722/status/969960296239415296

うまいことを言うなあ。

 本人は何かしら得るものがあったり成長しているので、最初のうちは意外に不満は少なかったりする。 見つけてきた仕事を全て自分でこなせれば良いのだが、与えられた時間は限られているので、いずれこなせなくなる。 誰か手伝ってくれればいいのにと思うが、他人・他部署の仕事には手を出さないという風土の職場では、手伝ってくれる人が現れない。

そして、腐るか爆発するか蒸発することになる。

 中間管理職がマネジメントして、部下が見つけてきた仕事を成果にする必要がある。 周りの人にしてみれば成果にならないのに巻き込まれても困る。自分で見つけてきた仕事なら成果は後回しにできるけど、他人が見つけてきた仕事の場合は成果になりそうかどうかは後回しにできない。  巻き込まれやすい人は成果にならなくても巻き込まれてしまうから、キャパを超えると爆発してしまう。

 中間管理職になると、年の功で成果にするのが簡単か難しいかという「スジ」の良さが分かるようになる。そして、スジが悪い仕事は避けたいと思うようになる。 しかし、すこしでもスジが悪そうな仕事を避けてスジが良い仕事しかしないと、このタイプの部下を腐らせてしまう。

 このタイプの部下の成果が上がらないのは、マネジメントできていないということだ。ほとんどの場合、中間管理職が抑圧的で部下が腐っているか、管理職が放任主義で部下が爆発している。

 つまり、このタイプの部下はマネジャとしての器が問われる。
そして、

  • このタイプの部下が評価されていない職場
  • このタイプの部下が見当たらない職場

というのは、マネジャの能力が低いということだ。 > σ^^)


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