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事故防止

2020年1月29日 (水)

失敗まんだら <まず、失敗事例が共有されること>

もう同じ過ちを繰り返さない! 原因分析が捗る「失敗まんだら」ってどんなもの? STUDY HACKER (2020/01/16)

飯野謙次さんインタビュー「原因分析に効く失敗まんだらとは?」01

「失敗まんだら」は↓こんなもの。

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↑は飯野謙次氏が自身の過去の失敗を分析して作られたものらしい。
かなり汎用的のような気がするが、自分自身の失敗パターンを反映させて更新することが重要らしい。

 原因を分析する手法は、トヨタの「なぜを5回」が有名だ。しかし、「なぜを5回」は難しい。

 前例が少ない失敗の場合は、なぜなぜ分析などの手法で原因の追求が必要だ。

 自分の失敗のように前例が多い失敗は、一回よく考えて分析して「失敗まんだら」を描いておくと、「なぜを5回」やらなくても、原因の分析が簡単になる。そして、部署の「失敗まんだら」を作って、更新し続けたら、失敗対策が組織の文化になるのだと思う。

 「失敗まんだら」を作るには沢山の失敗事例が必要だから、まず、失敗事例が隠されることなく共有される組織風土が必要だ。



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2020年1月27日 (月)

ミスしても評価が高い人は、何をしているのか

ミスしても評価が高い人は、何をしているのか? 飯野 謙次 日経BP

Photo_20200121220401

巻末付録に
「ミスや失敗を評価につなげるための10のマインド」
がある。

  1.  「失敗はあるもの」と考える
  2.  「しておしまい」では終わらせない
  3.  ミスや失敗の原因を「うっかり」に求めない
  4.  他人の仕組みを何も考えずにコピーしない
  5.  「まだ気付いていないだけ」と考える
  6.  失敗・ミス対策に、コストをかけすぎない
  7.  繰り返してもいい失敗もある
  8.  「ベスト」についての考え方を変える
  9.  ミスに「慣れる」
  10.  ミスや失敗と適度な距離感を保つ

 気を付けておかないと逆のマインドが組織風土として染み付いてくる。

  • 「失敗してはならない」と考える
  • 「しておしまい」では終わる
  • 他人の仕組みを何も考えずにコピーする
  • 失敗・ミス対策に、コストをかけすぎる

などだ。

 儀式的な会議で「失敗事例」ではなく「好事例」が紹介される。好事例の裏にある失敗や問題は省かれていることが多いし、ほとんど汎用性はない。この本にも書いてあるが成功事例から学べることは少ない。

 それでも、自分で考えることができないマネジャーは、それが、コストがかかりすぎても気にしないで安易にパクってしまう。

 人事異動のサイクルが早いと効果は検証されず、よその部署の好事例を導入「しておしまい」になる。そして、マネジャーが異動した後残されたメンバーがコストを負担することになる。すぐに、止められると良いのだが、鳴り物入りで導入された「好事例」は、なかなか止められない。

 かくして、現場では効果もなく高コストの「好事例」の負担が増えるから、失敗が増える。しかし、「好事例」を導入しているから、「失敗はあること」と言えなる

 「好事例」をパクったら効果が無かった、という失敗をマネジャーが認識しないことが最大の問題だ。しかし、人は弱いからつい、よく考えないで目先の「好事例」に飛びついてしまう。


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2019年12月 6日 (金)

責任 <ごめんなさいではなく、ちゃんとやること>

 責任について考えてみた。

  • 責任は謝罪することではなく、ちゃんとやること
  • 「ちゃんとやる」には能力が必要だから、マネジャになっても勉強が必要

 スーパー大辞林によると責任は

  1. 自分が引き受けて行なわなければならない任務。義務
  2. 自分がかかわった事柄や行為から生じた結果に対して負う義務や償い。

平たく言うと、1.は「ちゃんとやる」ことで、2.は「後始末」のことだ。ところが、「責任をとる」=「辞任する」や、「説明責任」=「謝罪」で使われることが多い。相手を糾弾したり、叱責する場面で使われる言葉になってしまった感がある。

 役職が上がって肩書が付くと、漏れなく責任も付いてくる。そういう人と話をすると責任を持つと言う人が少ない。「責任が持てない」とか「責任に取れない」とかとかく逃げを打つ。つまり、失敗を叱責されたり、攻撃されたり、部下の尻拭いをしたくない。ということだ。

 稀に、「責任は俺がとる」という人がいる。立派だ。しかし、その人は「ちゃんとやる」と言っているわけではなく、潔く謝罪すると言っているだけだ。社会人として、潔く謝罪する前に、やるべきことを「ちゃんとやって」ほしいと思う。

 なぜ、「ちゃんとやります」と言えないのか考えてみた。

 「ちゃんとやる」には能力が必要だ。自分の仕事に責任をもって「ちゃんとやろう」とすると、担当者業務をこなす能力が必要だ。さらに、管理職になれば管理能力やリーダーシップ、マネジメント能力が要求される。

 しかし、責任を「謝罪すること」と考えると特に能力は必要ない。問題が起きたら潔く謝罪すれば良い。下手を打つと炎上するけど、潔く謝罪すれば逆に株がが上がることもある。結局、能力がない人は、責任=謝罪しか方法は無いのだ。

 違う観点では、責任=謝罪が常識になっている組織は、能力がない者がそのポストに就いているということだ。

 現場のマネジャーとヒューマンエラーの話をすると、ヒューマンエラーが原因で被害が発生した後の後始末の話しになる。マネジャーの責任として、後始末は必要だ。しかし、エラーが発生しないように「ちゃんとやる」ことがおざなりになっているのではないだろうか。

 「ちゃんとやる」には能力が必要だから、マネジャになっても勉強が必要なのだと思う。


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2019年11月24日 (日)

ヒューマンエラー対策 <メール誤送信を例に>

 自分の職場のヒューマンエラーは生々しいのでブログに書きにくい。

 最近、某アパレル製造販売会社から、メール誤送信についてお詫びのメールがきた。採用担当者が会社説明会参加者に対して送信したメールの宛先に、顧客やメールマガジンのメールアドレスが混ざっていたらしい。このメール誤送信をヒュマンエラー防止の観点から考えてみた。

 そのアパレルメーカーによると、原因と対策は

  • (1)誤送信の原因と経緯
    採用担当者が、過去の採用説明会にご参加された方に面接のエントリーをご案内するメールを一括送信しようと致しました。
    行っていたメールの一括配信の操作の中で、お送りする対象の方の絞り込みができておりませんでした。
    また、表示されている配信対象者の絞り込みができていないことに気づかないまま配信を行ってしまいました。
  • (2)再発防止策について
    お客様に対するメールの配信機能と、採用候補者様へのメール配信機能を別のものにして運用いたします。
    また、配信前には必ず操作担当者以外に承認者を設けルールを厳格に運用してまいります。

らしい。

 これだけの情報では、なぜなぜ分析できないので、原因の特定が妥当かどうかはわからない。本気で原因を追究するなら、メールアドレス配信までの手順や画面遷移を検証する必要があるのだけれど。

簡単にいうと
原因は、

  • 顧客データの中から送信するメールアドレスの選択を間違えた。
  • その間違いに気が付かななかった。

対策は、

  • 顧客管理と採用を別の機能にして、メールアドレスの選択をしないようにする
  • 配信前に操作担当者以外の承認者を設ける

かな。

 原因はもっと追究できるはず。その中で対策すべき原因として「メールアドレスの選択を間違えた」ことと「それをチェックできなかった」が残ったのだろう。

 考えてない対策は、
「送信前にチェックを確実にします」で終わる。
でも、メールアドレスがたくさんあると人間の目ではチェックできない。
チェックできないからダブルチェックとかトリプルチェックしようとする。
そして、チェックが負担になってチェックしなくなる。orz
じゃあ、チェックシステムを作って省力化しようかって、
そもそも、なぜ誤送信したのか原因追求ができていないし、原因に対する対策ができていない。
だからエンドレス...

 ちなみに、この誤送信事案の時系列は

14:00 誤送信
15:05 お詫びメール
21:33 原因と対策メール

顧客情報が流出したわけではなさそうなのでインシデント対応としては、まずまずかな。


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2019年11月10日 (日)

ヒューマン・エラー(2) <対策に終わりはない>

 おじさん達にヒューマン・エラーについて話す機会があった。やっぱり時間が足りない、おじさんたちはまず意識を変えることが必要だから、抽象的な話になってしまった。

 ヒューマン・エラーの対応を褒められたという人がいた。気になったのは、褒められたことで安心しているのではないかということ。褒められたからといって、万全の対策は無い。管理者に必要なヨコテンが無いようだ。

 さらに、褒めた人はヒューマン・エラーのセオリーを知っている人なのだろうか。ヒューマン・エラーのセオリーを知っている人は極めて少ないと思うのだが...だから、セオリーを知らない人に褒められたときに、それを真に受けないことが重要だと思う。

 何でもダメと言うつもりはない。これで万全と思った瞬間にリスクは増大し始める。

 人様の前でエラそうに話しているが、ヒューマン・エラーの全てを知っているわけではない。ヒューマン・エラーを減らすために真摯に話ができる風土にしたいと思う。


 読み返してみたら、雑な文章なので追記しておく。

〇褒められること

 褒めること、褒められることが悪いわけではない。だから、ヒューマン・エラーの対策を褒めてはいけないわけでも、褒められて喜んではいけないわけでもない。

 重要な観点は、何について褒められたのか?である。もし、「ヒューマン・エラーのリスクを減らしたこと」ではなく「ヒューマン・エラーの対策を実施したこと」について褒められたのなら、浮かれてはならない。

 対策の目的はヒューマン・エラーのリスクを減らして事故を未然に防止することだ。目的に沿って褒められたものなら有難く頂戴すれば良い。目的に沿わず褒められたものは、誰かの別な意思による(早く幕引きしたいとか)ことが多い。

 気合と根性でヒューマン・エラーを無くせとか、絶無を期すという風土がある組織は、実施したことで良しとする傾向があるようだ。

 人は弱いものだ。ヒューマン・エラーの対策は結果が出るまで長期間が必要だったり、継続が必要だったり根気が必要だから、褒められたらつい、それで充分だと思ってしまう。人はそういうものだ。

 だから、少なくともヒューマン・エラーの対策に責任を持つ者は褒められたからといって浮かれてはならない。

〇ヒューマン・エラー対策

 セミナーで典型的な安易な対策は、ダブルチェック、教育、周知と教えてもらった。あながち間違っていないようだ。対策ありきで考えているとこの対策を思いつく。

 深く考えると、チェックすることに効果があるとする前に「なぜチェックできないのか?」と考えるだろう。「なぜチェックできないのか?」を考え抜かなければ、チェックするルールを作っても、システムで効率化してもやはりチェックできない。なぜなら、「チェックできていない」のは結果であって原因ではないのだから。

〇セオリーはある

 ヒューマン・エラー発生や減少させるためのセオリーはある。教えられていないだけだ。無手勝流では効率が悪いから、まずセオリーを学ぶことからはじめよう。

 追記 2019/11/10



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2019年5月23日 (木)

巨大システム 失敗の本質 <立ち止まるために重要なこと>

巨大システム 失敗の本質 「組織の壊滅的失敗」を防ぐたった一つの方法
 著:クリス・クリアフィールド/アンドラーシュ・ティルシック
 訳:櫻井祐子
 東洋経済新報社

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 この本では複雑なシステムで大きな事故が起こることを「メルトダウン」と呼んでいる。
福島第1原発の事故や挫折したプロジェクト、誤った人事採用まで、大きな事故にも日常の事故にも失敗には共通点があるという。

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    ↑出展:「巨大システム 失敗の本質」図表1-1

上の図でシステムの構成要素が複雑で密結合している部分(右上)がデンジャーゾーンでメルトダウンが起こる。図には例として原子力発電所と化学プラントが挙げられているが、コンピュータによって制御されるシステムはこの部分に含まれるようになったという。

 デンジャーゾーンを脱出する方法として、複雑性を減らす、前兆を発見する、少数意見を尊重する、多様性を大切にする、「異人」の客観性、立ち止まることを上げている。

立ち止まることについて著者は

ある海軍下士官が空母による戦闘演習中に、甲板で道具をなくしたことに気が付いた。道具がジェットエンジンに吸い込まれでもしたら大惨事になりかねないことを、彼は知っていた。だがその一方で過失を報告すれば演習が中止になり、処罰される可能性があることもわかっていた。……下士官は過失を報告し、演習は中止になり、飛行中の戦闘機は全て陸上基地に行き先を変更し、莫大な費用がかかった。下士官は過失を犯したことで処罰されるどころか、勇気ある報告をしたとして、正式な式典で部隊長に表彰された。

という例を引いて

 正式な式典で! 信じられないような反応だ。演習を中止にし、巨大な甲板を隅から隅まで探し回らせられる原因をつくった張本人を表彰するのだ! あなたの組織でそんなことが起こるだろうか?

と問う。正直ウチでは無理だと思う。

 積極的に部下の意見を求める上司もいるが、そうした試みは失敗に終わることが多い。よくあるのが匿名で意見をいえるしくみだ。どこにでもある匿名調査や意見箱、匿名ホットラインなどは、匿名の保証があれば従業員が声を上げ、率直な反応を見せるだろうという前提に立っている。だが匿名をウリにするのは、声を上げることのリスクを強調するようなものだ。ディタートとバリスも書いている。「こうしたしくみの背後には、『この組織で思っていることを率直にいうのは危険だ』という言外のメッセージが隠れている」。

 知ってる。

 匿名で意見を言えるしくみが機能すると、大きな失敗の前兆を発見できるが、『この組織で思っていることを率直にいうのは危険だ』という組織風土では、良くて、隠された大きな失敗が明るみに出るくらいだろう。

 前半の、メルトダウンの事例やメカニズムは参考になる。しかし、後半のメルトダウンを防ぐ方法は読むと気が重くなる。何年も改善に挑戦しているけど結果が出ていないことだから。


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2019年1月20日 (日)

「基本を守れ」 <基本を守れるようにするには>

 管理部門の人と事故について話していると、どうも話がかみ合わない。

 その人は、「事故」をミスにより物理的な支障が発生することと定義しているようだった。
こちらの定義は、ミスにより問題が発生することだったので、抽象度が合っていなかった。

それはさておき、

 その人は、基本が守られていないことが原因だという。そして、現場の担当者に対して、基本を守るよう指導したという。

 かなり大きな違和感を感じたので、電話を切って考えてみた。
「基本が守られていない」は事実なのだろう。 そして、何度目かの「なぜ」から導かれた答えだろうから、間違ってはいない。 

ただし、「なぜ」は続く。

 「なぜ、基本が守られないのか?」

例えば、

  • 作業が立て込んで、うっかり手順を飛ばしてしまったとか、
  • 納期圧力に負けて、手を抜いたとか、
  • ヤバいと知りつつ、前回もOKだったから今回も大丈夫と思ったとか、
  • 周りの人も、手を抜いているから、大丈夫と思ったとか、
  • そもそも、基本を教えられていないとか、

これらは、「スキル不足」「うっかり」や「近道行動」「規則不遵守」など正にヒューマンエラーだ。

 どうも、「なぜ、基本が守られないのか?」が確認できていないようだ。

「基本を守れ」と言われた現場の人に反論はないのだろうか?と考えた。

 自分が現場にいたときなら「現場の実情も知らないで正論ばかり言うな!」と思っただろう。(経験がある。) 現場の担当者には基本が守れない事情があるのだ。

 つまり、「基本を守れ」はともすれば体の良い精神論になる。 現場を経験したことがあるなら、幾度となく経験したことがあるだろう。 「基本を守れ」と言うことは重要だが、それと同じくらい基本が守れるような仕組みを提供することが重要だろう。

 現場を知らない管理者が精神論を振りかざすのは理解できなくもない。(肯定はしない)
しかし、現場の管理者や管理部門に現場を知っている"叩き上げ"はいるはずだ。

 現場にいたとき精神論で困った彼らは、なぜ、管理部門に異動したり管理者になると、精神論を振りかざすようになるのだろうか。

 この問題は経営レベルでの「なぜなぜ分析」が必要な問題かもしれない。


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2019年1月18日 (金)

ありきたりの対策になるのは、管理者の心の弱さ

 最近、ミスや事故防止のお勉強をやっている。

 先日受講した「なぜなぜ分析セミナー」の講師がおっしゃるには、「『なぜ』に対する答えが報告書のようになったらやり直した方が良い。」だそうだ。 報告書は往々にして真実をとらえていないことがあるということだろう。 (激しく腑に落ちてしまった)

効果のない対策

 更に、典型的な検討されていない対策は、周知、教育、ダブルチェック、チェックリストだそうだ。 (これも、激しく腑に落ちてしまった)

 経験では、管理者や管理部門が意図的に検討しないケースは稀で、ほとんどのケースは実効性のある対策を導くための手法を知らないケースだ。

 周知、教育、ダブルチェック、チェックリストが対策として効果が弱い(無いわけではないが)ことは知っている。 そして副作用があることも知っている。

副作用とは、

  • ダブルチェックを強化すると作業効率が著しく低下する。
  • 作業効率が低下すると当然生産性が低下し、アウトプットが減る。
  • しかし、減ったアウトプットを補うためのリソース(人・物・金)の配分は無いから、気合と根性で何とかしなければならない。
  • 気合と根性で何とかする現場はブラックだ。
  • そして、ブラックな職場は事故防止対策をパスする動機となる。

ミス撲滅宣言は逆効果、IT職場にはびこる隠蔽体質(2018/10/13)

「管理者の心の弱さ」

 何故、管理者は効果が弱く副作用があると知りながら対策を実施するのだろうか?。

 それは、「管理者の心の弱さ」ではないかと思う。

 ミスや事故の原因究明は当事者にとっては辛いものだ。管理者は必ず当事者になるので自分の管理責任を問われることになる。 本当に辛いのは部下が気兼ねしてミスを問わない場合だろう。 だから、自分で自分の管理上のミスを問わなければらない。

 そして、原因にしても対策にしても正解はないから、どこかで腹を括らなければならない。もし、原因の追究が不十分な場合で対策に効果が無ければミスや事故は再発する。 ミスや事故が再発した場合には管理者の責任は大きい。

 このような状況に置かれたときに、効果の弱い対策を許す組織風土があるなら、原因を追求せず安易に効果が弱い対策に走ってしまう。 (対策は実施したのですが...という言い訳はあらかじめ考えておく)

 これが、「管理者の心の弱さ」だ。

 そして、それは誰にでもある。

 そして、誰にでもあることは前から知っている。 部下だった頃さんざん見ていたから。

どうするのか?

 「管理者の心の弱さ」は素直に認めて、部下と協力して実効性のある対策を考えれば良いのではないか。

 「効果の弱い対策を許す組織風土」とは「心の弱さ」に向き合わない管理者が充満した組織なのだろう。

 管理者が「心の弱さ」を認めることが、事故防止の第一歩だと思う。


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2019年1月16日 (水)

なぜなぜ分析(管理編) <ヨコテンは管理者の責任>

 「なぜなぜ分析 管理編」セミナーを受けてきた。

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↑の本がテキストだけどあまり開かなかった。

 実践編は「分析しろ」と言われる現場の人向けだ。管理編は「分析しろ」と言う人向けではなく、現場の問題から組織の問題を見つけてそれを改善する人向けだ。

 セミナーを受けた感想は、 なぜ、今まで誰も教えてくれなかったのだろうか? 無知の連鎖だろうか?ということ。

30年以上働いてきたが、いままで教えてもらったことがない。トヨタは昔から、原因の追求や問題の解決は現場でやっていたようだ。 ここが違うところだ。

 この能力を得ようとすると自学自習では時間がかかると思う。

 講師の小倉仁志氏が書かれた本を読んで、何件か自分で分析してみてから、セミナーを受講したので、理解できないところは無かった。

しかし、教えてもらって初めて分かることがたくさんあった。 これを自学自習で得ようとするとどれくらい時間がかかるのだろうと思う。

 講師曰く「管理者は腹が括るれる対策が出てきたら「なぜ」止めればよい」と
対策の実施は管理者の責任だから、導き出した対策の実施に管理者が腹を括れるかどうかが問題だと。

腹が括れない管理者が考えると、周知、教育、チェックリスト、ダブルチェックという見た目は良いが効果が無い、時に逆効果になる対策になるのだろう。

 管理者は、ミスや事故の要因を究明して、対策を考えたら終わりではない。 対策が確実に実施されて、対策が定着するようにしなければならない。 更に、分析結果や対策を他部署に展開しなければならない。 それが管理者の仕事だ。

1:29:300のヒヤリハットの法則は誰でも知っているけれど、ここまでやって初めてミスにならない300の経験が活かされる。

 仕事に必要な能力について教育訓練をしない職場ははたいていブラックだ。 ミスや自己の分析能力は必要ないと考えているということだろうか?。

愚痴を言っても始まらない。 幸いなことにセミナーを受講できたのだから、誰かに伝えなければ。



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2019年1月14日 (月)

なぜなぜ分析(実践編)

「なぜなぜ分析」セミナーを受けてきた。

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↑の本がテキストだけどあまり開かなかった。

 なぜなぜ分析は、事象の因果関係を掘り下げて、根本原因(真因)を把握する分析手法で、 トヨタ生産方式の中に出てくる「なぜを5回」が有名だ。

 講師の小倉仁志氏は、5回に意味があるのではなく、よく考えましょうという意味だとおっしゃる。 場合によっては5回では真因にたどり着けないらしい。

 何のトレーニングも受けないで、なぜを考えると3回くらいで次の「なぜ」が浮かばなくなる。 たいてい結論ありきで、結論から逆算して「なぜ」を考えているので、真因に繋がるなぜが浮かんでこないのだ。 当然、新しい気づきもなく、効果的な対策も考えられない。

考えられていない対策の典型は、周知、教育、ダブルチェック、チェックリストだそうだ。
う~ん。心当たりがある。

 講師の小倉仁志氏は、分析の目的が重要だとおっしゃる。
現場の立場では、犯人捜しの「なぜ」などやりたくないし、効果のない対策もやりたくないから、何のために分析するのか、何のために根本原因を追究するのかを明らかにすることが重要だ。

 失敗や事故が発生したときやヒヤリ・ハットがあったときにその要因を発見して対策することで、事故の再発や事故の発生を未然に防止することができる。

実際に対策を実行するのは現場だから要因と対策は現場で考えなくてはならない。
押し付けの対策はすぐに形がい化するので効果は期待できないのだ。

 現場が日頃、ミスを減らすため、仕事の能率を上げるための工夫(カイゼン)をしているかは重要だ。

日頃、カイゼンしているなら要因が見付かれば対策を実行できる。 しかし、日頃改善していなければ要因が見付かっても対策を実行するときに抵抗がある。 更には、対策の立案が目的になってしまう。

そして、周知、教育、ダブルチェック、チェックリストというよくある対策に現場は疲弊してしまう。



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