The Intelligence Trap
The Intelligence Trap(インテリジェンス・トラップ)
なぜ、賢い人ほど愚かな決断を下すのか
デビッド・ロブソン 日経BP
デビッド・ロブソン氏は、
一般的知能や学校教育は、私たちをさまざまな認知的過ちから守ってくれないだけではない。賢い人はある種の愚かな思考に人並み以上に陥りやすいのだ。
とおっしゃる。これを「知性の罠」「インテリジェス・トラップ」と呼んでいる。そして、一般的な知能が高いほど正しい判断ができると思いがちだが、この前提は間違っているという。
一般的な知能はIQテストで数値化できるから、IQの値が賢さを示していると思われている。日本ではIQの代わりに、なんだかわからない偏差値という数値が賢さを示していると思われている。
IQが高い人の方がより妥当な判断ができるとは限らないことは、40年働いてきてわかった。
IQと学歴の相関はかなり高いという前提で考えると。経験的には学歴と仕事ができるかどうかの相関はかなり低い。
判断を伴わない作業ならば、IQが高い方が処理速度や出来栄えが良いから、判断を伴わない作業を行う者が多く必要なら学歴を重視するのは、あながち間違いではないだろう。しかし、判断や意思決定、創造性はIQとの相関は低いから、リーダやマネジャーを学歴で選ぶと、
意思決定しない、前例踏襲の組織になる可能性が高い。
意外だったのは、日本教育が絶賛されていることだ。
デビッド・ロブソン氏によると、日本の教育はインテリジェンス・トラップが起こりにくい教育方法らしい。
しかし、
日本人が考えている「賢さ」はIQではなく偏差値だからだろうか、同じように「インテリジェンス・トラップ」はある。
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