「生涯エンジニア」になるための選択肢
IT以外の仕事を下に見る時点で嫌な奴、チヤホヤされても年を取ればお払い箱だよ
お題:デジタル時代を担う若きITエンジニアに贈る言葉
沢渡 あまね (2020/10/07)
沢渡あまね氏は「生涯エンジニア」になるための選択肢として、6つの選択肢を挙げておられる。
- ハイパーエンジニアになる
- 経営トップがエンジニアの会社に勤める
- あなた(エンジニア)自身が、経営/業務とITの橋渡しができる存在になる
- 経営/業務とITの橋渡しをできる人にくっつく
- 高齢化したエンジニア組織から逃げる
- 下請けで細々と、かつ淡々と作業をこなす
40年技術分野で「生涯エンジニア」でいたいと思いながら働いた経験と一致している項目が多い。
ハイパーエンジニアになる
ハイパーエンジニアを目指したいところだが、沢渡あまね氏によるとハイパーエンジニアになれるのは1割くらいで、さらにハイパーエンジニアを厚遇する職場に出会える確率をかけると1割未満だろうとおっしゃる。
1割が妥当な数字かどうかわわからないが、実感としてかなり少ないのは確かだ。
エンジニアが多くいる会社でもハイパーエンジニアを厚遇してくれるとは限らない。
例えば、
Stephen Wozniakは優れたエンジニアだが、HPを辞めなければハイパーエンジニアにはなれなかっただろう。
あなた(エンジニア)自身が、経営/業務とITの橋渡しができる存在になる
ハイパーエンジニアとエンジニアとしての自分とのギャップを客観的に見れる人は、自身が経営/業務とITの橋渡しができる存在になれる可能性は高い。
沢渡あまね氏は、橋渡しができる人材の重要性について、
まずは「説明力」をつけることだ。自分たちがどんな仕事をしていて、どんな価値を出しているのか。その技術はどういうもので、どんな課題を解決し得るのか。こういう言語化や説明を怠って、オタクエンジニア同士で自分たちにしかわからない言葉で会話し合っていても、その価値は他の誰からも認められない。そういうことばかりしているから、IT組織やエンジニアのプレゼンスがますます低くなるのだ。
とおっしゃる。更に
「私はエンジニアだから」と言って、IT以外の仕事に見向きもしない人が大勢いる。それでは視野は広がらないし、説明力も高まらない。そもそもIT以外の仕事を下に見ている時点で嫌な奴だ
と。 ああ耳が痛い。
とはいえ、橋渡しができる人材も、実感として少ない。
エンジニアでありながら、橋渡しができる人材もハイパーエンジニアくらい稀だ。
なぜなら、橋渡しができる人材は貴重だから、ともすれば橋渡しの能力だけで、ハイパーエンジニアより厚遇される。
経営/業務とITの橋渡しをできる人にくっつく
これは、現実的な方法だ。
技術的には大したことはないけれど、橋経営/業務とITの橋渡しが上手な人がいる。
このような人と組むと、技術力、橋渡し能力共に高くなり、貴重な存在になる。ニコイチ作戦だ。
沢渡あまね氏は
エンジニアとしての価値を淡々と発揮することで評価されるかもしれない。
ただし、経営/業務とITの橋渡しをしてくれる人を決して傷つけてはいけない。
とおっしゃる。
これは、とても✕2重要だ。
世間や経営層が評価するのは、橋渡しができる人であって、エンジニアではない。
橋渡しができる人は他のエンジニアを選ぶことができる。
つまり、橋渡しができる人にとってエンジニアの価値が無くなれば、コンビは解消される。
ウォズニアックとジョブズも結局別れてしまった。
そして、2人に対する世間の評価は、圧倒的にジョブズの方が高い。
ジョブズの名声は、ウォズニアック無しにはあり得ないのにである。
高齢化したエンジニア組織から逃げる
経験では、「○○の神様」と呼ばれている老エンジニアがいる職場はアブナイ。
転職してわかったのは
- 日本の社会は技術と技術者を評価しない(できない)。
「生涯エンジニア」を目指すなら、この事実を肯定も理解もしなくて良いけれど、知っておくべきだ。 - 世間の認識は「年寄りの技術は時代遅れ」
技術や技術者を評価できないから、年齢だけで評価される。 - 橋渡人材に必要な「説明力」は説明しにくい
「説明力」は説明しにくいし、評価しにくい能力だ。経歴書にも書けない。
実際に話してみたり、一緒に働いてみるとわかるのだが。
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