ワークスタイル変革 <使う人が作るしかない>
ワークスタイル変革実践講座 変われる会社の条件 変われない会社の弱点
編:森戸 裕一,JASISA インプレスR&D
サイボウズ、日本マイクロソフト、セールスフォース・ドットコム、ソフトバンク、グーグル、シスコシステムズ各社のエバンジェリストへのインタビュー集。
2015年10月から2016年1月にかけてインタビューされたものだから、もう6年以上前の話だ。
また全然追いついていない会社もあるのではないだろうか。
◯ 転機は2011年の東日本大震災
マイクロソフトの西脇資哲氏、ソフトバンクの中山五輪男氏、シスコシステムズの八子知礼氏は、2011年の東日本大震災がワークスタイルの転機だったとおっしゃる。
いずれもITのトップランナー企業だから、2011年より前に変革は始まっていて、東日本大震災をきっかけに完全に変わったのだろう。
この度のコロナ禍への対応を見ても、それまでにワークスタイルを変えようとしていた企業は変われたようだが、未だに変われない企業もあるようだ。
周回遅れどころか、トップランナーがゴールしたときにまだスタートラインに立っていないようなものだ。
◯ 偶然だけど
情報システムをクラウド移して、コミュニケーションをビデオ会議とチャットにした職場と、情報システムをインターネットから切り離して、コミュニケーションは会議室での会議と紙の職場を知っている。
情報が共有できて意思決定が速いの断然前者だ。
対面でのコミュニケーションの方がより多くの情報を共有できそうな気がするが、四六時中顔を合わせていないと情報は共有できない。しかも、意思決定は遅い。
意思決定の速度を比べると感覚的だが3~4倍違うような気がする。
◯ グーグル 佐藤芳樹氏は
Google Appsはもともと我々の社内システムなのです。それを他社にも使ってもらえるよう公開したのがクラウドのサービスなので、それを使う人たちは当然その人たち独自のワークスタイルを作っていくべきなのです。グーグルから「こうした働き方をしたほうがいいですよ」と提案することは、これまでもこれからもないでしょう。
とおっしゃる。
情報システムをクラウドに移行しても、情報の扱い方が変わっていないこともあるようだ。
昔のやり方を、新しい技術を使ってやっているから、ボトルネックはたいてい人だ。しかも、人が楽になっていない。
コンサルはアドバイしないようだ。契約にないこともあるが、ワークスタイルを押し付けても無駄になる可能性は高い。
ワークスタイルは使う人達が作るしかないのだと思う。
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