三角関数よりも金融経済を学ぶべきではないか <学びへの問だ>
藤巻健太 議員のTweetが炎上しているようだ。
藤巻健太氏の主張は、三角関数の多くが技術に応用されているのはわかるが、必ずしも知っている必要はない。
だから
三角関数よりも金融経済を学ぶべきではないか
らしい。
無線の技術者だったこともあり、三角関数は必要だった。
でも、三角関数を知らなくても、携帯電話は使えるしテレビを見ることはできる。
利用者の立場では原理を知らなくても、科学・技術の恩恵を受けることができる。
だから、科学・技術を応用してサービスや製品を作る人が知っていれば良いという考え方も一理ある。
45年くらい昔のことを思い出してみると、三角関数を習ったのは高校の数学の授業だった。
その時に、三角関数を学ぶ意義や必要性を教えてもらった記憶が無い。忘れているだけなのか?
その後工学系に進んだから、三角関数の必要性を疑ったことはなかった。
娘が高校生のころ、「なんで三角関数とか微積分やるの?」「テストが終わったら一生使わないと思う!」と訊かれて返答に困った。
「利用できれば必ずしも原理を知る必要はない」という問いに対する答えを持っていないのだ。
将来プログラマーになるわけではないのだからプログラミンングを学ぶ必要はないとおっしゃる教師もいる。
教育界や教育行政も答えを持っていないのではないだろうか。
だから、理解に関わらず三角関数や微積分のテストの得点で、理系、文系と分けてしまう。
その結果、文系は数学を学ばないし、理系は歴史を学ばなくなる。
人は、学んでいない分野の価値を認めないものだ。
だから、件の議員も三角関数より金融を学ぶべきだと主張するのだろう。
この問題は、三角関数か金融かと言う問題ではなく、
「利用できれば必ずしも原理を知る必要はない」
という学びへの問いである。
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