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2022年8月 7日 (日)

「タダでやってよ」オジサンがやってきた

とある人とインシデント対応の話をしていて違和感があった。その人はインシデント対応は手順書どおりにすれば誰でもできる作業だと思っているようだった。

インシデントは多くない(顕在化していない?)からオマケで面倒見てよとおっしゃる。悪気なく。

インシデント対応はITスキルの他に情報セキュリティの技術的な知識や技能、判断能力が不可欠だ。
しかし、インシデント対応は誰でもできる作業と考えている人は、セキュリティに関する知識や技能、経験を評価しないし、金を払わない。

「それは有料で外注する案件ですよ」と言うと、
「必要な金は払う」とおっしゃる。
しかし、支払うのは専門的な能力に対してではなく、誰でもできる作業の分だけだろう。

悪気は無い。そもそも、専門的な能力を得るためには対価が必要だという意識が無いのだろう。
あるいは、セキュリティに関する専門的な能力は単にコストと考えているから削減すべきと考えているのだろう。

「タダでやってよ」より困るのは「タダでやってやれよ」という経営層だ。
技術者のマネジメントをやっているときは、この状況を変えようと考えていたのだが、人の意識を変えるのは簡単ではなかった。

今は働き方が変わったので、専門的な能力が評価されない働き方はいやだと言えるようになった。
搾取されていると思えば職場を変えればよいと考えると、軽くなったような気がする。



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コメント

「インシデント対応はちゃんとした手順書があれば対応できる」って考えている人が多いですね。
でも「ちゃんとした手順書」って、定義広すぎですよね。

長尾さん コメントありがとうございます。

手順書は想定されるインシデントには有効ですね。現場が混乱すると作業が抜けてしまうので。
でも想定外のインシデントに対応できるのは経験値だろうと思います。
よくわかっていない人は手順書のことをマニュアルと言います。
マニュアルと手順書は全然違うんですけどね

「ちゃんとした手順書」はアップデートされている「活きている手順書」かな。
アップデートされなくなった「死んでいる手順書」は使えない。

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