技能に拠って立つ会社というメッセージ
思いがけずGrand Seikoの見学の誘いがあったので、休みを調整して行ってきた。
- マネジメント的にはブランドの継続
- 技術的には人材育成
について学ぶことが多かった。
現代において時計はコモディ化が進んでいる。
時を知る機能としての時計は、デバイスの一機能として組み込まれている。時を知るためならば、スマホで十分で、時計という製品を持つ必要はない。
また、時を知る製品としての時計は、100円ショップでも売られているから、差別化するためには機能とは別の価値が必要だ。
だから、インテイアとしての価値を付与したり、装飾品としての価値を付与して製品の価値を保っている。
ところが、Grand Seikoは工業製品としての価値に拘っているように見える。
装飾品ならば、デザインや、宝石を散りばめれば良い。単に正確性と経済性を求めるならば、デジタル時計にすれば良いのだが、機械式で正確性と安定性を追求した上で工業製品としての美しさに価値を問うている。
この製品は決して万人受けしない。万人受けしない製品に拘るから美学が生まれ、その美学が価値なのだろう。
装飾品は基本的に一品物だから当たり外れがある。
しかし、工業製品はコンスタントに品質を維持しなければならない。
品質を維持してきて築いたGrand Seikoというブウランドを守り、匠の技を次世代に引き継ぐために人を育てている。
技能に拠って立つ会社というメッセージなのだろう。
正直羨ましい。羨まし過ぎる。
そういう組織にしたかった。
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