看護師不足 <搾取の対象が足りない?>
看護師免許はあるけれど 机上の70万人「戻りたくない」 日経 (2022/7/17)
2025年には看護師が最大30万人不足するらしい。
国は潜在看護師の現場復帰を当てにしていたけれど、復帰する人はいないようだ。
業務負担が大きく給料が安いことが原因だ。Blackな職場が多いのだろう。
同じような原因で教師も不足している。
文科省はTwitterで#教師にバトンなる企画で教員を増やそうとしたが、逆にBlack職場が際立ってしまった。
看護師も教師も聖職の名の下にやりがい搾取が横行しているのかもしれない。
気がつけば、知識・技能を持った者に正当な対価を支払わない国になってしまった。
看護師も教師も専門教育を受け国家試験で、知識・技能が認定されている、専門家だ。
ところが、専門家の持つ知識・技能は搾取して当然のような風潮が蔓延っている。
日本は貧しくなっているのは事実だが、同時に賤しくなっているののかもしれない。
思い返すと、バブル期が契機かもしれない。
バブルが崩壊して以来30年右肩下がりの国を支えたのは、搾取されてきた人達ではないだろうか、本来なら30年も持たず国の危機が訪れていたところを、専門家の持つ知識・技能の価値を認めず、リスペクトせず、搾取した結果ではないのか。
そして、とうとう国家レベルで耐えきれなくなっている。
ICT業界も同じように、専門家の持つ知識・技能の価値の搾取が横行している。
過去に経産省は、IT技術者が〇〇万人不足する、AI技術者が××万人不足するなどと発表したが、特定の業界に補助金を引っ張ってくる口実のようだった。
そこで働く技術者の、待遇が向上したり、リスペクトされるようにはならなかった。
つまり、「IT人材、AIが不足する」は「搾取の対象が足りない」という意味だ。
同じように、看護師が不足問題も、「搾取の対象が足りない」という意識を変えない限り、問題は解決しないと思う。
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