検温カード <プログラミング的思考で考える>
★ 問題から課題を見つけてICTを活用した解決方法を考えることが、プログラミング教育の目指すところ、
保護者も教師もプログラミング教育を受けてないことが、子供たちの教育の限界になってならないと思う。
Twitterで見かけた、検温カードは廃止した方がよいという意見
黙食なんてどうでもいいです。
— サボさん (@kyouiku_mondai) December 5, 2022
・検温カードの提出とチェック
を廃止してくれませんかね?
もう、完全に形骸化してますよ。教師がいちいちチェックするのも面倒ですし保護者にも負担でしょう。
賛成or反対?#教師のバトン
保護者も教師も廃止に賛成する意見は多いようだ。
ついICT業界的に考えてしまう。
なぜ?
検温カードがあるか考えると、
- 学校はクラスタが発生しやすい
→ 感染者を早期に発見して隔離する必要がある - 感染者は発熱症状がある
→ 体温を測定することで、自覚症状が無い発熱者を発見することができる。 - 体温を毎日観察することで、発熱傾向を知ることができる
→ 早期発見できる。
ので、検温カードに合理性はある。おそらく、政府や教育委員会のお役人も同じ考えだろう。
問題は、
実現するために必要な、資機材と労力、そしてそれらを誰が負担するのかということだ。
負担をかけないで実現するための仕組みが作れていないのだろう。
アナログ的な人海戦術で対応しているようだけれど、ICTを使うと、そんなに難しい問題ではないと思う。
では、ICTの知見を持った人がいないことが問題なのか?
いないことが問題ではなくて、「問題を効率的に解決する方法を思いつくことができる人がいないこと」が問題だと思う。
思いついたら解決することができるけれど、思いつかなければいつまでたっても解決することはできない。
目的を、早期発見、早期隔離を実現するには
- 体温を計る
- データを入力する
- 集計する
- 発熱者を発見する
- 適切な対応を行う
という工程が必要だ。
体温を計る手間は同じだから、データ入力、集計、チェック(分析)の負担が大きいということだろう。
アプリで入力する仕組みがあるので負担ではないという投稿もある。
bluetooth付きの体温計も市販されているので、測定から集計まで自動化することも難しくない。
本当に大変なのは、異常値を発見する(チェック)作業だろう。
体温が38度以上ならば見つけるのは比較的簡単だけど、全生徒・児童のデータを確認するとなると、大規模校ではかなりの負担だ。
さらに、直近2~3日の発熱傾向をチェックしようとすると、ICTを利用しなければ難しいだろう。
おそらく、教師が検温カードを廃止した方が良いと思う現場では、入力されたデータは使われていないのではないかと想像する。
人の役に立てることができないデータは集める意味は無い。労力と時間の無駄使いだ。
重要なことは、
システム設計するときに、ユーザの利益になるようにしなければならない。ユーザの負担が利益を上回るくらいならそのシステムは使われない。
検温カードの課題ならば、この課題に関わる生徒・児童、保護者、教師、管理職、教育委員会の人の利益になる必要がある。
計測、入力、集計は自働化は難しくない。
要隔離の判断は人間が行うので、判断に必要なチェック作業を支援する機能がキモになりそうだ。
ICT業界にいるとAIを持ち出したくなるけど、それはやりすぎというものだ。
標準機能で絞込ができれば十分だろう。
プログラミング的思考
検温カードーの問題は「プログラミング的思考」の課題に良いと思う。
中学生なら解決できるだろうし、小学生でもアンプラグドなら解決策を考えられるような気がする。
問題から課題を見つけてICTを活用した解決方法を考えることが、プログラミング教育の目指すところだけれど、保護者も教師もプログラミング教育を受けてないから教える側の限界はある。でも、教える側の限界が子供たちの教育の限界になってならないと思う。
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