読書感想文とChatGTP
小5女子の読書感想文に“違和感”…実は「ChatGPT」が書いていた!?その後の授業で先生が教えた意外なこと
FNNプライムオンライン
(2023/3/16)
今のところ、AIの出力と小学生が書いた文章かどうかは判定できるだろう。
日々小学生に接している教師ならば容易だと思う。今のところは。
AIは一般的な小学生が持っていない語彙や概念を使うから、人の違和感で判定できる。
言葉を使うには、その概念を正確でなくても理解していることが必要だ。
AIが出力した文章を読むことで言葉とその概念を理解できる年齢になると、AIの出力か自筆か判定できなくなるような気がする。
中学生になると判定は難しくなるような気がする。
さらに、「小学3年生の語彙で」など、使用する語彙を制限したり、AIの出力に難解な漢語がある場合、『「〇〇」をやさしい言葉で』など、質問を工夫すると、ちょっと大人びた子の文章に近づいてくる。
今後、AIも学習するだろうから、「小学校3年生が書く文章で感想文を書いてください」とお願いすると、大人受けするような感想文を出力してくれるようになるだろう。
ついでに、「下手文字でプリントアウトしてください」とお願いすると、自分で書かなくてよくなる日も来るだろう。
閑話休題
そもそも、読書感想文を書かせる目的は何なのだろうか?
子供の頃、読書感想文が苦手だった。目的は今でもわからない。
作家が書いた文章を読んで、気づいたこと、思ったことを文字にして、他人に伝えることが目的ならば、読書感想文の評価は何を基準にしているのだろうか?
大人が思い描く麗しい子供像に合う内容かどうかを審査しているだけではないか?
文芸誌の書評と同じで、評価者個人の主観以外の何者でもないのではないのか?
という疑問を今でも持っている。
読書感想文が評価者の好む文章を書く訓練であれば、AIの出力で十分だ。
読書感想文にAIを使うことの是非の前に、読書感想文という教育方法を目的に合った方法に変えるべきだろう。
とはいえ、
経験則では、論理的思考ができない人は論理的な文章が書けないようだ。
IT機器を使用すると補うことができるが、自筆で書いた場合は顕著になる。
論理的思考が苦手だから、それを補うためにAIを使うのも一つの戦略だし、AIにできない論理的思考能力を習得するのも一つの戦略だ。
社会、教育界はどちらの戦略を支持するのだろうか?
それとも、個性に任せるのだろうか?
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