「自分の頭で考えなさい」は“最悪”
わが子に「自分の頭で考えなさい」は“最悪”だ…! “勉強のカリスマ”が明かす「わが子のやる気」を出させる「意外すぎる言葉」
現代ビジネス
野口 悠紀雄
(2023/03/31)
野口悠紀雄氏の『「超」勉強法』の初版は1995年で、反詰め込み教育としてゆとり教育が本格化した時期だ。
そして、30年近く経過しても、「超」勉強法の3原則、
- 問題の解き方を覚えて、それを当てはめる。
- 平板に勉強するのでなく、重要なところに努力を集中する。
- 全体を把握して、部分を理解する。英語は文章を丸暗記する。
は変わらないとおっしゃる。
本書は、主として学校での勉強を想定し、どうしたら良い成績を取れるか、そして入学試験に合格できるかを示しています。
ただし、「超」勉強法の有効性は、学校での勉強に限ったものではありません。社会人が勉強する場合にも、基本的な指針になります。資格試験のための勉強や、リスキリングにおいても偉力を発揮します。
らいしのだが、良い成績とか入学試験とか資格試験とか、既成の枠組みの中でいかに良いポジションにたどり着けるかから出発しているように感じる。
昭和臭を感じるのは気のせいだろうか。
問題解決の答えを導くには、
- 解法の知識
- 解法を運用する技能
- 適用可能な解法の発見能力
が必要だろう。
「超」勉強法の原則では、適用可能な解法の発見能力について言及がないようだ。
(「超」勉強法を読んでないので無いとは言い切れない。)
インターネットとAIの世界になって価値が相対的に低下するのは、知識と技能だろう。
知識は、ネットの集合知で、技能はAIとロボットで補うことができるようになった。
適用可能な解法の発見能力はAIでは難しいようだ。とくに、未知の問題や有効な解法が発見されていない問題は、自分の頭で考えるしかない。
昭和、令和では、誰かが解決した問題の答えを、効率良く解答する能力が重視されていた。
解決済の問題だけなら、適用可能な解法の発見能力は必要なく、問題と模範解答をまるまる記憶してしまえばよい。これが試験対策だ。
価値が低下したとはいえ、「解法の知識」や「解法を運用する技能」が不要になるわけではないだろう。
インターネットの情報は玉石混淆だから正しい知識を見分けなくてはならないし、AIの判断が妥当でないことは多い。
それらを見分けられるだけの知識や技能は必要だ。
適用可能な解法見つける能力を身に付ける方法にについては、多くの人が意見を発表しているけれど、最適解が分かるのはもっと後なのだろう。
個人的には、新しいこと、外の世界への興味に着目している。
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