思考法 <仮説を立てて検証する>
アメリカのマイクロソフト本社で遭遇した「私の人生でもっとも賢い人間」の思考法は本当にすごかった PRESIDENT Online 牛尾 剛
(2023/12/18)
牛尾 剛氏は
例えばプログラムに問題があったとき、一流のエンジニアは試行錯誤をしない。作業をすることより、自分の頭で仮説を立てることを優先する。その結果、生産性は天地ほど違ってしまう
とおっしゃる。
◯ハードウェアの修理
40年前に無線機の修理をやっていたときに同じことを教えてもらった。
当時はまだディスクリートの無線機が現役で障害の原因となったトランジスタや抵抗、コンデンサーなどの部品を交換していた。
教えてもらったのは
- 取説を読め
- 手当たり次第に触ってはいけない
- 部品を交換しないで原因を推定する
- それを複数の方法で検証する
3,4 が牛尾 剛のいう思考法だろう
故障が直る人と治らない人がいることに気がついた。
例えば、
- 治るまでの時間が長い
- 障害が再発する
- 修理中に障害が増える
などだ。
他の人の修理方法を観察すると、
- とりあえず調整箇所を触って、基準の性能に追い込んで良しとする人
- 障害の現象からよくある障害の修理方法を順に実行する人
- 正常動作している別の無線機と、比較して障害箇所を特定する人
などがいた。
しばらく働いていると、治せる人の行動はわかってくるものだ。
電子機器の修理は、電子回路の知識、測定技能、交換技能が必要で(今は違うかも)これらは研修で教えてくれる。
しかし、本当の修理方法(思考法)は教えてくれなかったような気がする。
技術者にとって不可欠なのだけれど。
◯プログラムのバグ取り
後にプログラミングを始めてたときにバグ取りは無線機の修理と同じだと気がついた。
そして、コンピュータシステムの保守も同じだった。
プログラミングはコンピュータ内で完結することが多い。
ハードウェアの交換が必要だと気軽に試行錯誤できないけれど、プログラミングは試行錯誤しやすい。
更にリソースとCPUパワーの増大で昔にあった「机上デバッグ」は死語になってしまった。
だから、エンジニアに必要な思考法を学ぶ前に、試行錯誤で解決する方法を覚えてしまうのだろう。
◯「治した」のか「治った」のか
もう一つ先輩から教えてもらったことは、「治した」のか「治った」のかということだ。
「治した」障害は再発しないが、自然に「治った」障害は自然に再発する。
保守の仕事をやっていると、障害の原因の探索中に「治る」ことがある。
しまった‼︎。あー治っちゃったよ orz
なのである。
迂闊に「治ってしまう」ことを防ぐためにも、まず仮説を立てることは重要だ。
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