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2024年4月

2024年4月22日 (月)

心に折り合いをつけてうまいことやる習慣

心に折り合いをつけて うまいことやる習慣
 中村恒子 奥田弘美
 株式会社すばる舎

Photo_20240421203601

中村恒子先生は、
抱えているもの、背負っているものをできるだけ下ろして、軽く生きておられるように見える。

そのような生き方ができるようになるまでには、語られていない多くのご苦労があったのではないかと思う。

いまかかえている重いものは誰かが降ろしてくれるわけではなく、自分で下ろすしかない。
下ろせないなら、向き合うしかないけれど、必要以上に苦しむ必要はないということか。
年の功だなあ。

私の座右の銘の一つは、「一隅を照らす存在になれればよし」というものです。
 成功や活躍せずとも、自分の置かれた環境で一隅を照らしていければええ。そんな考え方です。
 職場でも、家庭でも、自分のまわりにいる人に温かい光をささやかでも送れればそれでええやないかと思うのです。

とおっしゃる。

11年前に、一隅を照らす(2013/04/04)について書いていた。
読み返してみると、自分の考え方より中村恒子先生の方が軽いなぁ~と思う。
(「軽い」は軽薄ではなく軽やかという意味)


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2024年4月20日 (土)

星街すいせい「THE FIRST TAKE」出演のサポートチーム インタビュー 

星街すいせい「THE FIRST TAKE」出演。実現を支えたチームにインタビュー
カバー株式会社 (2023/6/13)

★artは技術・芸術

2023年1月20日に星街すいせいさんが一発撮りの動画を公開しているTHE FIRST TAKEにVtuberとして初めて登場した。(https://www.youtube.com/watch?v=AAsRtnbDs-0)
このときのサポートチームへのインタビュー記事があった。

演者の動きをモーションキャプチャして、3Dモデルのアバターを動かす技術は特別なものではなくなってきた。

国民的ネズミのキャラクターやアニメのキャラクターのように、見た目のキャラクターがあって、そのキャラクターを操るダンサーや、アニメーションに合わせて話す声優は昔からいた。
これらは、キャラクターが主で、ダンサーや声優など演者は従の関係だ。

VTuberがこれらと異なる点は、演者とアバターは表裏一体の個性を持った存在ということ。
「星街すいせい」は、あの見た目、あの歌声で歌う存在だ。

TFTで動画が公開されて以来、解説動画がたくさん公開されている。
まだまだVTuberを1人のアーティストとして認識している人は少ないので、「VTuverなのに」というニュアンスのコメントがある。

星街すいせいさんが、NHKの正月番組「新しいテレビ2024」に出演された際に、新しいものは「◯◯なのに」という、既成概念、固定観念で評価されるとコメントされていた。
(NHKで新しいテレビ2024 <◯◯なのに>(2024/02/08))

ところで、
技術屋なので、技術面は興味がある。
技術スタッフのY氏は

──確かにYさんが担当した技術的な部分って、いかに自然にするかが大事ですよね。

Yさん:そうですね。やっぱりピントを合わせて欲しいのは星街すいせいさんの歌なんですよね。なのでとにかく自然に。絶対に技術自慢のような映像にはしないぞ、と思いながら開発していましたね。高い技術を駆使しながら、どれだけ当たり前の映像にするか。そこが肝だったように思います。チーム全員、星街すいせいさんの歌の力を信じていたというところも大きいですね。

らしい。

主役は「星街すいせい」であり、 重要なことは彼女のパフォーマンスが視聴者に伝わること。
技術が、歌手「星街すいせい」の足を引っ張ってはならないの当然として、
技術が、歌手「星街すいせい」の前に出てはならない。

歌はリテイク無しの一発撮りだ。
動画は通常後から編集するらしいが、画像も実写とCGをリアルタイムで合成して一発撮りだったようだ。

TFTは動きの少ない画だけれど自然に見えるように、
実写のマイクの手前にあるCGの左手とマイクの奥手にあるCG右手が自然に合成されていたり、
SONYのヘッドホンに反射する光が再現されていたり、
気をつけないとわからないところに拘って作り込んだようだ。

そのため、録画システムは一品物になったようだ。

会社の「プロダクト」というよりは、「アート」に近くなったなと感じています。量産できるのがプロダクトだと思うんですが、この案件は量産してくれと言われても、悩んでしまうくらい凄いことをやっています。カバーはプロダクトだけじゃなく、アートも出来るようになったというのは、会社としても強みになるんじゃないかなぁと思っています。

とおっしゃる。
もともとartは技術・芸術だ。


ふと気になってSONYのヘッドホンに注目して見たら、SONYのヘッドホンは実写なのか、3Dモデルかわからなくなってきた。
初めて見たときは、動画に引き込まれて気にならなかった。


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2024年4月16日 (火)

抽象化と具体化

「ほぼ1人情シス」をやっていて思うのは、

直面している障害や不具合は、すでに誰かが経験している。
そして、その情報はネットにある。

ということ。

「ほぼ1人情シス」は問題が発生しても訊ねる人がいないことが多い。
そこで頼りになるのがGoogle先生だ。

ヘルプデスク担当者は何でも知っているわけではなく、質問して人の代わりに検索しているだけだ。
こう言うと怪訝そうな顔をする人が多いのだが...

前々々職でヘルプデスクをやっていたときに、質問する人はなぜ検索しないのだろうかと思っていた。
よく聞いてみると、検索しているけれど有効な情報を見つけることができないらしいことがわかった。

そのころから、
同じ検索エンジンをつかって、有効な情報を見つけることができる人と、できない人がいるのはなぜか考えていた。
自分の行動を明文化するのは難しいのだが、当時はこんなことを考えていた。(ググる <調べる+学ぶ> (2016/07/29))

重要なことは

  • ノイズ混じりの検索出力から目的の情報を見つける

具体的な行動は

  • 検索結果はコピペせず自分なりに解釈して使用する
  • 検索結果は検証して使用する

おそらく、検索しても有効な情報が見つからない人は、ピッタリの答えを求めているのではないだろうか?
たとえば、「◯◯社ノートPCで◇◇アプリを使用するとイヤホンから音が出ない」不具合の解決方法を検索したときに、ピッタリの答えが見つかることもある。
ピッタリの答えが見つからない時にどうするかで差が出るのだろう。

最近気づいたことだけど、ピッタリの答えが見つからない時は、

  • ピッタリではない出力をちょっと抽象化する
  • 解決したい問題もちょっと抽象化する

すると、有効な情報が増える。
そして、有効と判断した情報を

  • 直面している問題に合わせて具体化する

すると、解決手段が見つかる。
それでも解決手段が見つからないときは、

  • 抽象化レベルをもう少し挙げてみる
  • 抽象化、具体化の観点を変えてみる

先の例では、
PCからイヤホンに音が出る経路は

アプリ →デバイスドライバー → BIOS → サウンドチップ → イヤホン

となる。

ハードウェアを抽象化すると、◯◯社以外の製品について記載された検索出力も対象になる。
また、アプリを抽象化すると別のアプリついて記載された検索出力も対象になる。

検索出力が有効な情報であれば、◯◯社の製品、◇◇アプリにに適用できるように具体化すれば良い。

見つからない場合は更に抽象度を上げて検索を繰り返す。
注意しなければならないことは、何を抽象化して、何を抽象しないかを明確にすることだ。
抽象化の観点がズレると大量のデータの海で溺れてしまう。

「抽象化、具体化」に必要なことは、経験と思考だと思う。

8年前に書いた「ググる」(2016/07/29)や「ググる」の功罪(2016/07/04)で書いた具体的な行動は、

  • 検索結果はコピペせず理解して使用する
  • 検索結果は検証して使用する

これをピッタリの答えが見つかった場合でも実行する。

googleは大量のデータからキーワードに対する検索結果を表示してくれるサービスであって、ユーザが欲しい情報を見つけてくれるものではない、ましてや自分にない知識を教えてくれるものではない。googleは機械であって先生ではないのだ。



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2024年4月13日 (土)

テクノロジスト

新しい名刺をもらった。

昔働いていた職場で「上席〇〇〇」のタイトルを貰ったのだけれど、名刺には書かなかった。
今回転職して、名刺に書くタイトルを自分が決めることになったので、
「Senior Technologist」
にした。

日本では、Engineer、Technician、Worker/Operatorも一括りに技術者と呼ばれる。
何かを創り、何かを生み出す技能者(Technician)を目指して働いていたので「技術者」を名乗るのはちょっと違和感があった。
(エンジニア、テクニシャンの違いは、エンジニア、テクノロジスト、テクニシャン(2016/8/2)に書いた)

Engineer、Technician、Worker/Operatorにはヒエラルキーがあって、上位の階層を狙っているという意味ではない。

「理論は知っているけどできない」
でも
「理論はわからないけどできる」
でもなく
「理論がわかって、しかもできる」
を目指している。

残念ながらTechnologistに対応する丁度良い日本語が無いのでカタカナにした。

この名刺が無くなるまでは、Senior Technologistで働こうと思う。


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2024年4月 3日 (水)

抽象的概念

篠原信氏は具体的な体験を積み重ねることで抽象的概念を獲得できるとおっしゃる。
https://www.facebook.com/shin.shinohara/posts/pfbid02drEMhx13BdHDmPEWF8XrLW3t4GTp9m9PcqnzWPEZCjd54iBcLCpLTNJdpFga1aDHl

畑村洋太郎先生は、「わかる」とは知識の抽象化といわれる。
佐伯胖先生は、「わかる」とは既に知っていることの体系化だといわれる。
(「わかる」 ということ )
抽象的概念が獲得できることは、つまり「わかる」ということだろう。

篠原信氏の投稿もさることながら、投稿のリプライでの辻元氏と論争は興味深い。

篠原信氏は帰納的アプローチのようだ。
予備知識になしに一般的な法則を発見(抽象化)するには、多くの事実や事例を得る必要があるから体験は重要だ。
ところが、興味がなければ体験しようとは思わない。
特に子供の頃は体験することに義務感はないから面白くないと思うことは体験できない。

篠原信氏が驚きが必要とおっしゃるのは、驚くことで興味を持続でき、体験が増え、抽象的概念の獲得につながるという、「わかる」ためのプロセスができるからだろう。

今の教育は演繹的アプローチが主だと思う。
まず、法則や公式があって、その公式から新たな理解を得るというプロセスだ。

ところが、子供の頃は、最初に教えられる法則や公式「〇〇だと思いねえ」から始まると、胡散臭いと思ってしまう子供だった。
法則や公式を説明してくれるけれど、ほぼ理解できなかった。
理解できなくても覚えるというアプローチはあるが、記憶が苦手なのですぐに覚えるべきことが溢れてしまう。

帰納的アプローチは車輪の再発見を続けることだから、なかなか高等教育のレベルに到達できない。
偉大な先人の発見を完全に理解できなくてもとりあえず受け入れることができれば、演繹的アプローチで先人のレベルに近づくことができる。

元氏のいう抽象化の閾値は、どのレベルにも存在すると思う。
数学オリンピックのチャンピオンから数学者への「閾値」もある。
もっと身近に、二次関数から三角関数や微積分への「閾値」もある。
この「閾値」を超えるか超えられないかで「理系」と「文系」に分類されたりする。

最近は、学歴だけで一生食っていくことは難しくなってきたから自学自習が重要だ。
教師がいなくても一人で学んで理解しなければならないことも多い。
その時に役立つのは、篠原信氏のいう、
 驚く→体験を増やす→抽象化する
というアプローチだろう。


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