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2024年8月 1日 (木)

不格好経営

不格好経営 南場智子 日本経済新聞出版社

南場智子氏は

私はビジネス書をほとんど読まない。こうやって成功しました、と秘訣を語る本や話はすべて結果論に聞こえる。まったく同じことをして失敗する人がごまんといる現実をどう説明してくれるのか。

とおっしゃる。同感だ。

DeNAの失敗の話なら

この会社は詰んでます。潰れました」で気づいた“恥ずかしさ”
DeNA南場智子氏がエンジニアから学んだこと
logmi (2021/12/26)

が面白い。

南場智子氏は

私から今日、みなさんへのメッセージは、こういう会社は、もちろんDeNAだけじゃない。どうかこういう「コト」に向かう厳しさのある、スキルのレベルだけじゃなくて、姿勢のレベルがすごく高いところに、身を置いてほしいなと思うんです。

とおっしゃる。

還暦を過ぎたが、何歳になってもやりがいのある仕事をやりたいし、充実したキャリアを歩みたいと思う。
これから社会に出て働こうとする人は特にそのような希望は大きいのではないだろうか。

仕事にはプロフェッショナルが必要だ。
そして、プロフェッショナルが知識と技能を発揮している現場がある。

知識や技能は資格や経歴など外見で判断できるが、知識や技能を発揮する現場が見えなかったり、どれだけ発揮できるかを判断することは難しい。

プロフェッショナルな仕事を外見で判断する経営者は多い。
南場智子氏が紹介されている、最初のシステム構築をベンダーに丸投げして失敗した例は、外見だけで判断した結果だろう。
その後、失敗を教訓に、優秀な技術者を多く採用して、社内に現場を持ったのは流石だ。

自分がプロフェッショナルとして能力を発揮している現場があれば、他のプロフェッショナルにも現場があることは簡単に想像できる。
ところが、人は、自分の現場が世界の中心だったり、世界の全てと思ってしまう。

だから、経営のプロフェッショナルには、技術のプロフェッショナルがいる現場が見えなかったり、
技術のプロフェッショナルには、経営のプロフェッショナルがいる現場が見えなかったりする。


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