保守業務のクオリティ
通信設備の保守、新増設の計画・実施の仕事をしていた経験がある。
新設、撤去はそうでもないが、移設は鬼門だ。
移設後元通りに動かなくなる可能性がある‘特に耐用年数を超えた機器は触りたくない。
移転計画を聞いていて、話が噛み合わないことが多くストレスが多い。
ストレスの原因を考えてみたら、職場の常識が違うと気が付いた。
昔働いていた職場の常識では「移設」に伴う停止期間はほぼゼロ、成功確率はほぼ100%だった。
この常識では、計画、準備の作業量が大きくなる。
可能な限り不確定要素を取り除いて、不足の事態に備えて、など考え始めるときりがない。
仕事を変わった今でも、仕事量を見積もるときに、
停止期間ほぼゼロ成功確率ほぼ100%のクオリティ
で見積もってしまう。
ところが、そのように厳しいクオリティは求められていないことは多い。
停止期間1週、成功確率75%くらいのクオリティなら、かなり楽になる。
失敗した時、誰が対応するのかという問題がある。
失敗によってはリカバリには多くの労力が必要なことがあるから、そのような失敗は発生しないようにしておけば、1人で段取りできてそうだからコスパ・タイパが良さそうだ。
最近銀行や決済サービス、ネットワークなどの社会インフラのシステム障害が多いのは、保守のクオリティを下げても良いという風潮があるのかもしれない。
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