「できる」と『「できる」方法を知っている』の違い
為末大氏のFacebookへの投稿。
「強豪校卒業生で伸び悩む人が多い」ことと生成AIの利用の類似点。
「できる」と『「できる方法」を知っている』の違いだと思う。
陸上競技は、技能が重要だからは「できる」ことが重要だ。
為末大氏の投稿では、「できる」は選手の観点、『「できる方法」を知っている』は指導者の目線として説明されている。
選手の観点では、できなければ結果は残せないから、「できる方法」を知ることが二の次になりがちだ。
そこで、『「できる方法」を知っている』コーチや指導者の存在価値がある。
「できる方法」を知らないままの選手は、指導者がいなくなると、できなくなり伸び悩むことになるのだろう。
技術者の世界でも
同じことが起こる。
異なるのは、技術者は大人が多いということ。
『「できる方法」を知る』ことが重要なことを知っているから、 「できる方法」を知りたがる。
ところが、
技能の世界は、「できる方法」を知っていても、「できる」ようになるまでには訓練が必要だ。
だからだろうか、『「できる方法」を知っている』ことで良しとする人はいる。
その「できる方法」は汎用的ではなく、限定的な「できる方法」だ。
陸上競技に例えるなら、「短距離を速く走る方法」で「速く走る方法」ではないから、中距離や、長距離、走力が必要な他の競技では使えないことが多い。
つまり、ごく狭い分野の『「できる方法」を知っている』が、「できる」わけではない状態で満足しているのである。
研修で「できる方法」をなるべく一般化して伝えていたことがあるのだけれど、すぐに使える方法(個別具体的な「できる方法」)を教えてほいしという反応が結構あった。
究極は、【『「できる」方法を知る』方法を知る】ことだと思う。
今時はAIを使うと、多くのことを教えてくれるから、
【『「できる」方法を知る』方法を知る】≒【AIに尋ねる】
なのかもしれない。
AIが教えてくれる
「できる方法」が正しいことは、その方法を実行してみて、初めて判る。
結局、「できる方法」をAIに尋ねるのは良いが、それを実行しなければならいという、尤もな結論に辿り着いた。
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