労働者の価値 <時価vs骨董的価値>
最近、転職した人の話をよく耳にする。
例えば、望まない異動は転職のきっかけとなるが、望まない異動に従うことにはメリットもデメリットもある。
昔と違って、メリデメの判断が逆転する人が増えてきたのだろう。
組織と個人の利害が相反したときに、転職する(できる)選択肢があることは良ことだと思う。
いずれかを選択しても、その結果は自分自身が引き受けるしかないのだから。
閑話休題
労働者の価値には、何を知っていて、何ができるかという「時価」と、過去の実績や経験、人間関係などの長期間積み重ねてきた価値がある。
(良い言葉を思いつかなかったので「骨董的価値」と呼ぶことにする)
「時価」は、相場だから、需要と供給で決まる。
だから、いくら高いスキルを持っていても、需要が無い場合や供給が多い場合は、時価は安くなる。
一方、高いスキルが無くても、需要が多い場合や供給が少ない場合は、時価は高くなる。
「骨董的価値」は、積み重ねだから、需給によらず働いた期間によって決まる。
多くの経験により得た暗黙知もこの価値に含まれるので、今現在価値が無いという意味ではない。
年功序列の組織は「骨董的価値」を重視し、能力主義の組織は「時価」を重視していることが多い。
一般的には、年齢とともに「時価」が下がり「骨董的価値」が上る。
時価で働きたいと思って働いていても、ふと気がつくと「骨董的価値」で評価されていた経験がある。
長く働いていると、病気や怪我で体を壊すこともあるし、借金や学費で収入を確保しなければならないこともある。
そのようなときには、「骨董的価値」での評価はありがたいと感じる。
定年後再就職すると「骨董的価値」はほぼリセットされ、自分の時価を痛感した。
定年後に「骨董的価値」で再就職できれば良いが、「時価」で評価される場合は、ギャップを感じる。
IT関係の技術者は人手不足と言われているが、不足しているのは、デスマーチに耐えられる人材のようだ。
「好き好んで年寄を雇うところは無いヨ」と自虐的に言う人は多い。
しかし、自分のスキルを棚卸しして(特に暗黙知や非認知能力)みると、思いの外「時価」が高かったり、リセットされたと思っていた「骨董的価値」が残っていたりすることがわかった。
偶然「1人情シス」の仕事に就いたのだが、情シス関係の仕事を1人で一通りこなせる人が少ない(希望する人はいない)、つまり供給が少ない。大幅にスキルが上げたわけではないけれど、供給が少ないから、「時価」が高かったのだろうか。
油断すると骨董的価値に頼ってしまうけれど、骨董的価値に頼らず、新しい価値を提供したいと思う。
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