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2025年7月

2025年7月31日 (木)

中学受験の問題を生成AIに解かせてみた <geminiの推論>

SNSで中学受験の問題が流れてきた。

図のような半径10cmの半円を5等分する、B,C,D,E,がある。
グレーの部分の面積の合計を求めなさい。
2_20250728122601  

この問題は、複雑そうだけど、簡単な答えになる。
生成AIに解かせてみた。

〇制限「三角関数は使えない」
この問題は、中学受験の問題なので、小学校で習っていない三角関数を使用できない。
「三角関数を使用できない」という制限が無ければ、AIは正解を回答するが、「三角関数を使用できない」という制限を加えると、三角形の高さを求めるためには三角関数を使用する必要があるから答えを導くことはできないと回答した。

〇ヒント1「三角形の等積変形を使用して良い」
そこで、ヒントとして「三角形の等積変形を使用して良い」を与えると、思考過程は間違っているが正解を回答した。

・geminiの推論
geminiは推論の過程を出力してくれるので、読んでみると楽しい。
geminiの推論は、

1)「三角関数を使用しなければ答えを導くことはできない」問題にヒントを与えたのだから、三角関数を使用しない解法がある。
2)「3つの領域個々の面積を求めなさい」ではなく「3つの領域の合計の面積を求めなさい」という問いだから、合計を求める過程で高さを含む項が相殺される解法がある。

だった。 おお鋭いぞ... 

推論2 の高さを含む項がキャンセルされる。は、たくさん問題を解くと分かる。
推論1 の問題にヒントを与えたのだから、三角関数を使用しない解法がある。 は、数学に関する推論ではないのでちょっとした発見だった。

解法をいくつか試した結果、思考過程は間違っているが正解を回答した。

〇ヒント2:「弧(A,F)と線(B,E)、線(C,D)は平行」
そこで、ヒントとして:「弧(A,F)と線(B,E)、線(C,D)は平行」を与えると、正解を求める解法を見つけた。
ところが、途中の計算が間違ってる。
おしい...

20250723-125406  20250723-125456

答えは間違っているが、思考過程が正しいのでほぼ正解だ。
子供のころに、この手の失敗を数多く経験したのでシンパシーを感じてしまった。


〇自分で解いたのだが
生成AIにこの問題を解かせる前に自分で解いたのだが、実は三角関数を使用して正解を求めて、その後で、三角関数を使用しない解法を見つけた。💦

小学生がこの問題を解くためには、geminiの推論のように、「等積変形で問題が解ける」「高さは求めなくてよい」という前提に気付くことが必要だ。
正直なところ、小学校6年生の自分には到底解けない問題だと思う。

中学受験する小学生の多くは、「等積変形で問題が解ける」「高さは求めなくてよい」という前提を進学塾で教えてもらうのだろう。
しかし、進学塾に通えない子が、自力でこの前提に築くことは難しい。
とすると、巷で指摘されている、「経済格差が教育格差につながる」は正しいのかもしれない。


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2025年7月28日 (月)

アンラーニング <意識していない>

結論を先に

知識・技能を抽象化すると、アンラーニングするという感覚が無くなるような気がする。



最近よく見かける話題は、AIの普及により職がなくなるという内容。
AIブームという現状を割り引いても、無くなる仕事はあるだろう。
なくなる仕事に携わる人は、違う仕事に変わらざるを得ない。

識者の皆さんは、リスキリングやアンラーニングが必要と仰る。
しかし、アンラーニングは言うほど簡単ではないようだ。
Photo_20250728171601
↑「技術のアンラーニングを表す画像を生成して 」で作成
Copilotの画像生成モデルはDALL-Eを使っているようだけど、雰囲気が変わったような気がする。

アンラーニング
について考えてみた。

サンクコストがアンラーニングの障害になっているという指摘は多い。
スキルの獲得にはコストがかかっているため、別のスキルを新たに獲得するには心理的な障壁がが大きい。
コストには金銭だけではなく時間や身体的な訓練などが含まれる。

スキルを、知識が優位な技術と身体的、暗黙知が優位な技能という観点で考えると。
技能を持っている人の方が身体的訓練と暗黙知の獲得にかけたコストが大きいため、アンラーニングし難いように思う。

技術革新が起こると
技能の価値が無くなる。
例えば、昔、外洋にいる船舶と陸地との間を、モールス信号を使ってメッセージをやりとりする、無線通信士という職業があった。
この仕事は、モールス信号を送受信する技能と、無線通信技術が必要で、無線通信士になるためには国家試験に合格しなければならない。

昔話だけど、
45年くらい前に、2年間学校に通って資格を取得したが、新卒の募集は無かったため、無線関係の仕事に就いた。
その職場では、無線通信士の資格を持っている人がたくさんいた。
電話の市外通話回線が少なかった頃、遠隔地間で無線のールス信号でメッセージを送受信していたらしく、その業務に従事していた人たちだった。資格を取ったばかりの新卒のペーペーからすると、神様のような技能を持った人たちだった。

しかし、電話回線が整備され、メッセージの送受信は電話とFAXに変わり、無線通信もモールス通信から音声通信に変わっていたから、モールス通信の神様の仕事は無くなっていた。

しばらくして、
無線通信士の資格を持っている先輩達には、2つのパターンがあることに気が付いた。
1つは、元神様で不遇をかこっている人、もう1つは、新しい無線の技術で活躍している人だ。

後で知ったのだが、当時の新技術で仕事が無くなっていた大量の無線通信のオペレーターを組織的にリスキリングしていたらしい。
ところが、リスキリングできなかった元神様が結構いたということだ。
自分が持っている技能の価値が無くなって、リスキリングの機会があったのに、アンラーニングするにはサンクコストが大きかったであろうことは容易に想像できる。

ICT分野は
技術革新が短いサイクルで起こるから、獲得した技能の価値がなくなるのも早い。
一生食っていける技能は無いのではないかと思う。

技能にこだわって
40年働いていたので、その間に多くの知識や技能を獲得した。
振り返ると、新しい知識や技能を習得しようと考えた時に、知識・技能の習得にかけたコストが少なかったわけではないけれど、サンクコストを考えたことは無かったし、アンラーニングの意識も無かった。

それは、新しい知識や技能を習得しようと思った時に、それまでに習得した知識や技能を抽象化していたからだと思う。

無線関係の保守をしていた際は、システムの保守として捉えていた。
プログラミングはプログラミング言語の知識・技能ではなく、コンピュータを使用した問題解決方法だと捉えていた。
管理職もやったけが、技術者のマネジメントだと考えていた。

知識・技能を抽象化すると
知識・技能を捨てたり、アンラーニングするという感覚が無くなるような気がする。


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2025年7月 7日 (月)

シン読解力 <読んだらわかるとは?>

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「シン読解力 (2025/06/29)」で小学校のときに割合で躓いたことを書いた。
「読めばわかる」ように書いてある教科書を読んで、何故わからなかったのだろうかと考えていたら「わかる」に嵌ってしまった。

この本でいう「読んだらわかる」は、その文章が表している状況や状態を正確に把握できる、くらいの意味で、数学的な「わかる」ではないことに気がついた。

割合の定義に登場する項目は、比べる数と比べられる数、そして2つの数の倍数だから「日本語としてわかる」けれど、現実にある2つの数に定義を適用できるという、「数学的にわかる」とは違う。

例えば、クラス全体の人数に対する男子の人数の割合とか、商品の販売価格に対する消費税の割合など、実際のケースを割合の定義に適用し、数値を求めことができるという、数学的な理解ではない。

つまり、日本語的な理解があっても、数学的に理解できるわけではない。
しかし、日本語的理解がなければ、数学的な理解はない。



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2025年7月 2日 (水)

この世界を科学で眺めたら

この世界を科学で眺めたら ―― 真理に近づくための必須エッセイ 技術評論社
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吉田伸夫氏は

AIが人間の知性を越える「シンギュラリティ」の到来を心配する人がいる。しかし、深層学習やらニューラルネットやらの既存技術をどんなにバージョンアップしても、人智を超える AIを作れる可能性などない。心配なのは、 AIのことをよく知らない人が、怪しげなご託宣を真に受けてしまうリスクである

とおっしゃる。

閑話休題

虚数(複素数)と三角関数を習ったのは、高校のときだろうか。
虚数は意味がわからず、計算方法だけ覚えた。
三角関数は複素数よりも具体的なので理解しやすかった。
その後、電気通信分野に進んで交流回路を習ったら複素数と三角関数が必須でしかも仲良しだった。

数学で習った複素数は、頭の中の世界に存在する概念だったが、交流回路では、抵抗(R)、コイル(L)、キャパシタ(C)を組み合わせた回路の特性を複素数で表すことを習い、複素数が現実世界に存在するものになった。

工学は理学とは違って理論の便利な部分を使えば良いし、近似で問題ない。都度公式から計算せず数表や早見表を使う。
でも、基礎くらいは理解していないと、トラブルが発生したときに、目の前の現象が理解できずトラブルが解決できなかたったりする。


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