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2025年10月

2025年10月13日 (月)

AIによる添削 <エッセイの添削は難しい>

もう10年以上ブログを書いている。
誤字脱字、助詞(てにをは)の誤りが多いので3回くらい見直していた。
最近は、見直す回数が減っていたので、読み返すと誤りが目立つようになった。

誤字脱字、助詞の誤りの発見は、AIが得意だろう! ということで、
geminiさんに誤りを見付けてもらおうと考えた。

結論:AIで文章を生成したり、添削する場合、エッセイには向かないようだ

Ai_20251013213301

AIによる指摘
ガンダムはいらない <ザクがほしい> (2025/09/13) と
↓のプロンプトを与えて、最近書いたブログの不備を指摘してもらった。

以下の文章の、誤字脱字、誤った助詞を指摘して。文体は堅すぎないように。
最後に評論して

9つくらい指摘があった。
その中で

「~と思っている人もいたりする。」→「~と思っている人もいる。」
理由:「~もいたりする」は口語的でやや冗長です。シンプルに「~もいる」で十分です。

という指摘があったのだが、あえて修正しなかった。
漠然とだが、「~と思っている人もいる。」に修正すると、伝えたいことが失われるような気がしたからだ。

AIによる添削で失われること
は何かを改めて考えてみた。

AIの添削で失われることは、「慇懃さ」だろう。
「~と思っている人がいる」ことだけを客観的に伝えたいわけではなく、それを肯定していないことを、あえて慇懃な表現にすることで、伝えたいと思っているのだ。

AIの指摘を無批判に受け入れるなら、プロンプトで「書き換えて」と指示すればよい。
しかし、それではAIで作成された文章になってしまう。

調査結果や、専門用語の意味や概念の説明は、文体を指定してAIに書き換えてもらうことがある。
しかし、論文や評論ではなく、日々の感想を題材にしたエッセイでは、思慮が足りなかったり、思考が尖っているからこそ、自分の文章だ。
だから、ブログで残しておく価値があると考えている。


【実験】
geminiさんに、「以下のエッセイをChatGTPで生成するための、プロンプトを作成して.」とお願いして、どれくらい同じテイストになるか試してみた。
geminiさんの回答は

あなたは、IT業界のシステム運用における課題について、辛辣かつユーモラスな視点を持つエッセイストです。以下の要件を満たすエッセイを執筆してください。

**エッセイのテーマ:**
ITシステムのプロトタイプ(試作品)をそのまま運用システムとして使うことの危険性とその問題点。真に求められるシステムは、高性能な「ガンダム」ではなく、安定した「量産型ザク」であるという主張を核とすること。

**制約・要件:**

1. **タイトルと結論:** 「ガンダムはいらない、ザクが欲しい! 赤くなくていいから。」で始まり、同じフレーズで終わらせること。
2. **メタファー:** 「ガンダム」を高性能だが運用が難しいプロトタイプ、「ザク」を地味だが堅牢で安定した量産型運用システムとして用いること。
3. **導入部:** AIに「ザク」の画像生成を頼んだ際のエピソード(著作権の関係で断られたが、SDキャラなら出力された)を入れ、現実の制約(プロトタイプをそのまま使えないこと)を暗示すること。
4. **本論の構成:**
* プロトタイプを運用化する際の、制作者(1人情シス)の視点から見た必須条件をリストアップすること。(例:メンテナンスフリー、特殊スキル不要、損益分岐点)
* 運用コストの観点が設計の重要な役割であることを主張すること。
* 「生煮えシステム」の具体的なトラブル例(例:処理時間の長期化、ストレージ肥大化、タイムアウト、ゾンビプロセス)を列挙し、現場の苦労を表現すること。
5. **文体:** 軽妙で口語的、読者に語りかけるような、現場感のある文体を用いること。
6. **文字数:** 全体で400字程度を目安とすること。

これを、ChatGPTさんに入力すると、生成してくれた。

ガンダムはいらない、ザクが欲しい! 赤くなくていいから。

この前、AIに「ザクの画像を出して」と頼んだら、「著作権的に無理です」って断られた。けど「SDキャラならOKです」だと。――ああ、なるほど。現実のシステム運用も同じだ。格好いいガンダム(試作品)は眺める分にはいいけど、戦場=本番環境に出すには無理がある。

プロトタイプをそのまま運用するには、最低でもこうでなきゃダメだ。
・メンテナンスフリーで動き続ける
・誰でも直せる、特殊スキル不要
・儲からなくても赤字にはならない
この三拍子が揃わない限り、現場は地獄を見る。

生煮えシステムの末路はだいたい決まってる。夜中に処理が止まり、ログは肥大化し、タイムアウトでゾンビプロセスが増殖。翌朝、担当者の顔色もゾンビ色。運用ってのは「動く」より「止まらない」が正義なのだ。

高性能なガンダムはいらない。欲しいのは、泥臭くても安定して動く量産型ザクだ。赤くなくていいから。



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2025年10月10日 (金)

世界一流エンジニアの思考法 <技術軽視の風潮を改める>

世界一流エンジニアの思考法 牛尾剛 文藝春秋
Photo_20251006172201

牛尾剛氏のソフトウェア開発現場での思考法と日本の現状への提言。

牛尾剛氏は
---

技術軽視の風潮をあらため、ソフトウェアの技術者を専門家として大切に扱い、彼らが働きやすい職場環境へと刷新していくことだろう。今後取り合いになる優れたエンジニア(インテグレーションができる専門性のあるソフトウェアエンジニア、データサイエンスのAI専門家)を惹きつけて、獲得する必要があるのだ。

---
とおっしゃる。

人手不足は、
何十年も前から分かっていたことだけど、昨今どの業界も人手不足だという。 
御多分に洩れず技術者も不足している。
最近まで、IT業界が言う「人手不足」は、デスマーチができる人の不足だった。
つまり、技術者を育成せず、使い捨てにできる多重下請け構造の下位層で働く人が足りないと言っていたのだろう。

使い捨て人材は、生成AIで代替できるのだけれど、人手不足は解消しないようだ。
使い捨てにできない技術者も足りなくなっているが、生成AIでは代替できないから、牛尾剛氏の指摘どおり、技術軽視の風潮を改めなければならないだろう。

転職
転職市場の流動化が進み、転職する人が増えている。
労働者にとって、今の職場が自分が描くキャリアパスから離れたり、働きにくかったりして、違う職場の方が良いと判断したということだ。

転職しやすくなっていることは良いことだが、牛尾剛氏が指摘されるように技術者を専門家として大切に扱っているのかは疑問だ。

組織的には転職した人の抜けた穴を埋める必要があるので、次の人を採用する必要がある。
採用には、次の戦略が考えられる。
---

  • 提供できるキャリアパスや風土を変えず、適応できる人を探す
  • 提供できるキャリアパスや風土を変えて、採用可能な人を増やす

---
組織の戦略の良し悪しは一概に言えないのだけれど...
提供できるキャリアパスや風土を変えなければ、採用できたとしても、居つかず、転職する可能性は高い。
(経験では、一度転職すると、転職に対するハードルが下がる)

ところが、キャリアパスや風土を変えるのは難しい。
特に、年功序列傾向が強い職場は、簡単にキャリアパスや風土を変えられない。
年功序列は、世代間の報酬の貸し借りだから、ベテランは、若い頃の貸しを回収しようとしている。
だから、年功序列の職場で、キャリアパスや風土を変えようとすると、世代間に軋轢が生まれて、職場の雰囲気が悪くなる。
そして、優秀な若手が転職するから、人手不足がますます深刻になる。


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2025年10月 7日 (火)

生成AIでノウハウの形式知化 <人でなければできないのでは?>

「若手から学びたい」「経験を伝えたい」 ベテランシステム管理者の“胸の内”
福澤陽介 TECH.ASCII.jp (2025/07/23)
Aiai_20251006162201

記事では、マイスター60が発表した「システム管理者の世代間協働」に関する調査結果から、
ーーー

シニアエンジニアの36.4%が、生成AIによる「ベテランの知識・ノウハウの形式知化」に期待している(全体では29.8%)。マイスター60は、「(シニアエンジニアが)長年培った経験を次世代に伝えたいという思いがうかがえ、生成AIが世代間の知識継承を支援する可能性を秘めている」とコメントしている。

ーーー
と紹介している。

考えてみた。
生成AIによる「ベテランの知識・ノウハウの形式知化」が可能なのか?

そもそも、ノウハウの多くは暗黙知だ。
そして、暗黙知の形式知化は難しいから、ノウハウの形式知化も難しい。
「あなたの暗黙知を話してください」と言われても話せる人はいないだろう。それが暗黙知だからだ。

生成AIは、多くの文章や画像などの形式知を収集して、それを基に、それなりの回答を出力するシステムだから、暗黙知を収集していなければ、それが出力される可能性は低いだろう。

伝えたいノウハウは、特定の業種や職場固有のノウハウであることが多い。
文章を作成するような、汎用的な作業のノウハウはネットに転がっているから、ユーザは学習データを用意する必要はない。
一方で、特定の業種や、職場固有のノウハウは学習データはネットに転がっていないから、ユーザが用意する必要がある。
しかし、ユーザが、学習データとして使用できるノウハウを用意するのは難しい。
それができるくらいなら、ノウハウは継承されている可能性が高い。

ノウハウの継承
に関しては RAGの実証実験結果報告書(2025/09/04) にも書いた。
ノウハウを含む大量のデータを学習すると、生成AIが解決方法を出力してくれるかもしれない。
あたかも、ノウハウを学習して解決方法を出力していると感じるかもしれない。
しかし、必要な結果を得るための方法を論理的に推論しているわけではなく、確率的に出力しているだけだから、生成AIが出力した解決方法とその結果は、疑似相関である可能性が高い。

疑似相関の罠に陥らないためには、
---

  • 現場に行く
  • 仮説を持つ
  • 仮説を振り返る

---
ことが必要だ。
おそらく、これがこそ、生成AIにはできない、ノウハウの継承方法ではないかと思う。


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