M365 Copilot 導入で起こり得る誤算
なぜ手厚いサポートが社員の「AI 離れ」を招くのか
キーマンズネット (2026/02/18)
M365 Copilotを全社導入した内田洋行の事例をダウンロードできる。
内田洋行は大企業だから、活用推進担当がいて、定期的に勉強会を開いていたらしい。
その中で、明らかになった活用推進の要点がまとめてある。

ところで、
中小企業向けでも購入できるようになった頃から使っている。
30人程度の小規模事業所で導入し、現在進行形で格闘している事例を、「ほぼ1人情シス」の立場から書いてみる。
大企業の導入事例を参考にするのは難しいと思っている人には、参考になるかもしれない。
【前提】
M365 Copilotは他の生成AIと比較して、以下の特徴がある。
・M365アプリ(Office, Teams, Outlook etc.)との連携
・SharePoint, OneDrive内など組織内のデータの活用(検索、資料作成)
これらの機能を使用せず、AI-Chatだけ使用する場合はコスパが悪い。
【導入】
PowerPointのスライドを生成したかったので、Copilotの導入を提案したのだが、
Copilotライセンスは高価で1年更新だから、最初から全員にライセンスを付与することが難しかった。
経理担当は、効果があるなら、使うなら買ってもよいとおっしゃる。
じゃあ、使いたという人にライセンスを付与しようとなるのだが、何に使えるか、どう使ったらよいのかわからないので、使いたいと言えない。卵鶏問題だ。
とりあえず5ライセンス購入して、PowerAutomateとFormを使用して申請すると14日ライセンスが付与される仕組みを作った。(1ライセンスは直接自分に付与しておいた ^^)
★思いついたときに使えることが重要だが、試しに使ってみるために、年契約のライセンスを全員に配布する方法はコスパが悪い。
少ないライセンスを複数のユーザで共用する仕掛けを作ることは可能。
【普及活動】
何に使えるか、試している人が多数く継続して使用している人は1人だけだった。σ^^)
更新時期が近づいてくると「活用されているのか?」と問われるので、啓蒙活動をはじめた。
ChatGTPを使っている人も多いから、生成AIの説明に困ることはない。
しかし、生成AI=Chat-GTPと考えている人は、CopilotもAI-Chatと捉えている人は多かった。
使用例を示して、「CopilotはOfficeアプリに組み込まれたAI」という説明をした。
「ほら、このスライド30分でできます。簡単でしょ?」
と説明していた。
アウトラインが重要で、アウトラインを書いた時間はあえて説明しなかったのだが... (^^ゞ
とりあえず使ってみることが重要だと考えていた。
PowerPoint、Excel、Word、 OutlookなどのアプリでのCopilotの使用例をTeamsのチャネルに投稿していたら、使い続ける人が徐々に増えてきた。
(Copilot説明会 <最初のハードルを越える> (2025/05/19))
★使用頻度が高い人は申請しなくても使用できるようにした。
雑談で使用例を話してくれるけど、Teamsに投稿してくれない。
【AI-Agentを作ってみる】
CopilotStudioで生成AI機能が使えるようになったのでAgentを作ってみた。
今までのやり方で十分と考えている人は使おうとしない。そろばんが得意な人がExcelを使わないのと同じだ。
そこで、システムにAIを組み込むと、ユーザはAIを使う意識がなくなるので活用できるだろうと考え、TeamsのFAQ botを作ってみた。(よくあるお題だ。)
分かったことは、
・CopilotStudioの生成AI機能で期待した結果を得るのが難しい。
プロンプトと格闘したのだが、安定して期待する出力になるまで追い込むことができなかった。
・フリーフォーマットのナレッジは検索精度が悪い
CopilotStudioは、ファイルやSharepointのフォルダ内のファイルをナレッジとして(RAGのように)使える。
ところがフリーフォーマットでは、検索制度が悪い、特にPowerPointは難しいことが分かった。
そこで、ナレッジに指定したファイルの先頭に要約を追加したり、PowerPointのタイトルページのノートに要約を追加した。
この作業は面倒だが、劇的に改善するわけではない。
ダメダメな出力が、イマイチの出力になるくらい改善された。
(無償版Copilotで十分 <有償版が使える環境になっていない?> (2025/12/10) )
Webで公開している連絡窓口のメールアドレス宛に届くメールは、ほぼ迷惑メールだ。
これを、判定するAgentを作ってみた、組織内のデータを使用しないので、有効だろうと考えたが、それでも判定精度が悪い。
プロンプトを試行錯誤してみたが、使ってみてくださいと言えるレベルにならなかった。
(Copilotで自立型エージェント (2025/09/07))
(GTP-5が使えるようになって見違えるように改善した)
★業務に組み込むには、まずデータを整理すること。Garbage in, garbage outは正しい。
GPT-4とGPTー5とでは技術革新といえるくらいの差がある。
【組織のデータを使ってみる】
Google検索の代わりに使ったり、ChatGPTと同じようにAI-Chatに使うには高価すぎる。
最近の生成AIは、Officeドキュメントを生成できるようになったので、pptxファイルやdocxファイルを作成できることの価値は低下している。M365 CopilotはSharePoint、OneDrive、Outlook、TeamsなどM365のデータを扱うことで真価を発揮する。
ただし、M365のデータが使えるようになっていることが前提だ。
SharePointを昔のNASのように使っていたり、無秩序にチームやグループチャットが作られていたり、Outlookに予定を入力していないようでは、Copilotを使っても満足な出力は得られない。
(M365をきちんと使う <SharePointはNASじゃない> (2026/01/10))
★検索する方法や製品は議論するけれど、検索されるデータは議論されない。
AIならごみ箱化したNASでも賢く検索してくれると思っている。
←今ココ
【振り返り】
・個人の作業の効率化 → 関心ない人の行動様式を変えるのは難しい。
・組織的な業務の効率化 → データの整理や業務フローの見直しが必要。
・「ほぼ1人情シス」の作業は効率化できた。
【冒頭で紹介したPDFを読んで再認識したこと】
・「詳しく指示して」はもう古い
GTP-5は、情報が足りない場合は、ユーザに質問して、会話するようになった。
精度が向上したと感じるのは、
・性能が向上したこと
・AIがユーザの要求を引き出すようになったこと
・pythonのサンドボックスを使うようになったこと
などが考えられる。
・音声入力
展示会で音声認識と翻訳機能の説明を聞いたら、今後キーボードを使わなくてよくなると言っていた。
話し言葉と書き言葉は違っていて、 思ったことや考えたことは、文章にするより、話すことの方が簡単だ。
GTP-5はユーザと会話するので、キーボードより音声会話の方が簡単かもしれない。
職場で隣の人が近い場合、「こいつ、独り言多いな」と思われてしまう...(^^
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