PPTスライドをアーカイブ資料にする方法
最近実施した、Copilot説明会の際に、PowerPoint(PPT)のスライドを生成する方法を説明した。
PPTのスライドを使用して説明することが普通になって久しい。
プレゼン資料をアーカイブ資料としたり、「プレゼン資料が欲しい」という要望も多い。
後で、スライドをナレッジソースとして使いたいという要求は多いのだろう。
AIの使用とPPTのスライドについて、問題点と解決方法を考えた。
【結論を先に】
・アーカイブすることを前提にスライドを作成しよう
・アーカイブ用の文章を書こう
・作成方法を変えよう(アウトライン → Word → PowerPoint)
・発表者ノートを書こう
・動画を作成しよう
【そもそも】
そもそも、
説明でスライド(投影資料)を使用する目的は、口頭では説明しにくい概念や表、グラフなどを図示することで、理解を助けるためだ。
つまり、補助資料である。
また、資料をアーカイブする場合には、口頭説明が無くても、論旨、論理構造、論理展開が理解できる必要がある。
【スライドの作成方法の変化】
スライドの作成方法はICT進歩により変化してきた。
以前は、
メモ → 文章 → スライド(OHP)
という手順で作成したスライドを発表に使用し、文章とスライドをアーカイブしていた。
最近は、いきなりPPTで作成したスライドを発表に使用し、そのスライドをアーカイブしている。
【問題】
問題は、PPTで作成したスライドは、下記の理由から、アーカイブに向かないということである。
・論旨が読み取れない
発表用に作成したPPTのスライドは、補助資料であるが故に、論旨が読み取れないことが多い。
・論理構造が読み取れない
論旨を構成する、「結論」、「根拠」、「コンテキスト」という論理構造が読み取れないことが多い。
・論理展開
「結論」→「理由」→「具体例」→「結論」(PREP法)などの展開を読み取れないことが多い。
このような理由から、発表用に作成したPPTのスライドはアーカイブ用途には不向きである。
つまり、PPTを使用することで、スライドの作成は便利になったが、組織の知的財産とも言えるアーカイブの質は低下しているのではないだろうか。
【AI使用のメリットと課題】
AIを使用したプレゼン資料作成のメリットは、
スライド(.pptxファイル)の作成に生成AIを使用することで、大幅な時間短縮が可能になること、
アーカイブから必要な情報を検索する際に、AIを使用することで、パターンマッチでなく意味検索が可能になること
である。
AIを使用して、アーカイブを検索する際に、発表用に作成したスライドは、検索精度が低い。
原因は、論旨や論理構造、論理展開などアーカイブに必要な要件を満足していない資料が多いからだ。
例えば、発表に使用したスライドが保存してあるフォルダーをAIで検索すると、検索精度が悪い。
検索精度を向上させるために
・要約をタイトルページの発表者ノートに追加
・発表のトランスクリプトを最終ページの発表者ノートに追加
する前処理を行っている。
これらの処理を行うことで、使い物にならない状態から、普通に使えるくらいには改善した。
しかしこの処理は手作業で行うため効率が悪い。
【提案】
AIを使用することで、発表用のスライドを組織の知的財産(知恵)にすることができる。
そのために、スライドを作成する際に以下の配慮が必要である。
・アーカイブ用の文章を書く
論旨や論理構造、論理展開は文章の方が伝達しやすいため、スライドだけでなく、文章もアーカイブとして残す。
・作成方法を変える
アーカイブ用の文章を別に作成する必要はなく、
アウトライン → Word → PowerPoint
の方法で作成することにより、文章と説明用のスライドを作成することができる。
この方法は、一見煩雑に見えるが、生成AIを使用してPPTのスライドを作成するための効率的な手順である。
構造化されたテキスト(Word)こそが、AIにとって重要なナレッジソースであり、PPTはその出がらしに過ぎない。
・発表者ノートを書く
AIはPPTのスライドの発表者ノートも検索できるため、発表者ノートを書くことにより、論旨や論理構造、論理展開を含む検索が可能になる。
発表者ノートも、アウトラインがあれば、生成AIを使用して容易に作成可能である。
・動画を作成する
発表者ノートがあれば、発表用のスライドから、生成AIを使用して、説明音声付きの動画を作成することができる。
【まとめ】
PowerPointの普及によりスライド作成は容易になったが、アーカイブ資料の質が低下したため、組織の知的財産としての価値が低下している。
発表用スライドの作成方法を、生成AIの利用を前提に変えることで、
・発表用のスライドを組織の知的財産として蓄積し、
・AIを使用して、蓄積した資料を再利用すること
ができる。
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