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2026年6月 8日 (月)

デジタル・カイゼン

カイゼン活動の亡霊「DTK」、変革を骨抜きにしてDXやAXを滅ぼす 日経クロステック 木村岳史 (2026/05/25)

【デジタル・カイゼン】 
木村岳史氏は、現場主導の改善としてのデジタル化はDXではなくDXを阻害することを、以前から指摘しておられる。

DXに限らず、昔から変わらない構造的な問題だ。
昔々、ペーパーレスが流行ったときに、稟議もFAX、スタンプラリー、ドッチファイルもなくならなかった。
パソコンが使えるようになったが、パソコンでせっせと稟議書を作り、スタンプラリーをして、ドッチファイルに綴じていたのである。

昔も今も、仕事のやり方(業務)を変えず、現状の作業をITで置き換えていた。
例えるなら、最新の建材で竪穴式住居を建てているのである。

【DXは改善?】
「DX」を検索すると、「DXで業務改善」など、改善がヒットする。
経産省によるDXの定義は、

  • デジタル技術やツールを導入すること自体ではなく、データやデジタル技術を使って、顧客目線で新たな価値を創出していくこと。
  • また、そのためにビジネスモデルや企業文化等の変革に取り組むことが重要となる

だ。(太字は著者による)
改善ではなく改革なのである。

日本の組織は現場のカイゼン運動で成功してきた歴史があるが、局所最適になりがちだ。
自分や、自分の部署の作業は改善できるが、組織的な問題が改善されているわけではない。
とりあえず、目先の不便が解消すれば良いと考えるのは人の性で、それを良しとするのは、組織風土だ。

例えば、組織全体で使用することが多い情報システムを構築、更新しようとすると、情シス部門vsその他の部門という構図が生まれる。
局所最適で改善している部署が抵抗勢力になるからだ。

【トヨタのカイゼン】
木村岳史氏によると、カイゼン活動がDXを阻害すると指摘すると、「だったら、カイゼン活動の元祖であるトヨタ自動車はどうしてあんなに好業績なんだ」という反論があるという。

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トヨタ生産方式(TPS)はカイゼン活動がフォーカスされがちだ。
しかし、本当の強みは、問題解決の8ステップを、現場、管理職、経営層それぞれの階層で実行する組織風土があることだろう。
だから、現場だけで問題を解決しているわけではなく、管理職や経営層が局所最適にならないように、カイゼンしている。

「4. 真因を考え抜く」を真面目に実行すれば、業務フローの不備に気が付くはずだし、真因を考え抜く組織風土が無いことに気が付くだろう。
つまり、DXを現場に丸投げしたり、現場で野良マクロや野良RPAを作るだけでは、根本的な問題は解決しないのである。

【1人情シス】
組織が大きくても、小さくてもこの問題はある。
40年間大きな組織で働いていたときに、この問題を痛感していた。
今は、小さな組織で1人情シスをやっているが、やはりこの問題はある。

他の業務が関係する作業は障壁が多く効率化できないのである。
仕方がないので、情シスだけが関係する作業をRPAとAIを使用して効率化した。

結局、局所最適だ。


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