AIしくじりひとり情シス <しくじりポイントは技術だけではない>
AIしくじりひとり情シス(中堅中小企業生成AI(RAG)プロジェクト中間報告) 清水博 一般社団法人 ひとり情シス協会
失敗事例は、成功事例より学べることが多い。
この本のタイトルは「しくじりひとり情シス」だが、しくじりのポイントは情シスだけでなく、経営的、技術的課題、心理的課題など、多様な観点から解説してある。
【RAGに入力するデータ】
RAGを使用すると、専門的な領域の回答を生成できるが、データを準備する必要がある。
過去のデータや処理の記録があっても、それらを利用して有効な
例えば、
・基準や規則など、前提が異なる記録
・報告のための記録
を使用した結果、期待する回答が得られなかった事例が紹介されている。
基準や規則が変わる前のデータは、現在の判断に使用できない。
更新前の古い装置を使用していたときのデータや、法改正前の基準
フォーマットが揃っているデータがあると、AIでの利用を期待するが、過去のデータが利用できるかどうかは精査が必要だ。
【答えないことの重要性】
AI特有の網羅的で曖昧な回答が使いものにならなかった事例が紹介さ
長文、網羅的、両論併記、曖昧な結論は生成AIの回答の特徴だ。
調べ物なら、その回答から自分に都合の良い部分を切り出して使え
しかし、実際の業務で判断に利用する場合には役に立たないことも多い。
長い回答を読んだ挙句に、判断できる人に聞かなければならないな
だから、根拠がある回答以外は曖昧な回答を生成せず、判断できる人にエ
【懸念】
この設計は、「人が考えないため」の設計だろう。
入れ替わりが激しい職場では有効だが、ベテランのノウハウは継承できない。
ベテランのノウハウを継承しようとするならば、「人が考えるため」のシステムが必要だと思う。
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