知っていることから知らないことを知る <北白川かかぽの思考過程>
三菱商事IT部門、「雑談9割」の真意 石田三成に学ぶ「才能」の生かし方 日経ビジネス (2024/5/24)
専門家が
非専門家に専門的な内容を伝えるには、工夫が必要だ。
伝えられる側が優秀であれば、「〇〇がわからない」とか「〇〇って□□ってこと?」など、補足説明を促してくれる。
しかし、普通の人は、理解できないと思ったら、そこから先は理解しようとしないし、聞いてない。
「何を言ってるのかわからない!」と言ってくれる人は良いが、「うん、うん」と聞いているが全く理解できていないケースは多い。
冒頭の記事はIT部門の技術者に向けた内容だが、どの分野にも当てはまる。
経営者(経営の専門家)が社員を前に訓示しても、ほぼ理解できていないことは多い。(経験的にそう思う)
この記事のように
専門家が非専門家に対する説明方法を見ることが多い。
ところが、非専門家が専門家の説明を理解する方法は、あまり見ない。
人は専門分野より非専門家分野の方が多いのだから、非専門家として専門家の説明を理解する能力を獲得する方が効果的だと思うのだが...
経験から考えると、
学校での教育や職場の研修は、知識の獲得が大半で、
獲得した知識を活用して、理解を深めたり、初見の問題を解決する訓練は少なかったような気がする。
「ものの考え方」を習得していないのだろう。
冒頭で例に挙げた、優秀な伝えられる側の人は、「ものの考え方」を習得していのだろう。
Vtuberの北白川かかぽ氏は
サイエンスコミュニケータで、物理学の博士号を取得しているらしい。
北白川かかぽ氏の配信動画に、他分野の専門家が出題するクイズに答える企画がある。
物理学の博士号を取得しているとはいえ、歴史や美術、法律に関しては、専門知識を持っているわけではない。
配信だから、黙って考えられないので、答えを考える過程を言語化しているのだろう。
その、思考過程を聞いていると、一般的な知識を元に論理的に考察して専門的な問の解答にたどり着いている。
コミュニケーションギャップになっている、
専門家と非専門家との間ある知識のギャップは、専門家側が埋めるべきと言う主張は多いのだが、北白川かかぽ氏のように非専門家側から埋めることもできるのではないだろうか。
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