フォト

ウェブページ

無料ブログはココログ

MyList

Vtuber

2025年12月 4日 (木)

さかなクン化 <儒烏風亭らでんの影響力>

【1日のPVが200超?】
Google Search Console Team から、直近28日間のPVが800を超えたというメールが来たので調べてみたら、
検索キーワード「らでん クラファン」の検索結果から、
東京国立博物館がクラウドファンディング <儒烏風亭らでんの目標> (2025/11/06)
へのアクセスが多いことが分かった。
20251202-101455

このページへのアクセス数の推移を見たら、1日のページビューが200を超えた日がある。
こんなにアクセスが増えたのは、googleさんのロボットが全ての記事を持っていったとき以来だ。

実際にこのキーワードで検索してみると、アクセスが増えたページが上位に表示されている。
インフルエンサーやgoogle 恐るべしである。
ログを見ると、平均滞在時間は4分だから、表示した人は読んでくれているようだ。(ちょっと嬉しい)

【儒烏風亭らでん氏の活動スタイル】
この記事の基となった、儒烏風亭らでん氏を知ったきっかけは、
儒烏風亭らでん 文化・美術への愛と知識があふれるV系噺家”. 日経クロストレンド. 日経BP.
で、記事を読んだ後に
新人VTuber 儒烏風亭らでん (2024/02/22)

「うまく売れると、さかなクン氏のようになるかもしれない。」
と書いた。
専門的な内容を易しく伝え、更に親しみやすい存在になれば、さかなクン氏のように唯一無二の存在になれると思ったのだが、予想を超えたインフルエンサーになった。

儒烏風亭らでん氏は、従来のVTuberのファン層以外の視聴者層もターゲットとした戦略が成功している。
専門分野は美術だが、分野を超えて、他の学術系VTuberとの交流も広いことが、ファンの拡大に成功しているようだ。

また、活動スタイルが、
「自分を好きになって💛」ではなく「美術を好きになって」のように感じることも、多くのファンを獲得している要因だと思う。
今回の東京国立博物館のクラウドファンディングでも、影響力を考えると、配信で協力を呼び掛けるだけでも、十分効果はあったのだろう。

しかし、自らも少なくない金額を寄付しているのを聞くと、年寄はつい、自分も一肌脱ごうと思うよねぇ。



最近の投稿
Yoshiのよしなしごと】【Yoshiのブログ】【よしなしごと】【Vtuber

2025年11月16日 (日)

Hukyu <諸星めぐる氏が帰属しているバーチャルとは?>

Hukyu  編 諸星めぐる GOMABOOKS
Hukyu
編集長の 諸星わたる氏によると、民俗学の定義は、

様々ある民俗学の考え方の中で諸星は「歴史からこぼれ落ちそうなあたり前の文化を今と昔でつなぐまなざし」であると定義しています。

らしい。

VTuber学(2024/10/03)は、より根源的、哲学的に「VTuberとは何か」を問う内容だ。
この本は、民俗学の観点から、VTuberの存在を記録し未来につなぐ(「今を」留める)ことを目的としているようだ。

多くのVTuberへのインタビューが掲載されている。
対象は、アイドルだけでなく、様々な分野で活動しているVTuberや絵師、Live2Dモデラー、リスナー、VTuber学の著者など、アイドルVTuberに限らずインタビューを収集している。

諸星めぐる氏は、VTuberの定義について、

「魂」がバーチャルに帰属しているのであれば、アバターは関係ないのかもしれないと思っています。

とおっしゃる。

「バーチャルに帰属」がよくわからないのだけれど、
現実のリアル空間に対比される、仮想的な空間(バーチャル空間)として、VR空間はわかりやすい例だ。
その他に、VTuberが行う配信や
ライブを行う空間が考えられる。
また、仮想空間はディスプレイを通して2Dや3Dのアバターが動く配信環境でははなく、立ち絵と文字で活動する場もまた仮想空間なのだろう。
そして、活動者がその空間を自分の居場所と認識していることと理解した。

インタビューの対象のVTuberは活動歴が長い人が多い。
最近は、VTuberの活動形態が増えるにつれて、学術系や音楽系など現実空間での職業や専門知識を広める目的で、VTuberとして活動している人も多くなってきた。

リアルな姿でも活動しているVTuberや、学術系や音楽系など本業があるVTuberのインタビューも読んでみたい。
Hukyu Vol2に期待しよう。

はて、書店員VTuberを自称しておられる諸星めぐる氏の「バーチャルへの帰属」とは何なのだろうか?



最近の投稿
Yoshiのよしなしごと】【Yoshiのブログ】【よしなしごと】【Vtuber

2025年11月 6日 (木)

東京国立博物館がクラウドファンディング <儒烏風亭らでんの目標>

東京国立博物館「源氏物語図屏風」修復のためにクラウドファンディングを行っている。
目標額は3,000万円で100%を超えて、10/5現在で4,100万円の寄付が集まっている。

(https://donation.tnm.jp/wp-content/uploads/2025/09/report01.png)

美術系VTuberの儒烏風亭らでん
2025/10/23の配信で、このクラウドファンディングを紹介したところ、2025/11/3に無事100%の寄付を達成されたとのことだ。

CFサイトの最近のコメント欄を見ると、儒烏風亭らでん氏の配信を見たというコメントが多い。
チャンネル登録者数118万人(2025/10/5)のVTuberの影響力は絶大だ。

儒烏風亭らでん氏は2025/10/23の配信で最初に紹介し、次に2025/10/31の配信で紹介したときには、80%くらいだったらしいから、すべてがファンによる寄付というわけではないが、その後の金額の増加に貢献した。

儒烏風亭らでん氏が所属するホロライブはアイドル活動を主とするVTuberが多く所属する、業界最大手のVTuber事務所だ。
美術に関する知見を活かして活動し、これまでとは違う視聴者層を開拓している。
そして、今回は自身のファンが、推しの活動を後押しするという形で、ファンによる文化財保護という社会貢献に結び付いた。

文化財保護の現状
2023年の国立科学博物館によるクラウドファンディングでは9億円集まったのだが、国が予算措置すべきではないかという議論があった。

今回のケースでは、所有者から寄贈される「源氏物語図屏風」が国宝や、重要文化財に指定されていないため、修復費用はもとより運送費用の捻出にも困難な状況だったらしい。

儒烏風亭らでん氏は、クラウドファンディングの成功の他に、文化財保護の現状や文化財の修復について、多くの人に知ってもらいたいという目標も達成したようだ。

返礼品
下世話だが、寄付金額500万円の返礼品に修復見学ツアーに3回参加がある。(寄付した人が1人いる)
修復の記録は、NHKなどで既存のメディアで記録・放送されるのだろうが、儒烏風亭らでん氏には、新しいメディアを代表して取材動画を配信してほしいものだ。



最近の投稿
Yoshiのよしなしごと】【Yoshiのブログ】【よしなしごと】【Vtuber

2025年8月29日 (金)

ForbesJAPAN 2025/10 <表紙はスターの原石さん>

ForbesJAPAN「世界を変える30歳未満30人」2025年10月号

Img_5357

紹介された30人に共通していることは「固定観念を超える存在」ということだ。

【VTuberのトップランナー】
表紙を飾った、星街すいせいさんは、Youtubeのチャンネル登録者数も多く、Youtube以外での知名度も高い。
The First Take出演や武道館ライブなど、「VTuber初」の企画も多いから、Vtuber界のトップランナーとして紹介されることが多い。

2023年1月に出演したThe First Takeの動画公開後の配信で、
「自分より歌が上手な人はたくさんいて、まだ発見されていないだけ」
のようなことを言っていた。
謙虚さからの言葉ではなく本音だと思う。

VTuberに限ったことではないが、バズっている人は皆バズるだけの努力をしている。
努力をすれば必ずバズるわけではなく、バズるのは運かもしれない。
しかし、単に運だけでバズるわけではないようだ。

星街すいせいさんも、バーチャル空間以外で見つけてもらうための努力をしていたし、Singerとして楽曲を発表していた。
だから、The First Take出演という幸運が訪れたときに、多くの視聴者に知られることになったのだろう。

【VTuberに対する固定観念】
多くの人に知られる存在になれば、バーチャル空間以外で活動を快く思わない人にも見つかりやすくなり、アンチコメントも増えるようだ。

星街すいせいさんがNHKの対談番組に出演した際に、まだVTuberに対する偏見が多いと言っていた。
その番組に出演した若者が言っていたことは「〇〇なのに~」という前置きが多いことだった。
つまり、多くの人はVTuberの外見からアニメ声でアニソンを歌うという固定観念に縛られているから、そのような反応になるのだろう。

星街すいせいさんのアンチに限らず、古い固定観念に縛られている人は多い。
FrobesJapanに取り上げられた30人だけでなく、若者は、古い秩序や固定観念に縛られず、自分の感性で、好き嫌いを決めたらよいと思う。

還暦を過ぎたおやじは、しみじみとそう思う。



最近の投稿
Yoshiのよしなしごと】【雑誌・書籍】【YoshiのブログVtuber】【映画・テレビ】【よしなしごと

2025年5月22日 (木)

パラレルシンガー <大型新人 藍海のん>

2Dや3Dのバーチャルな姿とリアルな姿の両方で活動する、パラレル・シンガー(※1)がいる。

や、その他別名義で活動しているシンガーもいるようだ。

パラレルシンガーとして活動するようになった経緯は様々で、
七海うらら さんは、リアルな姿で活動していて、VSingerとしても活動を始めた。
奏みみ さんはVSingerとして活動していて、リアルな姿で活動を始めた。
NÄO さん藍海のんさんは最初から両方の姿で活動を始めた。

共通している事は、活動の幅を広げるということ。

【視聴者の観点】
奏みみ さんは、VTuberの姿とリアルの姿が並んで踊る動画を多く投稿している。
両方の姿で活動することを快く思わない人もいるようで、視聴回数が増えるとアンチコメントが増えるそうだ。

VTuberを構成する、モデル(外見)と演者が一体であるべきと考える人は、演者がリアルな姿を現すことに拒否感を感じるようだ。
VTuberをアイドルや2D、3Dキャラクターと認識している視聴者は、バーチャルな存在自体が重要だから、モデルと演者の分離に拒否感を感じるのだろう。
一方、シンガーとして認識している視聴者は、バーチャルかリアルかは活動の一形態と捉えるから、モデルと演者が分離しても拒否感は少ないのだろう。

【 VSingerの観点】
VSingerなど主に音楽活動を行うVTuberは、VTuberとして活動する前に、リアルな姿で音楽活動をしていた人が多いようだ。
もともと、人前で歌ったり演奏していたが、メジャーデビューできなかったり、音楽活動だけで生活できないなどの理由で、活動を継続できなかった経験があると、生身をさらすパラレルシンガーとして活動することに抵抗がないのかもしれない。

大型新人VSinger
として、デビューするのは、藍海のん さん。(現在は準備中)
所属するのはKANADE CREW。奏みみさんと運営の鬼教官のチーム、Acro Musicに所属しているが、実質個人勢だ。
奏みみさんと同じように、リアルとバーチャルを行き来するパラレルシンガーとして活動するらしい。

VSingerはオンラインライブのハードルが低いのが強みだけれど、リアルライブをやろうとすると、設備や機器などそれなりの会場が必要だから個人勢は気軽に開催できない。
リアルの姿なら小規模のライブハウスのライブにも出られるようになるから活動の幅が広がる。
しかし、観客を動員できて、さらに観客の前でチケット料金に見合うパフォーマンスができなければ、この戦略は成り立たない。

藍海のん さん はまだ本格的に活動していないが心配はしていない。そこが大型新人(?)たる所以だ。

#奏みみ #藍海のん #草野華余子 #ピアノ #弾き語り#マーメイドララバイ #vtuber準備中 #shorts


※1 奏みみ さんはトランフォームシンガーを名乗っている



最近の投稿
Yoshiのよしなしごと】【Yoshiのブログ】【よしなしごと】【Vtuber


 

2025年5月 2日 (金)

需要あるところに供給あり <朝ノ瑠璃の憂鬱>

生成AIで作成のわいせつ画像 販売した疑い 4人逮捕 全国初摘発 NHK (2025/4/15)
生成AIでわいせつポスター 販売容疑で4人逮捕、全国初―警視庁 JIJI.COM (2025/4/15)

需要あるところに供給はある。
新しい技術の普及を促進するエンジンはエロだ。
古くは、VHSがベータに勝ったのは、洗濯屋ケンちゃんの影響が大きいとか。

閑話休題

朝ノ瑠璃さんと運営のハリネズミことノリさんが、最近のVTuber界隈について語っていた。
昨今のV業界について語ってみた

朝ノ瑠璃さんは、黎明期(2018年)から活動している古参VTuberだ。
最近VTuber界隈は、

  • 箱売り
  • ガチ恋営業
  • アイドル化

が多くなり、当時思い描いていた状況ではないことを嘆いている。
ハリネズミさんは、今後現れるVTuberは A-VTuberではないかとおっしゃる。
需要があれば、収益が得やすい方向に流れるのは自然なことかもしれない。

###
昔、初のVTuber、キズナアイさんを初めて見た時には、技術面から見たから、新しい表現の可能性は感じたけれど、どの分野で活動するのだろうかと思った。

VTuberをアニメ+声優と同一視する人も多かったからこの界隈と親和性が高く、アニオタ、アイドルオタのファンが増えた。
当然、これらのユーザをターゲットにするVtuberが増えたのは自然な流れで、いち早くここに目を付けた大手Vtuber事務所の経営者は先見の明があったというべきだろう。

現在は、アイドルVTuberは飽和状態になっているので、大手Vtuber事務所は脱アイドル化に動いているように見える。
武道館ライブを実現した星街すいせいさん(2024/4/20)や、知識を活かして美術館とコラボしている儒烏風亭らでんさん(2024/2/22)は、アイドルにとらわれない活動志向しているようだ。

しかし、古くから活動しているVTuberの卒業が増えているのは、朝ノ瑠璃さんが指摘する風潮と無関係ではないだろう。
儒風亭らでんさんは、苦手なダンスレッスンをやらなくても良いようになればもっと自由に活動できるのではないだろうか。

黎明期は存在自体に希少性があり利益を気にせず活動できたが、今は利益を得なければ活動は続けられない。
それは、やりたかったことでは無いかもしれない。

朝ノ瑠璃さんは、自身のことを懐古厨というが、古参Vtuberと呼ばれる人達は、利益とやりたいことのバランスをとってきたから生き残ってきたのだろう。
これからも、やりたいことを続けてもらいたい。



最近の投稿
Yoshiのよしなしごと】【Yoshiのブログ】【よしなしごと】【Vtuber

2025年2月21日 (金)

鈴波アミを探しています <喪失感は誰でも共感できる>

鈴波アミを待っています 塗田一帆 早川書房
Photo_20250211105001

推しのVTuberが失踪した、オタク君が主人公のお話。
主人公の行動がキモいという書評は多いのだけれど、結末を読むとちょうど良いバランスかもしれないと思った。

「推し」がリアルの場合は、失踪しても捜し出して復活するよう説得することは現実的ではないから、時間の経過とともに「思い出コレクション」になる。
この物語は、「推し」がVTuberだからこそ、リアルでは到底できそうにない物語が現実味を帯びてしまう。

オヤジが若かった頃には「推し」という言葉なかったけれど、ファンだったアイドルが引退したり、追っていたバンドが解散したり、毎週聞いていた深夜放送のパーソナリティが交代したりした時の喪失感と同じものではないかと思う。
おそらく「推し」がいなくなったときの喪失感は、VTuberでもリアルでも変わらないのではないかと思う。


最近の投稿
Yoshiのよしなしごと】【Yoshiのブログ】【よしなしごと】【Vtuber】【雑誌・書籍

2025年2月12日 (水)

VTuber学 <AZKiと奏みみの物語的アイディンティ>

VTuber学〔電子書籍版〕
編著者:岡本 健(オカモト タケシ)
    山野弘樹(ヤマノ ヒロキ)
    吉川 慧(ヨシカワ ケイ)
発行所:株式会社 岩波書店

Vtuber_20250209232601

著者の1人、山野弘樹氏は、
「VTuberはどのようなものか」について、

筆者がここで提案するのは,「配信者とモデルは,配信者がVTuberとしての身体的アイデンティティ・倫理的アイデンティティ・物語的アイデンティティを獲得することを通して結びつく」

とおっしゃる。

VTuberのプロフィールや名義が変われば別のVTuberと認識できるが、プロフィールを継承して、モデルが大幅に変わると、同じVTuberとして認識できなくなるリスナーが現れる。
VTuberは配信者とモデルが一体だから、アニメのように、声優が交代したり、作画タッチが変わることに、リスナーは寛容ではないようだ。

VSingerのAZKiさんは、
イノナカミュージックでVSingerとして活動を始め、2022年から同じ企業のホロライブで活動している。
イノナカミュージックからホロライブに移籍する際にモデルが大幅に変更されたため戸惑ったファンがいたようだ。

名義とプロファイルは継承しているのだが、イノナカ時代は「仮想世界の歌姫」で、「アイドル」を経て今は「歌うまな地図のお姉さん」だ。
ファンにとって、山野弘樹氏がおっしゃる「物語的アイデンティティ」の不連続が生じ、モデルが変わったことと相まって同じVTuberとして認識できないファンがいたのではないだろうか。

VSingerの奏みみさんは、
ぽっちゃり猫の姿で活動を始めたVSingerで、猫耳人形に変身できるようになり、ダンス動画をTiktokやYouTube shortで公開している。
更に2023年にリアルな姿に変身できるようになって今はトランスフォーム・シンガーとしてライブハウスなどの実ライブでも活動している。

奏みみさんのモデルの変化はAZKiさんより大きく、ぽっちゃり猫→人形猫耳→リアルの人 で、全く別のモデル(猫→人)に変化(変身)している。
しかし、奏みみさんが猫から人に変身(モデルの変更)したり、リアルな姿で活動することに戸惑うファンは少なく、ぼっちゃり猫も人形猫耳もリアルな姿も「奏みみ」と認識しているようだ。

奏みみさんの物語アイデンティティは「成長」というキーワードで連続しているから、ファンは同じVTuberとして認識しているのだろう。

つまり、視聴者がVTuberを同一と感じるには、そのVTuberの物語的アイデンティティの連続性が重要ということだろう。



最近の投稿
Yoshiのよしなしごと】【Yoshiのブログ】【よしなしごと】【Vtuber

2024年11月15日 (金)

知っていることから知らないことを知る <北白川かかぽの思考過程>

三菱商事IT部門、「雑談9割」の真意 石田三成に学ぶ「才能」の生かし方 日経ビジネス (2024/5/24)

専門家が
非専門家に専門的な内容を伝えるには、工夫が必要だ。
伝えられる側が優秀であれば、「〇〇がわからない」とか「〇〇って□□ってこと?」など、補足説明を引き出してくれる。
しかし、普通の人は、理解できないと思ったら、そこから先は理解しようとしないし、聞いてない。
「何を言ってるのかわからない!」と正直に言ってくれる人は良いけれど、「うん、うん」と聞いているが全く理解できていないケースは多い。

冒頭の記事はIT部門の技術者に向けた内容だが、どの分野にも当てはまる。
経営者(経営の専門家)が社員を前に訓示しても、ほぼ理解できていないことは多い。(経験的にそう思う)

この記事のように
専門家が非専門家に対する説明方法を見ることが多い。
ところが、非専門家が専門家の説明を理解するための方法は、あまり見ない。
人は専門分野より非専門家分野の割合が多いのだから、非専門家として専門家の説明を理解する能力を獲得する方が効果的だと思うのだが...

経験から考えると、
学校での教育や職場の研修は、知識の獲得が大半で、
獲得した知識を活用して、理解を深めたり、初見の問題を解決する訓練は少なかった気がする。

「ものの考え方」を習得していないのだろう。
冒頭で例に挙げた、優秀な伝えられる側の人は、「ものの考え方」を習得しているのだろう。

「ものの考え方」を実践している人がいた。

Vtuberの北白川かかぽ氏は
サイエンスコミュニケータで、物理学の博士号を持っているらしい。
北白川かかぽ氏の配信動画に、他分野の専門家が出題するクイズに答える企画がある。

物理学の博士号を取得しているとはいえ、歴史や美術、法律に関しては、専門知識を持っているわけではない。
配信だから、黙って考えられないので、答えを考える過程を言語化しているのだろう。
その思考過程を聞いていると、一般的な知識を元に論理的に考察して専門的な問いの解答にたどり着いている。

コミュニケーションギャップになっている、
専門家と非専門家との間にある知識のギャップは、専門家側が埋めるべきと言う主張は多いのだけれど、北白川かかぽ氏のように非専門家側から埋めることもできるのではないだろうか。



最近の投稿
Yoshiのよしなしごと】【Yoshiのブログ】【よしなしごと】【Vtuber

2024年10月 3日 (木)

VTuber学

VTuber学 
編著者:岡本 健(オカモト タケシ)
    山野弘樹(ヤマノ ヒロキ)
    吉川 慧(ヨシカワ ケイ)
発行所:株式会社 岩波書店

Vtuber

VTuberに関する学術書。
VTuberの歴史、ビジネスモデル、エンターテイメント性、存在論に関する哲学的思考まで網羅している。

VTuberの儒烏風亭らでん氏と哲学研究者山野弘樹氏の対談で知った。

儒烏風亭らでん氏は、これまでの VTuberの主な活動である、歌、ゲーム、雑談の他に学術的な内容を扱っておられる。
自身の専門分野である美術の解説や専門外の分野の識者との対談などの活動で、これまで多くのVTuberがターゲットとしていなかった層の視聴者を増やしている。

この書籍は、哲学研究者山野弘樹氏との3時間に亘る配信の中で紹介された。

定義
この書籍でVTuberのバーチャル美少女ねむ氏のVTuberの定義3要件が紹介されている。

  1.  アバター活動:アバター技術を利用して,バーチャルキャラクターとして動画配信・ライブ配信・静止画配信等で情報発信活動をすること(後述するように,活動するプラットフォームをYouTubeに限定して語る意味はないと私は考えている)
  2. インタラクティブ性:ライブ配信やSNS(X(旧Twitter)が使われることが多い)等を通じてキャラクターとして視聴者と双方向にコミュニケーションをとること
  3. 自己同一性:キャラクター設定として統一された個性と名前を持って継続的に活動し,中の人(声優)としてではなく,「生きた」バーチャルキャラクターが実際に存在するかのように振る舞うこと

この投稿で「VTuber」は上記↑の定義を使用する。

配信者とモデル(中の人とアバター)
3名の哲学研究者が「VTuberは如何なるものか」についてそれぞれの説を述べておられる。
哲学研究者の諸説で共通している認識は、配信者とモデルは一体であるということだ。

キズナアイさん(書籍の表紙の人)を初めて見たときに、配信者(中の人)とモデル(アバター)は分離していると思った。
「アニメのような」とか「初音ミクみたい」と言う人たちは、配信者とモデルは分離している思っているのだろう。

アニメのキャラクタと声優は別の名前と個性で活動しているが、VTuberは統一された個性と名前で活動している。
また、アニメキャラクタの声優は、台本通りに演じているが声優の意思で言葉を発しているわけではなく、アニメのキャラクターに声を操られている存在と見ることができる。

初音ミクはボーカロイドソフト、およびソフトを使用したバーチャルシンガーだ。
一見、歌をメインに活動するVTuber(VSinger)のようだから、VTuberを「初音ミクのような」と感じる。
初音ミクを構成するのは、楽曲を提供する人(ボカロP)と、ダンスなどの動きを担当する(モーションアクター)だ。
初音ミクミクは、ボカロPの指示どおり歌い、モーションアクターと同じように踊る。
つまり、初音ミクには意志はなく、ボカロPと、モーションアクターに操られる存在だ。

つまり、アニメキャラクタと声優や初音ミクとボカロP、モーションアクターは、分離しているので、VTuberとは異なる存在だ。

今後のVTuber
VTuber界隈では6年も活動していれば古参と呼ばれるほど変化が早い界隈だ。
ようやく世間に認知され、一過性の流行りではなくなりつつあるから、哲学的に存在論について議論する価値がある。

昔々、歌手、役者、芸人など表現者は鑑賞者と空間・時間を共有していた。
放送技術の進歩により空間を共有する必要がなくなった。
次に、録音、録画技術の進歩により、時間を共有する必要がなくなった。

初期のVTuberは視聴者と空間・時間を共有しない動画投稿が多かったが、最近VTuberは視聴者と時間を共有する配信が多い。
一方で、奏みみさんや七海うららさんのようにライブの臨場感を志向するVSingerは空間と時間を共有するために、リアルな姿で活動している。
リアルな姿になると、VTuberに対応した設備がない小規模のライブハウスで活動できるメリットもある。

今後VR技術が普及すると、視聴者もアバターとモーションキャプチャを使用してVTuberと同じ空間と時間を共有できるようになる。
VRを使用すると、距離を超えられるので小さいライブハウスでなくても、VTuberのまま臨場感を保ちながらライブができる。

視聴者もアバターとモーションキャプチャを使用して参加するようになると、配信者とモデルは一体化しているのか分離しているのか明らかになるだろう。



最近の投稿
Yoshiのよしなしごと】【Yoshiのブログ】【よしなしごと】【Vtuber】【雑誌・書籍