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2024年11月15日 (金)

知っていることから知らないことを知る <北白川かかぽの思考過程>

三菱商事IT部門、「雑談9割」の真意 石田三成に学ぶ「才能」の生かし方 日経ビジネス (2024/5/24)

専門家が
非専門家に専門的な内容を伝えるには、工夫が必要だ。
伝えられる側が優秀であれば、「〇〇がわからない」とか「〇〇って□□ってこと?」など、補足説明を促してくれる。
しかし、普通の人は、理解できないと思ったら、そこから先は理解しようとしないし、聞いてない。
「何を言ってるのかわからない!」と言ってくれる人は良いが、「うん、うん」と聞いているが全く理解できていないケースは多い。

冒頭の記事はIT部門の技術者に向けた内容だが、どの分野にも当てはまる。
経営者(経営の専門家)が社員を前に訓示しても、ほぼ理解できていないことは多い。(経験的にそう思う)

この記事のように
専門家が非専門家に対する説明方法を見ることが多い。
ところが、非専門家が専門家の説明を理解する方法は、あまり見ない。
人は専門分野より非専門家分野の方が多いのだから、非専門家として専門家の説明を理解する能力を獲得する方が効果的だと思うのだが...

経験から考えると、
学校での教育や職場の研修は、知識の獲得が大半で、
獲得した知識を活用して、理解を深めたり、初見の問題を解決する訓練は少なかったような気がする。

「ものの考え方」を習得していないのだろう。
冒頭で例に挙げた、優秀な伝えられる側の人は、「ものの考え方」を習得していのだろう。

Vtuberの北白川かかぽ氏は
サイエンスコミュニケータで、物理学の博士号を取得しているらしい。
北白川かかぽ氏の配信動画に、他分野の専門家が出題するクイズに答える企画がある。

物理学の博士号を取得しているとはいえ、歴史や美術、法律に関しては、専門知識を持っているわけではない。
配信だから、黙って考えられないので、答えを考える過程を言語化しているのだろう。
その、思考過程を聞いていると、一般的な知識を元に論理的に考察して専門的な問の解答にたどり着いている。

コミュニケーションギャップになっている、
専門家と非専門家との間ある知識のギャップは、専門家側が埋めるべきと言う主張は多いのだが、北白川かかぽ氏のように非専門家側から埋めることもできるのではないだろうか。



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2024年10月 3日 (木)

VTuber学

VTuber学 
編著者:岡本 健(オカモト タケシ)
    山野弘樹(ヤマノ ヒロキ)
    吉川 慧(ヨシカワ ケイ)
発行所:株式会社 岩波書店

Vtuber

VTuberに関する学術書。
VTuberの歴史、ビジネスモデル、エンターテイメント性、存在論に関する哲学的思考などを網羅している。

VTuberの儒烏風亭らでん氏と哲学研究者山野弘樹氏の対談で知った。

儒烏風亭らでん氏は、これまでの VTuberの主な活動である、歌、ゲーム、雑談の他に学術的な内容を扱っておられる。
自身の専門分野である美術の解説や専門外の分野の識者との対談などの活動で、これまで多くのVTuberがターゲットとしていなかった層の視聴者を増やしている。

この書籍は、哲学研究者山野弘樹氏との3時間に亘る配信の中で紹介された。

定義
この書籍でVTuberのバーチャル美少女ねむ氏のVTuberの定義3要件が紹介されているう。

  1.  アバター活動:アバター技術を利用して,バーチャルキャラクターとして動画配信・ライブ配信・静止画配信等で情報発信活動をすること(後述するように,活動するプラットフォームをYouTubeに限定して語る意味はないと私は考えている)
  2. インタラクティブ性:ライブ配信やSNS(X(旧Twitter)が使われることが多い)等を通じてキャラクターとして視聴者と双方向にコミュニケーションをとること
  3. 自己同一性:キャラクター設定として統一された個性と名前を持って継続的に活動し,中の人(声優)としてではなく,「生きた」バーチャルキャラクターが実際に存在するかのように振る舞うこと

この投稿で「VTuber」は上記↑の定義を使用する。

配信者とモデル(中の人とアバター)
3名の哲学研究者が「VTuberは如何なるものか」についてそれぞれの説を述べておられる。
哲学研究者の諸説で共通している認識は、配信者とモデルは一体であるということ。

キズナアイさん(書籍の表紙の人)を初めて見た時に、配信者(中の人)とモデル(アバター)は分離していると思った。
「アニメのような」とか「初音ミクみた」と言う人は、配信者とモデルは分離している思っているのだろう。

アニメのキャラクタと声優は別の名前と個性で活動しているが、VTuberは統一された個性と名前で活動している。
また、アニメキャラクタの声優は、台本通りに演じているが声優の意思で言葉を発しているわけではなく、アニメのキャラクターに声を操られている存在と見ることができる。

初音ミクはボーカロイドソフトおよびソフトを使用したバーチャルシンガーだ。
一見、歌をメインに活動するVTuber(VSinger)のようだから、VTuberを「初音ミクのような」と感じる。
初音ミクを構成するのは、呼ばれる楽曲を提供する人(ボカロP)と、ダンスなどの動きを担当する(モーションアクター)で構成される。
初音ミクミクは、ボカロPの指示どおり歌い、モーションアクターと同じように踊る。
つまり、初音ミクには意志はなく、ボカロPと、モーションアクターに操られる存在だ。

つまり、アニメキャラクタと声優や、初音ミクとボカロP、モーションアクターは、分離しているから、VTuberとは異なる存在だ。

今後のVTuber
VTuber界隈では6年も活動していれば古参と呼ばれるほど変化が早い界隈だ。
ようやく世間に認知され、一過性の流行りではなくなりつつあるから、哲学的に存在論について議論する価値がある。

昔々、歌手、役者、芸人など表現者は鑑賞者と空間・時間を共有していた。
放送技術の進歩により空間を共有する必要がなくなった。
次に、録音、録画技術の進歩により、時間を共有する必要がなくなった。

初期のVTuberは視聴者と空間・時間を共有しない動画投稿が多かったが、最近VTuberは視聴者と時間を共有する配信が多い。
一方で、奏みみさんや七海うららさんのようにライブの臨場感を志向するVSingerは空間と時間を共有するために、リアルな姿で活動している。
リアルな姿になると、VTuberに対応した設備がない小規模のライブハウスで活動できるメリットもある。

今後VR技術が普及すると、視聴者もアバターとモーションキャプチャを使用してVTuberと同じ空間と時間を共有できるようになる。
VRを使用すると、距離を超えられるから小さいライブハウスでなくても、VTuberのまま臨場感を保ちながらライブができる。

視聴者もアバターとモーションキャプチャを使用して参加するようになると、配信者とモデルは一体化しているのか分離しているのか明らかになるだろう。



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2024年9月 8日 (日)

企業公式VTuber <燦鳥ノムの魂はいずこ>

VTuberには、プロダクション所属する企業勢、プロダクションに所属しない個人勢、企業がサポートする企業公式VTuberが存在する。

燦鳥ノムさんは、名前のとおり飲料メーカ・サントリーの公式VTuberだ(った)。
今は定期的な配信や動画投稿などの活動を休止している。(活動を休止しているわけではない)

最近は、広報や広告目的でSNSなを使って発信する企業が増えてきた。
燦鳥ノムさんは、広報や広告目的ではなく、VTuberとしての活動を企業がサポートするスタイルだ(った)。
動画の中ではサントリーの製品を飲む程度で、製品に対する用意されたコメントを読むことも無い。
歌ってみた動画は、企業色はなく、クオリティーは高かった。(コスト高そう)
企業的には挑戦的な試みだったと思う。

2022年から定期的な活動を休止していて、2022年2023年は年2回ゲストを招いて企画動画を投稿していたが、2024年雑談配信だった。

VTuberが活動を休止すると演者(魂、中の人)がアバターを変えて活動(転生)したり、現実世界で活動することがあるので、燦鳥ノムさんの転生先を探していたのだがなかなか見つけることができなかった。
公式には引退したわけではないから、企業による統制があるのだろうか?。

いつか転生して、違う姿で歌っている声を聞いたときに、気付けるように毎日のように歌動画を聴いていた。
最近、個人勢として活躍しているという噂を聞きつけて、聴いてみた。
声:すご~くよく似てる。
映像:燦鳥ノムさんの歌動画ほどのクオリティではない。(個人勢だから仕方ない)
選曲:燦鳥ノムさんの選曲とは趣が異なる。(個人の趣味とスポンサーの戦略の違いか)

ふと考えた、良いと感じていたのは
見た目、MV、歌など画面越しの「燦鳥ノム」なのか
「燦鳥ノム」の歌唱なのか
正直なところよくわからない。

言えることは、スポンサー企業の決定に抗うことはできない。
たとえ「魂」を探し出したところで、VTuber「燦鳥ノム」の活動が元に戻るわけではない。
それは、企業公式VTuberや企業公式VTuberのファンの宿命でもある

###
などと考えていたら、久しぶりに(2024/8/18)新しいMVが公開された。(今までとは違う世界観)


その前(2023/12/22)に公開されたMV(https://youtu.be/Ly5BHpWxvjQ)とは対極



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2024年6月12日 (水)

昭和歌謡の世界観 <松永依織の赤いスイートピー>

人様の歌を批評する知識も感性もないので、ただの感想です。

松永依織さんは Blitz Wing所属のVSingerで、第2回VTuber歌唱王の後くらいから聴き始めた。
その松永依織さんが歌姫ソング歌枠配信で「赤いスイートピー」と「川の流れのように」を歌っているのを聞いたら、違和感を感じた。
第2回VTuber歌唱王で準優勝されたくらいだから、歌唱技術の問題ではないだろう。

なぜ違和感を感じたのか考えてみた。

松永依織さんの「赤いスイートピー」は、オヤジが聞いていた松田聖子さんの「赤いスイートピー」とは、世界観がかなり違っていた。
ちょうど良い言葉が見つからないので「世界観の違い」というあいまいな言葉になるのだけれど、「世界観の違い」が違和感の元ではないかと思う。

昔々、アイドル松田聖子が歌う「赤いスイートピー」は毎日のようにテレビやラジオで流れていたが、当時、聖子ちゃん推しではなかったので、その世界観に浸っていたわけではなかった。
それなのに、なぜ世界観に違和感を感じたのだろうか?

おそらく、松田聖子さんの「赤いスイートピー」を聞くことで、その歌が流れていた頃の記憶が蘇っているのではないだろうか。
つまり、松田聖子さん歌唱は昔の記憶が蘇るためのトリガーだ。

松永依織さんは若そうだから、若い頃の松田聖子さんの歌を聞いたことはないだろうし、あえてオリジナルに寄せる歌い方をせず、歌詞と曲を自分の解釈で歌ったのだと思う。
だから、松永依織さんの「赤いスイートピー」ではトリガーがかからなかったのだろう。

つまり、違和感の正体は世界観が違うのではなく「あのころの記憶」が蘇らなかったことだろう。

若い頃、年寄りはなぜ懐メロが好きなのだろう?と思っていた。
年寄りは、昔の記憶に浸るために昔の歌(懐メロ)を聞くのではないだろうか。

とすると、「赤いスイートピー」は懐メロかぁ


「世界観」というあいまいな表現を使っていますが、「世界観」は「その楽曲と歌唱の印象、歌唱から想起される情景および主人公の感情」くらいの意味で使っています。



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2024年5月 8日 (水)

第二回VTuber歌唱王 <富士葵の大御所感>

2024/5/4に開催された第二回VTuber歌唱王を見た。
優勝した富士葵さんおめでとうございます。

歌を評論する知見はないので、富士葵の大御所感について考えてみた。

前置き
2D、3Dアバターで活動するUTuber(VTuber)の活動は、歌やゲーム実況、企画動画、雑談配信などの分野がある。
その中で、もっぱら歌をメインに活動しているVTuberはVSingerと呼ばれている。

VTuber歌唱王は、VSingerや歌うまVTuberが採点機能付きカラオケで競う企画だ。

前回は歌った4曲が全て95点以上を出した獅子神レオナさんが圧倒的な強さで優勝した。
今回は決勝まで全て95点以上で歴代最高得点を出した松永衣織さんが圧倒的な強さだったが、惜しくも準優勝だった。
優勝したのは、決勝で高得点を出した富士葵さんだった。

企画の趣旨は、誰が上手いかを決めるのではなく、所属事務所を超えて歌が好きな人が集うことらしい。
歌うまは主観的なものだから、カラオケの採点機能で測れるものではないけれど、うまい人は高得点を出す技能を持っていて、あざとくなくその技を発揮できる。

今回は本番前に主催者の律可さんとのコラボ配信で1人づつ出場者が紹介された。
最初に発表されたのが富士葵さんだった。
富士葵さんは、活動歴も長く、メージャーデビューしているし、何度も単独ライブに出演し、Fesの常連だし、カラオケで高得点を出す歌い方もできる
歌うまとしての意外感は無ので、最初に発表されたのだろうか。

この配信を視聴したときに感じたのは、富士葵の大御所感だった。
歌だけではなく企画動画も多いし、他のライバーとのコラボ配信も多いし、安定感がある。悪く言えば意外感は無い。

2人目に発表されたのが松永衣織さんで、この配信ではじめて聞いた。
流石に歌専門の事務所に所属しているだけのことはある。
主催者は松永衣織さんが本命と思っていたのではないだろうか。

前置きが長くなってしまった
人は努力してその分野の第一人者になって、大御所と呼ばれるようになると驕ってしまう。そして、成長が止まる。
第一人者としての評価基準は過去のものだから、成長しなくなると、「昔第一人者だった人」になる。それが大御所の宿命だと思う。

大御所になると、新しい挑戦をしなくても一定の評価は得られる。
例えば、人が採点すると大御所に忖度したり、固定観念でバイアスが生じる。
ところが、この企画では採点は機械だ。
機械は大御所でも忖度しない。高得点が出ない可能性はあるから、大御所が挑戦するとリスクが大きい。

機械採点で高得点を出すには、高得点が出る歌い方を研究して、緊張する状況でも練習どおり歌えるように練習するしかない。
だから、優勝したことよりも、大御所というポジションに驕ることなく努力したことを評価したい。

富士葵さんはVTuber歌唱王の称号を得たのだが、大御所やレジェンドにならないでほしいと思う。
進化を続けると、Vtuberに収まらなくなるかもしれないけれど、応援し続けたいと思う。


第二回VTuber歌唱王参加者


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2024年4月20日 (土)

星街すいせい「THE FIRST TAKE」出演のサポートチーム インタビュー 

星街すいせい「THE FIRST TAKE」出演。実現を支えたチームにインタビュー
カバー株式会社 (2023/6/13)

★artは技術・芸術

2023年1月20日に星街すいせいさんが一発撮りの動画を公開しているTHE FIRST TAKEにVtuberとして初めて登場した。(https://www.youtube.com/watch?v=AAsRtnbDs-0)
このときのサポートチームへのインタビュー記事があった。

演者の動きをモーションキャプチャして、3Dモデルのアバターを動かす技術は特別なものではなくなってきた。

国民的ネズミのキャラクターやアニメのキャラクターのように、見た目のキャラクターがあって、そのキャラクターを操るダンサーや、アニメーションに合わせて話す声優は昔からいた。
これらは、キャラクターが主で、ダンサーや声優など演者は従の関係だ。

VTuberがこれらと異なる点は、演者とアバターは表裏一体の個性を持った存在ということ。
「星街すいせい」は、あの見た目、あの歌声で歌う存在だ。

TFTで動画が公開されて以来、解説動画がたくさん公開されている。
まだまだVTuberを1人のアーティストとして認識している人は少ないので、「VTuverなのに」というニュアンスのコメントがある。

星街すいせいさんが、NHKの正月番組「新しいテレビ2024」に出演された際に、新しいものは「◯◯なのに」という、既成概念、固定観念で評価されるとコメントされていた。
(NHKで新しいテレビ2024 <◯◯なのに>(2024/02/08))

ところで、
技術屋なので、技術面は興味がある。
技術スタッフのY氏は

──確かにYさんが担当した技術的な部分って、いかに自然にするかが大事ですよね。

Yさん:そうですね。やっぱりピントを合わせて欲しいのは星街すいせいさんの歌なんですよね。なのでとにかく自然に。絶対に技術自慢のような映像にはしないぞ、と思いながら開発していましたね。高い技術を駆使しながら、どれだけ当たり前の映像にするか。そこが肝だったように思います。チーム全員、星街すいせいさんの歌の力を信じていたというところも大きいですね。

らしい。

主役は「星街すいせい」であり、 重要なことは彼女のパフォーマンスが視聴者に伝わること。
技術が、歌手「星街すいせい」の足を引っ張ってはならないの当然として、
技術が、歌手「星街すいせい」の前に出てはならない。

歌はリテイク無しの一発撮りだ。
動画は通常後から編集するらしいが、画像も実写とCGをリアルタイムで合成して一発撮りだったようだ。

TFTは動きの少ない画だけれど自然に見えるように、
実写のマイクの手前にあるCGの左手とマイクの奥手にあるCG右手が自然に合成されていたり、
SONYのヘッドホンに反射する光が再現されていたり、
気をつけないとわからないところに拘って作り込んだようだ。

そのため、録画システムは一品物になったようだ。

会社の「プロダクト」というよりは、「アート」に近くなったなと感じています。量産できるのがプロダクトだと思うんですが、この案件は量産してくれと言われても、悩んでしまうくらい凄いことをやっています。カバーはプロダクトだけじゃなく、アートも出来るようになったというのは、会社としても強みになるんじゃないかなぁと思っています。

とおっしゃる。
もともとartは技術・芸術だ。


ふと気になってSONYのヘッドホンに注目して見たら、SONYのヘッドホンは実写なのか、3Dモデルかわからなくなってきた。
初めて見たときは、動画に引き込まれて気にならなかった。


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2024年3月 7日 (木)

VTuber <おめがシスターズ>

VTuber界隈でプロダクションに所属しない、所謂個人勢は少ない。

その中で、おめがシスターズ(おめシス)は、動画勢をサポートしていたupd8というプロジェクトの解散を契機に、どの事務所にも所属せず個人勢として活動しておられる。

VTuberはアバターを含めたキャラクターだけではなく、アバターのデザイン、モデリング、企画、撮影・配信、編集、スタジオ確保、営業、法務などの業務は多い。
upd8に所属していたVtuberがほとんど活動を休止したことを考えると、

大手プロダクションは配信勢が多く、演者の負担を減らす工夫があるようだ

  • プロダクションがアバターのデザイン、モデルを用意する
  • 配信アプリを使用することで、配信に使用する資機材と技術的負担を減らす
  • 企画動画でなく配信を主戦場にすることで、企画と動画編集を不要にする

つまり、動画勢は企画と編集が必要になる。
どのプロダクションにも所属しない個人勢は、撮影・配信用資機材と操作技術と営業を自分でやらなければならないからハードルは高い。

ところで、
おめシス・レイさんはただモノではない。
投稿された動画を見るとIT関係の豊富な知識がうかがえる。
その他にも

  • ガンオタ、遊戯王コレクター
  • ガジェットオタ
  • 元ゲーム会社勤務のLive2Dモデラー
  • YouTubeコントリビューター

らしい。
アバターのモデルを自前で作ることができて、
オタネタを企画にできる。
撮影・配信資機材の購入、の設定・操作は趣味に延長か?
インフルエンサー認定されることで、営業しなくても案件が来る?
ほとんどの仕事をおめがシスターズの2人で完結できるのだろう。

IT企業の模擬面接を受ける企画(VTuberやめても、就職できるの)で、提示された年俸は850万だった。

技術で食っていくことを目指しているオヤジから見ると、おめがレイさんの生き方は羨ましい。
自分の、知識と能力で食っている。

###
おめシス6周年おめでとうございます。


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2024年2月22日 (木)

新人VTuber 儒烏風亭らでん

最近VTuberにはまってしまって、有名動画勢を中心にまとめて見た。
配信勢は、生配信を追いかけるのは大変なのと、1本の時間が長いのでアーカイブもあまり見ていない。
配信勢は2つのプロダクションが寡占状態で、ライバーも飽和状態で活動休止(引退)するライバーも多い。

オヤジて的には、
美少女+ちょい歌うま+面白い話
という基本フォーマットの中で個性を出そうとしているように見える。
オヤジには似たようなアバターに見えるのだけれど、それぞれファンがついている。
ファンはリアルなアイドルより追いかけるのは簡単だ。

人数が多いアイドルグループのビジネスモデルに似ている。
才能を見つけてプロデュースするのはリスクが大きいので、多数デビューさせてあとは市場と本人に任せるという戦略だろう。

そんな中、大手プロダクションに大型新人?が現れたようだ。

酒カス、ヤニカス、スロカスを公言し、歌は苦手、美術オタクを公言する、儒烏風亭らでん氏(初配信日2023/9/10)だ。

儒烏風亭らでん氏はアイドル路線から距離を取ろうとしているように見える。
学芸員の資格を持っていて、美術・工芸の知識は豊富で、文化財や美術館をテーマに1時間喋り続けられる。

プロダクションも社長自ら、多様性の象徴としてメディアで紹介※1したり、
日経エンターテインメントにインタビュー記事※2が掲載されたりと、
プロダクションが力をいれているように見える。

美術分野は潜在的なニーズはあるから、儒烏風亭らでん氏はプロダクションが多く抱えているアイドルVTuberとは別の視聴者層をターゲットにすることができる。
新しい視聴者層を開拓してVtuber界隈の飽和状態を打開できる可能性がある。

うまく売れると、さかなクン氏のようになるかもしれない。
見守ろう。



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