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2012年9月20日 (木)

教えるということ

教えるということ 大村はま 筑摩書房
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 この本にあるような教育はこれまで経験しなかった。
 ぐぐってみると、かなり著名な先生らしく信奉者も多いようだ。
であるのに、なぜ、このような教師に出会わなかったのだろうか?

 大村先生(教えてもらったわけではないが)の主張は正論で、しかも実践が伴わない評論家ではなく、実践された上での主張なので誰も反論できない。

 自分がもし教師であれば、先生の生き方に感銘を受け参考にしたいと考えるだろう。しかし、実践できるか考えると不安だ。いろいろなしがらみを断ち切り意志を貫くことができる自信がない。

 私が義務教育を受けていた時代は、「でもしか先生」という言葉が盛んに使われていた時期であり、組合と文部省が闘争していた時代で、教師が職場放棄を闘争戦術としていた時代である。(そのときは、自習になるので嬉しかったのだが)

 このような環境で、組合側に付くにせよ役所側に付くにせよ、大村先生のような高潔な理念と不屈の意思を持ち行動することは想像以上に困難であったと想像する。
先生の理念において、「職場放棄」はありえないし、「盲目的な学習指導要領遵守」もありえない。

 先生がまるで修行僧のように理念を実践された背景には、
○援助により、当時女子の最高学府である東京女子大を卒業した
○戦前、戦中の教育現場にいた
ことが大きく影響しているのではないのだろうか。

 大村先生の生き方はまさに「一隅を照らすこれ国の宝なり」である。
日本における教育という視点を超えて、国のあるべき姿を考えた上で、自分に与えられた一隅である教育現場で何をすべきかを考え行動されたのではないかと思う。

とすると、単元学習という手法はマネできてもその精神までは容易にマネできるものではないのだろう。
大村先生に教えてもらった人はうらやましい限りである。

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