ビジョナリカンパニー4
ビジョナリカンパニー4 自分の意思で偉大になる ジム・コリンズ 日経BP
不確実性の時代に飛躍する企業(業界の平均よりを少なくとも10倍の成長を達成している企業)を10X型企業(10EXer)と呼び、10Xer企業のリーダの特徴について調査したものである。
7章 運の利益率 がおもしろい。
「幸運は準備をしている者に訪れる」とか「幸運の女神には前髪しかない」など幸運を掴むための教訓は多い。いずれも、ただ幸運が訪れるのを待っているだけではなく、訪れた幸運を掴むための準備を怠ってはならない。ということである。
この教訓を実際の企業で調査したもので、その結果は
- 成功した企業(10Xer)だけが幸運に恵まれていたわけではない
- 10Xxer企業に不幸が訪れていないわけではない
- 10Xer企業も失敗した企業も幸運と不幸は同じように訪れた
だそうだ。
幸運の利益率という概念を定義している。つまり幸運を掴んだかどうかである。
幸運が訪れたときに、幸運が訪れたことを見逃さず適切なアクションを起す必要があるという、昔から言われ続けた教訓が正しいことを企業活動という側面から検証している。
運の管理(幸運を掴むための具体策)として
- 運が訪れたときにそれをきちんと認識するため、ズームアウトする能力を身に着けておく
- 運に遭遇したらそれまでの人生計画をいつ棚上げしたらいいのか、判断できるようにしておく
- 必ず訪れる不運に耐えて復活するため、十分に準備しておく
- 幸運だろうが不運だろうが、運が訪れたらプラスのリターンを生み出す
があげられている。この中では、自分を客観視する事が難しいように感じる。
好調なとき、成果が制御されている結果なのか、単に幸運なのかを見極めるのは難しい。後になってしみじみ運が良かったと思うことがある。
不調なとき、成果が制御されていない結果なのか、単に不運なのか見極めるのも難しい。後になって不運ではなくただの横着であったことに気が付く。
運のマネージメントは麻雀に似ていることに気がついた。麻雀は囲碁将棋と違って何回もゲームを行ってそのトータルで勝負が決まる。
「ツイているときには大胆に、ツイていないときには自重してハコにならないように」すれば最後には勝てる。 はずだが...なかなか難しい。
人生においても運をつかむのは難しい。
- ビジョナリカンパニー 特別編 (2-15/01/23)
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