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2012年10月 8日 (月)

「学校教育は何が問題か」

NHK スーパープレゼンテーション
ケン・ロビンソン「学校教育は何が問題か」

NHK Eテレで日曜深夜に「スーパープレゼンテーション」の再放送をやっている。この番組はTED Conferenceで公演された内容を放送しているものである。
講演はTEDのサイトでも見ることができて、日本語訳もある。NHKの字幕はこなれているけど端折っているような感じだ。

 9/16は、ケン・ロビンソン氏「学校教育は何が問題か」で主張は、

子供の創造性に未来を託すために創造性を重視した教育が必要である。

というもの

 現代の学校教育では創造性を伸ばすことができないのは、ロビンソン氏の出身である英国も日本も同じだ。大きな問題は、ロビンソン氏がプレゼンで話しているように、それが産業界のニーズであるということである。
 この指摘には賛成である。そして、教育に最も深くかかわらなければならない親のニーズであるという事実である。相当根が深い問題なので急激に変えることは困難であろう。ロビンソン氏もプレゼンで具体的にとるべき行動までは言及していない。

 具体的行動について考えてみたところ、多少風桶的だが次のような結論に至った。

女性が産休育休の後、専業で育児をせず、職場に復帰できるようにする。

 学校教育は問題であるが、日本においては、その前にママ友コミュニティにも問題があると思う。

 創造性と協調性(社会性)は相反するから、創造性だけを重視すると住みにくい社会になるだろう。往々にして、創造性が豊かな人は一般社会からは受け入れられないことが多い。
創造性と協調性のバランスをとることが必要であるが、現在の日本では協調性が重視されて創造性が抑圧されているのが現状である。これを、創造性を重視するように変えたいわけだ。
 創造性が発揮できる社会は、他人の創造性を認めることが必須である。つまり、周りにいる”変な奴”を排除するのではなく許容しなければならない。
日本人の最も苦手な部分である。

 子供が幼いうちは、他人が変な奴かどうかは判断できない。おそらく幼稚園や小学校に行くようになるまでは判断できないのではない。では、”変な奴”の判断基準と”変な奴”に対する対応は誰が教育しているのかというと、就学まで最も長く接している母親ではないだろうか。
つまり、母親の判断基準・行動基準がその後の子供の創造性を決めているのではないだろうか。

 二十数年前、子供が歩き始めた頃に家の近くの公園に連れて行ったことがある。
小さな子供から小学生くらいまでの子供が大勢遊んでいて、大人が中に入るのがはばかられたので、娘を勝手に遊ばせて自分はベンチに座って公園を観察していた。
子供同士でトラブルが生じても、大人はしゃしゃり出て行かないと決心していた。
子供は実に創造的であるが、本能の赴くままに遊ぶので結構トラブルが発生する。
 例えば、子供達はなぜか滑り台が大好きである。滑り降りる斜面と、斜面の上に上がるための梯子からできている、あの滑り台である。
 最初は、秩序良く梯子を上がり斜面を滑っているが、滑り台に多くの子供たちが集まると、想像力豊かな子供が「滑り降りる斜面」を登ろうとする。すると、上から滑り降りてくる子供と衝突が発生し、滑り台の秩序が混乱してくるのである。
 子供たちがどうやってトラブルを解決するのか興味があったので、興味津々みていると、あっけなく秩序は取り戻された。
 斜面を上がろうとした子の母親が登場して「○○ちゃんこっちから登っちゃだめでしょう。」と言って子供を強制的に下すのである。

 公園における秩序とは母親の常識で造られたモラルの賜物であり、子供たちは母親の常識外に出ることができないのである。
一人だけで遊びに来ている自由やりたい放題の子供は、よその母親の常識外のモラルに反する行動をするので、大抵の母親は我が子とモラルに反する子を隔離する。「あの子と遊んじゃダメよ」と言っているかどうかはわからないが。

 公園は、創造性より協調性を重視し、協調性がない者は排除されるという社会構造をもっている場であり、子供が公園で身に着けた社会性は三つ子の魂のごとく、日本人の社会性を決定しているのではないだろうか。

 母親は出産と初期の育児期間に社会から遠ざかり、次に社会に参加するのが公園という母親のコミュニティだから、子供の創造性を考える余裕はなく、母親自身がコミュニティに受け入れられる努力で精いっぱいなのだろう。
母親コミュニティに入れない人は、変な人として扱われ、その子供だけが遊びに来たとしてもコミュニティの子は一緒に遊ぼうとはしない。母親コミュニティの見えざるバリアは強力なのである。

結論
 母親は産休・育休後職場に復帰し、子供の教育は、創造性を重視する専門養育を受けた保育士・教師に一部を任せることで、子供の創造性を伸ばし(少しでも長く温存)ながら、母親の組織への帰属欲求も満足できるのではないだろうか。

母親以上に父親を含む男の意識改革が必要だと思うけど。

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