大学ロボコン
NHKで大学ロボコンをやっていた。今年のお題はここにある。
ロボコンを見ていて気になるのは。無理やりヒューマンドラマにしようとしているNHKの編集だ。この傾向は高専ロボコンが顕著で、操縦者の根性と努力で勝利を勝ち取ったという結末にしたいらしい。
これまでのお題は複雑で操縦者のウエイトが大きかったような気がするが、今回のお題はシンプルである。
ロボコンの趣旨は、課題をクリアするためのロボットのアイディア・製作技術・動作を競うもので、未熟なアイディア・製作技術・動作を根性と努力でカバーするというのはちょっと違うような気がする。
努力と根性という切り口は技術に興味がない人には分かりやすいと考えているのであろうか、NHKはプロジェクトXや電子立国もそうであったように技術的な内容の番組を根性と努力にすり換えることが多い。
閑話休題
今年の大学ロボコンの決勝は東京大学と金沢工業大学であった。
ロボットは人間が操縦する手動ロボットと自律動作する自動ロボットが連携して動作する。両校のロボットの詳細は分からないのだけれど、紹介された情報では手動ロボットのコンセプトに違いがあるようだ。
- 東大は、操縦者の技量に依らないシステム
- 金沢工大は、操縦者の熟練が必要なシステム
である。
ロボコンの趣旨からすると、ロボットが操縦者をアシストして操縦者の技量に依らず一定の動作が行うことができる東大ロボットのコンセプトのほうが麗しい。
だだ、東大が使用していたレンジセンサは結構高価だ。 どのくらい金銭的な補助があるかが重要なファクタになっているのかもしれない。大学生くらいになると、自分のアイディアを実現するための資金集めもコンテストの一項目ということであろうか。
金銭的に足りない部分をアイディアで補うのは評価できるけれど、努力と根性で補うのはいかがなものか。将来の技術者として方向が違うような気がする。
金沢工業大学チームには、ABUロボコン本番で操縦者が上がってしまっても確実に「グリーンプラネット」が達成できるような、操縦者の熟練にたよらないシステムにグレードアップしてABUロボコンに挑戦して欲しいものだ。
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