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2013年10月28日 (月)

分からないことが分からない(3)

分からないことが分からない」について
分からないことが分からない(2013/10/15)
分からないことが分からない(2)(2013/10/24)
に書いた。

 「わかる」について
畑村先生は、「わかる」とは知識の抽象化といわれる。
佐伯先生は、「わかる」とは既に知っていることの体系化だといわれる。

 つまり「分かる」ステップは「分からないことが分からない」→「分からないことが分かる」→「分からないことに関する形式知、暗黙知を得る」→「抽象化、体系化する」→「分かった」である。

  • 「分からないことが分からない」状態
    抽象化、体系化の対象となる形式知、暗黙知が無いか極わずかしかない状態
     
  • 「分からないことが分かる」状態
    ある程度、形式知、暗黙知が得られ、足りない形式知、暗黙知が分かる状態
     
  • 「分かったつもり」
    既に抽象化、体系化された形式知を得た状態
     
  • 「分かった」状態
    抽象化、体系化に十分な形式知、暗黙知が得られ、抽象化、体系化できた状態

 形式知は分かる人に訊くのが最も簡単である。一方、暗黙知は自ら獲得する他に方法は無い。

 形式知を得るために、情報を集め、それを検証する過程で手を動かすと暗黙知が得られる。ところが、形式知を誰かに教えてもらった場合には、暗黙知を得ることができないので、「分かる」ではなく「分かったつもり」になる。

 学校では、暗黙知が必要ないか暗黙知の比重が軽い問題しか扱っていないので、体系化した形式知を記憶させ、記憶した形式知をいかに早く効率よく取り出すかについてテストで数値化する。
 自分で、形式知を獲得しているわけでもなく、体系化しているわけではないので、大抵は「わかったつもり」だ。金をもらって仕事をするようになると、分かっていないことが分かる。

 仕事では、「参考書を見てはいけない」とか「人に答えを訊いていけない」とか「『はじめ』の前に始めてはいけない」などありえない。すべて記憶に頼る学校の成績が実社会ではほとんど役に立たないことは誰が考えても分かりそうなものだが...

 「分からないことが分からない」状態から脱出できない人は、これまでの癖(成功体験)で、体系化した形式知が与えられるのを待っているのだろう。

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「分からないことが分からない」についてネットで調べてみると、


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