創業者の精神は語り継がれても、受け継がれない
「創業者の精神を理解して、創業者を知らない人でも賛同できる言動をすること」ことが「創業者の精神を受け継ぐ」ことである。
創業者がいなくなったとき「社風」や「空気」の維持は困難になり、創業者の精神を受け継ぐことができず迷走する会社を見かける。(SONYのように、Appleもやばい)
創業者の精神はその会社の社風、会社の空気のようなもので、創業者がいる間は「社風」や「空気」の維持は容易である。このときに、創業者と一緒に働いた人、創業者の近くにいた人は、創業者の精神に感化され、受動的に「空気」の一部を形成している。
創業者がいなくなったとき、創業者の精神を受け継ぐ人(創業者と一緒に働いていた人達)が多く残っていれば暫くの間「空気」は維持できる。しかし、この人たちは能動的に空気を作り出しているわけではないので、創業者を知らない人が増えると創業者が創った「空気」は消えてしまう。
問題は、このときに創業者の精神を受け継ぐ人が「空気」は消えていることに気付かず、まだ残っていると勘違いすることだ。そして、最近空気がおかしいと感じた時には、その会社にとって大事な「空気」がなくなり、「社風」が変わって迷走状態になる。
「社風」を変えず、徐々に時代に適応した「空気」に変えるためには創業者が現役から退いた後も名誉職に留めておくことが有効である。
「空気」は人が行動することで生まれ、周りの人がその言動に賛同することで「空気」になり、周りの人の言動が変わると「社風」になる。
創業者がいなくなった後でも「社風」や「空気」を維持するためには、創業者の精神を受け継ぐ人が創業者の精神を語るだけでは不十分である。創業者の精神を受け継ぐ人が創業者の精神を理解して、創業者を知らない人でも賛同できる言動をすることが必要である。
最近空気がおかしいと気が付いた。創業者の精神を受け継いでいないことにも気が付いた。
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