鉄、千年のいのち
ずいぶん前に、薬師寺西塔の修復のドキュメンタリー番組をNHKで見て白鷹幸伯氏の技を知った。
釘は炭素の含有量で硬さが変わるのだそうだ。
番組中で白鷹幸伯氏が打った硬さの異なる3種類の釘を、宮大工が節がある柱に打ち込む場面を放送していた。釘が硬すぎると節を貫通し柱が割れる。釘が軟らかすぎれば釘が入らない。ちょうど良い硬さの釘は節を避けて節の周りをまわるように釘を打ち込むことができる。
かつ吉のサイトに日新製鋼ギャラリーのリーフレットがあって、その中に「節をよけて曲がる釘」の写真がある。
白鷹幸伯氏の言葉
「千年先のことは、わしにも分からんよ。だけど、自分の作ったこの釘が残っていてほしいなあ。千年先に、もしかじ職人がいて、この釘を見たときに、『おお、こいつもやりよるわい』と思ってくれたらうれしいね。逆に、『ああ千年前のやつは下手くそだ』と思われるのははずかしい。笑われるのはもっといやだ。これは職人というものの意地だね」
に職人として自分の仕事に対する誇りを感じる。
IT業界近辺にいると、建築、土木に関わる人は後世に残る仕事ができるのがちょっと羨ましい。
IT業界の仕事は泡沫だから孫子の代まで残る仕事は難しい。でも、孫子に自慢できる仕事はしたいなあと思う。
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