タイムカード
今の部署にはタイムカードという文明の利器はない(^^;
以前(十数年前)は自己申告制でファイルサーバにあるエクセルのシートに毎日の超過勤務時間を書き込んでいた。
毎日入力していれば問題は無いのだが、大抵、月末に担当さんから促され1月分を入力していた。σ^^)は当時FreeBSDを使用していたのでlastlogからログアウトした時間を抽出してCVSに出力するスクリプトで処理していたので困っていなかったのたが、1月分の入力に困っている人が結構いた。
それ以上に担当さんが毎月困っているので、帰った時間をサーバに記録するシステムをPHPで作った。
特定のURIにアクセスして[帰る]ボタンをクリックすると自動的に時間が記録され、月末に皆の超過勤務時間を計算して一覧をCVSファイルでダウンロードできるというシステムである。 ファイルサーバにあるエクセルに入力する事を考えると100倍簡単だ。
部署内で閉じているので特にセキュリティも考える必要もなく簡単なCGIを書いただけだったけど、当時の担当さんは技術系ではなかったので、ずいぶん感謝された。
その後違う部署へ異動し、最近その部署に舞い戻ってきたら、その超過勤務時間管理システムがまだ動いていた。
そして、最近は[帰る]ボタンをクリックし忘れる人がいるらしく、今の担当さんは月末になると入力を促していた。歴史は繰り返すだ。
変わっていたのは、「入力していない日の超過勤務時間は0時間で処理します!!」だ。
このシステムのCGIはブラウザでアクセスして人間が[帰る]ボタンをクリックする必要は無く、特定のURIにHTTPでリクエストを送るだけで時間が記録されるように作ってあるので、リクエストを送信した後にPCをシャットダウンするスクリプトを作るとか、リクエストを送信するスクリプトをグループ・ポリシーに登録すると、入力忘れは無くなるだろうことは容易に想像できる。
であれば、「入力していない日の超過勤務時間は0時間で処理します!!」などと言わずに、スクリプトを作って皆に使ってもらうとWin-Winではないか。あるいは、スクリプトが書ける人が書いて皆に提供すればWin-Win-Winではないか。
HTTPリクエストを送るスクリプトを書くだけの知識・技能はあるだろうに。
組織の運営は、「しつけ」と「しかけ」が重要である。
- 「しつけ」は決まり事(規則)を作って人を強制すること
- 「しかけ」は機械やシステムを導入して自動化して人の負担を減らすこと
である。
万事「しつけ」だけが先行している最近の風潮に、おじさんは強い懸念を感じるのである。
決まり事(規則)を作ったからといって、物事がスムーズに運ぶとは限らないことは皆知っているだろう。昨日今日採用されたわけではないのだから。
「しつけ」と「しかけ」の塩梅こそ技術者の出る幕だ。技術者が自分の持つ技術を誰かのために使わなくなったら、また、「しかけ」にすべきことまで「しつけ」でやろうとするなら、技術者としての存在価値はない(言い過ぎか?)と思うのだが...
オヤジの小言だろうか。
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