ハテナ匿名ダイアリーで「他人の思考にアプローチするのがきもちわるい。」 を見つけた。
マネジメントのセミナーに参加して思ったのだそうだ。
マネジメントは経営者が儲けるために、従業員すなわち他人の思考にアプローチすることだといい、それは気持ち悪いという。 誰もがちょっとだけ思っているけど口に出せないこと、「あっ!それ言っちゃったのね」て感じかな。
「給料以外の対価を払う」とかいうんです。馬鹿言うな、給料以外に対価なぞ存在せんわボケが。
と書いているところを見ると 対価=給料 が前提かな。
この店長さんの業界ではゼロサムゲームなのかと思う。ゼロサムゲームの業界では、 誰かが儲けること=誰かが損すること だ。
- 経営者が儲ける = 客価格相応 → 従業員損する(ブラック)
- 客お値段以上 = 経営者儲ける → 従業員損する(ブラック)
- 従業員儲ける = 客価格相応 → 経営者損する(店潰れる)
- 従業員儲ける = 経営者そこそこ → 客損する(店潰れる)
対価=給料 として話を進めるとして、
ゼロサムゲームでは誰かが不幸になるので、どこかで価値を生み出さなければ対価は増えない。
1次産業の人達は自ら価値を生み出せる。特に鉱業関係の人達は一山当てる(眠っている価値を発見)と巨大な価値が生まれる。
2次産業の人達は、物質的に価値がある何かを掘り出してくるわけではないけど、技術で価値を付加できる。つまり技術で価値を生み出すことができる。
3次産業の人達も、物質的に価値がある何かを掘り出してくるわけではない。技術で価値を付加できる人達(星をもらえる人達)は価値を生み出すことができる。
つまり、3次産業で技術で価値を生み出すことができない人達はゼロサムゲームになるということ。
では、技術がない人達はどうするか?
技術のない人が新しい価値を生み出すために考えられるのは
かな。
体力的なこと
体力的なことは時間的制限を受ける。作業密度を上げるか労働時間を延長する。
労働時間を延長すると超過勤務手当を支払わなければならない。
支払わなければ労働基準法違反でブラック企業。
時間当たりの作業密度(作業効率)を上げると、時間当たりの作業量が増える。増えた分の賃金を支払わなければ利益増。労働者は賃金に見合わない肉体的、精神的疲労が増えるので、やはりブラック企業。
大抵の人は賃金に見合わない作業はしたくない。そこで肉体的・精神的に大変でも自分にとって価値があると思わせる(洗脳)が必要になるというわけ。
頭脳的なこと
プログラマは頭脳的労働だけど↑の構造と同じだ。
頭脳的な仕事に見えて、構造は肉体労働という仕事は多い。
知的なこと
知的に作業効率を上げると同じ労働時間で時間当たりの作業量が増える。増えた分の賃金を支払わなければ利益増。しかも労働者の肉体的、精神的疲労は増えない。
知的に作業効率を上げることがマネジメントで、洗脳して肉体的作業密度を上げるのは似非マネジメントではないのかな。
究極は労働者が自発的に、知的に作業効率を上げることだけど、
普通は、洗脳(啓蒙)、教祖様(カリスマ・リーダ)が必要だ。
ホンダは教祖(ホンダ宗一郎)がいなくなって普通の人だけになったときに、どうやって自分が自分を洗脳するか(自己催眠)を考えた。それが「ワイガヤ」「三現主義」ということだろう。最近自己催眠が解けてきたらしい。ソニーはとうに自己催眠が解けている。
ここまでの前提は 対価=給料 だ。
本当は、マネジメントセミナーで言われているような「給料以外の対価」があるけど、余裕がなくギリギリのときには気が付かないのかもしれない。
給料が安くて生活がギリギリ、仕事がきつくて体力的にギリギリ、人間関係に悩んで精神的にギリギリの状態の時には「給料以外の対価」は見付からないのかもしれない。
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